2019年11月21日

【米国流通視察】、今までになく講師役が重要!アップデートをフォローして仕込みまで?

191121ピックアップ@アマゾンロッカー
■アメリカ流通業を視察する上で、参加者を指導する講師の役割がかつてないほどに重要になってきている。

個人の買い物の仕方に合わせる買い物のパーソナライゼーションがアメリカ小売業のトレンドになっているからだ。

これまでのように売り場を見て回る観察では、アメリカ流通の潮流から乖離してしまっている。

買い物のパーナライゼーションとはスマートフォンを買い物ツールとして使った買い物、モバイル・ショッピング・エクスペリエンスを最適化することを指す。

買い物は個々のニーズに合うばかりでなく、ネットとリアルの継ぎ接ぎのないシームレスな行為にアップデートされているのだ。

アメリカ小売業が強化している買い物のパーソナライゼーションを学ぶには、流通ITに精通したエキスパートが必要となるのだ。

単に流通ITに熟知しているだけでは不十分だ。魚は鮮度が重要のように情報技術も鮮度が重要となる。つまり専門家は、頻繁に更新されている流通ITをフォローしておく必要があるからだ。

ネットで拡散される二次・三次情報を追いかけるだけではフォローにはならない。

何がどう変化し便利な買い物になっているのかと自分で実際に調査を行い、一次情報となる現場の情報を得ておかなければならないのだ。

 ウォルマートの事例を紹介しよう。アップルのアプリストアにあるウォルマート・アプリにアクセスし「バージョン・ヒストリー(Version History)」を見るとアップデートの更新数が多いことに気づくはずだ。

多くがマイナーバグの修正なのだが、ときに買い物に便利な新たなアプリ機能を追加している。

変化の激しいアメリカ小売業では流通ITの変化はさらに加速している。

流通ITの専門家は常に知識のアップデートを行い、自分が実際に買い物して体験したITの一次情報も新しいものに書き換えておくのだ。

流通視察では体験から得た洞察を伝える以上に、参加者にも同じ体験をしてもらうように準備をしておかなければならない。

講師が参加者に解説するだけでなく、実体験から腹に落ちるようなカリキュラムにする必要があるのだ。

視察参加者がアマゾンロッカーで注文品をピックアップするのと、ウォルマートのピックアップタワーで受け取るのとでは何がどう違うのかを体験から学んでもらう。

ネット注文を行うため事前の仕込みが不可欠となる。

 これまでのような売り場を見て回る軸にモバイル・アプリを使ったIT体験の軸が加わるのだ。

ITの熟知に加えて洞察を得ながら、アップデートのフォロー、さらに視察に向けた準備まで行うことが流通視察の講師の役割となっている。

カリスマ性を演出した年配のコンサルタントが、流通視察の講師となる時代ではないのだ。

トップ画像:アマゾン・ロッカーでネット注文品をピックアップするIT&オムニチャネル・ワークショップの参加者。
191121ウォレット@ターゲット
ターゲットのサークルオファーとウォレットで買い物を行う参加者。買い物後のレシートでどのようにターゲットが値引きしているのかを解説する。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。デマーケティング(demarketing)とは売らないマーケティング戦略という意味です。 マーケティングとは逆となる概念であり、ターゲットにすべき顧客以外には売らないという戦略です。後藤はデマーケティングで、付き合わない、つまりコンサルティングをしない対象者を明確にしています。例えば、旅行社を通じて依頼してくる企業はコンサルティングを受けません。後藤に直接、連絡してくるように打診しています。これだけITが進んでいるのに、メールさえできない企業では今後は生き残りは難しいでしょう。また参加者数が20名以上となるような視察も基本的にお断りしています。他にも数々のデマーケティング対象者を設定しています。売らない人をはっきりさせることで、クライアント対象者がさらに明確化され同時に自分のコンサルティング・コンテンツが最適化されます。仕事が最適化されるとリピート率もあがり、クライアントからの信頼も厚くなります。

⇒当社のクライアントの中には経営コンサルティング企業やIT系コンサルタントも少なくありません。最近では彼らが流通業のクライアントを連れてくることも珍しくなくなってきています。エントリー記事にあるように講師を務めるには、圧倒的にITを熟知している上に常にアップデートを欠かさず、しかも事前準備もしていなければなりません。逆に面倒でも仕事をしっかりやっているので後藤はコンサルタントからも信頼が厚いのですね。一方でデマーケティング対象なコンサルタントもいます。経験則から当社のIT&オムニチャネル・ワークショップのカリキュラムや日程に対してやたらと注文が多いところとは、ある程度以上のリクエストの段階で依頼もお断りしています。後藤はフィールドワークのリサーチで、常に一次情報を得ています。一次情報には泥臭いフットワークの軽さが大切となります。それには時間が必要ですから、なんでもかんでもコンサルティング依頼をウケるわけにはいかないのです。
 そういえばフットワークの軽くない、腰が重い企業はお断りしていますね。かつてない変化をしなければならないのに、俊敏性のないのは致命的です。