朱西の出生の秘密を知った理美は、彼を守りたい一心で槌瑤竜畉Г鮗け、皇后になる決意をする。それからというもの、立后の準備に追われ、料理をする暇も与えられない理美。そんな折、和国人である理美の立后に反対する官吏たちが意見書を提出し、槌瑤鯒困泙擦襪海箸法さらに立后の儀式にあたり、講師として理美のもとにやってきたのは朱西だった。互いへの想いをむりやり封じ込めながら、表面上は講師と生徒として振る舞うふたりだったが、どうしても心のどこかで相手のことを気にしてしまう日々。そんな中、丈鉄は朱西が夜になるとたびたび姿を消していることを知らされる。その行き先は彼の亡き父の実家でもある鳳家だった。理美もまたその事実を知り、彼の真意を確かめようと試みるが……。

料理でひとの心を繋いでゆく中華風ファンタジー、急展開の5巻。

想い合うふたりが立場上それを「なかったこと」にせざるを得ないというだけでもつらいのに、さらに理美が完全に朱西の手の届かない存在――皇后になるという展開にはもうなんと声を掛けたらいいか……という感じ。しかし朱西のために槌瑤某圓そうと考える理美とは裏腹に、朱西の方にはなにか思惑がありそうで……という不穏な流れに。そのとばっちりで、朱西父の密偵として動いていた丈鉄がいろいろとピンチになり、今回は彼の存在やその過去にクローズアップしていくことに。飄々としていて、どこかつかみどころのなかった丈鉄が、どんな思いで槌瑤篌訐召叛椶靴討い燭、そしてふたりが丈鉄をどれほど信頼していたか――はからずも3人の絆が垣間見えるエピソードにはほっとさせられる。

理美を巡る宮廷内の陰謀にもになんとかカタが付き、とうとう理美も正式に皇后になってしまうのか、と思っていたら終盤でそれをひっくり返したのはやはり朱西。彼が何を思って行動していたのか、そして本当に彼の目的は言葉通りのものなのか――槌瑤詫美の心情を慮り切れていないところがあったりするので、関係性という点ではやはり朱西に軍配が上がりそうだが、しかし今回の行動が理美の気持ちにどう影響するかはまだわからない。こじれまくった三角関係はどう転ぶのだろうか。そして珠ちゃんの動向やいかに。


◇前巻→「一華後宮料理帖 第四品」