
■コーヒーチェーン最大手のスターバックスは、自らの成功の犠牲者になっているのかもしれない。同社の「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」の需要が急増し現場が対応しきれず、レジ待ち客を逃しているというのだ。同社が26日に発表した第1四半期(10月〜12月期)ではアメリカ国内の既存店・売上高前年同期比が3.0%の増加で、市場予想の4%増に届かなかった。客単価は5%の増加だったが、客数(トランザクション)が2%の減少だ。一方、一昨年9月からライセンスストアを除く全直営店に導入されたモバイルオーダー&ペイが、注文全体の7%にまで上昇した。前期の6%から1ポイントも伸び、前年同期(3%)からは4ポイントも急伸しているのだ。モバイルオーダー&ペイはアプリ内にある、金額をチャージしたギフトカード(プリペイドカード)から支払う仕組みだ。利用者はメインメニューの「注文(Order)」をタップし、フラペチーノやベーグルを選択。ピックアップまでの時間が表示された最寄りのスターバックス店を指定し、注文ボタンをタップすれば決済完了となる。
同社COOケビン・ジョンソン氏は決算声明で「モバイルオーダー&ペイがランチタイムなどのピーク時、20%以上となった国内店は1,200店にも上っています。これは前期(7月〜9月期)の600店から2倍にも増えているのです」と語った。最も混雑する店舗では、現場がモバイルからの注文に追い付くことが難しくなっている。皮肉にもモバイルオーダー&ペイの成功で、レジ待ち客が混雑を敬遠して店を出てしまうという事態に陥っているのだ。同社CEOのハワード・シュルツ氏は「現在、この問題の解決に集中的に取り組んでいます。過去にも需要超過の問題を解決したことがあり、今回も対応できると確信しています」と述べた。すでに今週から一部の繁盛店でピーク時に、モバイル注文に対応にした専任バリスタを1人〜2人充てる対策を始めているという。また現場スタッフのルーチンワーク見直しも行っており、ドリンクの用意ができた時点で注文者にテキストメッセージで知らせるシステムもテスト中だとしている。
スターバックスが発表した第1四半期(10月〜12月期)の売上高は前年同期比6.7%増となる57.3億ドル。純利益は同9.3%の増加となる7.52億ドルだった。増収増益となったものの、売上高が市場予想に届かなかった。これにより同社は17年度通期の売上見通しを下方修正した。なお同社のアプリ決済「モバイルペイメント(Mobile Payment)」はアメリカ国内で27%に達しており、会員サービスの「マイ・スターバックス・リワード(My Starbucks Rewards)」の会員数も国内で前年同期比16%増となる1,290万人となっている。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、日本を代表する某企業の経営陣に向けたコンサルティングを行いました。後藤のコンサルティングは簡単に言うとクライアントと一緒に現場を視察し、企業のあるべき姿を提言するスタイルです。例えばオムニチャネル・リテーリングも実際にオムニチャネル・ショッピングを行いながら成功・失敗事例を肌で学ぶのです。アメリカは日本の5年〜10年先を行っています。見方を換えればアメリカ流通業は、私たち日本人学習者のために壮大な実験を行ってくれているのです。数々の現場事例から学べば理解も早く納得もでき、後藤のアドバイスも受け入れやすくなるのです。非常にユニークなコンサルティング・スタイルだと自負しています。先日のコンサルティングでもタイミングよく視察中にモバイルオーダーのナマの事例を見ることができました。ランチタイムにチキンサンドウィッチチェーン最大手のチックフィレでモバイルオーダーで注文しました。
