
■ウォルマートは20日、取締役会の役員人事を刷新することを発表した。取締役会の役員縮小と若返りを図り、EC等で激変する小売環境に迅速に対応する。ウォルマートの発表によると、取締役員は6月3日付で4人の役員が退任し、1人が内定している。退任が決まっているのは2006年から取締役員となったアイダ・アルバレズ氏(Aida M. Alvarez 66)、ロジャー・コーベット氏(Roger C. Corbett 73)、2009年〜2014年までウォルマートCEOを務めたマイケル・デューク氏(Michael T. Duke 66)、ウォルマート創業者サム・ウォルトン氏の三男であるジム・ウォルトン氏(Jim C. Walton 67)。ジム・ウォルトン氏の子息で創業者の孫にあたるスチュワート・ウォルトン氏(Steuart L. Walton 34)が取締役員に内定している。
ウォルマートの取締役員は15名から12名に縮小され、中央年齢(median age)が66歳から57歳と9歳も若返る。年齢構成は50歳以下がCEOのダグ・マクミラン氏(49歳)を含め5人、50〜59歳は3人、60〜69歳は3人、70〜75歳は1一人。性別では女性3人、男性が9人となる。なおS&P500社(米国経済の主要な業界の大手企業500社)の取締役会の平均役員数は10.8人となり、中央年齢は63歳となっている。役員で最年少は32歳のケビン・シストロム氏(Kevin Y. Systrom)。2年前から取締役会の独立役員(一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役又は社外監査役)となっているシストロム氏は、SNSのインスタグラムのCEOで共同創業者でもある。一方、最高齢となるのは会長職を昨年辞任した創業者の長男、ロブ・ウォルトン氏(S. Robson Walton 71)だ。またウォルトン家親族にはロブ・ウォルトン氏に、ロブ・ウォルトン氏の義理の息子にあたる取締役会長のグレッグ・ぺナー氏(Gregory B. Penner 46)、新たに加わったスチュワート・ウォルトン氏の3人となる。
ウォルトン家は4月8日現在、1,100億ドル(約12兆円)以上の価値となるウォルマート株式51%(16.1憶株)を所有している。

ウォルマートの取締役員人事。表にあるのようにアイダ・アルバレズ氏(66)、ロジャー・コーベット氏(73)、マイケル・デューク氏(66)、ジム・ウォルトン氏(67)が退任し、ジム・ウォルトン氏の子息で創業者の孫にあたるスチュワート・ウォルトン氏(34)が取締役員に内定している。取締役員は15名から12名に縮小され、中央年齢(median age)が66歳から57歳と若返る。年齢構成は50歳以下が5人、50〜59歳は3人、60〜69歳は3人、70〜75歳は1一人だ。性別では女性3人、男性が9人となる。今回の人事で(矢印で示しているように)ITやEコマースに精通し、マーケティングやブランド・マネジメントの経験がある役員の割合が高くなっている。緑色の下線はウォルトン家親族。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ウォルマートの取締役会人事も世代交代を強く印象づけます。今回の人事で退任となる4人に共通していることは60歳後半以上の方で、ITやEコマースに精通しておらず、マーケティングやブランド・マネジメントの経験がないことです。見方を変えればウォルマートにとってITとマーケティングが今後、益々重要になってくるのです。アマゾンに押されているウォルマートからすれば当然の結果ともいえますね。当ブログでも取り上げていますが、オムニチャネル化となるピックアップ・グローサリーを拡大していることや、YouTubeでの広告投資を急増させていることからも分かります。オムニチャネル化でチェーンストアのビジネスモデルが変わってきているので、取締役会もそれに対応した人事を行っているのです。後藤が口を酸っぱくして何度も強調しているように、ウォルマートでさえチェーンストアの考え方をアップデートしなければならない時がきているのです。
取締役会からもウォルマートのオムニチャネル化はさらに加速します。
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Posted by usretail at 03:37│
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