2019年10月10日

【年末商戦】、ノーベル化学賞の吉野彰さんが繁忙期を変えチェーンストア理論を陳腐化?

191010空きテナント@モール
■調査機関のハリスポールとオープンXは先月23日、年末商戦中に購入される53%がオンライン経由となるとの調査結果を発表した。

約2,000人の成人を対象にした調査から、感謝祭日からの4日間だけでなく1年で最も儲け時となる2ヶ月間は今年、Eコマースでの購入が過半数となるのだ。

この調査結果とほぼ同じ結果となったレポートが発表された。

プライスウォーターハウスクーパースの「2019年ホリデー・アウトルック(Holiday Outlook 2019)」によると、調査対象者の54%が11月〜12月期の年末商戦中、ネットで買い物をすると回答した。

オンラインでの買い物について前年は50%、2015年が42%と増加傾向にある。

一方、リアル店舗での買い物については46%と回答しており、4年前の58%から減少傾向になっている。

ただ世代によってオンラインでも買い物の仕方が違っており、ベビーブーマー世代以上はPC経由でのオンラインでの買い物が36%、ミレニアル世代以下は逆に21%となっている。

若い人ほどスマートフォンやタブレットを使ったネットショッピングということになるのだ。

ハリスポールとオープンXの調査でもミレニアル世代はデスクトップやノートブックよりスマートフォンなどを使ったモバイルショッピング(69%)が主流となっていた。

 オンラインで買物する人が実店舗で買物する人より上回っていることでペイレス・シューソースやジンボリー、シャロットルッセ、チャーミングチャリーなど大手チェーンストアが破産し、企業精算・廃業となっている。

最近でもベッドバス&ビヨンドが40店舗の閉鎖に20店舗の追加スクラップを発表。連邦破産法11条の適用申請を行い倒産したフォーエバー21は先月、アメリカ国内にある178店舗を閉鎖する計画を発表した。

ゲーム専門店チェーンのゲームストップが180〜200店の閉鎖に、8月に破綻したバーニーズ・ニューヨークもシカゴやラスベガス、ロサンゼルス等にある15店舗の店舗を閉鎖する。

小売チェーンの相次ぐ閉鎖で商業施設となるモールの空室率が過去最悪になりそうなのだ。

全米77都市のショッピングセンターをモニターしている不動産調査会社レイス社によると、第3四半期(7月〜9月期)のモール空室率は前期から0.1ポイント上昇し9.4%となった。

9.4%のモール空室率は前年同期の9.1%から0.3ポイント上昇したことになる。モール空室率ではピークとなった2011年第3四半期(7月〜9月期)以来となり、8年ぶりの高さだ。

 繁忙期の主戦場がリアル店舗からオンラインに移り、スマートフォンで気軽に買い物するミレニアル世代が消費の中核を占めるにしたがって、モールの空室率は更に上昇することが考えられる。

モールの空室率が悪化する一方、オムニチャネル化を進めているチェーンストアはリアル店舗の強みを生かして集客に困っていない。

 オムニチャネルデバイドで年末商戦を含め勝ち組・負け組がまた明確になりそうだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2019年のノーベル化学賞をリチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローの吉野彰氏に授与すると発表しました。小型で高性能の充電池の開発により、携帯型の電子機器を急速に普及させただけでなく、IT発展に大きく貢献した功績が評価されたのです。充電で何度も使える蓄電池の登場によりスマートフォンが普及・浸透し、Eコマースを拡大させたと言えます。Eコマースの拡大はチェーンストアを大量閉店に追い込み、規模の経済性を追求したチェーンストア理論を否定してしまったのです。つまり日本人がチェーンストア理論を破壊したといえますね。で、エントリー記事にあるように繁忙期にスマートフォンが主流になってきていると...見方を変えれば吉野氏の開発はモバイルショッピングを生み出し、買い物の仕方を個々人向けにカスタマイズするショッピング・パーソナライゼーションの芽を創造しているのです。
 当社独自のコンサルティング手法であるIT&オムニチャネル・ワークショップがあるのも偉大な日本人研究者のおかげなんですね。吉野彰さん、おめでとうございます!