phantasmagoria

読んだ本のこと、それ以上に買った本のこと、ときどきライブのことを書き散らかしてみたりする。


名探偵シャーロック・ホームズの助手であるジョン・H・ワトスン「として」生きることをモットーとする女子高生・岩藤すずは、そのために医師になることを志し、私立蔦野医科大学を受験していた。しかし自己採点の結果は合格圏内だったにもかかわらず、実際は不合格。自分以外にも同じ境遇の女生徒がいることを知ったすずは、なんらかの不正が働いているのではと考え、無謀にも大学構内に侵入を試みる。運よく答案用紙が保管されている場所を聞き出せたすずは、8階の〈ルームD〉と呼ばれる部屋に向かうが、そこで目にしたのは散乱した答案用紙と血に濡れた犬の巨大な足跡、そして窓から転落したとみられる男性の遺体。さらにその直後、安藤という名札を付けた美女が遺体を見下ろしながら「化け犬の呪いですわね」と呟くのを聞いてしまう。帰宅してからもこの事件のことが気になって仕方ないすずは、翌日も大学に侵入しようとするが、学生でないことがあっさりとバレて追われるハメに。そんな彼女を助けてくれた男性――上野公園に住むホームレスらしい――は、すずがイメージしていた「シャーロック・ホームズ」そのものの容貌をしていて……。

ワトスンを自称するちょっと変わった女子高生・すずと、ホームズのイメージぴったりな謎のホームレスとが、医大で起きた殺人事件の謎を解くライトミステリ長編。

一応いいとこのご令嬢……なのだが、行動や思考パターンが素っ頓狂というか、なかなかユニークな性格の持ち主の主人公・すず。実は片目が義眼であること――ひいては幼い頃、何らかの事件に巻き込まれたこと――が、現在の彼女のパーソナリティーをかたち作っているのかもしれない。そんな彼女が出くわしたのは、シャーロック・ホームズに「そっくり」なホームレスの男。素性も過去もさっぱりな彼は、しかし変装が得意だったり洞察力に優れていたりと、見た目以外にもホームズっぽい面が見え隠れ。ワトスンであることを自らに課し、日々研鑽(?)に励んでいるすずにとっては、まさに相棒たるにふさわしい相手。とはいえ彼にとってすずは他人だろうし、そんな彼女のいわば「ごっこ」に付き合ういわれもないのでは……と思っていたら、実は過去に何かしら接点があった模様。物語は〈化け犬〉にまつわる殺人事件と、ふたりの過去の両方が語られていくという展開になっている。

タイトルに「低コスト」と書かれているので、よもやホームズ役が様々な節約術を駆使するのでは……と思っていたのだが特にそんなこともなく(笑)、思った以上に山あり谷ありしつつちゃんと「ホームズ」が推理の末に事件を解決するというまっとうな流れ……と思ったら、「ホームズ」と「ワトスン」の過去については意外などんでん返しもあり、最後まで目が離せない。もし続編があるとすれば、そのあたりを詳しく知りたいと思う。




時計塔は創造科の中でも特に「最も美しいヒト」を作り出そうとしているイゼルマ家にて、当代の「黄金姫」および「白銀姫」のお披露目が行われることになった。その招待を受けたライネスは、グレイを伴いイゼルマの領地――双貌塔イゼルマとも呼ばれる塔を擁した屋敷へと向かうことに。パーティー会場で披露された「黄金姫」ディアドラと「白銀姫」エステラの圧倒的な美しさに、招待客たちは言葉を失う。そのパーティー終了後、黄金姫がライネスの部屋を訪れ、エルメロイ一族に「亡命」したいと申し出てくる。魔術師たちの派閥――エルメロイが所属する貴族主義派、イゼルマが所属する民主主義派、そして中立派――にあって、異なる派閥の一族に亡命を求めるということの重大性を鑑みたライネスは即答を避けるが、黄金姫は「亡命」に対する報酬を示したいと、翌日に自分の部屋を訪ねるようライネスに依頼。果たして翌日、黄金姫の私室に向かったライネスとグレイだったが、そこにあったのは全身をバラバラに切断された黄金姫の遺体で……。

実力ある魔術師たちの間で起きた殺人事件をロード・エルメロイ鏡い鮮やかに解決してゆく、「Fate」シリーズスピンオフの魔術ミステリシリーズ、2〜3巻。今回は「至高の美」を体現した存在を巡り、不可解な事件が起きるという展開に。

上巻はライネス、下巻はグレイの視点から描かれる本作。特に上巻はライネスとグレイのみが事件に遭遇し、なおかつ犯人の疑いをかけられてしまうという始末。そんな中、颯爽と登場しライネスの窮地を救うロードはまさにヒーロー!と言いたくなるようなそつのなさだが、上巻では語り手がライネスであるがゆえに、ロードのその振る舞いが虚勢であることを陰で暴露していくという流れがなんとも面白い。

一方、下巻ではグレイが語り手となるのだが、その中で彼女は自分の生い立ち――なぜ彼女がかの「アーサー王」ことアルトリアにそっくりな容貌をしているのか――と、いわば「人工の美」である黄金姫たちの境遇とを重ね合わせ、苦悩していく様が見て取れる。物語の核心にも触れる黄金姫・白銀姫の「正体」を語るには、ライネスではなくグレイでなければならないこと――ひいては、同じエピソード内で語り手を変えることの効果が最大気に発揮されていることがよくわかる。

