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問題だらけの「怪物館」での日々を描くシリーズ2巻では、ふたつの事件が同時進行。ひとつはヴィーゴの弟だという傲岸不遜な吸血鬼・ギャレの来訪、そしてもうひとつはラトルの記憶喪失問題の進展。どちらもユニにとっては心労のタネだが、ことに後者の中で、ユニはラトルへの想いを自覚することになるからさあ大変。
これまで役人になるためだけに勉強し続けてきたユニにとって、色恋沙汰とはおそらく無縁なシロモノ。しかしラトルの存在はあっと言う間にユニの中で大きくなっていて、なのに本人はそれに気付いていないという状況。だからラトルがかつてひとりの少女を大切にしていた、ということが判明した途端、その事実に動揺してしまう。さらにはラトルが記憶を取り戻し、〈観察者〉――神に自身の心臓を預けた、世界の終わりを見届けるための存在――という自分の役割を果たすためにどこかにいってしまうのではないか、という危惧がそれに拍車をかける。まあどこからどう見たってそれは恋する少女の想いなわけで、それに戸惑ってしまうユニがなんとも初々しいしほほえましい。でもってそんなユニに対するラトルの反応もまたなんというかごちそうさまでしたー!ということで。
ちなみにギャレの問題については、そんな感じでぐるぐるしている鬱憤を晴らすかのように(?)、ユニが大説教をかますという展開にすっきりさせられた。誰に対しても歯に衣着せず、正しいと思ったことをまっすぐに伝えるユニだからこそ、管理人としてやっていけるのだろう。そしてどこかつかみどころのないラトルとの関係も。
◇前巻→「怪物館の管理人 秘密の同居生活はじめます!」







