2013年05月08日

【ウォルマート】、企業イメージ改善キャンペーン!テスティモニアルは商売の基本原則?

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■ウォルマートは4日、企業イメージ改善キャンペーン「リアル・ウォルマート(The Real Wal-Mart)」を発表した。企業イメージを重視したキャンペーンでは、特設サイトや全米に向けたテレビコマーシャルで、多くの雇用機会や様々なキャリアを提供していることを強調。また、節約を通じてアメリカに豊かさをもたらしていることも説明している。ウォルマートUSAのCEOビル・サイモン氏は数百万ドルをかけたキャンペーンについて「ウォルマートの真実を知らない人がもっている誤ったイメージを正したい」と語っている。

トップ画像:企業イメージ改善キャンペーンの「リアル・ウォルマート」サイト。ビル・クリントン元大統領の「アメリカで太陽光パネルを最も多く設置しているのがウォルマートです。ウォルマートは現在、太陽光発電も全米最大となっています。一部に風力発電も行っており、パッケージ削減にも取り組んでいます」との声を掲載している。ほかにも顔写真とともにスタッフの声が多数掲載されている。


全米に向けたテレビコマーシャル「リアル・ウォルマート」シリーズの生活の豊かさ編。教師や消防士、大工など様々な職業をもつ多様な人種が、ウォルマートで買い物をすることにより節約し、成功していることを話している。「アメリカ人の6割以上が毎月、ウォルマートで買い物している」と語っている。


「リアル・ウォルマート」のキャリア編。シカゴのお店で働く19歳のスタッフが「ウォルマートのマネージメント(役職)クラスの75%が時給スタッフから始めています」と話している。彼の成功ストーリーは、ウォルマートで働きながら節約し大学に行くことだ。「ウォルマートにも多くの雇用機会があるのです。学位をとるためのベネフィットから、IT部門もありますし、太陽光発電のエンジニアとしても働けるのです」と語っている。


「リアル・ウォルマート」のビジネス・アプローチ編。「ハイテク化された自社物流や、効率化されたトラックネットワーク、メーカーとの協力で無駄を省き、地域の農家から直接仕入れている」と伝えている。女性スタッフが「ウォルマートで低価格を見かけたら、その裏で多くの人が動いていると覚えておいてください」と話している。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ウォルマートの調子が良いです。まずは株価。ウォルマートの株価は現在、史上最高値となる80ドル手前をウロウロしている動きが続いています。ここのところガソリン価格が落ち着いていて、ウォルマートの売上見通しも悪くありませんね。ブルームバーグが行った最近の価格調査で、ウォルマートがダラーゼネラルやファミリーダラーよりも安かったとの発表がありました。競合店との価格比較「ウォルマート・チャレンジ」も拡大していることで、ウォルマートのプライスリーダーとしてのイメージも再び盤石なものになってきているようです。それから、経済誌のフォーチュンが6日に発表した2013年のアメリカ企業トップ500社(2012年の売上高基準)で、ウォルマートは2年ぶりにトップに返り咲きました。で、来月7日には恒例のウォルマート株主総会があります。

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ウォルマートの株価推移(1972年の上場〜)。ウォルマートの株価は現在、来月の株主総会を前に史上最高値を更新している。

⇒「弁慶の泣き所」のように、巨人ウォルマートにも脆弱なところがあります。それが企業イメージ。1年前、メキシコ事業での贈賄容疑の発覚したことや、昨年のクリスマス商戦で一部のスタッフによる抗議運動もありました。ウォルマートではPRが巧みになっているので、以前ほどウォルマートに対する風当たりは強くはありません。が、ウォルマートをブラック企業と見ている人も数多くいるのです。ウォルマートは株主総会を前に少しでも企業イメージを改善したいため「リアル・ウォルマート」キャンペーンを行っているのです。特設サイトやコマーシャルを使ったキャンペーンで注目してもらいたいところは、「お客やスタッフの声」。競合店との価格比較「ウォルマート・チャレンジ」キャンペーンでも、実際にリアルなお客(子供をもつ母親)を出演させ、リアルな声を使うことで安さを訴求しています。

⇒通販業界では極めて重要なマーケティング手法「テスティモニアル:Testimonial」があります。テスティモニアルとは「証拠・証明」という意味です。それが「お客様の声」です。通販は実店舗がありませんから、お客が安心する証拠・証明が必要なのです。で、証拠・証明として使っていたのが「お客様の声」です。通販業界では商品説明や特徴以上にマストなツールです。で、今は店舗と通販(オンラインストア)の境界がなくなっています。お店でもオンラインストアで商品やサービスを販売する時代です。大手チェーンストアも数年前から「カスタマーレビュー」など「お客様の声」を多用しています。「お客様の声」は商品品質を証明する重要な手段なのです。ウォルマートのイメージ改善キャンペーン・コマーシャルでは、わざわざ「実際のお客様(Actual Walmart Shoppers)」と画面に入れているほどです。
 後藤も「セミナー受講者の声」を多数掲載しています。テスティモニアルは商売を保証する基本であり、原則なのです。
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