2012年10月09日

【ウォルマート】、新プリペイドカード!幸せのブルーバードで客の財布をがっちり掴む?

121009ウォルマート・マネーセンター
■ウォルマートとアメリカン・エクスプレスは8日、銀行に口座を持たない低所得者層向けのプリペイド・デビットカードを発表した。プリペイド・デビッドカード「ブルーバード(Bruebird)」は、一般的なデビッドカードの手数料がほとんどかからず、スマートフォン・アプリからアカウントを管理できるのも特徴となっている。カードのアクティベーションや月々の手数料、最低残高を下回った場合の罰金などがない。また、過度の引き出しで残高がマイナスになると課されるオーバードラフトフィー(overdraft fee)もない。カードへの振込みはレジから行え、スマートフォンを使った当座預金口座や普通預金口座からの入金手数料がかからないという。スマートフォン・アプリで小切手を撮影することにより、預金も可能だ。全米にある2.2万台のマネー・パス・ネットワークATM(Money Pass Network ATM)での引き出しは無料だが、その他のATMでは2ドルチャージされる。買物での支払いは国内外のアメリカン・エクスプレス加盟店ならどこでも行える。
 ウォルマートは来週にも全米4,000店でブルーバードの受付を開始するとしている。店でのセットアップは5ドルが、オンライン上では無料となる。

トップ画像:ウォルマート・マネーセンター。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。今年のクリスマスはレイアウェイ合戦の様相を呈しています。「タンス預金」なんて言葉もあるぐらい預金好きな日本人には、手数料や頭金を支払い、数回に分けて支払った後でやっと商品を受け取る「取り置きサービス」に需要があるなんて理解できないと思います。貧富の差が激しいアメリカでは、本当に貧しい人はまったくお金をもっていません。低所得者層や一部のミドル層は収入の範囲内でなんとかやっていくのが精一杯です。銀行口座もありませんから、クレジットカードももてないのです。銀行口座をもてる少しばかりのお金があっても、年々手数料を値上げしている銀行にお金を預けたくないのですね。取引銀行と提携ネットワーク外のATMでお金を引き出すと利用手数料に2.50ドル以上を取られます。金融業界は規制で収益が減少しているため、馬鹿ばかしいほどに手数料を高くしているのです。

⇒で、低所得者層でなくても銀行に対する不満が相当大きいのです。オーバードラフト・フィーなんぞは、その最たるものだと思います。消費者の多くがデビッドカードで買物をしています。で、オーバードラフト・フィーは、当座預金口座の残高を超える買物をして残高がマイナスになった場合にかかる、いわば罰金です。で、この焦げ付き罰金が平均で30ドル。金融業界のオーバードラフトによる収益は昨年、前年から2.1%増加し315億ドル(約2.5兆円!)にもなったのです。調子に乗って使ってしまった自分が悪いとはいえ、利用者は不満タラタラです。金融業界に対する反発の中でウォルマートは、自分たちがもっているプリペイド・デビッドカード「ウォルマート・デビットカード」よりもさらに便利で手数料がかかならないブルーバードをはじめるのです。ウォルマートはお客のお金の流れまで管理することで、客を囲い込むのですね。
 ウォルマートにとっての「幸せの青い鳥」は、ファミリーダラーやダラーツリーからお客を連れてくることになるのです。