不動産調査会社レイス社は先月31日、全米76都市のショッピングセンターの空室率が第4四半期(10月〜12月期)で平均8.3%と、第3四半期(7〜9月期)の7.8%から0.5ポイント上昇したと発表した。
ショッピングセンター(SC)別では、リージョナルSCは第3四半期6.6%の空室率が第4四半期に7.1%へ上昇した。ネイバーフッドSCとコミュニティSCは前期8.4%だった空室率は第4四半期には8.9%と上昇、1999年に統計を開始以来最大の空室率となった。
住宅バブル中に起こったSC開発ブームで店舗スペースが過剰となっている上、景気悪化により店舗閉鎖が相次ぎ、今後も空室率は急上昇すると見られている。
⇒メーシーズの店舗閉鎖をお伝えしたばかりですが、今後は33州に296店を展開する輸入雑貨チェーンの大手コストプラス・ワールドマーケット(トップ画像)が9日、26店(スタッフは18%をレイオフ)を閉鎖することを発表しました。ワールドマーケットは輸入食品から食器にじゅうたん、家具からワインと幅広い商品を扱っています。いわばピア1インポートの廉価版といった感じのチェーンです。
⇒昨年から大手ではマービンズ、リネンシングス、サーキットシティ、オフィスデポ、KBトイズなどが清算や閉店をしていますが、この流れは今後も加速するばかりです。SC内は閉店の虫食い状態が増え、集客が衰えてしまうことで既存のテナントから賃料の引き下げ要求が強まります。SCオーナーは金策に走り回っても銀行は貸し渋りで、場所によったら、SC自体を閉鎖なんてのもでてくるでしょうね。で、とにかく空室を埋めなければならない!
⇒で、SCがテナントとして熱い視線を送っているのが、ウォルマート以上に絶対に潰れることはない団体!「軍隊」のリクルートセンターです。アメリカには小さなショッピングセンターに陸軍の人員募集の事務所があります。最近の景気後退で就職できず軍隊に入ろうとする若者が増えているようですが、なんと、パワーアップしたゲーセン型リクルートセンターが昨年8月にオープンしました。アメリカのSCが、日本ではありえないゲームセンターに注目しているのです。
⇒フィラデルフィアのフランクリン・ミルズに1,200万ドル(約11億円)をかけオープンした550坪の『USアーミー・エクスペリエンスセンター(The U.S. Army Experience Center)』(←リンク先もみてください)があります。60台のパソコンゲームのほかに19台のテレビゲームを完備しているゲーセンのようですが、内容は実践さながらの戦闘を体験できる「任務遂行シュミレーションゲーム」です。ロック音楽がガンガン流れる中で、装甲車やアパッチ・ヘリコプターから機関銃をぶっ放すバーチャル体験ができるのです。
⇒軍のリクルートセンターなんですが、ここのリクルーターは押し売りはせず、質問に答えるだけの黒子に徹しています。まだオープンして4ヶ月ですが、バーチャル体験した若者40人近くが入隊手続きをしているそうです。テスト段階とはいえ成果がでていることもあり、軍は他のSCにも同様な施設を作るのではと見られています。となると、資金も豊富で潰れることはなく、スティーブ&バリーズが撤退した巨大スペースを埋めることができるUSアーミー・エクスペリエンスセンターに来てもらおうと多くのSCは動きますね。
リージョナルSCは最後の手段として、軍のリクルートセンターを核にするかもしれません。でも、最後まで核は使わないでもらいたい!!!
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NBCのニュースで報じられたUSアーミー・エクスペリエンスセンター。こんな施設があれば、時間をもてあました若者は「愛国心」や「兵隊の魅力」?に簡単にハマッてしまう。おそろしいマーケティングだ。