April 16, 2005

子供の心と親心(23)

駄目なもんは駄目(2)

西原
 しなかったよ。後で、婦長に「あの子、 ピアスあきらめたんだってね。なんて言った の?」って聞かれて、駄目なもんは駄目だっ て言っただけですって答えたら、やっぱり 「それだけ?」って言われたけど、少し考え てから、「そうだよねえ、駄目なもんは駄目っ て言うのも必要だよね」とは言ってたけどね。
ムッチー
 そういう言い方って、理不尽で、 さっき言った子供の人格を認めてないみたい に取られるけど、まあ、事実、理不尽なんだ けどさ、そういう理不尽な目に合うっていう のも必要だよね。子供には一時的に恨まれる かも知れないけど。
西原
 恨まれたって、知ったこっちゃないよ。
ムッチー
 言葉で納得させようっていうのは、 子供の人格認めてるって言うより、子供に恨 まれないようにしたいっていうか、波風立て たくないっていうか、そういう面がある感じ がするね。駄目なもんは駄目で納得させられ る自信が無いとかね。
西原
 駄目なもんは駄目って言ってね、後は 子供自身が考えれば良いことなんだよね。
ムッチー
 理不尽な事なんて、大人になって もいっぱいあるしね。むしろ、大人になって からの方が多いかも知れない。十五年サラリー マンやって、随分理不尽な目に合ったしさ。 だから、子供の時に、そういう理不尽な目に 合うのって、言わば通過儀礼みたいなもんじゃ ないかな。何でも理路整然と進むわけじゃな いんだから。幸い、うちの親も理不尽だった から、免疫ができてて、平気だったけどね。
西原
 ちょっと前に、子供に「何で人を殺し ちゃいけないの?」って聞かれたらみたいな のが話題になってた事があったじゃない。そ の時に、うちの子もご多分に漏れず聞いてき たのね。そん時も「駄目だから!」って言っ といたよ。

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