
■インターネット通販最大手のアマゾンは3日、銀行口座やクレジットカードを持っていなくてもネットを利用できる新サービス「アマゾンキャッシュ(AmazonCash)」を始めたことを発表した。口座を持たない低所得の消費者を獲得し顧客層を広げるのが狙い。利用者はアマゾンの自分のアカウントから専用のバーコードを印刷する。もしくはスマートフォンにあるアマゾン・アプリに表示させるか、アイフォンではバーコード表示後にウォレットに取り込むこともできる。アンドロイド端末のスマートフォンでは、ホームスクリーン上にショートカットにして利用可能だ。あとはアマゾンと提携する大手チェーンストアで、バーコードをスキャンしてもらい入金するだけ。1回の手続きで可能なチャージ額は15〜500ドル。手数料は不要となる。入金直後に自分のアカウントにチャージ金額が反映され、即座にネットで買い物などの利用が可能となる。アマゾンキャッシュを利用できるチェーンはドラッグストアのCVS、オハイオ州をベースにガソリンスタンド併設型(GS)コンビニを展開するスピードウェイ(Speedway)、中西部など11州で約400店を展開するGSコンビニのカム&ゴー(Kum & Go)、東部地区のGSコンビニのシーツ(Sheetz)など7社。アマゾンは今後もアマゾンキャッシュの提携店を拡大していくとしている。なお競合のウォルマートは5年前、オンラインでの決済を現金でも支払いできる「ペイ・フォー・キャッシュ(pay with cash)」サービスを始めている。ペイ・フォー・キャッシュはウォルマート・コムで注文した商品をウォルマート・スーパーセンターやディスカウントストア、ネイバーフッドストアの約3,800店で支払いができるというもの。オンライン注文の決済時に配送先と「現金」支払いを選択すると確認メールが届く、そこにあるオーダー番号をもって48時間以内に最寄のウォルマートのレジで支払いをすると商品発送の手続きがとられる。
アマゾンキャッシュはウォルマートと同様、クレジットカードを持たない低所得者層などを取り込むためのサービスだ。連邦預金保険公社(FDIC)の2年前の調査によると、アメリカでは銀行口座を持てない「アンバンクド(unbanked)」世帯と、小切手の換金サービス業者などを主に利用する「アンダーバンクド(under-banked)」世帯が全体の約3割にも占めている。こういった現金で生活する消費者は、ネットショッピングに利用できるお金があっても実際に買い物をするのは簡単ではなかった。例えばアマゾンでの買い物ではアマゾン・ギフトカードやビザなどの金融系ギフトカードにチャージして使うしかなかったためだ。
アマゾンでの買い物が現金でも利用可能になったことで実店舗にとってまた大きな脅威となるのだ。
トップ画像:近所のCVSで早速、アマゾンキャッシュで入金を行った。アイフォンのウォレットにあるアマゾンキャッシュ用のバーコードを表示しスキャナーで読み込ませた後に現金(120ドル)を支払った。レシートを貰って完了。極めて簡単且つスピーディだ。この時、対応した店長が来るべき地殻変動の予兆を後藤に話したのだ。さて何といったか?