
■スーパーマーケットでは穀物やキャンディー、ハチミツ、オリーブオイル等の量り売りは一般的になっている。ここ最近スーパーマーケットで増えてきているのが生ビールの量り売り「グラウラー(growler)」だ。グラウラーとは量り売りの空瓶を意味し、通常の缶ビール(12オンス)サイズの5倍となる64オンスと32オンスの酒瓶にビールを入れてもらうサービス。グラウラーのビールが空になれば洗って、グラウラー・ステーションでリフィル(継ぎ足し)してもらうのだ。スーパーマーケットではホールフーズが2006年からビールを提供するバー「タップルーム」でグラウラー・サービスを始めた。ここ数年のクラフトビール(地ビール)ブームでホールフーズだけでなく、大手スーパーマーケットチェーンもグラウラー・ステーションを店内に設け、地ビールの量り売りサービスを拡大させているのだ。アルバートソンズでは「グラウラー・ステーション・エクスプレス(The Growler Station Express) 」をオハイオ州などに設置し地ビールの量り売りを始めている。テキサス州に展開するHEBもセントラル・マーケットで2年前からグラウラー・ステーションをテストしており、現在はセントラルマーケット全店に導入している。スーパーマーケット最大手クローガーも、クローガー・マーケットプレイスなど一部店舗にグラウラーステーションを設けている。オハイオ州オークリーに10日オープンした4,060坪となるクローガー・マーケットプレイスでは、グラウラー・バー(The Growler Bar)があり12種類の地ビールのリフィルを行っている。
ビール醸造者協会(Brewers Association)によると、今年上期(1月〜6月期)の地ビールの生産量は1,220万バレルに達し、前年同期比で16%の増加となった。時ビール人気でスーパーマーケット内でのビールの量り売り「グラウラー」がさらに増えると予想される。
トップ画像:店内に醸造所のあるホールフーズ(ヒューストン・ポストオーク店)のバー。このバーからビール醸造所が覗ける間取りとなっている。画像では白い栓のついたグラウラーを並べてあるのが見える。