2017年01月02日

【店舗閉鎖】、2017年も相次ぐ店舗スクラップ!800店を展開していたリミテッドも限界?

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■アメリカ小売業界では年初から3月まで店舗閉鎖の発表が相次ぐ時期となる。2010年から店舗閉鎖の発表は第1四半期に集中しているのだ。繁忙期となる年末商戦が終わると不採算店を閉鎖していくのだが、リアル店舗からオンラインに小売の主戦場が移行しているため、店舗閉鎖は増加気味となっている。大手チェーンストアなどはIT投資を加速しており、新規出店への投資は逆に減少している。アメリカの場合、一人当たりの小売面積が他国に比べて突出していることも店舗閉鎖につながっている。投資信託モーニングスターが10月に発表したデータによると、一人当たりの小売面積がオーストラリアの11.1平方フィート(0.31坪)、カナダの16.4平方フィート(0.46坪)に対して、アメリカは23.5平方フィート(0.66坪)となっている。リアル店舗の飽和状態が続いているのだ。飽和状態となる小売店舗を間引きするような形でも店舗閉鎖が進むのだ。
 昨年を振りかえるとメイシーズが2月〜4月期に30店以上の店舗スクラップを行った。それに続いて、JCペニーやシアーズの他、ステープルズも北米で50店舗を閉鎖、紳士服チェーンのメンズウェアハウスやジョスAバンクを展開するテイラード・ブランド(Tailored Brands)も250店の店舗スクラップ、スポーツ専門店チェーンのスポーツオーソリティが企業清算で全店(463店)閉鎖、スポーツ用品専門店チェーンのスポーツ・シャレーが47店をスクラップ、ティーン向けファッションチェーン「パックサン(PacSun)」を展開するパシフィック・サンウェア・オブ・カリフォルニア(Pacific Sunwear of California)も倒産で一部の店舗閉鎖を行った。モールを中心に出店するティーンアパレルチェーンのエアロポステールも倒産し113店の閉鎖だ。ラルフローレンも約50店舗を閉店し、フルタイム従業員の8%を削減するリストラ策を発表した。
 すでに店舗閉鎖を発表しているところがある。メイシーズは今から4か月前となる昨年8月、100店舗を閉鎖することを発表した。店舗数の15%にあたる100店舗の閉鎖は売上規模で4%を占め、160年近い歴史を持つ同社としては最大の店舗スクラップだ。既存店ベースの減少は7四半期連続続いていることで、100店舗以上の閉鎖になることも否定できない。何年にもわたり赤字を垂れ流しているシアーズも今年4月までにKマート30店、シアーズの18店を閉鎖する。毎年のように2桁〜3桁で店舗閉鎖を行っているシアーズでは2011年から店舗数は60%近くも少なくなっている。昨年末から倒産や企業清算を行うのではと見られているアパレルチェーンのリミテッドも店舗閉鎖を加速している。一部報道によると50年以上の歴史を持つアパレルチェーンは200店以上となる全店が閉鎖対象との観測だ。昨年11月には2度目となる破産を申請し海外市場からも撤退となったアメリカン・アパレルも全店閉鎖の可能性が高い。
 アマゾンの存在感が増す今年、アパレルチェーン以外に店舗閉鎖のニュースや発表が続きそうだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。日本の小売業界の未来を知るためにアメリカ小売業を視察・勉強します。日本国内にとどまっていると迷いばかり生じて、方向性がみえてきません。どうしても自分の成功体験に根差した、横並びで当り障りのない道を選んでしまいます。現在の延長線上に店のビジョンを映そうとします。日本の5年〜10年先をいくアメリカ小売業は、日本の小売業界の現在からの延長線上にはありません。当社の「最新!リアルとネットが融合するオムニチャネル戦略セミナー」では、クライアントや参加者に流通の現場を視察しながらITを活用した顧客誘導やO2Oなどを実際にスマートフォン・アプリを使って学んでもらっています。アメリカの消費者視点から未来を学ぶのです。残念ながら、不快なものも見えてきます。経営者が若いときに学んだチェーンストア理論が否定されるからです。その古い殻を破らなければ、チェーンストアの未来はありません。
 チェーンストアで拡大していったリミテッドは1990年に800店近くもありました。時代が変わっても殻を破らなかったリミテッドは存在さえ限界に来ています。
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