辺境伯ヒューバードの婚約者となったメリッサだったが、両親、そして国にもまだ正式には認められていない状態。そこでふたりは王都へ向かうことにするのだが、一番の問題はメリッサを母と慕う青を置いていかざるを得ないことだった。なんとか説得に成功したメリッサたちは王都へと向かうことになるが、ふたりを出迎えた王弟オスカーから、ヒューバードの母の生家である隣国キヌートのフェザーストン伯爵家の人間が、外交官としてやってきていることを聞かされる。彼らの目的はすべての竜を従えることのできるメリッサの存在そのもの。メリッサとフェザーストン伯爵家との縁談話を、国家間の問題に持ち込もうとしていたのだ。しかもそんな折、青が辺境を離れ、メリッサを追って王都へと勝手にやってきて……。

竜好き侍女が竜を巡る騒動に巻き込まれるシリーズ3巻。今回は婚約成立に暗雲が!?&青の独り立ち!?の2本立てということで。

今回の舞台は王都イヴァルト。竜の存在を慮りつつ、ヒューバードとも良好な関係を築いていたメリッサ。あとは許可を得るだけ……と思っていたら、青の代理親という立場ゆえに彼女の結婚に政治が絡みそうになってしまったり、独り立ちを試みる青に振り回されたりで、なかなかゆっくりする暇もないという状況に。無条件に竜に好かれる唯一の存在という類稀なるスペックを持ってはいるものの、結局のところメリッサはただの平民の娘。不安に押しつぶされそうになるという展開もあったものの、婚約者であるヒューバードや、王弟であるオスカーの助力もあってなんとか問題もクリア。彼女の周りに力を持つ味方が多くてよかったね、ということで。

……とまあこういった問題が起きっぱなしなので、なかなかふたりきりになれないメリッサとヒューバード。特にメリッサは常に青の面倒を見る必要があるので、ヒューバードにとっての最大の敵は、メリッサ父ではなく青なのかもしれない(笑)。とはいえ青もそろそろ名実ともに独り立ちしそうな感じだし、婚約も認められたしで、続刊があればふたりの関係の変化にも期待したい。


◇前巻→「竜騎士のお気に入り2 侍女はねがいを実現中」