キトナですよ。
電撃文庫の新刊、『賭博師は祈らない』の2巻です。読みました。
電撃文庫は『タイムリープ』や『キノの旅』、『撲殺天使ドクロちゃん』辺りから触れはじめ、今でも新人賞受賞作品が文庫本で発売されると、パッと見、気になったものは買って読んでいます。
本作は、1巻では「勝たない、負けない、祈らない」が信条の主人公、賭博師ラザルスの生い立ちから賭博を生業とするようになるまでをしっかりと描き、奴隷身分のリーラを手に入れてからの自身の変化、そしてやがて彼女がラザルスにとっての『癒しの女神』(私見)としての側面を持つまでに至る過程を書いています。
祈らないのに女神とはこれいかに、ですが、それは2巻において、ラザルスが自らの信念を曲げてまで彼女を守り通す意地を自覚して見せたことにより、タイトルをより際立たせ、意味を重くし、読了後『なるほどな…』と思わせて表紙を余韻を持たせて眺めさせることに成功しています。
一巻ではややその力強さが説明不足でしたが、2巻でエディスとウィリアムという役者を出した事、リーラの主観描写が書かれるようになった事が、ラザルスの強さと弱さをより丁寧に説明でき、リーラが主人公に付いてくるだけの薄っぺらいキャラクターにならずに、むしろこの小説の最重要人物であることを証明できています。
ラザルスのベッドでの告白シーンなんて……読んでいるこっちが小っ恥ずかしくなります。
今後の展開は、放蕩先でチェスを覚えたリーラちゃんがめっちゃ強くなって、ラザルスに『俺の相棒だ』と言わせるシーンが見てみたい。
出来れば簡単に言わせず、8巻くらい先まで濃厚に関係を深めていって、『お前らとっくに相棒だろ』と読者をにやつかせて欲しい。
丁度『トリコ』で、長い交際期間を経て小松にトリコがペアを組もうと申し込んだ時のように、『恥ずかしいわ‼』と本を布団の上にやさしく投げつけさせておくれ…。
ラザルスが弱者の立場なのがいい。リーラちゃんも最底辺。これからも成長するであろう彼らに期待する。
この調子で、キャラクターを大事に、丁寧に扱ってほしいなぁ。
それでは今日は、この辺で!
電撃文庫の新刊、『賭博師は祈らない』の2巻です。読みました。
電撃文庫は『タイムリープ』や『キノの旅』、『撲殺天使ドクロちゃん』辺りから触れはじめ、今でも新人賞受賞作品が文庫本で発売されると、パッと見、気になったものは買って読んでいます。
本作は、1巻では「勝たない、負けない、祈らない」が信条の主人公、賭博師ラザルスの生い立ちから賭博を生業とするようになるまでをしっかりと描き、奴隷身分のリーラを手に入れてからの自身の変化、そしてやがて彼女がラザルスにとっての『癒しの女神』(私見)としての側面を持つまでに至る過程を書いています。
祈らないのに女神とはこれいかに、ですが、それは2巻において、ラザルスが自らの信念を曲げてまで彼女を守り通す意地を自覚して見せたことにより、タイトルをより際立たせ、意味を重くし、読了後『なるほどな…』と思わせて表紙を余韻を持たせて眺めさせることに成功しています。
一巻ではややその力強さが説明不足でしたが、2巻でエディスとウィリアムという役者を出した事、リーラの主観描写が書かれるようになった事が、ラザルスの強さと弱さをより丁寧に説明でき、リーラが主人公に付いてくるだけの薄っぺらいキャラクターにならずに、むしろこの小説の最重要人物であることを証明できています。
ラザルスのベッドでの告白シーンなんて……読んでいるこっちが小っ恥ずかしくなります。
今後の展開は、放蕩先でチェスを覚えたリーラちゃんがめっちゃ強くなって、ラザルスに『俺の相棒だ』と言わせるシーンが見てみたい。
出来れば簡単に言わせず、8巻くらい先まで濃厚に関係を深めていって、『お前らとっくに相棒だろ』と読者をにやつかせて欲しい。
丁度『トリコ』で、長い交際期間を経て小松にトリコがペアを組もうと申し込んだ時のように、『恥ずかしいわ‼』と本を布団の上にやさしく投げつけさせておくれ…。
ラザルスが弱者の立場なのがいい。リーラちゃんも最底辺。これからも成長するであろう彼らに期待する。
この調子で、キャラクターを大事に、丁寧に扱ってほしいなぁ。
それでは今日は、この辺で!