
■2年前に撤廃したセルフ・モバイル・チェックアウト・システム「スキャン&ゴー(Scan&Go)」が刷新され、ウォルマート傘下のメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブ全店で展開されている。同社が2011年9月にテストで始めたスキャン&ゴーは、スマートフォンにダウンロードしたアプリでお客が商品バーコードをスキャンし、セルフ・チェックアウトレジで決済するシステム。レジ待ち時間の短縮とキャッシャーの人件費を削減するのが狙いとなっていた。この旧型のシステムでは、使用方法がわかりにくく、スキャニングしずらいことで使われず失敗した。今回、サムズクラブで展開されているスキャン&ゴーは、お客が商品のバーコードをスキャンしていくことは旧型と同じだが、アプリ上で決済するため、セルフチェックアウトレジを通過する必要がない。
使い方はサムズクラブのスキャン&ゴーのアプリをダウンロードする。アプリを起動後に会員番号を撮影などで入力し、事前にクレジットカード情報も登録しておく。サムズクラブではアプリを開いて購入する商品のバーコードをスキャンしていくだけとなる。買い物が終われば、アプリ上でチェックアウト決済するとバーコードが表示される。退店時、店外へ出る前のレシートチェックでは、出口にいるチェッカー係りにアプリ上にあるバーコードを見せスキャン。チェッカーがカート内の商品を1品毎チェックして確認する仕組みとなる。
ウォルマートは今年初めから一部のサムズクラブでアップデートされたスキャン&ゴーのテストを開始し、徐々に拡大しながら9月末にはサムズクラブ全654店舗にて導入された。またウォルマート・スーパーセンターでも一部、テストが引き続き行われている。
トップ画像:スキャン&ゴーの店内POPとレジ待ち行列。「レジ待ち行列を素通りして時間を節約しましょう」とある。

スキャン&ゴーの使い方はアプリをダウンロード後、サムズクラブの会員番号を撮影入力し、事前にクレジットカード情報も登録しておく。その後、すぐに使用できる。

アプリにある「最初のアイテムをスキャンしましょう(Scan your first item)」をタップして商品バーコードをスキャニングしていくだけだ。サムズクラブでも大人気の出来立てロテッサリーチキンをスキャニング。

商品バーコードをスキャンするとアプリに画像と一緒に表示される。セールス・タックス(消費税)も表示され、買い物途中でも合計金額がわかるので便利だ。後は「支払い(Pay)」ボタンを押すだけで決済が完了する。決済完了後は確認バーコードが表示される。

サムズクラブの出口で確認バーコードをチェッカーでスキャンしてもらう。それで買物が完了することになる。スキャン&ゴーにより「行列の少ないレジを探してレジ待ちに並び、順番がきたらレジ台のベルトコンベアに商品一つ一つ置いていき、レジ係に会員カードを渡して、レジ係りがスキャンし終わった商品をカートに再び積みながら、会計を済ませる」の習慣が、すべてなくなるのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。10月初め、サムズクラブでスキャン&ゴーで買い物をしてきました。後藤は3年前もウォルマート・スーパーセンター・サンノゼ店で旧型のスキャン&ゴーを試して買い物をしました。両方を試しているので上手く進化しているのがよくわかります。以前のものはウォルマート・アプリの機能の一部でした。ウォルマート店内でウォルマート・アプリを起動すると、スマートフォンのGPS機能から「インストア・モード(In-store Mode)」ボタンが現れ、インストア・モードに切り替えるとスキャン&ゴーのボタンが現れる仕組みでした。で、商品のバーコードをスキャンして買い物をします。最新バージョンのスキャン&ゴーはスキャン&ゴーのアプリがあるのでそれをダウンロードするのですね。つまりサムズクラブのアプリの一機能ではないのですね。最新のスキャン&ゴー・アプリは事前にクレジットカード(もしくはデビットカード)を登録しておくのです。
⇒旧式のスキャン&ゴーはクレジットカードを登録する必要はないのですが、決済はセルフ・チェックアウト・レジでおこなっていました。レジのスクリーンに映し出されたQRコードをアプリで読み込ませると同期して買い物リストがレジに移動する仕組みです。そこでクレジットカードもしくはキャッシュで支払うのです。最新版ではワンタッチでクレジットカード決済になるのです。つまりレジを素通りできるというわけ。レジをスキップできるので、本当に素晴らしいと感じました。逆に、スキャン&ゴーを使うまでは、レジでの一連の行動に大きなストレスであったことがわかりませんでした。ストレスのある行動とは、行列の少ないレジを探して、レジ待ちに並び、順番がきたらレジ台のベルトコンベアに商品一つ一つ置いていき、レジ係に会員カードを渡して、レジ係りがスキャンし終わった商品をカートに再び積みながら、会計を済ませるまでの流れです。たまに何かのトラブルで自分が待たされたり、自分の番で後のお客を待たしたりすることもあります。
⇒商品をもってレジを素通りできるのは万引き犯ぐらいでした。が、スキャン&ゴーではレジ待ち客を尻目に堂々とレジ脇を通っていけるのです。一見、地味なんですが、スゴイです。これを「実店舗のショッピング革命」「リアル店の買物イノベーション」と言わずして、なんと言えば良いでしょう!ただ完璧ではありません。レジ素通りも出口にいるチェッカーの確認があります。ここで行列になります。後藤が試したときは、まだスキャン&ゴーが導入されて日が浅かったので慣れておらず(スタッフは年配の女性だった)、アプリのバーコードをスキャンしただけでした。アプリ上のレシートと商品を確認しなかったのです。後藤はそこに不正がしやすい脆弱性を見つけました。例えば鮭の切り身を購入する場合、最も軽い切り身のパッケージをスキャンしながら、カートに乗せるのは最も重いもの(つまり高額)にすり替えるのです。チェッカーはレシートと実際の商品数は確認しても、価格までは確認しませんから。
当社の「最新!リアルとネットが融合するオムニチャネル戦略セミナー」では地味にスゴイ、スキャン&ゴーを実習します。これは本当に凄い!
Posted by usretail at 03:27│
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