過疎化を食い止めるため、人とあやかしの共存計画が密かに進められている龍神町。七生はあやかしの代表たる「龍公」として町おこし案を考えるも却下され続ける日々。そんな中、夜になると軽微ではあるが怪異が発生しているため、白井たちが夜回りをすることになったという。あやかしたちが騒いでいるのは「龍公」たる七生が街に戻ってきたためだということを知った七生は、責任を取るという意味も込めて夜回りに参加することに。するとその夜、送り犬が現れ、見回り中に転んだ人を襲ってしまう。あやかしに対して理解を示していたはずの白井までもが否定的な意見を述べ始めるのを見て、七生は共存計画の難しさを改めて突き付けられるかたちとなり……。

ひょんなことからあやかしの代表として裏町長になってしまった青年の奮闘を描くシリーズ2巻。

町おこしというだけでも大変なのは目に見えているのに、そこに「人とあやかしの共存」というのも絡んでくるのだから、そう簡単にいくはずもなく……という展開の今巻。特に浮き彫りにされていたのはやはり、人があやかしを受け入れることはできるのか、ということ。もちろん、その逆も。

イケメン唐傘青年に運命の恋を感じて添い遂げる覚悟を表明した女子高生・芽衣のハートの強さはどう考えても例外で(しかしこのエピソードはテンション高すぎて好きだ……)、あやかしの生態は、そのつもりはなくとも人にとっては害になることがしばしば。どちらかのルールに完璧に合わせるというのはどだい無理な話で、どこかで折り合いをつけるしかないのだが、理屈としてわかってはいても、感情的に理解できるかどうかというのはまた別もの。さらに人とあやかしにはそれぞれがもつ時間の長さが極端に違いすぎるため、いろいろな点で齟齬が生じてしまう。それらを理解して受け入れることができる七生もやはり規格外で、だからこそあやかしたちに好かれるわけだが(今回もますますモテモテであった)、そんな彼だからこそ町を変えられるのではないかという期待はあやかしでなくとも膨らむ一方。今後の活躍にも期待したい。あとあやかしたちからのモテっぷりも(笑)。


◇前巻→「今日から、あやかし町長です。」