2017年04月19日

【トイザラス】、玩具市場拡大も客数伸びず!スパイダーマンにワンダーウーマンがカギ?

170419トイザラス(サイドバイサイド)
■玩具業界は昨年、スターウォーズ関連やショップキンズのキャラクター・コレクション、年末にはハッチマルズの大ヒットなどで5%の市場拡大となった。しかし玩具販売大手チェーンのトイザラスでは、消費者の購買行動の変化や競合からの激しい価格攻勢で売上が伸び悩んだ。トイザラスが12日に発表した第4四半期(11月〜1月期)決算では売上高が46.6億ドルと前年同期比3.9%の減少となった。純利益は3.44億ドルと前年同期の2.78億ドルから23.7%の大幅な増益となった。粗利益率は海外店の粗利益率が大幅に改善したことが寄与し前年同期の34.1%から33.9%と0.2ポイントの減少だった。一方、一般販売管理費率はコスト圧縮が功を奏し前年同期の23.6%から22.7%と0.9ポイント減少したことで利益率が改善した。アメリカ国内の粗利益率はウォルマートやターゲット、アマゾンなどの攻勢で前年同期の32.7%から31.6%と1.1ポイントも減少している。既存店・売上高前年同期比はエンターテイメント玩具が伸び悩み、3%の減少となった。客単価は0.1%の微増だったが、客数が3.1%も減少した。前年同期の既存店ベースは2.3%の増加だった。国内店の既存店ベースでは客数が2.9%減少、客単価が0.6%の増加となり2.3%の減少となった。前年同期は1.2%の増加だった。通年ベースでは売上高が115.4億ドルとなり前年から2.2%の減少。赤字は1.24億ドルから2,900万ドルと大幅に減少した。既存店・売上高前年比は1.4%の減少。売上全体の6割を占める国内店の既存店ベースは1.6%の減少だった。いずれも客数が2%以上の減少となった。なおEコマース売上高は15億ドルとなり前年から11%の増加だった。
 直近の年次報告書によると、トイザラスはアメリカ国内(49州)に従来型のトイザラス店358店、ベビーザラス223店、トイザラスとベビーザラスを合体させた「サイド・バイ・サイド(Side-By-Side)」店を212店、小型のエクスプレスを48店、アウトレット店やポップアップストアを38店あり、合計で879店展開している。海外店は日本の163店、中国の131店など812店舗を展開している。国内店と海外店の合計は1,691店となっている。ライセンスストアは南アフリカや韓国などに257ヵ所ある。

トップ画像:アメリカ国内に212店舗展開している、トイザラスとベビーザラスを合体させた「サイド・バイ・サイド(Side-By-Side)」店
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。今年の映画はエマ・ワトソンの実写映画「美女と野獣」、コミックの実写版「ワンダーウーマン」「スパイダーマン・ホームカミング」、そして今年末に公開予定の「スター・ウォーズ:エピソード次廚覆豹裕ぅャラの映画が目立っています。映画キャラクターは玩具になりますから、これらの映画が大ヒットすれば玩具業界も恩恵を受けるのですね。調査会社NPDグループによると、アメリカ国内の玩具市場は昨年、5%の成長となりました。しかし、トイザラスは伸びていません。映画がヒットして映画キャラクター玩具が売れても、トイザラスでは今年も昨年と同じように伸び悩む可能性が高いですね。通販最大手のアマゾンやディスカウンターのウォルマートやターゲットからの価格攻勢にあうからです。ディスカウンターは人気玩具を集客ツールのロスリーダーにしますから、競合店に価格を合わせれば益々利益率が減少です。で、アマゾンさえ客数を奪います。

⇒クライアントをトイザラスに連れて行って見せるものがあります。アマゾン・アプリのイメージ検索です。アマゾンのアプリを起動してカメラモードにし特定の玩具を映すのです。アプリがイメージを認識し玩具を検索、アマゾンの価格と即座に比べることができるのです。いわゆるショールーミングです。トイザラスがオモチャでショールーミングなら、ベビーザラスではオムツをアマゾンに狙い撃ちにされています。ベビーザラスから一度でもスイッチしてアマゾンでオムツを購入すると定期購入に囲い込まれる可能性が高くなるのですね(ベビーザラスには定期購入がない!)。トイザラスに来店する要因が減り、来店目的も曖昧になりつつあるのです。で、トイザラスは昨年秋から、それまでロサンゼルスとニューヨーク、シカゴしかお店がなかったアメリカンガールを店内にショップ・イン・ショップとして次々に導入しています。アメリカンガールでも低価格路線のウェリーウィッシャーを中心にトイザラスで展開していっているのです。
 定期購入サービスを開始する一方で、キャラ映画の大ヒットを祈願しながらオムニチャネルの強化やショップ・イン・ショップ展開で客数減をくい止めるしかありません。
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