2016年08月04日

【オフィスデポ】、300店閉鎖!アマゾンの680万品目に対してサービス事業拡大も厳しい?

160804オフィスデポ跡
■オフィス・スーパーストアのオフィスデポは3日、向こう3年間で新たに300店を閉鎖することを発表した。2014年から始動しているリストラ計画「米国小売店事業・最適規模化(U.S. Retail Store Optimization)」の一環であり、過去2年間で閉鎖した400店に上乗せする形での追加閉鎖となる。今回明らかにされた300店に及ぶ閉鎖は2018年までに順次行い、リストラにより2.5億ドルの事業節約を見込んでいるという。今のところリストラ対象となるスタッフ数などは明らかにしていない。オフィスデポが同日に発表した第2四半期(4月〜6月期)決算では売上高が32.2億ドルと前年同期の34.4億ドルから6.3%の減少となった。純利益は前年の5,800万ドルの赤字から2.1億ドルの黒字へと反転した。北米小売事業は12.5億ドルと前年から6.7%の減少となり、既存店・売上高前年同期比は1%の減少だった。前年同期の既存店ベースも1%減。同社は第2四半期中に42店舗を閉鎖しており、6月末時点でのオフィスデポの北米店舗数は1,513店となっている。オフィスデポによると米国小売店事業・最適規模化の第1フェーズとなる400店舗の閉鎖は第2四半期を持って完了し、今後300店舗の閉鎖は第2フェーズとして位置づけている。今年は年末までに25店舗を閉鎖する予定。オフィスデポは一方で、「未来店舗フォーマット(Store of the Future format)」も発表している。新フォーマットは420坪タイプの小型店で品揃えを絞込み、コピーなどのサービス部門を拡大した店舗。テスト展開での好結果から、今年度中には24店舗を出店し、来年度中には100店舗を出店するとしている。なお、北米小売事業部以外のセグメントでは、北米ビジネスソリューション事業部の売上が7%減となる13.3億ドル、海外事業部も同4%減の6.4億ドルとなっている。
 オフィスデポは5月、同業1位のステープルズとの合併を断念したことを発表した。買収の仮差し止め命令が、連邦地裁によって出されたことを受けたステープルズからの判断。この買収契約の破棄により、ステープルズはオフィスデポに2.5億ドルの違約金を支払っている。

トップ画像:2014年から始動しているリストラ計画「米国小売店事業・最適規模化(U.S. Retail Store Optimization)」で閉鎖したオフィスデポ。ファサードに薄っすらとオフィスデポの文字が残っている。
16年5月11日 - 【ステープルズ】、オフィスデポ買収断念!2度目の破談でご縁がない上にスリム化続く?

2014年5月7日 - 【オフィスデポ】、店舗数の2割となる400店以上スクラップ!カテゴリーキラーの限界?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。オフィスデポの「米国小売店事業・最適規模化(U.S. Retail Store Optimization)」とは良く言ったものです。要は売上の多くがアマゾンなどネットに向かっているオフィス用品では1,000店以上の展開が厳しいための「店舗&人員リストラ策」なんですね。5年〜10年後を見据えたセミナーやコンサルティングでも話していることなんですが、アマゾンに苦戦しているチェーンの共通項に対応が遅いというものがあります。チェーンストアで勝ち得たからこそ得られた強烈な成功体験が、ネット対応やオムニチャネル推進で足を引っ張ってしまっているのです。刀や弓の時代から鉄砲の時代に戦場が様変わりしているのに、自身の成功体験で未来を無視するのです。馬車の時代から車の時代に移った時でも、銀塩カメラからデジカメに移った時でも、古い価値観にしがみついていると生き残れないことは何度も目撃しています。でも自分のことになると成功体験がある人ほど変化できません。

⇒分かっていてもできません。「不景気、不況こそビジネスチャンスだ」といっている経営者を後藤は何人も見てきました。同時に同じ人から不景気や不況を呪う言葉も聞きました。言葉や理屈では理解できているけれども、腹にまで落ちていない人は結構多いです。これからネットに売上の多くが持っていかれるとわかっているけれど何もできていない企業は意外に多いものです。アメリカ小売業は成功だけでなく失敗事例も我々に見せてくれています。店があった多くの場所から撤退し企業清算となった失敗事例の教訓から、強烈に学ばさせてくれるのです。感情を揺さぶられる大いなる学びをタダでさせてくれるのです。その一つがオフィス・スーパーストア。マーケットリサーチ会社の360piによるとアマゾンが取り扱うオフィス用品は680万品目にも及んでいます。一方、オフィス「スーパーストア」が扱う品目数は1万前後です。お客様はお店で買い物をするという成功体験がオフィス・スーパーストアのオムニチャネル対応を遅らせました。
 米国小売店事業・最適規模化による店舗の間引きはまだまだ続きます。
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