下巻はグレイ視点であるがゆえになんとなく暗くなりがちではあるのだが、それを補って余りあるのがロードに(勝手に)付いてきた弟子ふたり、フラットとスヴィンの存在。ふだんのユルさ(というか犬猿の仲っぷり?)と、エルメロイ教室にいる理由を証明するかのような規格外の魔術を振るう様とのギャップがなんとも楽しい。今後のふたりの活躍にも期待したい。

そんな超人たちの中にあって、相変わらずすごいんだかすごくないんだかよくわからないロード・エルメロイ鏡ぁライネス視点ではどうしてもへっぽこぶりが目立つが、グレイ視点では彼の持つ拭い難い陰影がくっきりと浮かび上がってくる。かの征服王への――そして、来る第五次聖杯戦争に賭ける想いの強さ。いろいろなものが綯い交ぜになったその想いが叶う時は、いつか来るのだろうか。


◇前巻→「ロード・エルメロイ鏡い了件簿1 case.剥離城アドラ」


毒殺後、片目にナイフを付き立てられた遺体が発見された。その事件の直前に、拘置所から毒物専門の殺し屋「蜘蛛」が脱走していたことを知ったイルマは、その手口から蜘蛛の犯行ではないかと疑うも、目的や動機がつかめないでいた。そんな中、帰宅したイルマの前に現れたのは蜘蛛本人。蜘蛛はイルマを組み伏せ、約24時間後に死に至るという毒物を注射する。助かるためには蜘蛛の指示に従う必要があり、しかしそのことを警察に訴えたり、あるいは指示を無視する場合は、9歳の少年――つまり死んだイルマの実弟と同じ年齢の少年を殺すという。イルマは宇野にのみ他言無用として事情を伝えると、蜘蛛の指示通りに単独行動を始めるが……。

自らの信念に基づき、独断専行も辞さない女刑事・イルマの活躍を描くシリーズ第4弾。2018年に雑誌「小説NON」に掲載された同作の書籍化となっている。

イルマが単独行動をするのはいつものことではあるが、今回はそこに「蜘蛛」の意図が加わるという、いつもとは少し違う展開に。いくつもの罠と策に阻まれて自由に動けないながらも、しかしイルマは蜘蛛の犯行をくじくために行動を続けることに。蜘蛛に狙われるおそれがあるとし、警察はイルマに小路という中年警官を護衛代わりにつけることになるのだが、もちろんイルマの性格上――そして今回の事件の性質上、イルマは彼を遠ざけることに。最初はイルマの行動に反発を覚える小路だったが、彼女の周囲の反応――敵対する者もいれば慕う者、あるいは信頼する者もいるという事実に気付き、また彼女の行動の意図に気付くことで、次第にイルマ派(というほどでもないかもしれないが……)になっていく過程がなんとも小気味よい。

イルマが何度も追い詰められる展開には何度もハラハラさせられたし、彼女が見せられた「本物の悪意」の惨さには目をそむけたくもなるけれど、しかしそんな中で最後までまっすぐ突き進んでいくイルマの姿がとても印象に残った。ついでに言うと、以前からどうなったのか気になっていた宇野くんとの関係もますます良好(?)なようでなにより、ということで。


◇前巻→「捜査一課殺人班イルマ エクスプロード」

実は来月、ナナライ2日目を現地で見ることになってまして。
チケットを取れたのがもう何か月も前だったので、ずいぶん先のことだと思ってたんですが、気付けば1か月を切ってるんですね。びっくり……。足や宿は確保済だし、ライブグッズ(タオルとかペンライトとか)は予約済で届くのを待つだけなんですが、いざ向かうとなった時、他にいるものがあるのでは?と悩んでおります。

会場はメットライフドームですので屋根はありますが、昨年の様子を見る限りでは半分野外みたいなものみたいですし、しかも2日目のスタートは真っ昼間。しかも7月。絶対暑いですよね。なので夏フェスに行くつもりで準備を考えてたんですが、そもそも自分が夏フェスに行ってたのってもうずいぶん昔の話だし、その時に比べると身体的に衰えが生じているので、どうしたらいいのかと心配になってきました(笑)。とりあえず扇子と日焼け止めと冷えピタとペットボトルホルダー、あと終了後の自己介護用(笑)に美白系の化粧品とフットケアシートがあればいけるかな……などと考え中であります。まあいざとなれば現地調達すればいい話なんですが。

そんな買い物のことを考えながら、他方で久しぶりにTommy fell in love with sweets!の新商品を買ってしまいました。じゃーん(笑)。

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左は「マーブルチョコアイスバー(ミント)」、右は「ブルーベリーのマカロンサンド」。どちらもバッグチャームです。今回、一番欲しかったのがこのマカロン。ずいぶん前からイベントでは出品されていたみたいなんですが、通販に出たのはたぶんこれが初めて。ブルーベリー色のマカロンがとてもきれいです。

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ついでにもうひとつ、「筒形バタークッキーのバッグチャーム」。クッキーの質感もさることながら、パッケージから零れ落ちる瞬間を造形されているというのがとてもいい。今年の夏はこれらを駆使していきたいですね。


