
■新型コロナウイルスの感染拡大以降、宅配やカーブサイド・ピックアップをオプションにするネットスーパーが急拡大している。
徐々にではあるがネットスーパーの受け取りオプションにロッカーを使ったボピスを試験的に導入するスーパーマーケット・チェーンが現れつつある。
ネットで注文しお店の専用駐車場で受け取るカーブサイド・ピックアップに対してボピス(BOPIS)は「ネット注文品をお店の中でピックアップする(Buy Online Pick-up In Store:BOPIS)」ことだ。
一部の食品スーパーではハイテク・ロッカーを導入することで生鮮品もボピスを提供できるサービスのテストを行っている。
マサチューセッツ州やニューヨーク州などに400店舗以上を展開するストップ&ショップは最近、ボストン市内のスーパーで「ロッカー・ピックアップ(Locker Pickup)」を開始した。
ボストン市内にあるストップ&ショップ・ブリガム・サークル店は、生鮮品や冷凍食品などの注文品を室温・冷蔵・冷凍の3つに分けたロッカーで一時保管できるハイテクロッカーを導入したのだ。
利用の仕方は受け取りオプションでロッカー・ピックアップを選択し、受け取り日時を設定する。ピックアップの時間枠は15分間毎となっているため、その間に入り口近くにあるロッカーでピックアップする必要がある。
ロッカーの受け取りではタッチパネルで送られてきた確認番号を入力するか、バーコードを操作パネルにあるスキャナーにかざす。
缶詰なのど常温品に精肉などの冷蔵食品、さらに冷凍食品を一緒に注文している場合は3つのロッカーのドアが自動的に開いてピックアップできるようになる。
ロッカー・ピックアップ利用の手数料は2.95ドル。新規の利用者には60ドル以上の注文で10ドル引きとなる割引が適用される他、初回から90日以内ではれば60ドル以上の注文で2.95ドルの手数料は免除される。
なおビールやワインなどアルコール類はID確認が必要なためロッカー・ピックアップでの利用ができないようになっている。
冷蔵・冷凍品のボピス事例では食品スーパーチェーン全米第2位のアルバートソンズがある。
アルバートソンズは昨年10月、冷蔵・冷凍機能のついたピックアップロッカーのテストを始めたのだ。
ベル&ハウエルが製造した非接触型ピックアップ・ロッカーは温度管理されたボックス型モデュール方式。
ボックスのように縮小・拡大でき屋内外に設置できるロッカーはアルバートソンズ傘下でサンフランシスコで展開するセーフウェイやシカゴのジュエル・オスコの一部店舗に導入されている。
アルバートソンズはボピスではないが、冷蔵・冷凍機能の付いたピックアップロボットのテストも行っている。
シカゴ市内のジュエル・オスコに設置されたピックアップロボットはエストニアのロボット開発企業クレヴァロン(Cleveron)が開発した「クレヴァロン501(Cleveron 501)」。
ウォルマートのピックアップタワー(正式名は「クレヴァロン401」)も開発しているクレヴァロンのピックアップロボットはコンテナにATMが付いた自販機のような形だ。
クレヴァロン501の特徴は生鮮品など注文品が入ったクレートを冷凍と冷蔵で保管できることだ。
このピックアップロボットはネット注文時にオプションにある「ピックアップ・キオスク(PickUp Kiosk)」を選択することで利用可能となる。
利用者が車から降りて操作する必要があるためカーブサイド・ピックアップではないものの、ピックアップロボットでは注文品を最大120のクレートで保管できることでロッカーより収納数が多い。
15分間のピックアップ時間枠という制限があるロッカーに比べれば利用しやすいのだ。
ロッカーを導入したウォルマートは以前、注文数が増加しロッカーを10メートル以上に拡大したことがあった。結局、壁一面がロッカーとなったためピックアップタワーに変更した。
保管数に制限があり、ピックアップ時間枠も細かく指定されるロッカーではいずれネットスーパーの成長に間に合わなくなる。
ストップ&ショップもピックアップロボットのようなハイテク保管機を導入しければならないはずだ。
トップ画像:ボストン市内にあるストップ&ショップ・ブリガム・サークル店に試験導入された3つの温度(室温・冷蔵・冷凍)で管理できるロッカー。冷凍たこ焼きをネットスーパー注文した場合、送られてきたバーコードをロッカーの操作パネルでスキャンする。冷凍たこ焼きの入った冷凍ロッカードアに紅しょうがを保管する冷蔵ドア、さらにたこ焼きソースや青のり、舟形容器が入ったドアが開く。15分間の時間枠の制限に3つのロッカーからピックアップするという面倒さがある。