2015年02月05日

【ステープルズ】、オフィスデポ買収!親の反対で断念した二人が18年後に再び婚約、の後は?

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■オフィススーパーストア最大手のステープルズは4日、同業で第2位のオフィスデポを買収することを発表した。買収額は63億ドル(約7,400億円)。オフィスデポの株主は、h保有株1株当たり7.25ドルの現金とステープルズの0.2188株を受け取ることになる。メディアが両社の交渉を報じた2月2日のステープルズ株価の終値を基にすると、オフィスデポの評価額が1株当たり11ドルとなり、オフィスデポの2日の終値を44%を上回る水準となる。ステープルズによると買収が実現すれば売上高が390億ドルとなり、ステープルズとオフィスデポを合わせるとアメリカ国内だけで3,000店以上の店舗数となる。両社の合併は1997年、独禁法上の懸念から連邦取引委員会(FTC)が却下したことがある。一方、FTCは2013年、競争が促されるとしてオフィスデポによるオフィスマックスの買収を承認している。
 今回の買収でもFTCからの厳しい審査が予想されている。ただ、ウォルマートなどの競合店やアマゾンなどEコマースからの競合状態から、当局は買収を承認するとみられている。
 ステープルズが昨年11月に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算では、北米小売事業と北米法人(コマーシャル)事業、海外事業を合わせた総売上高は前年同期の61.1億ドルから2.5%減少し、59.6億ドルだった。オンラインと含む北米小売事業の売上高は28.3億ドルと前年同期比5.9%の減少。既存店・売上高前年同期比は4%の減少となった。一方、オフィスデポの第3四半期(7月〜9月期)決算では、オフィスマックスの買収で連結の売上高は伸びたものの、オフィスマックスを除外すると3%の減少だった。北米小売事業もオフィスマックスを除外すると7%の減少、既存店・売上高前年同期比も3%の減少となった。
12年8月25日 - 【オフィススーパーストア】、問われる存在意義!オフィススーパーストアの未来はどこ?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。親からの猛烈な反対にあって結婚を断念したカップルが、期を見計らい再び結婚にチャレンジしようとしています。18年の時が過ぎ、環境も変わり、今なら親も賛成してくれると踏んだのです。いろいろあったけど、この結婚は許される可能性が高いでしょう。結婚までのストーリーはロマンチックです...が、結婚はゴールではなくスタート。親の審査よりも厳しい茨の道が二人に待っています。ステープルズによるオフィスデポの買収は連邦取引委員会(FTC)にOKを出されます。オフィスデポとオフィスマックスの判例があるからです。競合はオフィススーパーストアではなく、ウォルマートやターゲット、それにネット通販最大手のアマゾンです。大手オフィススーパーストアが一緒になっても、消費者にとって不利益・不都合になることはありません。ペンやノートなど文具を購入する選択肢が狭まることはありません。

⇒FTC承認後、ステープルズとオフィスデポは、近隣で重複する店舗のスクラップと人員カットを始めます。共食いにならないよう適切な店舗配置が実現したあと、オフィススーパーストアにとって本当の課題と向かいあわなければなりません。何を売るのか?です。ステープルズの第3四半期(8月〜10月期)の既存店・売上高前年同期比は4%ダウンでした。オフィスデポの第3四半期(7月〜9月期)も既存店ベースは3%の減少です。Eコマースで先頭を走るのはステープルズです。ステープルズのEコマース売上高は直近で9%増となっています。興味深い点はオフィス用品以外の売上です。Eコマースの商品点数を増やし100万品目以上となっていることで、オフィス用品以外のカテゴリーが40%以上を占めるに至っているのです。ステープルズではオフィス用品以外の商品カテゴリーを成長エンジンと位置付けています。この戦略はステープルズとオフィスデポが合体した後も変わらないでしょう。

⇒それにステープルズはオムニチャネル化を進めたことで、オンライン注文の10%はネット注文した商品をお店で受け取るストアピックアップとなっています。ステープルズは昨年6月、新学期商戦を前にアマゾンとの全面対決を鮮明にする「110%価格マッチ保証(110% Price Match Guarantee)」を始めました。アマゾンの価格と合わせるだけでなく、差額の10%安くするというものです。これで文具品を中心に粗利が下がります。傷が深かったのか、さすがに現在は価格を合わせるだけの保証にしています。オフィス用品以外の売上が大半を占めるようになり、アマゾンと真っ向からぶつかることで粗利が下がり、お店はストアピックアップとしての利用が増えることになるのです。オフィススーパーストアも「オフィス用品のスーパーストア(大型店)」で存在する必要性がなくなってくるのです。せいぜいコピーやプリントのサービスで、ウォルマートやアマゾンとの差別化を出すぐらいでしょう。
 結婚はゴールではなくスタート。二人の間にできた子は、両親のレガシー(遺産)をどう引き継いでいくのでしょうかね。ここでいうレガシーとは「チェーンストア」や「業態」です。
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