境界線上のホライゾン〈3・中〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)境界線上のホライゾン〈3・中〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)
川上 稔 さとやす (TENKY)

アスキーメディアワークス 2010-07-10
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武蔵と六護式仏蘭西との戦いのさなかに現れたのは、これまで姿を見せることのなかった六護式仏蘭西の副長だった。その正体はミトツダイラの母である「人狼女王」。ミトツダイラの力は母親にはまったく届かず、どころか武器である銀鎖を奪われてしまい、さらに女王はそのままトーリをも連れ去ってしまう。しかもその際の戦闘の衝撃でIZUMO地表が一部大破し、武蔵は浮上を余儀なくされてしまう。そこで点蔵、ナイト、メアリが、地表に残されたミトツダイラを救い、連れ去られたトーリを追うことに。一方、浮上した武蔵の前に現れたのは、仏蘭西の旗機パレ・カルディナル。この機体に合一している仏蘭西の副会長・リュイヌはM.H.R.R.への亡命を望み、その中継を武蔵に依頼。と同時に、M.H.R.R.からマクデブルク暫定市長のゲーリケが武蔵を訪れて……。

と、ここまで書いても冒頭100ページ程度のあらすじにしかなっていないシリーズ3−中巻。ちなみに今回の総ページ数は約830ページ。通常の文庫本約3冊分ということで(苦笑)。

今回はトーリ奪還作戦、「人狼女王」ことネイトママンの過去話(……自重!・笑)、そして後半はM.H.R.R.による対K.P.A.Italia戦、および独逸30年戦争における「マクデブルクの掠奪」前夜、というところまで。
目まぐるしく変わり続ける情勢、増え続ける登場人物――このふたつだけでも目が回りそうなほどのボリュームなのだが、そこに加えて日本史および世界史の知識が求められるわけで……なんという読みづらい本!とか思いつつ、けれど面白いのでやめられない。

というわけで以下は9月に出る予定の下巻に向けての個人的メモ。

◇トーリ奪還作戦
女王に食べられる(文字通り)ためにさらわれてしまったトーリを救いに行ったのは点蔵、ナイト、メアリの3人+ミトツダイラ。とはいえミトツダイラは負傷中&自信喪失中につき使い物にならず……だったが、この時の戦闘(対・自動人形「Mouri」戦)や、その後のガールズトーク(?)を経て、失っていたものを少しずつ取り戻しつつある様子。
トーリはトーリで女王になんとか勝利(?)、とりあえず食べられなくてひと安心、ということで。

◇ネイトママンの過去&リュイヌの亡命
いかにして今の夫(人間)を得たか、という話。主に18禁(笑)。そしてなぜここで仏蘭西の副長として登場したか、ということ。それは今巻の表紙にもなっている仏蘭西の前総長にして現総長の姉、アンヌが関わっているということ。
そしてパレ・カルディナルとリュイヌの亡命にもまたアンヌと関わりが。
不治の病に冒されたアンヌが今いる場所は、まさかのマクデブルク。ゲーリケが武蔵を訪れたのもそのあたりが関係していたりいなかったり。というわけで武蔵はマクデブルクに向かうことに。ここでの歴史再現に武蔵がどこまで関わるつもりなのか、それは次巻。

◇M.H.R.R.対K.P.A.Italia戦
後半はますます戦闘続き。まずは羽柴と村上水軍との戦い。これは歴史再現として羽柴側が勝つことになっていたとはいえ、その決着のつけ方がひどすぎる。というわけでK.P.A.Italiaの被害がどのくらいになったのかわからないまま続く。気になる。

◇その他
・上巻で提示されたノリキの意外な過去に続き、バケツヘルムの心優しき謎のマッチョ・ペルソナ君にも衝撃の過去があるのかないのか(笑)。

・佐々・成政が上巻以上に出張ってくるの巻。二代やアデーレに対して圧倒的な能力を見せつけた成政だが、P.A.Odaに戻ってみれば意外とイジられ後輩キャラだったり(笑)。ヤンキー系不良のナリはしているが、ぶっ飛んだ先輩たちに囲まれたせいで意外と苦労人なのやも。

・点蔵とメアリ、宗茂とギン(漢字がまともに表示できない……)の2組とも(というか点蔵以外の外部組3人が)天然だだ甘カップルであります。けれど武蔵の面々は、身内である点蔵には激しく突っ込めるものの、宗茂とギンに対してはなかなか突っ込みにくい様子(笑)。そしてメアリの箱入りぶりがたまらない(笑)。

……以上。書き過ぎた感もあるが、まあこれはこれで。


◇前巻→「境界線上のホライゾン3〈上〉」