2018年07月11日

【ホールフーズ】、プライムデーで10ドルの値引き!プライム会員の囲い込みでデータ化?

180711ホールフーズ
■ネット通販最大手のアマゾンは3日、傘下のホールフーズでプライム会員限定に10ドルの値引きを行うことを発表した。10ドルの値引きは16日(月曜日)から始まるプライム会員限定の「プライムデー(Prime Day)」セールの一環。値引きは11日から実施され、プライムデー・セールが終了する17日まで行われる。

使い方は、全米にあるホールフーズ470店に拡大したプライム会員用のディスカウント・プログラムと同じで、ホールフーズ・アプリからアマゾン・アカウントにログインする。ログイン後にQRコードを表示し、レジでスキャンさせる(もしくは携帯番号を伝える)と10ドル以上購入していると10ドル分の値引きを受けられる。

アマゾンはまた14日〜17日までアマゾンのクレジットカード「アマゾン・プライム・リワード・ビザ・シグナチャー・カード(Amazon Prime Rewards Visa Signature Card)」を使ってホールフーズで買い物すると通常5%還元を、10%に還元する。

さらにホールフーズ・マーケットから短時間で宅配する「プライムナウ(Prime Now)」の初回利用者には10ドル分の値引きも行う。最短1時間で宅配するプライムナウを17日までに利用すれば、次の注文にも10ドル分の値引きが提供される。

なおホールフーズではプライム会員向けの割引も引き続き行っており、オーガニック・ストロベリーが1ポンド(約450グラム)パック2つで5ドル、骨なし鶏むね肉を1ポンド3.99ドル(40%以上の値引き)、アイスランド産タラの切り身を1ポンド8.99ドル(40%引き)などが今週、安くなっている。

 プライム会員向けの年に一度の大規模時限セールは今年、開催時間を昨年から6時間延長し36時間で行う。今年で4回目となるプライムデーは開催国も昨年のアメリカやイギリス、スペイン、メキシコ、日本、インド、イタリア、ドイツ、フランス、中国、カナダ、ベルギー、オーストリアの13ヶ国に加え、今年からオーストラリア、シンガポール、オランダおよびルクセンブルクも加わる。

プライムデーは年会費119ドルのプライム会員限定のセールだが、非会員でも30日間のお試し無料会員に登録することでセールに参加可能となる。

セール対象商品はテレビなどの家電や家具のほか、キッチン用品、食料品、日用品、おもちゃ、ファッションアイテムなど、幅広いカテゴリー100万点以上となる予定。またアマゾン・エコー・シリーズやファイアTV、ファイアタブレット、キンドルといったアマゾン製品に、アマゾンのプライベートブランド(PB)も最大30%オフとなる。

さらに今年は数量限定ながら普段は安くならない商品を大幅にディスカウントするという。

今年から新たに、世界中の数百ものメーカーによる、プライムデー限定の商品やプライム会員先行販売商品などのプライムデー特別商品が提供される。

またプライムデーに合わせロサンゼルスやニューヨーク、東京、ミラノに横幅8メートルの巨大アマゾンボックスが置かれ、「プライムデー体験イベント」を開催する。イベント内容は明かされていないが、著名アーティストによるライブコンサート、もしくはゲームやファッションなどのイベントが行われるとみられている。

 ホールフーズはプライムデーに初めて参加することになるが、10ドル分の値引きにより競合スーパーに大きな脅威を与えそうだ。

トップ画像:ホールフーズに行くと、ブルーのPOPを店内いたるところで見かける。ブルーのPOPとはプライム会員向けの値引きプログラムだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ホールフーズに行くと、ブルーのPOPを店内いたるところで見かけます。ブルーのPOPとはプライム会員向けの値引きプログラムです。「プライム会員の皆さん!ブルーのサインはあなただけの特別価格です。そうです、あなたへです。(Prime Members!Blue Signs mean special deal just for you. Yes, you.)」とありスルーできないほど、やかましく訴求しています。で、今回のプライムデーセールの一環として10ドルの値引きです。ホールフーズで10ドル以上買えば10ドル引かれるわけですから、利用しない手はありません。非会員でも30日間のお試し無料会員に登録することで10ドル分の値引きを得られます。ディスカウント商品でなくてもプライム会員はレジでスキャンすることが習慣になります。スキャンするQRコードとはアマゾンのアカウントと紐づいた顧客コード。アマゾンはネットの購入履歴だけでなく、ホールフーズでの購入データも得ることになるのです。

⇒ホールフーズで得た顧客データには商品の購入履歴から決済方法まであります。顧客の購買動向を分析し、ホールフーズを利用するプライム会員用に適切なレコメンドのアルゴリズムを開発したり、取引先であるメーカーと商品の開発や品ぞろえを最適化したりすることができます。例えばアマゾンはホールフーズ利用のプライム会員に対してメール等で「この商品(食品)を買った人はこんな商品(食品)も買っています」で他の商品を告知できます。その場合、レコメンドした他の食品を値引きすることも可能です。コンテンツを利用したパーソナライゼーションが進むのです。ホールフーズを利用するプライム会員へのアプローチが最適化し、パーソナライズが上手くいくほど、プライム会員は他のスーパーを利用しなくなります。競合スーパーにとって脅威となるのはITを利用し、ホールフーズ以外のショッピングを無効化することです。今後もプライムデーの大幅なディスカウントでホールフーズのプライム会員利用が増えます。
 ホールフーズ買収から1年が過ぎましたが、アマゾンの戦略がホールフーズに徐々に浸透していきます。