*ここ1週間の購入本*
高梨りんご「ニーナさんの魔法生活2」(メテオコミックス/フレックスコミックス)
瀬川藤子「コノマチキネマ2」(ゼノンコミックス/徳間書店)
栗美あい「紅霞後宮物語〜小玉伝〜7」(プリンセスコミックス/秋田書店)
藤崎竜「銀河英雄伝説14」(ヤンジャンコミックス/集英社)
森晶麿「ホームレス・ホームズの優雅な0円推理」(富士見L文庫/KADOKAWA)
中島京子「夢見る帝国図書館」(文藝春秋)


先の戦の影響もあり、皇族でもある尚書が引退することになった。皇族と官僚の橋渡し役として皇族官吏が必要であることから、10数年前に引退した茄王が復帰することになり、その権威付けのために彼の長女が後宮入りすることに。しかしその直前に長女が病死し、代わりに庶子である妹姫の仙蛾が後宮入りすることが決まるのだった。後宮にやってきた仙蛾は、悪女顔ではあるがとても美しい娘で、かつては病弱だった姉姫を献身的に看病していたという逸話や、化粧が上手であることから他の妃嬪や女官たちからの人気も集め、当初は後宮内の雰囲気も穏やかなままだった。しかしある時、小玉が皇帝に他の妃嬪への渡りを勧めていないことを知った仙蛾は、表立って彼女を非難し、以後は反皇后派や中立派の妃嬪たちと積極的に接触するように。しかし彼女の非難はあまりにも正論であるため、小玉には反論することができないでいた……。

司馬淑妃がいなくなったことでパワーバランスが崩れかかる中、新たに現れた野心的な妃嬪のために後宮内が本格的に荒れ始める、シリーズ本編10巻。

文林を独占したいという想いを自覚し、いつしか意識的、あるいは無意識的にそのように振舞っていた小玉。そんな彼女を正論でもって弾劾したのは、庶出の皇族である新たな妃嬪・仙蛾だった。しかも彼女は某司馬淑妃と違って隙がなく、いくら手を尽くしても小玉たちにその尻尾を掴ませない。小玉に肩入れして読んでいるこちらとしては「なんと小憎たらしい……!」と言いたくなってくる展開なのだが、とはいえ前述の通り、仙蛾の指摘は「後宮」という場所の存在意義からすれば至極当たり前のことであり、皇后であるにも関わらずそれをしない小玉に非があるというのは、本人も認めざるを得ないのだからたちが悪い。

しかもそんな中で、小玉の周辺の女官たち、そしてついには小玉本人にも迫る謎の病の影。今まで静観を決め込んでいた麗丹が、小玉のため――正確には彼女に仕える女官たちのため――に動き始めてくれたことはなんとも頼もしいが、一方でほんとなにやってくれてんの文林、としか言えない出来事も発覚し、さらには周辺国の動きも(戦ではなく王族内の問題で)きな臭くなっているしで、なんというかこの先どう転ぶのかますます予測できない展開に。まあ文林のしたことも皇帝としては間違いということではなく、そもそも皇帝と皇后の関係を普通の男女のそれと同列に扱うことはできないとわかってはいるのだが、それはそれとしてなんというか……とぼやきつつ、続刊を待ちたいところ。


◇前巻→「紅霞後宮物語 第九幕」


茶州に専門的な研究機関を設立するため、州牧として朝廷内を奔走する秀麗。そんな折に届けられたのは、茶州内で奇病が発生しているという知らせだった。しかも「邪仙教」と名乗る宗教団体が現れ、この奇病の原因は女である秀麗が政治に携わっているせいだと触れ回っているという。それでも秀麗は、病に苦しむ人々を救うため、自らが茶州に戻ることを決めるのだった。一方、その病がかつて自分の住んでいた村を全滅させたものと同じであることを悟った影月は、最低限の指示や根回しを済ませると、単身で現地へと向かい治療を始める。実は彼の身体は普通の人間のそれとは違い、もはやさしたる時間が残されていなかったのだった……。

秀麗不在の茶州に再び暗雲が立ち込める、中華風ファンタジーシリーズ7巻。今回もビーンズ文庫版の短編集から、秀麗と影月の出会いを描く番外編「会試直前大騒動!」が併録されている。

前巻あたりから少しずつ語られていた影月の過去。酒を飲むと現れる人格「陽月」によって生かされているという彼には、もう時間がないということがここで明らかになる。かつて、謎の奇病に養い親でもあった「堂主」と立ち向かい、しかし歯が立たなかったこと。さらには堂主までも失いそうになったその刹那に、影月が望み、叶えられてしまったのは、おそらく自分の命を堂主に分け与えるということ。そんなことを可能にしてしまう「陽月」の存在は一体何なのかはっきりとはしないが、しかしそのせいで影月の命は縮まり、今や風前の灯火という状況になっているのだという。そんな彼の覚悟や決意を秀麗は正しく察知し、自分のできることをなそうと再び奔走し始めるのだ。

