お見合い相手に愛されすぎてます (ヴァニラ文庫)お見合い相手に愛されすぎてます (ヴァニラ文庫)
宇奈月 香

ハーパーコリンズ・ジャパン 2017-07-13
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平凡なOL・七宮あゆみのもとに持ち込まれたのは、大手企業会長の次男で、イベント企画会社の社長も務めているという大國道哉とのお見合いだった。あまりにも身分がつりあわなさすぎる相手ではあるが、断り切れなかったあゆみは指定された料亭へと向かうことに。しかしお見合い相手である道哉は、ふたりきりになるなりあゆみに告白し、結婚してほしいと言い出すからさあ大変。あまりの猛攻ぶりに恐れをなしたあゆみはひとまず断ったものの、連絡を入れたその日のうちに道哉が現れ、デートと称して遊園地へと連れていかれる羽目に。遊園地での真摯な態度、そして1か月だけ猶予がほしいという懇願につい負けてしまったあゆみは、以後まめに連絡をくれる道哉のことが次第に気になるように。しかし一方で、あゆみを溺愛するカリスマ美容師の兄・尚人から、道哉に他に女がいるらしいということや、これまで何人もの彼女を作っていたというような噂を聞かされ……。

普通のOL(苦手なもの:イケメン)が、エリートイケメン社長になぜか愛されすぎちゃってさあ大変!?な現代ラブロマンス。

初対面から好きだの結婚だのと言い出す道哉に面食らうのはヒロインだけではないのだが、わりと早い段階で、ふたりが過去に2度会っていることが明らかに。2度目の再会の時に道哉はあゆみに惹かれてしまっており、一方であゆみも1度目のことは記憶にないものの、2度目に会った「ミチ」という青年のことがずっと気になっていたということなのだが、ではなぜミチ=道哉はそのことを黙ってあゆみにアタックし続けるのか?というのが最大の謎だったり。ラストでその理由が明かされると「なるほど」と納得させられるので、とりあえず言えることはあゆみ母GJということでひとつ。

そんな感じですれ違いはあったものの両想いになり、あゆみも道哉のおかげで自分が本当にやりたかったことに目を向け始め、しかしうまくいっているところに別の女の影が……という展開はよくあることではあるが、本作ではここにさらにシスコンすぎるあゆみの兄・尚人(イケメン)が絡んでくる。あゆみのイケメン嫌いの理由となっているのがこの兄の存在なのだが(その妹ということだけで、周囲からあらぬ恨みを買うことが多かったため)、まさかのラスボスが兄というのはなんとも面白い。とはいえ最終的には道哉によってひどい場面を見せつけられるので、とりあえず兄にも幸あれ……と同情心が芽生えてしまった(笑)。