2017年01月12日

【クローガー】、人気地ビールを缶詰にして販売!スーパーも販売できるクラウラーとは?

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■ビール醸造者協会(Brewers Association)によると、地ビール(クラフトビール)醸造所は2016年12月、5,000社を突破した。地ビール人気で地域のビール醸造所が次々に生まれているのだ。しかし、ほとんどが中小にも満たない零細企業。零細では莫大な設備投資となる缶詰めや瓶詰めでの卸はできず、タップ(ビールサーバー)が必要なビール樽でしか提供できない。そのためスーパーマーケットなどが店内にタップルームを設け、タップで販売する機会が増えている。こういったタップルームでは生ビールの量り売り「グラウラー(Growler)」サービスもある。グラウラーとは量り売り用のビールのガラス瓶を意味する。グラウラーサービスは32オンス(0.9リットル)もしくは64オンス(1.9リットル)瓶にビールを入れてもらうサービスだ。飲み終わって空になった瓶は洗い、グラウラー・サービスに持っていくと継ぎ足してもらえる。ホールフーズが一部のタップルームで2006年からグラウラー・サービスを始めた。ここ数年の地ビールブームで、グラウラー・サービスを店内に導入する大手スーパーマーケットチェーンが増えている。レアな地ビールを提供することで競合との差別化になり、地元業者のビールを販売することで地域支援にもつながる。なにより売上高にも貢献する。こういったことが背景となりスーパーマーケットでのグラウラーサービスが増加しているのだ。
 スーパーマーケット最大手のクローガーが、グラウラー・サービスにガラス瓶ではなくアルミニウム缶「クラウラー(Crowler)」にして販売するテストを始めている。テネシー州メンフィスにあるクローガーでは、ビールタップから注がれた缶に蓋をし密封して販売しているのだ。空になったガラス瓶グラウラーはお客が洗わなければならない。洗い方が雑だと新しく注いでもらってもビールの味が変わってしまう。ガラス瓶のように継ぎ足して使う再利用はできないが、アルミニウム缶のクラウラーだと洗浄する面倒もない。缶なので落とし割れるということもない。アルミニウム缶を密封するクラウラーを発明したのはコロラド州ロングモントにある地ビール醸造所「オスカー・ブルース・ブリュワリー(Oskar Blues Brewery)」。3,900ドルのアルミニウム缶密封装置はビールの他にコーヒー豆も密封して販売できるそうだ。なおクラウラーで密封された缶ならビールの味は半年以上変わらないという。クラウラーでの販売は簡単で、地ビールを密封した無地の缶にクローガーのラベルを貼るだけだ。ラベルにはマジックペンでビール名が書かれている。今のところアルミニウム缶は32オンス(0.9リットル)のみとなっている。料金は地ビール(32オンス)価格だけで、クラウラーにする手数料などはない。
 持ち帰りやすいクラウラーが増えると、スーパーマーケット内で地ビールを販売する動きがさらに加速するだろう。

トップ画像:地ビールを注いでその場で密封されたクラウラー。クローガーのラベルが貼ってある。ラベルが安っぽいのが玉に瑕だ。
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クラウラーの販売事例。地ビールのタップ(ビールサーバー)にチューブを付け、無地のアルミニウム缶にビールをこぼれるまで注いでいく。

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充填し終わったら缶には、プルトップ構造(プルタブを引き起こして開ける飲口方式)のフタをするだけ。

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密封する装置に置いてアルミニウム缶を固定しスイッチを押すと、缶が回りだし容器を密封していく。「2重巻締め」という、かしめ加工のようにシーリングしていくように見える。

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密封した缶にクローガーのステッカーラベルを貼っていく。ラベルにはマジックペンでビール名が書かれる。今のところアルミニウム缶は32オンス(0.9リットル)のみとなっている。料金は地ビール(32オンス)価格だけで、クラウラーにする手数料などはない。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ビールと言えばドイツと思う人が多いかと思いますが、アメリカは実はビール大国で美味しいビールが沢山あるとされています(残念ながら後藤はアルコールに弱いのでビールを飲みませんがのんべえの皆さんはそう言っています)。ただ地ビールで瓶や缶になっているのはそこそこ大きい企業。零細の地ビールはサーバーでしか提供されません。その場で飲むか、もしくはグラウラーでしか持ち帰ることができないのですね。グラウラーはガラス瓶なので洗えば再利用できますが面倒だしかさばります。エントリー記事にあるように、アルミニウム缶のクラウラー(商標名です)が拡大すれば、地ビールの市場はもっと広がります。カリフォルニア州の法律ではグラウラーを認めていません。確認していませんが、クラウラーなら零細地ビール業者のビールを持ち帰りできるかもです。スーパーマーケットの買い物のついでに店のオススメを毎回1本買って帰るのもいいですね。
 ビールのラベルにクローガーはダサいですが(安っぽいPBみたい)、今後は地ビール用ステッカーラベルの種類も増えてきます。
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