【当日宅配サービス】、ウェグマンズがインスタカートと提携しパブリクスは全店に拡大!
■ここのところ東海岸にあるスーパーマーケットは、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートとの提携を拡大している。フロリダなどに1,100店以上を展開するパブリクス・スーパーマーケットは7日、2020年までに宅配サービスを全店で展開すると発表した。パブリクスは昨年夏、マイアミの店舗にてインスタカートと提携した当日宅配サービスのテストを開始している。同社は今後5か月間でフロリダ州の店舗等で宅配サービスを拡大しながら、同時にジョージア州やサウスカロライナ州やノースカロライナ州などの店舗にも順次広げていく。パブリクスはフロリダ州など6州で1,147店を展開している。アホールド傘下でマサチューセッツ州など5州に400店以上を展開するストップ&ショップは12日、インスタカートと提携したことを発表した。開始日は明らかにされていない物のボストン地区のストップ&ショップから当日宅配サービスを始めるという。アホールド傘下でストップ&ショップとは姉妹企業となるジャイアント・フードはすでにインスタカートと提携し、ワシントンDCなどで注文から最短1時間の宅配サービスを行っている。スーパーマーケット業界で最もレスペクトされているウェグマンズもインスタカートと提携し、宅配サービスを始める。ニューヨーク州など6州に92店舗を展開するウェグマンズはワシントンDCやバージニア、メリーランドの店舗で当日宅配を開始する。ボストンの店舗でも開始し、数ヶ月以内には数十店舗の規模で宅配サービスを拡大するという。ウェグマンズは一部の店舗にてカーブサイドピックアップ・サービスのテストを行っているが、インスタカートと正式に提携した宅配でさらにネット注文の需要が増えると予想されている。
インスタカートの年会費は149ドル(2016年1月4日に99ドルから値上げ)。注文ごとに宅配手数料を払う方法もあり、35ドル以上の注文ならば2時間の宅配が5.99ドルとなっている。なおインスタカートのスタッフ構成は、パートタイマーとなる「ショッパー(Shopper)」「キャッシャー(Cashier)」と、非パートタイマーで「独立業務請負人(Independent Contractor:業務単位で契約を結んで仕事をする独立した個人)」と定義される「ドライバー(Driver)」「ドライバー・ショッパー(Driver + Shopper)」の4つのポジションとなっている。注文品のピックアップだけ行う「ショッパー」とレジ係り専用の「キャッシャー」は車を使う必要はないものの週に最大29時間までの労働となっている。一方で宅配を専門にする「ドライバー」とピックアップから宅配まで行う「ドライバー・ショッパー」は自家用車を使用するものの何時間でも働けるようになっている。インスタカートはホールフーズやプライスライト、BJホールセールクラブ、ペトコ、ハリスティーターなど160のチェーンストアやローカルストアと提携している。
アマゾンによるホールフーズ買収の発表の影響で、スーパーマーケット業界は規模の大小にかかわらず、インスタカートと提携し当日宅配サービスを開始・拡大するところが増えてくるだろう。
トップ動画:ウェグマンズのインスタカートによる当日宅配サービス紹介動画。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。スーパーマーケットでカーブサイド・ピックアップサービスが徐々に増えるように当日宅配サービスも今後、増えてきます。時間のない消費者から小さい子供をもつ家庭、足腰が弱ったお年寄りが利用するのです。ベビーブーマー世代の最高齢は71歳となり今後、車の運転がおぼつかないベビーブーマー高齢者が急増してきます。アメリカは車がないとどこにも行けませんが、こういった高齢者を持つ家族は彼らにハンドルを握らせないようにするでしょう。宅配手数料が割高となっても、ネット上の商品が店頭価格からマークアップされていても、家族の安全を考え(また周囲への配慮も)、スーパーマーケットの買い物もネット注文&宅配サービスを利用するよう積極的に勧めるはずです。需要急増が考えられるため、スーパーはインスタカートやシプツなどのオンデマンド買物代行&宅配サービスと提携するところがさらに増えてきます。
独立系の小さなローカルスーパーも宅配サービスは必須という状況になります。
Posted by usretail at 02:48│
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