2018年05月16日

【ウォルマート】、スキャン&ゴー撤廃!レジなしアマゾンゴーよりも優れている点とは?

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■ウォルマートは一部のスーパーセンターでテスト展開している「スキャン&ゴー(Scan & Go)」から撤退する。サムズクラブ全店で導入している「サムズクラブ・スキャン&ゴー(Sam's Club Scan & Go)」は続行する。中止理由は明らかにされていないが、青果品などの量り売りでシームレスさに欠けていたことを指摘されている。スキャン&ゴーはスマートフォンにダウンロードしたアプリで、お客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。アプリ内で決済するため、レジを通らず買い物を済ませることができる。ウォルマート傘下でメンバーシップ・ホールセール・クラブ業態のサムズクラブでは2016年10月に同システムを全店に導入している。サムズクラブでの成功後、ウォルマートは昨年初、スキャン&ゴーのテストをアーカンソー州ロジャースのスーパーセンターやフロリダ州オーランド郊外のウォルマート・レイク・ノナ店、テキサス州ヒューストン郊外のオーガスタ・パインズ店で開始した。また昨年夏にはテスト展開を120店舗に拡大していた。
 ウォルマートのスキャン&ゴーは、すべての商品をバーコード・スキャニングで対応できるサムズクラブと違い、野菜や果物など青果品で量り売りがあるため使い方が異なっていた。青果コーナーでのスキャン&ゴーの使い方は、案内板から野菜や果物の商品番号を探して入力、デジタルはかりで計量して重さを入力していたのだ。スマートフォン・アプリがない場合は、入り口に置かれているスキャン&ゴー端末「ハンドヘルド・スキャン&ゴー(Handheld Scan & Go)」による買い物も提供していた。ハンドヘルド・スキャン&ゴーは、タッチスクリーンで「開始」のボタンをタッチをすると利用できるハンドヘルドを点滅で告知。あとはアプリのスキャン&ゴーと同様に商品バーコードをスキャンしながら買い物をしていく。会計はレジにあるバーコードを読み込み、端末とレジを同期させてキャッシュもしくはクレジットカード、ウォルマート・ペイ等で支払う。レジで商品を出すこともないため、スキャンしながらエコバックなどに入れておけるメリットがある。
 一方、ウォルマートのスキャン&ゴーはお客が任意で入力するため、不正が生じる可能性もあった。質量入力をごまかすことができるのだ。店の出口付近に商品を確認するスタッフ(チェッカー)もいるが、商品と数量は確認しても、重量まで確認しない。スキャン&ゴーは富裕層地区にある店舗など不正が少ない店を選んでのテスト展開となっていた。
 ウォルマートは2011年9月、初代「スキャン&ゴー(Scan & Go)」のテストを開始した。当時のスキャン&ゴーもアプリで商品バーコードをスキャンしていくシステムだったが、ハンドヘルド・スキャン&ゴーのような端末はなかった。200店でテストが続けられていたものの、システムがわかりにくく、スキャニングしずらいこと等で2014年8月にテストを終了し撤廃していた。

トップ画像:ウォルマート・スーパーセンターの入り口に置かれているスキャン&ゴー端末「ハンドヘルド・スキャン&ゴー(Handheld Scan & Go)」。ハンドヘルド・スキャン&ゴーは、タッチスクリーンで「開始」のボタンをタッチをすると利用できるハンドヘルドを点滅で知らせてくれる。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先週、視察でコストコに行く機会がありました。欲しい商品がありましたが、レジ待ちが長い行列となっていたので、諦めました。「コストコにサムズクラブのスキャン&ゴーがあればなぁ〜」とため息です。同様に近所のウォルマートでもスキャン&ゴーの導入を期待していました。サムズクラブではどんなに買い物客が多くいようとも、レジを通らないので買い物はストレスフリーです。サムズクラブにスキャン&ゴーが導入されてから、焼き立てアツアツのロテッサリーチキンをよく購入します。保温バッグをもって精肉コーナーに行き、ロテッサリーチキンをそのまま保温バッグに入れ、サムズクラブ・スキャン&ゴーのアプリで、1個4.98ドルのバーコードをスキャンして、チェックアウトで終了。レジを通らずとも、そのまま店を立ち去ることができるのです。さて、ここでクイズ(練習問題)です。スキャン&ゴーが、レジなしアマゾンゴーよりも優れている点とはなんでしょうか?
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アプリのスキャン&ゴーと同様にハンドヘルド・スキャン&ゴーで商品バーコードをスキャンしながら買い物をしていく。

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会計は端末とレジを同期させてキャッシュもしくはクレジットカード、ウォルマート・ペイ等で支払う。レジで商品を出すこともないため、スキャンしながらエコバックなどに入れておけるメリットがある。

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青果品などの量り売りでは、スキャン&ゴーではバナナやリンゴなどの商品番号を案内板から見つけては入力し、さらにデジタルはかりで量った重さも入力しなければならず、買い物のしやすさに欠けていたとも指摘されていた。

⇒キャッシャーレス・コンビニエンスストアのアマゾンゴーより使いやすいところがスキャン&ゴーにあります。それはリアルタイムでいくら買い物をしているかが分かることです。アマゾンゴーはスキャンせずとも商品を手にとって持って出ていけばいいだけのジャスト・ウォークアウト(Just Walkout)です。が、実際の合計金額がいくらになるのかはリアルタイムでは分かりません。アマゾンゴーを出た後でないと分からないのです。しかもアマゾンゴーのゲートを出てから5分〜10分後に通知してきます。合計金額などレシートの明細を確認するのに時差があるのです。「合計金額はいくらなのか?」「(機械の誤作動など)購入していない商品までチャージしているのではないか?」「持って出た商品がチェックされておらず、結果的に万引きしているのではないか?」等、モヤモヤした時間があるのです。一方、スキャン&ゴーは買い物しながら常時、合計金額を確認できる利点があります。自分がスキャンしていくので間違えることもありません。

⇒しかしお客がスキャンすることは不正も生みやすくなります。が、会員制のサムズクラブでは年会費まで払う会員が買い物で誤魔化すことは考えにくいです。またコストコより、サムズクラブでは会員に事業者が多いと言われています。事業者会員がスキャン&ゴーを使ってチョロまかすなどインチキを働くことは想像できません。逆にウォルマートは誰でも利用できるため、スキャン&ゴーで不正が多かったのではと推測しています。青果品などの量り売りで、スキャン&ゴーではバナナやリンゴなどの商品番号を案内板から見つけては入力し、さらにデジタルはかりで量った重さも入力しなければならず、買い物のしやすさに欠けていたとも指摘されています。重さや量の入力で不正は簡単にできます。出口にいるチェッカーは細かいところまでチェックしません。ましてやショッピングカートで山のように買い物している長〜いレシートで、すでにエコバッグに収まっている青果物(重さや数量も)をだしてまで細かくチェックしないでしょう。
 ウォルマート・スキャン&ゴーの撤廃は個人的に残念ですが、ウォルマートにはアマゾンゴーに負けないIT満載店舗の開発を期待したいところです。

17年4月18日 - 【ウォルマート】、スゴ店!最先端の新プロトタイプ店はスキャン&ゴーで5ツ星高評価?