2007年02月14日

こんな「意外」は嬉しい

 もうひとつの教室は、今日、ちょっとした驚きに包まれていた。専願も併願も全員合格していたのは喜ばしい限りだが、なかで、ある男子が、国公立大学受験をめざす特進コースに合格したのだ。保護者(お母さん)が興奮して電話してこられたという。

 塾でバイトを始めるようになって初めて知ったのだが、私学には「まわし合格」という制度がある。たとえば、最難関の「国公立特進コース」の合格点に達していなくても、それ以外のコース(私立大学特進コースとか、理系、文系、普通進学などなど、どの高校にも多彩なコースがある)の合格点に達していれば、第2志望以下のコースで合格になるというわけだ。

 くだんの少年は、その最難関特進に受かったというのである。親も本人も担任教師も塾の先生方も、みーんな驚いたそうだ。で、一人ニヤニヤする私。やったね、○○くん!

 実は彼、私のブログに何度も登場した少年である。両親が共働き(お母さんが看護師さん)なので、弟妹のために夕飯をこしらえてから塾にくることがある、とか、修学旅行その他の行事に出かけると、必ず、塾に手みやげを買ってくるとか、いまどきの中学生には珍しく、ちゃんとした敬語が話せるとか、母親を亡くした同級生のために何くれとなく気を遣っているとか。

 しばらく話せばすぐわかるが、彼は頭の回転がとても早い。将来は化学系に進みたいという理系人間だが、自宅での勉強をまったくといっていいほどしないので、暗記科目が苦手である。言語能力は、国語(←私が教えていた)の様子を見る限り、悪くない。ただ、中1で出てくる英単語さえ覚えていなかったそうで、英数国の3教科で受験すれば英語の点の低さが響くだろうと、5教科(英数国理社)受験を選択した。もっとも、社会科の勉強を始めたのは冬期講習の時期で、担当の先生が「(合格自体)無理かもしれないと思っていた」というほどひどかったようだが(笑)。

 入試前に私が注意したのは、「前髪が目にかからないように散髪しなさいよ」だけ。試験問題との相性が良かったのか、集中力を発揮したのか、何かを越えたのか。いずれにせよ、合格した今、本人はやる気まんまんとか。よしよし、である。

 もう1人、担任から「勝手にしろ」と放り出された男子がいる。第一志望は高専である。高専では学科試験の他に、自己申告書にもとづく面接&小論文試験があり、希望すれば2度受験できる。こうなりゃ、何が何でも小論文で高得点を獲らせねば…と、リキの入る私。自己申告書や論文の書き方を特別に(勝手に、とも言う。笑)教え、いっぱい宿題を出し、書きまくってもらった。

 小論文と面接は今週末、学科試験は日曜日、合格発表は来週末。さて、彼にとって塾最終日となる明日、どんなはなむけの言葉をかけようか。
 
 
 

usagiyablog at 23:59│Comments(2)TrackBack(0)思ったり考えたり | トゼンナテイ(葡)

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この記事へのコメント

2. Posted by はね奴   2007年02月16日 00:28
>みょうがさん

 彼、気持ちのいい少年でしょう?! この性格は、たぶん、他人と信頼関係を築くことのできる育ち方をしたから培えたのではないかな、と、思います。こちらが本心から(彼のことを思って)話したことは、いつもすうーっと受け入れてくれます。
 髪を切るように言ったあとも、次に塾で再会したときには、すっきり散髪していました。

 大人子どもを問わず、人の発言の「ウラ」を読もうとしたり、いちいち逆らってみたりする連中は少なくありません。だから、裏表なく接する生徒の多い塾の仕事は楽しいのかもしれませんね、私。
1. Posted by みょうが   2007年02月15日 09:35
その坊や(なんて言ったら怒られるかな)のお話、いいですねえ、なんか、とっても嬉しくなっちゃった。いい話を聞かせていただいて、ありがとうございます! (はねこさん、こういう仕事、やめられなくなっちゃう?)

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