
■労働省が3日発表した11月の
雇用統計では、失業率が9.8%と前月比0.2ポイント上昇した。失業率の上昇は3ヶ月ぶりで、4月の9.9%以来、7ヶ月ぶりの高い水準に悪化した。また、景気動向を反映する非農業部門の就業者数(季節調整済み)は、前月比で3.9万人増にとどまった。11月の就業者数は市場予想の14万人増を大きく下回り、増加幅は前月の17.2万人(改定値)から大幅に縮小した。民間部門の就業者数も5万人増にとどまり、増加幅は前月の16万人を大幅に下回っている。
就業者数の増減を業種別にみると、製造業は前月比1.3万人減となり、4ヶ月連続の減少。建設業は5,000人のマイナスとなった。一方で、民間サービス部門では教育・医療関係を中心に6.5万人増となっているものの、クリスマス商戦の雇用拡大で期待されていた小売業は前月の1.3万人増から2.81万人の減少に転じた。
株価の回復やクリスマス商戦の好調なスタートを受け、景気の楽観論が広がっていたが、雇用回復の遅れが示されたことで、楽観的な見方に冷水を浴びせる形となった。
*トップ画像:2000年(1月)からの失業率と就業者数増減の推移グラフ。失業率は前月の9.6%から9.8%へ悪化、就業者数も予想を大きく下回る3.9万人増。雇用回復の足取りは重い。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。歴史は繰り返されるということから、過去のデータをもとにして「失業率がピークをつけた後は、著しく失業率が低下していく」とする見方がありました。今のところ、この予想はハズレとなっています。1982年〜83年の失業率推移などをもとにした考えなのだと思います。当時、失業率が9%以上となったのは82年3月(9.0%)からで、同年11月に10.8%と「天井を打った」後は急下降しました。9%以上となったのは19ヶ月間です。で、大不況と呼ばれている今回の場合は9%以上となったのは昨年の5月(9.4%)からです。失業率が最悪となったのは10月の10.2%でした。そこから急降下せず、改善するわけでもなく、ずるずると高い水準で推移しています。で、9%以上となって19ヵ月目となる今年11月は、前月の9.6%から9.8%に0.2%も悪化しています。

1969年からの失業率の推移。失業率が9%以上となったのは1982年3月〜1983年9月の19ヶ月間。今回の大不況では2009年5月から9%以上となり、19ヶ月目となる11月は9.8%と前月から悪化している。来年も9%以上で推移すると見られており、9%以上の高い失業率の期間は戦後最長を記録する。
⇒1982年〜83年の失業率推移のグラフを見ると頂上が尖ったエベレスト。今回は山頂がガタガタした線となっており、現在のところ失業率が急に改善する兆しはありません。失業者の中で、半年以上も失業している人の割合は41.9%もあります。この割合は歴史的にみて相当高いです。失業期間が長ければ長くなるほど仕事を見つけることが難しくなりますし、経済的な負担が大きくなります。差し押さえから家を手放す人も増えるでしょうから、住宅市場の長引く低迷は避けられません。生活保護のフードスタンプの受給者数は8月、4,240万人となり記録となっていました。9月も記録を更新していると思います。生活保護に頼る人が減少に転ずることもすぐにはありません。ただ、一方で、株価は回復しています。クリスマス商戦も好調な滑り出しとなっています。直近で発表された11月の消費者信頼感指数は前月の49.9から54.1に上昇し、5ヶ月ぶりの高水準でした...
今回の不況は一進一退。楽観論も悲観論もイライラさせます。過去のデータから安易に予測することはできません。現場にいて「今」を感じていくしかありません。
Posted by usretail at 04:27│
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