
■アマゾンは今年3月、コロラド州デンバー近郊のチェリーク・リーク地区にアマゾンのリアル書店「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」をオープンした。19店目となるアマゾン・ブックスは4.000平方フィート(約110坪)。
アマゾン・ブックスは実は昨年にオープンした一部の店舗から従来のアマゾンブックスとは異なる展開を行っている。
100坪〜200坪となるアマゾン・ブックスでは、すべての書籍の表紙を正面に向けた陳列方法「面陳(面陳列)」「面展(面展示)」を採用している。
セクション毎にカスタマーレビューや予約注文数、売上データなどを参考にしたキューレーション(括り)展開による分類がユニークだ。
アマゾン・ブックスで最も顕著な特徴は価格表示が一切されていないことだ。アマゾン・ブックスはアマゾンのオンライン価格と同一にし、ダイナミック・プライシングを採用している。
需給に応じて価格が変動するため、店頭での価格表示が不可能なのだ。そのため本のバーコードを店内にあるスキャナー(もしくはスマートフォンにダウンロードしたアマゾン・アプリ)でかざして表示するようになっている。
17店舗目となる、昨年9月にオープンしたアマゾン・ブックスから電子タグ(棚札)が採用されている。
ロサンゼルス郊外でサンタモニカ近くの高級住宅地にあるアマゾン・ブックス・パシフィック・パリセーズ店に、昨年10月オープンのLA郊外マリナ・デル・レイ店、そしてチェリー・クリーク店の3店は電子タグを利用し、ダイナミック・プライシングに対応しているのだ。
もう一つこの3店は他のアマゾン・ブックスと異なるポイントがある。それは背表紙を見せて陳列する「背差し」だ。
アマゾン・ブックスでは16店舗目まで表紙を上にして陳列する平積みに表紙を見せて陳列する面陳しか採用されていなかったのだが、最新店では背差し(棚差し)での陳列を行っている。
理由は明かされていないが広く在庫を置くためだと思われる。興味深いのは平積みや面陳には電子タグが付いているのだが、棚差しの本には電子タグが付いていないのだ。
もう一つ18店舗目となるマリナ・デル・レイ店では店の奥にアマゾンロッカーのあるアマゾン・ピックアップがあることだ。マリナ・デル・レイ店にはピックアップと返品用に70坪の保管スペースを持っている。
マリナ・デル・レイの住居はアパートが占めているため、ロッカーを持つアマゾン・ピックアップが必要となるのだ。
またピックアップが多いため、ロッカーでピックアップするには、ピックアップ15分前にチェックインをしなければならない。ピックアップ需要が多いため、ロッカーはすぐにいっぱいになる。
注文品を入れっぱなしにすることができないのだ。そのためピックアップする15分前に利用者に通知させて、注文品をロッカーに入れることになる。
アマゾン・ブックスは2015年11月、シアトル近郊に1号店を開業して以来、4年が経過しようとしている。20店舗目を目前にアマゾン・ブックスもノウハウを得ながら、徐々に変化しているのだ。
トップ画像:最近オープンしたアマゾン・ブックスでは電子タグ(棚札)で価格表示を行っている。電子タグによりダイナミック・プライシングで価格を自由に変動させることが可能となるのだ。



