
■ターゲットの研究部門がターゲットの店舗内で食に関する「情報の透明化」テストを行っている。同社の研究部門とは、マサチューセッツ工科大学(MIT)研究所メディア・ラボとデザインコンサルタント会社のアイディオ(IDEO)と協力して新設した「フード・フューチャー・コーラボ(Food+Future CoLAB)」。フード・フューチャー・コーラボが研究しているのは食の透明性(food transparency)や都市農業(urban farming)、食のサプライチェーンなど。同部門がミネソタ州イーダイナ地区のスーパーターゲットで先週から行っているのは、情報端末を使った「食品の透明化(food transparency)」だ。スマートスケールと呼ばれる計量器に果物を置くとスクリーンに栄養価やカロリー、生産方法、オーガニックもしくはGMO状況、生産時の環境インパクトなどのコンテンツメニューが表示される。フード・フューチャー・コーラボはスマートスケールのテストから顧客にとって何が重要な食品コンテンツなのかを研究しているのだ。同部門はまた、2つある選択肢のうち、利用者がどちらを選ぶかを探るA/Bテストも行っている。ターゲットのA/Bテストでは、入荷時が異なる二つのイチゴを並べ、手書きのPOPで「1週間前に入荷した2.49ドルのイチゴ」「今日入荷した2.99ドルのイチゴ」と記している。新鮮さと価格の異なる生鮮品の売れ行きを比べることで、情報インパクトを調べているのだ。同店内ではまた、商品パッケージの正面に原料や内容物を記したプライベートブランド「グッド・ギャザー(Good Gather)」のテストも行っている。素材や原料の情報を訴求することで顧客の反応を探っているのだ。
ターゲット・イーダイナ店で行っている同様なテストは今後、ミネソタ州ミネトンカやボストン、サンフランシスコのターゲットでも行われるという。
トップ画像:ミネソタ州イーダイナ地区のターゲットで行われている「食品の透明化(food transparency)」テスト。スマートスケールと呼ばれる計量器に果物を置くとスクリーンに栄養価やカロリー、生産方法、オーガニックもしくはGMO状況、生産時の環境インパクトなどのコンテンツメニューが表示される。ターゲットの研究部門「フード・フューチャー・コーラボ」はスマートスケールのテストから顧客にとって何が重要な食品コンテンツなのかを研究しているのだ。

同店内では2つある選択肢のうち、利用者がどちらを選ぶかを探るA/Bテストも行っている。ターゲットのA/Bテストでは、入荷時が異なる二つのイチゴを並べ、手書きのPOPで「1週間前に入荷した2.49ドルのイチゴ」「今日入荷した2.99ドルのイチゴ」と記している。新鮮さと価格の異なる生鮮品の売れ行きを比べることで、情報インパクトを調べているのだ。
16年4月6日 -
【ターゲット】、MIT等と食品ラボを開設!分子レベルで青果物を裸にするスキャナー?
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤の経験則から、チェーンストアの経営者がアメリカのチェーンストア理論を正しく理解できているかどうかは、A/Bテストを自社で実際に行っているかどうかで判断できます。チェーンストアとは経営学的に「単一資本で同一もしくは同類の店舗を11店以上直営している小売・飲食業」のことを指します。チェーンストアは同じようなお店が11店以上あるわけですから、一部に地域性や客層が似て、売上高や営業係数のデータもほぼ同じとなるお店も二つ以上、存在します。アメリカのチェーンストアではこれらの似ているお店でA/Bテストを行っているのです。チェーンストアのA/Bテストは同じようなお店をA店とB店に分け、例えば商品やレイアウトの並べ方を変えたり、同一商品におけるPOPやチラシの表現方法を変えて、どちらがより効果的かを実験するのです。A店、B店でよかった方を選び、さらに改善を加えたA´もしくはB´でテストを繰り返すのです。
⇒A/Bテストとは定量分析の科学であり、仮説を用い検証を繰り返していくチェーンストア展開で最も重要な「PDCA:Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)」なんですね。ところで後藤は自分のコンサルティングで、限界というか挫折感を味わったことがあります。某チェーンストア経営者にA/Bテストについてのコンサルティングを行ったことがありました。「マーケティングテストをやるかやらないかの0/1(ゼロイチ)ではなく、仮説と検証を繰り返すA/Bテストを行ってください」と念を押していました。若い時からチェーンストア理論を学んでいるからA/Bテストの重要性を理解できてるであろうと思っていました。が、数か月後、A/Bのように比べながら改善していくのではなく、いきなり全店でマーケティングテストを始めたことを知ったのです。「あれだけ力説したのに、理解してくれていなかったのか...」とひどくガッカリしたものです。自分の力のなさに落ち込んだものです。
⇒A/Bテストはなぜ良いのかというと、小売に関してまったくの素人でもできることです。アマゾンがEコマースでA/Bテストを繰り返して急成長していったのは良く知られていることです。一方の0/1(ゼロイチ)とは、伸るか反るかなど博打に近い感覚です。解答がすぐにでるし、当たれば大きい。成否は天にまかせ、思い切って行う、いちかばちかが醍醐味でもあるかもしれません。これまで様々なリスクにも果敢に挑戦した経営者からすれば、ちまちましたテストより「やるか/やらないか」で大決断してしまうものです。A/Bテストとは投資です。が、費用対効果で見てしまうのもA/Bテストをやらない理由になっています。ターゲットの研究部門「フード・フューチャー・コーラボ」は学者が集まっていますが、小売については素人です。だからこそ発想ゆたかに、また科学的なアプローチで実験できるともいえます。ここ数年、大手チェーンストアはこういった研究室を新設していますが、ターゲットは「食品情報の透明化」で抜きんでそうです。
ところでターゲットCEOのブライアン・コーネル氏は食品部門のテコ入れでウェッグマンズやトレーダージョーズを丹念に視察したと伝えられています。それが「食品情報の透明化」に結びついているとしたら、極めて興味深いです。
Posted by usretail at 03:58│
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