しかし、奇病流行の影で、彼女に伸びるのは怪しげな手。ひとつは異能の一族として歴史の影で暗躍してきたとされる「縹家」の存在。王城内に突如現れた「当主」に、秀麗の父は殺気を向け、恐ろしいまでの警戒を見せる。「薔薇姫」と呼ばれる存在――おそらく亡き秀麗の母――が関係しているのであろうが、そんな得体の知れない相手が現れたことで、秀麗の行く先がますます不安なものとなってくる。そしてもうひとつは、秀麗を名指しで狙う「邪仙教」の存在。教祖の名前が「千夜」――かつて茶朔洵が名乗っていた偽名を名乗るその人物は、もしかしたら本当に朔洵なのか。こちらの狙いもまた今のところ不明だが、朔洵がおそらく死んでいる(死体は見つかっていないが)以上、もしかしたらこちらにも縹家が関与しているのではないかと疑わざるを得ない。

そんな中でも、官吏としての責任と務めを今再び朝廷の官吏たちに問い、堂々と事態の収束に当たろうとする秀麗の姿がなんとも眩しい。まだ10代の少女だというのに、恐れを押し隠し、その肩に多くの命を乗せ、覚悟を決めていく秀麗だからこそ、どうかうまくいってほしいと願うばかり。


◇前巻→「彩雲国物語 六、欠けゆく白銀の砂時計」


茶家の暴走を食い止め、無事に州牧としての仕事を始めた秀麗と影月。先輩官吏たちから厳しく指導されながらも、ふたりは激務の合間を縫い、茶州を立て直すための策を練り始める。しかし間もなくこの「策」が燕青や悠舜の目に留まり、あっという間に体裁を整えられ、実際に動き始めることに。おりしも新年の朝賀に赴くことになった秀麗は、同行する悠舜たちと共に、中央の各部署に根回しを行おうとする。しかしこれまでに深く関わったことのある戸部と礼部はともかく、最後まで女性官吏登用に反対していた工部からはひたすら門前払いを食らわされてしまい……。

官吏の道は険しいにも程がある……そんな悲哀が滲み出る?中華風ファンタジーシリーズ6巻。今巻は本編の他に、ビーンズ文庫版の番外編「朱にまじわれば紅」に収録されていた、シリーズ前夜に書庫で起きていた攻防?を描く短編「幽霊退治大作戦!」も併録されている。

秀麗と影月が考えたのは、現代でいう専門学校的なものを作ろうとする試み。特産物も何もない茶州だからこそ、人材を作り出そうという考えはなるほど!のひとことではあるが、作中の世界ではそういった施設の概念がなく、さらに金はかかるが利益が出るのはだいぶ先……ということで、なかなか実現そのものが難しいといった状況。そこで秀麗は単身、頑固な工部尚書に(物理的な意味での)対決を挑むというまさかの展開に。けれど、そういうことを相手が受け入れてくれるのは、秀麗を「女子供」とみなしていることの表れであるのかもしれないが、同時に「女子供であろうと容赦せず、対等に扱ってやる」という意識の表れであるともとれる。幸い、今回の相手は後者だったのでよかったが、それにしても秀麗のなりふり構わないやり方はなんともすごい。やる気があるとか、運があるとか、そういうことだけでは片付かないものを彼女は持っているのかもしれない。

そんな中、水面下で進行しているのは秀麗の結婚話。紅家直系の娘である彼女は、まさに出世を望む男たちにしてみれば格好の獲物。紅家当主兄弟が策を講じ、全力でそれらをふるいにかけながらも、絳攸には秀麗と結婚し紅家当主を継ぐよう告げるという一幕も。けれどその一方で、秀麗が簡単に結婚することができない理由もまた浮き彫りにされる――初の女性官吏となった秀麗が、ヒラのままで終わることは断じて許されない。その後に続く女子たちのために秀麗は出世を続ける必要がある。けれど劉輝の存在もある――彼に望まれ、もし妃になってしまったら、それこそ官吏を続けることはできない。そんな苛烈な場所に置かれてしまった秀麗の本心は、いったいどこにあるのだろう。そしてすでに「王」という逃げ場のない場所に留まらざるを得なくなってしまった劉輝は、秀麗をどんな気持ちで見つめているのか。考えれば考えるほど、「公」の部分にのみ注力せざるを得なくなるふたりは、いったいこの先どうなってしまうのだろう。


◇前巻→「彩雲国物語 五、漆黒の月の宴」

ついこの間「東京行ってきました」とかなんとか書いたような気がするんですが、実は先週の日曜、またしても東京に行ってました。これはなんというか……事故です。ええそうなんです(笑)。

というのも、5月に古川慎さんの新譜を某アニメイトで買ったんですが、予約者向けに「リリースイベントに抽選でご招待」っていうのがあったんです。まあ当たるはずないだろと思って応募したら、当たったんですね……。なんなのこのクジ運の良さ。思えば今年に入って、何かしらイベント運がよすぎるんですが、もうすぐ死ぬんですかねわたし……。



さておき。そういうわけで当たってしまったからには行くしかないですよね。幸いイベントは昼間で、無料のリリイベですからせいぜい2時間程度だろうし、ならば余裕で日帰りできそうなので、いってきました東京へ。

