2020年01月15日

【ウォルマート】、在庫管理ロボットが1,000店に展開!ロボット進化で売り場も変わる?

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■ウォルマートは今年、商品棚をスキャンしながら在庫管理するロボットを大幅に導入する。

シェルフ・スキャニング・ロボットを開発するボサノバ・ロボティクスが13日に発表したところによると、ウォルマートは同社と提携し「オートS(Auto-S)」を新たに650台を追加導入する。

オートSはAI(人工知能)やスキャニングセンサーを搭載した約1.8メートルの高さのロボット。売り場の通路を進みながら欠品や在庫少、置き間違い、値段間違いなどを1つ1つ念入りにチェックしていく。オートSが得たデータは中央のコンピューターに送信され、スタッフに商品補充など適切な行動を提案する。

オートSにはライトやカメラ、レーダーセンサー、スキャナーを搭載し、商品棚に光を当てスキャンしながら秒速20センチ(分速12メートル)の速さで移動する。

一つの通路につき2分〜3分程度で動きながら、1時間以内で作業を完了。自動運転車にある「ライダー(LiDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)」を搭載していることで、棚や陳列物、障害物などにぶつからず移動できる。買い物客など人を察知するとスキャニングも一時停止する。

ウォルマートは2017年にオートSを50台テスト導入し、昨年4月には300台を追加導入した。今年追加されることでウォルマートは約1,000店でオートSが稼働することになる。

 ウォルマート店内へのロボット導入はオートSだけに限らない。自律走行して掃除と床磨きをする「オートC(Auto-C)」、店舗に到着した配送トラックからの荷受けで商品を仕分けする「ファスト・アンローダー(FAST Unloader)」、ネットで購入した商品を店舗で受け渡す巨大自販機の「ピックアップタワー(Pickup Tower)」がある。

特にピックアップタワーはウォルマートが提供するシームレス・ショッピングの要となっている。ピックアップタワーは高さ16フィート(約5メートル)幅8フィート(2.4メートル)で、最大300箱(箱の大きさは60cmx40傳40僂泙如砲涼輅孤覆諒殕が可能。

ネット注文時に利用者がピックアップタワーでの受け取りを選択すると、ピックアップ専用のバーコードが届く。操作はピックアップタワーに近づくと、自動的に操作パネルがオープンし、送られてきたバーコードをかざすと5〜10秒で注文品が出てくる仕組みだ。

ニューヨーク・マンハッタンから近距離にあるニュージャージー州セコーカスにあるウォルマート・スーパーセンターなど、一部の店舗では需要の多さからピックアップタワーを2台導入している事例もある。

ウォルマートではすでに700店以上にピックアップタワーが導入されており、アメリカ人の約40%が利用可能となっている。

 ウォルマートはまたロボット物流のマイクロ・フルフィルメントセンター(Micro-Fulfillment Center:MFC)を店内にテスト導入している。

ニューハンプシャー州セイラム地区のスーパーセンターでは2万平方フィート(560坪増床)し、高さ20センチ幅60センチ四方の小型カートのようなロボット「アルファボット(Alphabot)」が動き回る物流倉庫を昨年から導入した。

このMFCでは8,000平方フィート(220坪)内にある複数台のアルファボットが注文品をピッキングし、複数のピックステーションに運ぶ。ウォルマートによると現在のテスト段階では30台のアルファボットが動いており、最大収容2万アイテム中の2割となる4,500アイテムをピッキングしている。

1日当たり170件の注文を処理しているが、野菜や果物などの生鮮品ピッキングにはまだ対応していないという。来年中にはオクラホマ州マスタングとカリフォルニア州バーバンクにあるスーパーセンターで2万平方フィートより小型となるMFCを導入する計画だ。

 宅配サービスでの自動運転車のテストも複数でおこなっておりウォルマートのロボット導入はさらに拡大しそうだ。

トップ画像:商品棚をスキャンしながら店内を自動走行する「オートS(Auto-S)」。650台を追加導入することで1,000店近くにオートSが配置されることになる。人にとって退屈な作業は徐々にロボットに置き換わるのだ。
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IT&オムニチャネル・ワークショップ参加者に商品棚に沿って立ってもらい、オートSの動向をチェック。走行しながらもスキャン用の照射は1メートル手前で止め、参加者を上手く避けながらも商品棚に並行して動いていた。人を回避後は照射を再開していた。

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5,000坪以上の店内を回ってデータ送信した後、充電で休むオートS。オートSの充電用ステーションはバックルームではなく、婦人服売り場の試着室近くにあった。

2020年1月11日 - 【米国流通研修】、ウォルマート視察アップデート!コンサルタントが変わる手本を示せ?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログではIT&オムニチャネル・ワークショップで行う事例として「ウォルマートで行うべき10のコト」を紹介しています。クライアントにはウォルマートで売り場を見るだけでなく、シームレスでオムニチャネルなショッピングをどのように実現しているかをIT体験してもらうのです。滞在先で行うコンサルティングではウォルマート新人研修用シミュレーターも体験します。視察場所によってはオートSまで見る機会もあります。特に小売キャリアの長い年配の参加者は、世界最大の小売企業がチャレンジしている最新・最先端ITにかなりのショックを受けます。感心させたり、実演を通じたケーススタディだけでなく参加者にこちらから質問をする形式でコンサルティングを行っているのですね。経営者や幹部など自分たちが向かうべき方向を考えてもらうためある意味、コーチングでもあります。自分たちが行っている延長線上にこれからの小売りの未来はないということなので誰もが真剣に考えるのです。
 ウォルマートのロボット武装は始まったばかり。ロボットの進化に伴い、ウォルマートの売り場も変わってきます。