2017年01月10日

【IoT】、ターゲットのショールームが改装で一時閉鎖!バズワードでも売れれば正義?

170110ターゲット・オープンハウス
■ターゲットは先月26日、サンフランシスコにあるIoT体験型ショールーム「ターゲット・オープンハウス(Target Open House)」を改装するため一時休業することを発表した。顧客からのフィードバックを基にショールームをアップデートし、IoTをより身近に分かりやすいスペースにするのが目的。改装後の再オープンは2月10日としている。IoTとは「モノのインターネット(Internet of Things)」を意味し、コネクテッドホーム(Connected Home)やコネクテッド製品(Connected Device)などを総じて「スマート家電」と訳されることがある。ターゲットは2015年7月、サンフランシスコ市内メトレオンにオープンハウスを開設、コネクテッド・ホーム製品などスマート家電を販売・展示していた。以前のオープンハウスは2つのセクションに分かれ、リビングルームやベッドルームなどいくつかの部屋に分かれ透明のアクリル壁で仕切られたデモンストレーション・モデルルームと、タッチスクリーンのテーブルに商品を並べたショールームで構成されていた。アップデートされるオープンハウスでは「ガレージ(Garage)」と呼ばれるスペースで開発段階や発売前の製品をデモンストレーション展示する。ガレージでは試演用に毎月、16製品が並べられるという。透明のアクリル壁で仕切られたデモンストレーション・モデルルームも、よりパーソナルに製品がつながるよう効果的にアップデートされる。オープンハウスはフレキシブルなスペースも設けられ、コミュニティイベントにも対応していく。IoT製品は70品目が並べられ、A/Bテストや顧客からのフィードバックなどのデータを製品開発者となるパートナーに還元していく。
 大手チェーンストアによるIoTショールームではシアーズがカリフォルニア州サンブルーノ地区にあるショップス・アット・タンフォラン(The Shops at Tan Foran)SCのシアーズの家電売り場で全米最大の112坪で展開している。ベストバイも昨年8月、ミネソタ州ミネアポリス・セントポールのモール・オブ・アメリカに期間限定でIoT体験型ショールーム「テック・ホーム(Tech Home)」をオープンしていた。

トップ画像:サンフランシスコにあるIoT体験型ショールーム「ターゲット・オープンハウス(Target Open House)」。
15年9月25日 - 【ターゲット】、IoT製品オープンハウス!スマートすぎてスクラッチ・マイ・ヘッド?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。メディアは煽って売れる新ワード「バズワード(buzz word)」を常に探しています。横文字のように分かりにくく「イノベーション」の匂いがするキーワードがバズワードになりやすいです。「ウェッブ2.0(Web2.0)」を覚えていますか?で、それで生活の何かが変わりましたか?IoT(Internet of Things)も、メディアにとっては美味しい新たなキーワード。出版不況で本や雑誌の部数が毎年、下がっている状態ですから読者の関心を引き付けるようなキーワードが是が非でも欲しいのです。特に専門誌はその傾向が強いですね。一時期は猫も杓子もオムニチャネルでした。もう手垢がつきすぎて、出版業界では売れる言葉ではないので、オムニチャネルも以前ほど見かけませんが...でも、AIを絡ませてIoTはまだ売れます。一昨年からコンサルティング依頼でIoTについて現状を知りたいという相談が結構、多く寄せられていました。

⇒後藤からは「IoT製品の現状を知りたければターゲットのオープンハウスもしくはシアーズのコネクテッド・ソリューションを視察して下さい」とアドバイスをしています。一部のコンサルタントから「ご教示くださったTargetのIoTショールーム”Open House"を視察しました。日曜日のお昼過ぎでしたので人通りも多く、またオラクル社のイベント期間中なのでハイテク関係の方も多かったのですが、私が訪れた際は店内にお客様は一人もおらず、店員の方がバスケットボールで暇つぶしをされていました。10分程度、店内に滞在しておりましたが、その間、他のお客様が入店してくることはありませんでした」とメール返信がありました。現状の認知度はその程度なんですよ、IoT製品は。IoTの認知度が上がらない理由はメリットが分かりにくい上に、痒い所に手が届くほどのニーズやウォンツもありません。しかも高い。製品によっては毎月、定額手数料(サブスクリプション)が必要なのもあります。

⇒IoT製品がウイルスに感染したりハッキングの問題もあり、リスク不安もぬぐいきれないイメージです。 「脆弱、高くて、分かりにくい」ので個人・家庭向けとなるコンシューマー市場で今のところ拡大は難しいです。貰い物ならいいけれど、自分でお金を払ってまで欲しいとはなっていません。で、ターゲットで売れているIoT製品は貴重品等の紛失防止「タイル(Tile)」25ドルです。IoT製品というよりは「王様のアイディア」的便利グッズですね。多くのIoTは、新しもの好きの消費者層であるイノベーター(初期採用者)やアーリーアダプター(早期採用者)が買っているぐらいだと思います。ターゲットなど大手チェーンストアの売り手は市場拡大に躍起ですが、いかんせん製品アピールがどれも弱いですから、売れません。売れていないということは消費者に認知されていないということですから、IoTはバズワードでしかないのです。まぁ、メディアは情報が売れればいいのですから、バズワードで十分なのですけどね。
 重ねて強調しますが、IoTについて書く記者やアナリスト、コンサルタントはまずはターゲットもしくはシアーズのショールームに行ってよく観察してみてください。ターゲットのコミットメントは評価したいですが...
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