
■ネット通販最大手のアマゾンは18日、ロサンゼルス郊外に全米で22店舗目となる食品スーパー「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」をオープンした。
ロサンゼルスでは9店舗目となるアマゾン・フレッシュ・セリトス店はキャッシャーフリー「ジャスト・ウォークアウト(Just Walk Out)」にフルサービスレジを併せ持つハイブリッド型だ。
ジャスト・ウォークアウトは、南カリフォルニアで初となる店舗。
またジャスト・ウォークアウトを導入したアマゾン・フレッシュでは、39,000平方フィート(約1,100坪)のセリトス店が最大となる。
シカゴ郊外に今月4日と11日にそれぞれオープンした35,000平方フィート(約980坪)をもつウエストモント店とモートングローブ店よりも広くなるのだ。
ハイブリッド型のアマゾン・フレッシュでは、売り場へのエントランスゲートが2種類ある。フルサービスのレジを通って従来どおりの買い物を行う「トラディショナル・ショッピング(Traditional Shoppingu)」用と「スキャンして入店(Scan to Enter)」と掲げられたジャスト・ウォークアウト用だ。
トラディショナル・ショッピング用ゲートではそのまま入店できる一方、ジャスト・ウォークアウト用ゲートではアプリにクレジットカード(デビットカード)、手のひらで入店することになる。
アプリはアマゾン・ゴーの入店と同様にアマゾン・アプリから利用者アカウントと紐付いたQRコードを表示させ、スキャンして入店する。
クレジットカード入店はゲートでカード挿入して入店。生体認証デバイス「アマゾン・ワン(Amazon One)」による入店は、事前にクレジットカードと手のひらを登録しておくことで、入店用QRコードの代わりに手のひらでゲートがオープンするのだ。
買い物が終わるとレジを通らず専用ゲートから出るのだが、その時も入店時と同じ種類のアプリ、手のひら、カードを使って売り場をでることになる。
セリトス店がオープンした18日、筆者は手のひらを使って買い物を行った。
他の食品スーパーで買い物を行うように肉や野菜などの生鮮品を含め22品目(個数では29個)を購入した。10ドル引きのクーポンを使い、支払った合計金額は52.33ドル。
オープン時の賑わいでフルサービスのレジでは長い行列ができていたが、ジャスト・ウォークアウトによりレジ待ちせずストレスなく買い物ができた。破壊的といっていいほどの買い物体験だ。
人手不足の折、レジ係りに頼らない技術を食品スーパーに導入できるのもアマゾンにとっては大きな強みとなる。
しかし問題もあった。
ジャスト・ウォークアウトでは天井に設置したカメラの画像解析技術と人工知能(AI)を組み合わせ、お客を「カート」にして動きをフォローする。
お客が商品を手に取りショッピングカートに入れるとネットショッピングと同様にカートに商品が入った状態になる。
カメラだけでなく商品棚にある重量センサーも使って、手にとった商品の個数まで割り出すのだ。
なぜだかわからないがバナナ3本を手にとってカートに入れたのにも関わらず、AIはバナナ3房(2ポンド袋を3つで合計で2.7キログラム!)と計算していた。
45セント(3本x15セント)のところが、7ドルも課金されていたのだ。
後ほど自分のアカウントからリファンド申請したが、満足のいく買い物ではなかった。通常の食品スーパーでは、レジの打ち間違いなどほとんどないからだ。
AIがミスをするという、めったにないことに遭遇したことも否定できないため、もう一度、アマゾン・フレッシュ・セリトス店で買い物を行ってみた。
今回も一般的な食品スーパーでの買い物となる生鮮品を含む16品目だ。
結果を先に言えば、残念ながら今回も間違いがあった。ネギを二束購入したにもかかわらず、一束しか入っていなかった。
1度に二束手にするようなトリッキーな取り方をしていなかったが、重量センサーも働いておらずコンピュータービジョンはミスしたのだ。
エラーばかりか、前回の買い物時で貰った10ドルクーポンを使ったのだが、こちらも値引きが反映されていなかった。
Eメールに送られてくるレシートも前回と同様、退店後から4時間以上遅れての着信となった。自分のアカウントに履歴が載るのも、退店から2時間以上を必要としていた。
また金曜日の午前中というお客の少ない時間帯だったが、他のアマゾン・フレッシュのように一部に欠品も目立ち始めていた。
ジャスト・ウォークアウトを導入したハイブリッド型アマゾン・フレッシュは今後も続々とオープンする計画となっている。
しかし品揃えも貧弱な上に、すぐにレシートを確認できず、正確な計算や決済もできないような食品スーパーには未来がない。
抜本的な対策を講じない限り、アマゾン・フレッシュは赤字を垂れ流すことになる。
今日は26日に行った買い物で、アマゾン・フレッシュで問題点となった画像をいくつかアップする。
トップ画像:先週オープンしたばかりのアマゾン・フレッシュ・セリトス店。ジャスト・ウォークアウトを導入したアマゾン・フレッシュでは、39,000平方フィート(約1,100坪)のセリトス店が最大となる。