イベントは第2部で応募してたので、開始は16時。なのでそれまでは久しぶりに池袋へ行ってきました。そこそこ余裕があったのであちこち寄ってきたんですが、これまた久々に向かった丸善ジュンク堂の池袋本店はやっぱりいいですね……。大型書店は心が洗われます(笑)。まあそんなに買う本はなかったんですが(4冊くらい。少ないでしょ・笑)、たまたま現在「富士見L文庫5周年フェア」ということで、グラフアートカフェと池袋本店がコラボしてるというのを目撃。1冊買うと「おいしいベランダ。」のSSペーパーがもらえるとか、対象商品を2,000円以上買うとポストカード(全5種ランダム)を貰えるとか、限定グッズも売ってるとかいろいろあったので、喜んで参加してみました。戦利品はこちら。

20190615東京みやげ

アクリルスタンドはブラインド商品だったのですが、とりあえず「紅霞後宮物語」を引き当てられたので満足です。あとポストカードも「紅霞」だったのでもはや言うことはありません。なお、グラフアートカフェでもいろいろとなにかしらしてるみたいだったのですが、そちらに行く時間まではなかったので断念。でもアクスタがジュンク堂で買えたのは良かったです。

で、その後はメインイベントであるリリイベのために目黒へ。会場となったホールのキャパは約400人ということだったので、つまりはそのくらいの人数が集まってたんですよね。イベントの内容はトークコーナー→生歌披露→ポストカードお渡し会という流れだったのですが、約400人を相手にお渡し会を行うとはすごい(しかもこれは2部なので、この数時間前に同じことを1回やっている)……となんか違うところで感心したのは私です(笑)。

古川さんの出演作品(ワンパンアニメとかとうらぶとか、あとドラマCD等)はいくつか履修していたものの、ご本人を生で見るのは初めてだし、一部で「歌唱力オバケ」と称されているらしいかの歌声を生で聴いたのもこれが初めて。特に歌については本当にオバケというかなんというか、とにかく声量と技能だけでなく、情感の込め方とかも素晴らしい。いいもん聴かせてもらったぜ……という気持ちでいっぱいです。

そして「お渡し会」なんですけど……ポストカードを受け取って「今日はありがとうございましたー」くらいかと思ってたんですが、ひとことふたことですが自由にお話できるとは思ってなかったんで心の準備が……!って数年前にも同じようなことがありましたよねわたし。学習してねーな。いやでも実は無意識のうちに学習していたのか(?)、とりあえず言おうと思ったことを待っている間に決めて、その通りにお伝えすることはできたし、その記憶も多少は残ってる(つまり全部ではない・笑)ので及第点ということにしてください……まあ、そのあとはまた手の震えが止まらなかったんですけどね(笑)。

で、そのあとは動揺を収めるため(?)最寄りの駅まで15分ほど歩き、なんとか家路についたのでした。生きて帰れてよかったです(笑)。はー……心臓に悪い……しかし行けて良かった……!


*ここ1週間の購入本*
顎木あくみ「わたしの幸せな結婚」
雪村花菜「紅霞後宮物語 第十幕」(以上、富士見L文庫/KADOKAWA)
仁科裕貴「後宮の夜叉姫」(メディアワークス文庫/KADOKAWA)
三田誠「ロード・エルメロイ2世の事件簿3 case.双貌塔イゼルマ(下)」(角川文庫/KADOKAWA)
似鳥鶏「100億人のヨリコさん」(光文社文庫/光文社)
結城充考「捜査一課殺人班イルマ オーバードライヴ」(祥伝社文庫/祥伝社)
津原泰水「ヒッキーヒッキーシェイク」(ハヤカワ文庫JA/早川書房)
小坂井大輔「平和園に帰ろうよ」(書肆侃侃房)


槌瑤詫美を攫った人物を特定するため、理美発見の際にその場に居合わせた考仁と蓮佳を宮城へと連行する。しかし考仁は知らぬ存ぜぬを通し、蓮佳も理美を拾ってからの経緯は説明したものの、考仁の仕業であることは口にしなかった。そして理美もまた、考仁を失うことが槌瑤砲箸辰涜腓な痛手になると考え、真実を隠そうとする。納得できないものの、一時は理美の説明を認めて場を収めようとした槌瑤世辰燭、その直後に考仁が彼を軽んじるような策を講じていたことが判明し、怒りが再燃。その結果、考仁は宰相の位を辞すると宣言し、周家の別邸へと移ってしまうのだった。それを知った理美は、自分が考仁を説得するから、と周家の別邸へと赴くが……。

食で人の心を繋ぐ中華風ファンタジー第9巻――なのだが、その「食」への信頼が揺らいでしまうという展開に。

前巻で考仁の青春時代を想起させる料理を饗したものの、その心を完全に動かすことができなかった理美。自身のしたことを認めないまま隠居に踏み切り、さらにどれだけ理美が言葉を尽くし、食事を作っても、ほとんど心動かされるのない考仁を前にして、理美はひたすら悩み続ける。しかし、何も思いつかない状態でも、彼女は諦めることはない。そんな彼女を支えるのは姉斎宮の言葉であり、そして今、この国で自分に居場所をくれた槌瑤燭舛悗料曚い任發△襦守るべきものを持つ者はこれほどにも強いのかと、改めて感じさせられる展開だった。

