
■ニュースサイトのブルームバーグは9日、家電量販店最大手のベストバイが30年続いたセール等の販促戦略からEDLPに変更すると報じた。同社北米部門の責任者であるマイク・ビテル氏とのインタビューで、「私たちは(スマートフォンによる)価格の透明性で、すぐに対応しなければならない」と語り、スマートフォンを使った価格比較で消費者が他の店で安い価格を見つければ、同社のセールまで待たなくなっていることを引き合いにだした。
昨年11月のブラックフライデーでは、ウォルマートやターゲットがテレビの最低価格機種を値引きしていたが、ベストバイは12月まで値下げをしなかった。ビテル氏によると、これにより同社の売上が落ち込んだという。ベストバイは昨年12月、テレビやノートブック、ゲームソフトの国内販売の不振を理由に業績見通しを引き下げている。ブルームバーグでは、EDLPへの戦略転換に関して社内討議では初期段階だとしている。
一方、この報道後の数時間後、家電流通専門誌「ツワイス(TWICE)」のオンライン版でベストバイがブルームバーグの報道を「歪曲された」と報じた。ベストバイの報道担当者は「社内で価格戦略に関して討議もされていないし、今後もする予定はない」と同誌に語っている。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ベストバイは6日、商品の買戻しとなる「
有料バイバック保証プログラム(Buy Back Program)」を始めました。有料バイバック保証プログラムとは、テレビやスマートフォン、タブレットなどを購入時に保証手数料(製品によって40ドル〜350ドル)を払っておけば、購入から半年以内で他の製品に買い替えた場合(アップグレードなど)に、支払った価格の最大50%をベストバイが負担してくれるというものです。また6ヶ月〜1年以内では最大40%の負担になり、1年〜1年半で最大30%、1年半〜2年で最大20%、2年〜4年(テレビのみの適応)だと最大10%になります。例えば、ベストバイでアップルの200ドルのアイフォンを購入し、有料バイバック保証を購入すると40ドルの手数料となります。スマートフォンでは、350ドル以内の製品は40ドルで、350ドル以上のものは60ドルの手数料です。
10年12月28日 -
【返品制度】、SNSとスマートフォンでお客の声がより重要!寛大にしたほうが優位?
⇒で、半年もしないうちにアイフォンの新機種が発売され、アップグレードしたら(別の製品に買い替えるときも)、ベストバイが100ドルで古い機種を買い戻してくれるのです。最大に払い戻してもらう場合、製品は完全に作動し、付属品やパッケージなども完璧にそろっていなければならない条件がつきます。で、払い戻しは現金ではなく、ベストバイのギフトカードになります。つまりベストバイでしか使えないということです。有料買戻し保証は、有料延長保証や有料交換保証に続く、ベストバイの新保証制度です。ベストバイは昨年12月、10年以上続いていた返品手数料「再在庫料(リストッキング・フィー:restocking fee)」を撤廃しました。再在庫料とは、ノートブックやビデオカメラ、デジカメなど製品サイクルが早いものの返品には、15%の手数料を徴収するというものです。あまりにもクレームが多いため、ついに撤廃したのです。
10年12月15日 -
【ベストバイ】、減収減益に既存店も減少したQ3!競合店に打つ手がないと株価が暴落?
⇒価格戦略をEDLPにするかどうかの情報錯綜や、有料買戻し保証、さらに再在庫料の撤廃などベストバイが苦悩している側面が伺えます。苦悩している原因はスマートフォンの普及です。消費者がコンピューター片手に商品情報や商品レビュー、さらに価格比較までどこにいても検索できるという点が、ベストバイを追い込んでいるのです。ベストバイばかりではありません。コンシューマーレポート誌の「家電製品の購入先人気ランキング」で4位に入ったアルティメイト・エレクトロニクスは先日、倒産しました。カスタマーサービスで復活したアルティメイトはここ1〜2年、サーキットシティの跡地に出店したりと店舗数を増やしていました。倒産の要因には、スマートフォンの普及の影響があったようです。アルティメイトは結局、全店をスクラップとの報道です。今のお客は、お店で製品を確認し、スマートフォンで価格比較してより安いところで購入するのです。
スマートフォンをもったお客は、一瞬にして「目利き」になるわけです。ベストバイが価格戦略をEDLPに移行したとしても、情報通のお客には影響しないと思います。
Posted by usretail at 04:42│
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