2011年03月27日

【ウォルグリーン】、オンライン通販専業のドラッグストア・コム買収!再びABC理論?

110327ドラッグストア・コム
■ウォルグリーンは24日、オンライン通販専業のドラッグストア・コム(drugstore.com)を買収することで合意したと発表した。買収総額は約4.29億ドル(約350億円)。この買収により、ウォルグリーンはドラッグストア・コムが持つ約300万人の顧客や6万品目に及ぶ商品を新規に得ることになる。
 98年創業のドラッグストア・コムは本サイトのほかに、美容を専門としたビューティ・コム(beauty.com)、美肌専門のスキンストア・コム(skinstore.com)、コンタクトレンズなどアイケア専門のビジョンダイレクト・コム(visiondirect.com)など分野ごと特化した販売サイトを運営。同社の売上高は2011年1月期、4.56億ドルと前年比21%の増加となったが、赤字幅は前年の140万ドルから360万ドルに増加している。インターネットリテーラー誌によるとオンライン通販専業のドラッグストアとしては全米8位という。買収は6月末までに完了する見通しだが、買収後もドラッグストア・コムをウォルグリーン・コムに統合せず、スタンドアローンで残す方針だ。
 ウォルグリーンの2010年度の売上高は約670億ドル、国内の店舗数は約7,700店(50州)となっている。

11年3月23日 - 【ウォルグリーン】、増収増益Q2!背景にはスマートフォン・アプリの成功事例がある?

11年3月25日 - 【ベストバイ】、減収減益&既存店減Q4!キネクトがギネス級に売れても決算に響かず?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先週はベストバイとウォルグリーンの対照的な決算発表がありました。処方箋薬を含めたお薬やHBA販売と家電販売で違いはありますが、オンライン販売の取り組みで差が出た決算でしたね。ベストバイは、アマゾン・コムのオンライン通販専業、そしてレッドレーザーなど価格比較アプリによる競合との競争で、国内既存店が5.5%減となりました。かたやウォルグリーンは、自社アプリ機能「スキャンで補充(Refill by Scan)」の人気もあり、既存店ベースは4.1%の増加です。アプリからの注文を簡単にしたことで、処方箋薬のマーケットシェアが伸びたのです。で、決算と同時にベストバイはオンラインストアの強化を発表しました。例えば、ベストバイ店ではテレビを約100台扱っていますが、ベストバイ・コムのオンラインストアではお店で扱っていない300台を販売するのです。ところで覚えています?ABC理論。
⇒ベストバイが行うオンラインストア戦略では、私が提唱するチェーンストア2.0(オンライン売上を強化するチェーンストアという意味)の「ABC理論」のAの部分にあたります。ABCとは「Ample、Bonding、Convenient」の頭文字をとったものです。「Ample」は豊富さという意味です。オンライン上で商品在庫や商品情報を豊富に提供することです。お店に在庫がなかったり、特定商品を取り扱っていない場合でも、自社のオンラインストアから注文できるように商品アイテムを豊富に取り扱うということですね。また、商品情報もスペック以外にデモ動画、カスタマーレビューまで十分すぎるほどオンラインで提供することです。ちなみに「Bonding」はお客との繋がりです。チャットやツイッター、動画などSNSを通じて「現在進行形」でお客とのコミュニケーションを密にし、ストアロイヤリティを高めるマーケティングです。

⇒ベストバイの「Bonding」は、ツイッター上で販売スタッフがお客からの質問に答えるツエルプフォースが有名ですね。ウォルグリーンでも、薬剤師に直接話ができる「薬剤師とライブチャット(Chat Live with a Walgreens Pharmacy Professional)」のサイトを設けています。そしてABC理論の「Covenient」は便利さ、つまり利便性の高さです。オンラインで注文しお店でピックアップできるサービスがありますね。またバーコードやQRコードをスキャンすると、価格や商品情報が検索できる機能もCです。ウォルグリーンのアプリ機能「スキャンで補充」が良い事例です。で、ウォルグリーンのドラッグストア・コムの買収は、顧客数300万人(データ)にオンライン専業販売ノウハウ、それからウォルグリーンが取り扱っていない6万にもおよぶ商品を「豊富(ample)」にそろえることが目的とあるといえます。
 ただ、お店とオンラインストアの価格差という課題がでてきます。オンラインオーダー&ストアピックアップと、お店で購入する価格が違っていたら整合性がつきませんからね。結局、オンラインストアの価格に向かいます。となるとベストバイは余剰店をスクラップする必要もでてきます。
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この記事へのコメント
Hello.

クロックスという靴の日本での売れ行きを調査していて、偶然このブログを見付けたのですが、すごい内容に感心しました。アメリカに住んでる者から見ても、UP TO DATE だし、日本の小売関係者に特に役立つようにコメントがあり、まとめられていて素晴らしいです。
思わず、自分の調査を忘れて読んでしまいました。
もし、誰か、靴の流通、卸か小売関係の仕事をしている適任の方を思いつかれたら、教えてください。

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では、連絡待ってます。

Kind Regards,

Deborah
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Posted by Deborah at 2011年05月11日 09:09