そんなこんなで、理美の尽力によって考仁と朱西の「親子のすれ違い」もなんとかカタがつき、これですべてうまくいくはず――と思っていたが、そううまくいくはずもなく。朱西が鳳家当主として、あくまでも「陛下のため」として槌瑤鬚覆追い落とそうとする動きを見せていることが判明したことで、理美は絶望を深めることに。いったい彼は何を求めているのか――明確な狙いがまったく見えないまま、今巻は幕を下ろす。神龍である珠ちゃんが視ていたのは、果たして槌瑤伴訐召里匹舛蕕世辰燭里世蹐Δ。


◇前巻→「一華後宮料理帖 第八品」


クリスマスを間近に控えたある日、閉鎖されていたはずの礼拝堂で老人の遺体が発見される。1年ほど前にも生徒が事故死したのと同じ場所で起きた事件ということで、生徒たちは動揺を隠せない。そんな中、見知らぬ上級生がパトリックの元を訪れる。ハロルドと名乗るその上級生は、1年前に亡くなった生徒――アンソニーの友人で、彼が事故死、あるいは自殺したとはどうしても信じられないのだという。今回の老人もアンソニーと似たような死に方をしていたことから、なにか共通点があるのではないかと考えたハロルドは、死者呼び出し交信できるという噂があるパトリックに、事件調査の協力を持ち掛けてきたのだ。もちろんそんな能力など持っていないパトリックだったが、代わりに「罪喰い」という古い儀式を持ち出して犯人探しに協力しようとするのだった……。

パトリック・ハーン――のちに「小泉八雲」となる青年の青春時代を描く学園ミステリシリーズ第2弾。

今巻では3本の中短編が収録されているが、どのエピソードにも共通しているのが「もうひとりの自分」。ドッペルゲンガーか、あるいはイマジナリーフレンドか――いずれにせよ、当人の生死に関わらず、意識はその身を離れ「もうひとりの自分」を作り出す。その「自分」が訴えようとしているのは、善意なのか、それとも悪意なのか。突然「もうひとりの自分」――しかも初めて見た時は幼かったが、日に日に成長し、現在の自分の姿かたちに近付いていく――を見てしまったオーランドが動揺を隠せない「名もなき残響」に始まり、死者の魂が蝶に変じるという言い伝えを目の当たりにする「Heavenly Blue Butterfly」、そして神学校内で起きた怪死事件が思わぬ真実を暴き立てる「罪を喰らうもの」へと物語は繋がってゆく。

人間の業、あるいは悪意に満ちた事件の中で、オーランドとパトリックはその友情を深めてゆく。パトリックの怪異に惹かれるという性質は、ともすれば彼の足元の危うさをも意味している。自分を母親共々捨てた父親を恨みながら、しかしその死を手放しで喜ぶこともでもない。怪異というありえないはずのものをその目で見据えることで、現実なるものの存在意義を軽くしようとするパトリックの立ち位置は、地で「深淵を覗き込む時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」という言葉を想起させる。けれど、オーランドの存在はそんな彼を、確実にこちら側に引き留めているのだろう。そんなふたりがこの先も同じような関係のままでいられるのか――今後彼らがどうなるのかが気になるところ。


◇前巻→「ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲」

先日、神戸へお笑いイベントを観に行ったという話をしましたが、その翌週にまたしてもそういうイベントに行ってきました。なんとグレープカンパニー主催のイベント「笑いイチ」が岡山で開催されたんです。地元にサンドウィッチマンが来るのなら、2週連続だとしても行かないわけにはいきません(笑)。

今回の出演者はサンドウィッチマン、永野、カミナリ、ロケット団、わらふぢなるお、ゾフィー、東京ホテイソンの全7組。個人的にわらふぢなるおを最近よく見るのですが、毎回最初にやるショートコント(おすそわけ)が地味に好きです。本当に短い内容なんですが、わかってても思わず突っ込みたくなるオチがいいですね。

あと永野は今回もやばかった(笑)。ラッセンはまあいいんですけど、パラパラを踊りながら客席を走るだけ(本当に本人がそう言うし実際にそれだけの内容)っていったいなんなんですか(笑)。あと永野の時は一部写真撮影OKなんですけど、実際動き回ってるからまともに撮れなくて、スマホのカメラロールが永野だらけになってるのもいい思い出です(笑)。

もちろん大トリはサンド。バナナロールとか大手まんじゅうの話(なぜ?)をしつつ、ネタは「結婚式のスピーチ」。こうしてみると手紙ネタ多いですね。まあいいけど。そして相変わらずヒドイ手紙です。実際に結婚式で読んでほしい手紙ナンバーワンですね(笑)。

まあそんな感じで笑いっぱなしのひとときでした。帰りがけに運よく物販を見ることができたので、つい永野キューピーを買ってしまいました。言われなきゃわからないけどこれは確かに永野だ(笑)。ちなみにコラボキューピーは永野とカミナリしかなかったんですが、サンドのもあればいいのになーと。
20190608笑いイチ


*ここ1週間の購入本*
斎藤けん「天堂家物語6」(花とゆめコミックス/白泉社)
黒乃奈々絵「PEACEMAKER鐵16」(MGコミックス・ビーツシリーズ/マッグガーデン)
シギサワカヤ「お気に召すまま シギサワカヤ短編集」(楽園コミックス/白泉社)
三川みり「一華後宮料理帖 第九品」(ビーンズ文庫/KADOKAWA)


