
■ペイレス・シューソースやジンボリー、ドレスバーンなど大手チェーンストアによる大量閉店のニュースが今年続いている。特にアパレルチェーンによる店舗スクラップが深刻だ。
アマゾンなどのネット販売によりチェーンストアのビジネスモデルが以前ほどの集客力を持たなくなっているのだ。
若い消費者を中心に買い物の仕方が変化している。むしろ今はモノを使い倒す「消費」や所有する「買い物」に変化があるのでなない。消費や買い物より、モノは借りる「レンタル」の時代になっているのだ。
大手ファッションチェーンもモールなどへのリアル店舗展開より「サブスクリプション(定額課金)サービス」に舵を切り始めている。
女性服の月極レンタルを手がける「レント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)」に倣い、大手チェーンがオンライン・レンタル・サブスクリプションに続々と参入している。
ファッションブランドのアーバン・アウトフィッターズが今夏、サブスクリプション型の女性衣料レンタルサービス「ニューリー(Nuuly)」を開始する。
アーバン・アウトフィッターズ以外にも同社が展開する「アンソロポロジー(Anthropologie)」や「フリー・ピープル(Free People)」に加えて、リーボック(Reebok)やリーバイス(Levi's)、ラングラー(Wrangler)といった100を超えるブランドから月額88ドルで6着までアイテムを借りることができる。レンタル対象の中には、ビンテージアイテムも含まれるという。
今年始めには同じくファッションブランドのアメリカン・イーグル・アウトフィッターズもレンタルサービス「アメリカン・イーグル・スタイル・ドロップ(American Eagle Style Drop)」を月額49.95ドルで開始。
カジュアルブランドのエクスプレスも月額69.95ドルの「エクスプレス・スタイル・トライアル(Express Style Trial)」でローンチしている。
アンテイラーも月額95ドルの「インフィニット・スタイル・バイ・アンテイラー(Infinite Style by Ann Taylor)」で展開中だ。
アパレルチェーンだけでなくデパートメントストアもオンライン・レンタル・サブスクリプションを開始する。
メイシーズは先週、傘下で高級デパートメントストアのブルーミングデールズで「マイリスト・アット・ブルーミングデールズ(My List at Bloomingdale's)」を開始することを発表した。月額149ドルとなるレンタル・サブスクリプションは9月中旬からのローンチを予定しており、60以上のブランドから集めた100点以上の限定コレクションを用意している。
直近ではGAPもサブスクリプション・サービスを発表。傘下のバナナ・リパブリックはファッション・サブスクリプションを手掛けるキャッスル(Caastle)と提携し9月末から女性向けに月額85ドル(3着)「スタイル・パスポート(Style Passport)」を始める。
なおレンタル・サブスクリプションの物流から洗濯・ドライクリーニングサービスまで提供するキャッスルはアン・テイラーやブルーミングデールズもサポートしている。
調査会社グローバルデータ・リテールではファッションレンタルの2018年の市場規模を10億ドルと試算しており、年20%の急成長により2023年には25億ドルに達すると予想している。
大手アパレルチェーンによる大量閉店が相次ぐ一方で、レンタル市場への参入を果たしながら新たなビジネスモデルを模索するチェーンが増えるのだ。
トップ画像:老舗デパートのロード&テイラー。サブスク企業からの買収話が持ち上がっているのだ。