2022年10月20日

【サークルK】、GSで医療用大麻を販売!合法化にスタバを超える売上で販路も急拡大?

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■アメリカ国内48州に7,100以上のコンビニエンスストアを展開するサークルKが来年、フロリダ州のガソリンステーション(GS)で大麻を販売する。

流通販路の拡大でマリファナ市場が飛躍的に伸び、連邦レベルによる大麻の取り扱いも変化しそうだ。

サークルKを展開するクシュタールがマリファナ栽培大手グリーン・サム・インダストリーズ(Green Thumb Industries)と提携したことをブルームバーグが報じた。

アメリカ国内では39の州で医療用大麻が合法化されており、嗜好用は19州とワシントンDCで合法化されている。

フロリダ州は2016年に医療用大麻を合法化しており、購入には「メディカル・マリファナID(Medical Marijuana Use Registry ID)」カードを提出して購入する。

フロリダ州に約600店をもっているサークルKは、10店舗のGSで「ライズ・エクスプレス(RISE Express)」という店名を掲げるという。GSとは別の入り口を設けて大麻を販売するのだ。

 マリファナの市場調査や分析を行っているBDSAによると、国内の大麻市場は昨年250億ドル(約3.7兆円)に達した。

アメリカのマリファナ売上高は、スターバックスの米国・カナダの売上高204億ドルも超え、日本たばこ産業の2021年度の売上高となる2.3兆円をすでに大きく超えているのだ。

連邦(国)レベルではまだ合法化されていないが、大麻市場は2020年から40%という大幅な増加となっているのは、大麻合法化の州が増えていることでマイナスイメージが払拭されていることが背景になる。

またマリファナ市場の急成長は新型コロナウイルス感染拡大も影響している。

象徴的なのは嗜好用大麻を合法化しているカリフォルニア州などの多くの州で、大麻が食品や医薬品と同じように生活に必要な「生活必需品」として認められ、大麻ショップの業務が許可されたことがある。

外出禁止令により小売店やイートインのレストラン、映画館などが自粛に追い込まれる一方、大麻ショップは店頭販売に加えて電話やインターネットで注文を受け、顧客宅へ時短で配達するデリバリーサービスを行い売上を伸ばしたのだ。

しかも最近では大麻にコロナ予防効果との研究結果も明らかにされている。新型コロナウイルスの体内への侵入を阻止する可能性があるとするオレゴン州立大学の研究チームの論文が昨年1月、科学論文誌「ジャーナル・オブ・ナチュラル・プロダクト(Journal of Natural Products)」に掲載されたのだ。

大麻によるコロナ予防はまだ研究の初期段階であるものの「大麻でコロナを予防できる」とのニュースが大きな話題となった。こういったこともありBDSAはマリフォナ市場が2026年には420億ドル(6.2兆円)と予想している。

また大麻産業に特化したデータ分析企業のニュー・フロンティア・データ(New Frontier Data)によると、2030年にはアメリカの大麻市場が570億ドル(8.4兆円)に達するとの見通しだ。

現在4,700万人と言われている大麻を利用する人が8年後には7,100万人にもなる。

大麻を合法化する州を考えればこの数字はまだ控えめかもしれない。

医療用大麻の合法化や嗜好用での利用も合法化する州が増えれば2030年にはマリファナ市場が720億ドルと10兆円を超えることにもなる。

日本の現在のたばこ産業の売上高の4倍強となる市場だ。調査機関のピュー・リサーチ・センターによると、大麻に対してアメリカ国民の91%が肯定的なのだ。31%が医療用での合法化を支持する一方、過半数となる60%が嗜好用の合法化を支持しているのだ。

バイデン大統領も10月6日、「マリファナを使用したり所持しているだけで刑務所に入るようなことがあってはならない」と発言し、大麻の単純所持で有罪判決を受けた人に対して恩赦を与えることを発表した。

人々がもつ大麻イメージが一層改善されるだけでなく、合法化に向けて大きく前進をすることになるのだ。

 大麻を取り扱うビジネスは「グリーンラッシュ(GreenRush)」と呼ばれ小売業界も大いに注目している。

サークルK以外にもコンビニなどで気軽に嗜好用大麻を購入できる日は意外に近いのかもしれない。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。(愛煙家の方には申し訳ないと思ってはいるのですが)個人的に日本では大麻がダメなら、タバコも禁止にしてもらいたいと思っています。後藤は基本的に煙がダメでタバコを吸っている人の近くにいると喉がイガイガしやすくなります。喫煙者がそこにいなくても煙が残っていれば気づかないうちに咳こんでしまうのです。煙を吸引する大麻もノドを痛めるので基本的にダメ。でも大麻成分であるCBDにはとても興味があります。後藤はコンサルティングで東海岸や西海岸を往復することがあります。アメリカでは東部と西部とでは3時間の時差があり、ニューヨークに行くと寝たいときに眠れない、若干の時差ボケとなるのです。さっさと寝ないと翌日の仕事に影響がでますから、メラトニンなど睡眠導入剤を使うことがよくあります(コスパがいいのはコストコで販売しているメラトニン)。ただメラトニンは若干リラックスする程度の作用で、午後以降にカフェインを摂ると全く効果がありません。リラックス効果が高いとされるCBDを服用で試したいのです。
 全州が合法化しなくてもマリファナの販路拡大は時間の問題。ある特性に特化したものなどのスピンオフ製品を含め、アルコール並みに様々な形で流通することになるでしょう。