19世紀の英国――両親を亡くしたオーランド・レディントンは、彼を引き取った父方の一族の命令で、ロンドンから遠く離れた神学校に送られることとなる。その道中の列車の中で、持参していたチェロのケースを棺と形容する少年と出くわす。彼はオーランドが向かっている神学校の生徒のようで、学校のことを詳しく教えてくれるのだが、いつしか話題は列車に現れる幽霊の話に。パトリキオス・レフカディオス・ハーンと名乗るその少年はオーランドのルームメイトであり、先ほど語った「列車の幽霊」のような奇妙な話を蒐集しているのだという……。

のちに「小泉八雲」と名乗り「怪談」を著すことになる、ラフカディオ・ハーンの青春時代を綴る短編連作集。

……とはいえ作中ではまだ「怪異話の好きな変わり者」パトリック・ハーンとして、ルームメイトとなった語り手・オーランドと共に、少年たちが集う神学校で様々な怪異に出くわすという物語。夜の寄宿舎に現れた「砂男」と「聖母マリア」、日本から運ばれてきた人魚の木乃伊、墓地に現れた亡霊……これらの正体を、ふたりは次々と暴いてみせる。実際のところ、どれも人間のなした事であり、そこに「怪異」などという非科学的な現象は生じていない。怪異を好んで集めておきながらも、パトリックの方が現実的なことを口にすることもしばしばだし、逆にオーランドの方がパトリックに感化され、超常現象が実在するかのような仮説を立てることも。そのでこぼこ具合がなんとも面白い。

しかし結局のところ、人智を越えた現象と言うのは(今のところ)存在せず、人の心の動きがもたらすハプニングでしかないという結果がふたりの前にはもたらされる。それをしってがっかりするとかそういうことではないが、ではなぜパトリックはこうした怪異を集めているのだろうか。オーランドもそうだが、彼の生い立ちにもいろいろと問題があり、孤独(のようなもの)を抱えていることは確か。その空虚を埋めたくて怪異を求めているのか、それとも何か別の理由があるのか……。


茶州の州牧に命じられた秀麗と影月だったが、指定された期間内に州都・琥漣に到着し、正式に着任できなければ、その官位は剥奪されることになっていた。茶家の妨害に抗いながら琥漣を目指す秀麗たちだったが、期日まであと20日ほどというそのタイミングで、州牧代理によって琥漣の全面封鎖の知らせ――しかも「次期州牧のふたりはすでに到着済み」という偽情報つき――がもたらされるのだった。動揺する秀麗たちを横目に、燕青は旅程を順調にこなし、いよいよ琥漣の目前までたどり着く。そこに届いたのは、州牧着任式の前日に行われるという、茶家の当主選定及び就任の儀に新州牧を招きたいという書状だった。秀麗は自ら迎えにやってきた朔洵の手を取り、単身で茶一族の屋敷へと向かうが……。

中華風ファンタジーシリーズ5巻、州牧着任編がひと段落ということで。

茶家の妨害が激しく、なりふりかまわなくなり、焦る秀麗。しかし思いのほか前州牧である燕青はどこ吹く風。現在の州牧代理となっている補佐・鄭悠瞬と共に10年かけて策を練り、対策を積み重ねてきたという燕青だが、それが終盤に向けてぴたりとはまっていく流れにはさすがのひとこと。とはいえそこには秀麗の存在や、茶家前当主の妻・英姫の働きも大きかったのだろう。男は馬鹿だから、女が助けに行かねばならぬ――その言葉は孫娘である春姫だけでなく、はからずも秀麗をも動かしていたことになる。強い意志と行動力でもって未来を切り開いていくふたりの姿がなんとも眩しい。

一方、朔洵と秀麗の関係にもひとまずの終止符が。静蘭の懸念も含めていろいろと心配になる一幕もあったが、秀麗が劉輝と朔洵のどちらを取るかという問題にきちんと向き合い、選んだ答えにはとりあえず安心……なのだが、それは劉輝の抱いている感情とはまだ少し距離があるようなそうでもないような……という微妙な感じがまたいい。とはいえ朔洵の存在が、秀麗の心に大きな爪痕を残した事もまた確か。今後、このことが何かに影響してこなければいいのだが……。


◇前巻→「彩雲国物語 四、想いは遥かなる茶都へ」


名門貴族のひとつ・茶一族の支配力が強く、中央も手を焼いているという茶州の州牧に任命された秀麗と影月。燕青と静蘭を部下として従え、茶州へと向かったふたりだったが、茶家は様々な手段でふたりの赴任を妨害。しかも道中で、燕青と静蘭が「殺刃賊」なる犯罪集団の一員であるとして捕縛され、影月も一緒に連行されてしまう。とっさに隠れた秀麗だけは無事だったものの、かつて秀麗の命を狙い、しかし今は改心し彼女に再度仕えることを望んだ元宮女・香鈴もまた、秀麗と勘違いされて連れ去られてしまうのだった。ひとり残された秀麗は、商人たちの組織である「全商連」を頼り、州都へ向かう商人・琳千夜に同行させてもらうことにするが……。

