2022年02月11日

【ドローン宅配】、ウイングが教える実験より大切なこと!地域の集会や行事に顔を出せ?


■グーグルの親会社アルファベットの関連企業であるドローン開発のウイング(Wing)は、テキサス州ダラス郊外の住宅地でドローン宅配を開始する。

ドローンを利用した空輸宅配が人口密度の高い都市圏でも実現することになる。

数ヶ月以内にもドローン宅配を開始するのはダラスから北に約30マイル(約50キロメートル)のところにあるフリスコ市とリトル・エルム地区。

フリスコ市はダラス・フォートワース都市圏で働く専門職階層のベッドタウンとして急成長し約20万人が住んでいる。

フリスコ市長によると市民からの最も多いクレームが交通渋滞と挙げている。ドローン宅配で渋滞による配達の遅延を解消し、一部に宅配トラックの減少にもつながると見ている。

フリスコ市から東に6マイル(約10キロメートル)にあるリトル・エルムも約5万人が住んでいる。

ウォルグリーンからお薬などを空輸することでこれらの地域には大きなメリットをもたらすのだ。

ウイングが最近公開した動画ではドローンデリバリーをいかに地域社会に理解を深めようとしているかが見て取れる。

ドローン宅配で問題となっている騒音やプラバシー以前に、そもそもドローンを地域住民に知ってもらおうとITのスタートアップは活動している。

議員や公務員、航空関係者に理解を求めるだけでなく、コミュニティの空を「聖域スペース」としながら住民にドローンに慣れ親しむよう努力しているのだ。

例えば地域で行う集会や行事、パレード、エンターテイメントなどイベントにウイングはエンジニア等が参加する。

集会等でブースを設置しスタッフが住民にキャンディ等を進呈しながら、ドローンを自由に触らせるのだ。

簡単な説明やデモンストレーションの他、子供と一緒にドローンとの写真撮影も行える。実機を見てもらい、触れてもらい、感じてもらうことでドローンに慣れてもらうのだ。

単にドローン宅配を宣伝したり、地元ニュース等のメディアでメリットを強調するだけでなく、コミュニティ活動を通じてアナログかつ地道にドローンデリバリーをベネフィットを伝える努力を惜しまない。

 利用者にとってドローン宅配での利用はとても簡単だ。例えばドローン宅配専用アプリを介して水などを注文し決済すると、アプリに到着予定時間が表示される。

飛び立ったドローンはウォルグリーンの上空23フィート(約7メートル)でホバリングする。ドローンから取っ手のついたケーブルを下ろし、スタッフが注文品の入った専用パッケージを引っ掛けるのだ。

ドローンはケーブルを引き上げ、機体の下に注文品を収納する。その後は150フィート(45メートル)まで上昇し、時速65マイル(時速100キロメートル)で利用者宅まで届けるのだ。

ドローンが宅配を開始し、利用者宅に近づいてくるとアプリに地図と到着までのカウントダウンが表示される。

ドローンの現在位置が映った航空写真に秒単位のカウントダウンで到着時間を正確に確認できるようになっているのだ。

利用者宅では、バックヤード(裏庭)もしくはフロントパスウェイ(玄関前の通路脇)の上空に留まりながら、ケーブルを地面まで降ろし自動的にフックを外して注文品を届ける。

昨年12月に行ったテストフライトでは到着予定時間よりも、半分の時間となる5分ほどで水を届けていた。

ウイングによるとドローン宅配では決済から注文品が届くまで最短で2分47秒という記録がある。

 ドローン宅配前のコミュニティ活動は日本のスタートアップにとって参考になる事例だろう。

多くのITベンチャーは開発やPRばかりに精を出すが、地域住民とのかかわり合いはほとんど持たない。

若い企業ほど効率を優先させるため、泥臭い活動は見過ごされてしまう。

地域社会にどんなに価値あるイノベーションもまずは認知してもらい親しんでもらわなければならない。

日本でも無人カーやドローンによるラスト・ワン・マイルのイノベーションが地域社会に拡大していくが、コミュニティDX以前に草の根活動が必要となってくるだろう。

ウイングの動画では地域社会とのパートナーシップモデルの将来を伺わせているのだ。

トップ動画:ドローン開発のウイング(Wing)が7日に公開したドローン宅配の進捗状況。ウイングでは地域住民の理解を得るため、ドローン開発以上にコミュニティ活動に腐心しているのがわかる。
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フリスコ市とリトル・エルム地区でのウイングのコミュニティ活動(トップ動画のスクリーンショット)。キャンディを進呈しながらブースでのドローン展示にデモ、パレードにも参加したりと様々な地域のイベントに関わりながらドローン宅配に慣れてもらおうとしている。ドローン宅配のテストが広がりつつある日本でも参考にすべきだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。良かれと思っても、新しい技術に難色を示す人は一定数います。特に年配の方の中には、テクノロジーという横文字でも顔色を変える人がいます。エントリー記事にあるウイングの草の根活動は高齢化が進む日本社会で大変、参考になる事例だと思います。日本でも災害時や緊急時など、ドローン宅配の実証実験が進められています。テストだけでなく地域住民に慣れてもらうのが先決になってくるはずです。なぜなら高齢者の中にはドローンのことをよく知らないため「食べず嫌い」が増える可能性があるからです。したがってドローン開発のスタートアップもエンジニア等は、ドローンの実機を持って、地域の集会やお祭り等の恒例行事に積極的に参加する必要があります。お孫さんが来るようなイベントにも参加して、ドローンに触ってもらうのです。一緒に写真撮影もいいですし、簡単なデモンストレーションもいいでしょう。とにかく触れてもらうのです。地域住民にドローンを慣れてもらえたら議員や地方自治体も動きやすくなりますから。
 子供会に運動会、地域の学校の文化祭から授業にもドローン持参して参加です。DXも最初は泥臭くアナログ接点ということですね。
この記事へのコメント
「DXも最初は泥臭くアナログ接点」

そのとおりだ!私達の営業努力を忘れるな!
(口先だけです………)
Posted by Homes at 2022年02月11日 12:51