2011年02月10日

【ウォルマート】、CEOインタビュー!素直さとはオープンマインドと謙虚さと誠実さ?

110210マイクデューク
■AP通信は6日、ウォルマートCEOマイク・デューク氏のインタビュー記事を掲載した。世界に210万人の従業員をもちウォルマートには毎週2億人が訪れる。同社トップのデューク氏は、家族との時間をもちつつも世界を毎月のように飛び回っている。

 1日の始まりは何時からですか?
「普段、私は5時30分〜6時に起きます。アーカンソー州ベントンビルに住んでいるので、7分後にはオフィスです。で、メールをチェックして、受信トレイのメールを片付けます」

 どうしてCEOが受信トレイを空にしておくのですか?
「ウチのガレージを見てくれれば、ガレージと受信トレイの関係性が見えてきますよ。やるべきことをそのままにしているのが嫌いなのです。今日やれることは5分余計にかかっても今日中にやります。明日に延ばせば、明日の5分を無駄にすることになりますから」
 大きなビジョンを見据えながらも、毎日の詳細な課題とのバランスをどのようとられていますか?
 「ウォルマートのような企業のCEOが、細かなことに1日を使えば、大変なことになるでしょう。というのも、国や世界が直面する大きな問題に取り組む準備ができないからです。同時に本社にずっといて、お客様や現場スタッフに話す機会がないと...お客様の家族のことや問題をお客様から直接お聞きすることにより、大きな問題を解決しようと自分は鼓舞されます」

 消費者は大不況で節約志向となっていますが、どのような傾向となっていますか?
「お客様はより賢く買い物をされています。そのことに誇りをもっています。より賢く買い物をされているのは、限られた収入のお客様から、中間所得者層、そしてより高い所得の層も賢く買い物をしています。金銭的なツールを使うことに誇りを感じたがっているように思います」

 不況の後、ウォルマートは競合に比べて成長面で葛藤しています。EDLPから逸れた要因や、多くの商品やブランドを取り除いた要因があります。ウォルマートが戦略を間違ったことについて、どのようにお感じになりますか?
 「私は『組織を力づけ、実験を行い、変化し、新しいことにもチャレンジし、しかも間違いを犯してはならない』とする戦略モデルを聞いたことがありませんし、そのような立場でもありません」
 どのくらいの頻度で自社の株価をみていますか?
「1日おきぐらいでしょうか。売上や客数、客単価は毎日モニターしています。ブラジルやイギリス、中国などの海外店の様子も毎日、見ています。自分が株主で、その企業のCEOが株価しか見ていなかったら、心配になります。結局、株価は企業業績をフォローしますから」

 ウォルマートの評判は著しく改善しているようです。これは不景気の効用でしょうか?「興味深いことですが、複数の市長から出店や地域社会への投資依頼の書簡をいただいています。自社を映す鏡を見てみたいですね。これまで多くの点で改善していますし、変わっていると思います。地域社会により求められていると思います。自社の雇用創出と地域社会での雇用機会の創出を結びつけることで、よりよい成果をあげていると思います」

 サム・ウォルトン氏から何を学びましたか?
「リーダーシップとは、ひとりひとりにレスペクトを示すことです。高慢になることなく謙虚にいろんな方々からのフィードバックや意見を聞くことです。お客様に情熱を向けるのです。データから理論的にお客様を割り出すのではなく、直接お客様とコミュニケーションすることです。そして、リーダーシップとは卓越さにむけて精進することです。積極果敢な目標を設けることです。目標に向けて積極的に努力することを恐れないことです。イージーな目標を設定して達成することより、リーダーにとっては積極果敢な目標を恐れず、掲げることがふさわしいと思います」

 リーダーの価値で重要なこととは?
「誠実さと信頼です。リーダーが社員や顧客、株主など誰からも信頼されていなかったら、どんなに実力があっても意味がありません」

 株価や業績以外でウォルマートをどうやって評価しますか?
「ハードフィードバック(否定できない意見や反応)は、一部で脅迫的な方法とみられています。人々は他の人の意見を聞きたくありません。私たちの環境では、正直なフィードバックを聞く願望があると思います。会議が終わるとき、帰路につく前に『フィードバックを聞かせてください』とたずねます。フィードバックを尋ねるリーダーは良い手本になっていると思います」

 休むことはあるのですか?
「妻や子供、孫との時間を大切にしています。ゴルフや他のことでもそのことに集中し、仕事のことはないです。仕事のことをいつも考えていません。リーダーが最上のリーダーにあるためには、バランス感覚があり、健全な人間性であることが大切です」

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。経営の神様といわれる松下幸之助氏は「素直な心」の重要性を説いています。松下氏がいう「素直さ」を直接表現する英語はないと思います。意味が似ている言葉として「オープン・マインド(open mind)」があります。心になんのわだかまりもなく、平静な心の態度で事にのぞむことです。それから「謙虚さ」の意味をもつ「ヒューミリティ(humility)」であり、自己啓発系の本でよく目にする「誠実さ」の「インテグリティ(integrity)」の意味も素直さに含まれます。この3つの複合が「素直さ」になると思っています。決して「従順な」という意味ではないのですね。ところで、私はコンサルタントとして、多くの経営者と話す機会があります。私は彼らが直接、私に話してくる言葉よりも、第三者的に彼らの反応のほうを観察します。
 雄弁な言葉は書物を読めば得られますが、何かに対する反応は、素直にその人を表現していますから。

11年1月30日 - 【ウォルマート】、マイク・デューク氏が指摘する「インフレクション・ポイント」とは?
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