女性官吏としての道を歩み始めたものの、やっぱり前途多難にもほどがある中華風ファンタジーシリーズ4巻。

秀麗に下された辞令は、その土地を牛耳る豪族の影響で、長きにわたり荒れ続けている茶州の州牧になること。新人ということもあり、影月と二人三脚、しかも(実は)前州牧であった燕青を補佐に、さらには武官として静蘭も伴うということで、これだけ見れば破格の待遇のよう。しかし仮にも中央から送られてくる官吏を亡きものにしよう、あるいは傀儡としようと企む茶家の振る舞いを目の当たりにすると、こんなんじゃ足りないのでは?と言いたくなってくる。実際、燕青と静蘭、影月と香鈴は捕らえられるし、関所では秀麗や影月と同年代の男女は意味もなく足止めを喰らい、先に進ませてもらえないという状況。卑劣な手をこれでもかと使ってくる茶家のやり方には腹が立つ以外の感情が浮かんでこない。

とはいえ今回の騒動は序の口で、目下のところ、真に敵と言えるのは茶朔洵なる青年。「琳千夜」と名乗り秀麗に近付いたその男は、すべてを退屈しのぎと嘯き、まるでゲームのように人の命を弄ぶ。そんな彼がおそらく生まれて初めて執着心を芽生えさせたのが秀麗の存在。そして秀麗もまた、彼の存在に心惑わされつつある。彼の振る舞いが妙に劉輝のそれと重なって見えるのはいったいなぜなのか。そしてそんな振る舞いにどこか気を惹かれてしまう秀麗の、その想いの向けられる先は一体どちらなのだろうか……。


◇前巻→「彩雲国物語 三、花は紫宮に咲く」

先週の話ですが、神戸に行ってきました。

第1の目的は、神戸文化ホールで開催されていた「爆笑!!お笑いフェス2 in 神戸」を見るためです。全国各地で開催されているイベントで、去年福山で開催されたときにサンドウィッチマン目当てで行っていたのですが、今回の神戸にもサンドが出るということで、職場の後輩ちゃんと軽率に行ってまいりました(笑)。ちなみにチケットに「21列」とあったので、ずいぶん後ろの席なんだなーと思ってたら、なんとこのホールは舞台から一番遠い列が「1列」という珍しいカウントになっているため、実際はけっこう前の良席だったという。びっくりです。

今回出演されていたのはサンドの他に平野ノラ、四千頭身、吉住、ゼスト、タイムマシーン3号、ラバーガール、わらふぢなるお、ニッチェ、ハナコ、じゅんいちダビットソン、三四郎、流れ星、東京03の全14組。ここで初めて見た方もいればそうでない方もいるのですが、個人的には(なぜか事前告知のなかった)吉住さんの、また狂気の沙汰というかなんというかすぎるネタがよかったです(笑)。じゅんいちダビットソンは「ケイスケホンダだなあ……」という感想が真っ先に。基本的にサッカーネタなので、サッカーに興味ない人間としてはあまりノリきれなかったのが残念ですが、やってることは面白かったです。サンドはなんか雑談がメインみたいになってたんですが、ネタ部分(富澤さんの娘から伊達さんへの手紙、というていのコント)も短いながら笑いが止まりませんでした。叔父貴て(笑)。

で、イベントが終わってからまだ時間があったので、第2の目的地である中華街へ。右も左も肉まん・角煮まん・小籠包・ちまき・タピオカミルクティーの屋台だらけで、肉まんを食べたいと意気込んできた我々ですが、ではどこで買えばいいのか迷ってしまい、なかなか食べられないという謎展開に(笑)。まあ1度買ってしまえばわりとぶりが付き、はりねずみまん(中はクリーム)とか杏仁ソフトクリームとかをちょいちょいつまんだり、「天仁茗茶」という中国茶の店で買い物をしたりと(中国茶のティーバッグセットとか)、ふらふらしながら満喫いたしました。

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パンダ自販機かわいい。

中華街を往復してもまだ多少時間があったので、最後に新神戸駅の近くにある神戸布引ハーブ園へ。いつもJR新神戸駅から地下鉄の新神戸駅に向かう途中、「ハーブ園ロープウェイ」という看板があったので気にはなっていたのですが、今回ついに向かってみました。駅に隣接するホテルの中を抜けたところにある「ハーブ園山麓駅」からロープウェイに揺られること約10分。本来は山の中腹にハーブ園、頂上に展望台があるのですが、夕方だったので頂上にしか行けませんでした。まあいいけど。

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時期的に薔薇が咲いている季節だったので、展望プラザには薔薇がたくさん。色やかたちが様々で、夕方という時間帯も相まって、なんとも優雅な気分になれました。

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まあそんな感じで1日中、めいっぱい遊んできました。基本的にイベントごとがあればひとりで外出し、終わればさっさと帰ってしまうのですが、同行者がいるとこうやってちゃんと観光することになるので、外出を満喫したなーという感じがすごいです。たまにはこういうのもいいですね。


*ここ1週間の購入本*
タスクオーナ「氷菓12」(カドカワコミックスエース/KADOKAWA)
三田誠「ロード・エルメロイ2世の事件簿2 case.双貌塔イゼルマ(上)」(角川文庫/KADOKAWA)
小笠原信夫「ジャパノロジー・コレクション 刀」(角川ソフィア文庫/KADOKAWA)
久賀理世「ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲 罪を喰らうもの」(講談社タイガ/講談社)
藤原明「日本の偽書」(河出文庫/河出書房新社)
「定本 夢野久作全集6」(国書刊行会)

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