2016年05月03日

【スポーツオーソリティ】、全店売却で清算!消滅したサーキットシティが小型店で復活?

160503スポーツオーソリティ
■スポーツ専門店チェーンのスポーツオーソリティは破産法保護下での経営再建を断念し、全店売却による清算を行うことが明らかとなった。現在の厳しい環境では、負債総額11億ドル以上での経営再編は不可能と判断されたかたちだ。同社は2ヵ月前、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請。リストラ策として463店舗(41州)のうち、約30%にあたる最大140店を閉鎖・売却するとしていた。企業清算による全店舗売却では5月16日にオークションを行う計画となっている。競合のディックス・スポーティング・グッズなど大手チェーンなどが店舗売却に興味を示している。スポーツオーソリティの平均店舗面積は1,200坪となっている。なお、パートタイマーを含めた同社の従業員数は1.45万人。
 スポーツオーソリティ1号店は1973年、フロリダ州フォートローダーデール地区にオープン。1990年にはKマートの傘下企業になるも、その5年後にはスピンオフを行っている。店舗数でディックス・スポーティング・グッズ(現在は約600店)より150店ほど上回っていた10年前、スポーツオーソリティは投資会社レオナルド・グリーン&パートナーズに買収された。最近ではアスレジャー(アスレチック:競技とレジャー:余暇を掛け合わせた造語で、フィットネスクラブやヨガスタジオで着るスポーツウェアを、普段着として着用するスタイル)のトレンドに乗り損ねた他、オムニチャネル化の流れにも後れを取り、ウォルマートやアマゾンなどの競合にシェアを奪われ、売上が低迷していた。
 一時期カテゴリーキラーとして名を馳せていたスポーツオーソリティもサーキットシティやボーダーズと同じ道をただることになる。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。スポーツオーソリティは今のところ、企業清算となる連邦破産法7条の適用とされているわけではありません。ただ全店舗売却となれば、企業としては完全に終わってしまうので清算することに変わりありません。スポーツオーソリティは終わったということ。コンプUSAやシャーパーイメージなどオンライン専売ストア等にトレードマークだけ買われ、オンライン専売ストアとして復活するゾンビ事例?もあります。が、上手くいっているところはありません。ましてやスポーツオーソリティはスポーツストアですから、オンラインストアのみの展開では難しいでしょう。ところで2008年に破産、翌年に企業清算したサーキットシティがリアル店舗として戻ってきます。カムバック1号店は6月にダラス辺りにオープンするということです。同時にサーキットシティのオンラインストアも蘇ります。サーキットシティのリアル店舗は以前のような大型店ではなく、50〜100坪の小型店で計画されています。
⇒扱う商品はスマートフォンやタブレット、ノートブック、ウェアラブル、ゲーム、ヘッドフォン、3Dプリンターなど。ターゲット顧客はミレニアム世代だそうです。サーキットシティのカムバックを仕掛けるのは昨年10月、ITサプライヤーのシステマックスからサーキットシティのトレードマークを購入したロニー・シュモール氏。Eコマースのベテランの方のようです。来年には生まれ変わったサーキットシティを50〜100店で展開したいと鼻息はかなり荒いです。アメリカの小売業界は現在、「出店控えてIT投資」となっているので、サーキットシティのリアル店舗&Eコマース復活は生暖かく見守るしかありません。少しだけ救いなのは7〜8年前に起こったサーキットシティの破産&消滅など、負の企業イメージが薄らいでいることです。ミレニアム世代の多くはサーキットシティを何となく覚えているぐらいで、凋落したサーキットシティをリアルタイムで見ていた上の世代に比べてマイナスの印象は強くないと思います。

⇒リアル店舗に求められているのはオムニチャネル・リテーリングです。後藤は「最新!リアルとネットが融合するオムニチャネル戦略セミナー」を行って、オムニチャネル戦略を組織の仕組みに落とし込む講座を主催しています。オムニチャネル・リテーリングについて日本の小売チェーンはまだまだ手探り状態です。一方、5年〜10年先をいくアメリカでは既に成功事例も出てきています。日本ではオムニチャネルの成功事例とされたチェーンも、後藤のコンサルティングでは失敗事例としてクライアントに参考にしてもらっています。オムニチャネル化で、失敗の本質を解き明かすとリアル店に対する見方がボトルネックになっているのですね。オムニチャネル化で後れをとったスポーツ・オーソリティも同様です。店舗至上主義に陥っているため、リアルとネットをオムニチャネルの視点で見ると「ちぐはぐさ」が目立ってしまうのです。異なった視点でリアル店舗を見ない事には、絶対にオムニチャネルを仕組み化できません。
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