2024年02月10日

【AIレジ】、手のひら決済でお会計が爆速へ!サザエさんの昭和の世界観も時代劇に?

240210ケヨ&マシジン
■AIレジを開発するスタートアップのマシジン(Mashgin)は全米小売業協会(NRF)主催の展示会「NRF2024リテール・ビッグショー(NRF2024 Retail’s Big Show)」で、生体認証デバイス開発のケヨ(Keyo)と提携することを発表した。

レジの代わりになる人工知能(AI)レジに手のひら認証による支払いで決済スピードがさらに向上する。

マシジンのAIレジはカウンター(台座)に置くだけでAIが商品を自動的に認識し、会計を済ませることが可能となる。

カウンターに置かれた商品をコンピュータービジョンによる瞬時の3D画像認識で会計を済ませることができるのだ。

使い方は商品を約30センチメートル四方のカウンターに置くと隣にある縦型8インチ・タッチスクリーンに商品名と金額等を映し出す。

スクリーンの表示が「計算中(Calculating)」から「お支払いください(Ready to Pay)」に変わったら横にある決済端末にクレジットカードを挿入しチェックアウトするだけ。

以前公開された動画では決済端末の横にキャッシュディスペンサーも映っていることから現金による支払いも可能と見られている。後は商品を下にある買い物袋に入れるだけ。

決済後にスクリーンに表示されるQRコードをスキャンすることでアプリ上にレシートを送ることもできるのだ。映像にはレシート用小型プリンターも見えることでペーパーレシートの発行もできる。

マシジンではスマート・チャックアウトを利用することで最短10秒で支払いを完了でき、セルフレジよりも8倍も速く会計を済ませられるとしている。レジ待ち時間の短縮に非接触を実現できるのだ。

マシジンのカウンタートップ・システムの設置は速ければ15分程度で完了。AIレジの利用料金は月間で1,000ドルとしている。

一方、ケヨの生体認証は、ネット通販最大手のアマゾンが開発した「アマゾン・ワン(Amazon One)」に似たコンタクトレス・デバイスで使用する。

ケヨも手のひらとIDもしくはクレジットカード等の決済手段と紐付けた非接触のデバイスとなる。

手のひらをケヨのデバイスにかざすことで決済を終える決済用と、オフィスの入退室用の管理システムからスポーツ観戦やライブコンサートでの入場用と2つに分けられる。

 マシジンはアメリカ国内48州に7,100店を展開するコンビニのサークルKに導入が拡大している。サークルKでは2022年6月、3ヵ年計画としてマシジンのAIレジを7,000店以上に導入すると発表。

昨年9月には2,700台のAIレジを北米の2,200店に導入したと明かしている。導入店の40%はマシジンAIレジで決済が行なわれているという。

他のコンビニでは石油メジャーのbpが展開するampmでもサンフランシスコ周辺の4店舗でマシジンAIレジのテストが行われているのだ。

 マシジンのスマート・チェックアウトはロサンゼルス国際空港のターミナル6にあるフードコート「フード・コレクション(Food Collection)」でも確認できる。

スポーツ観戦用スタジアムや会社内のカフェテリア、映画館などのエンターテイメント施設にも広がりつつある。

一昨年のスキーシーズンからマシジンのカウンタートップがスキーリゾートにもお目見えしている。

ベッグベア・マウンテンやマンモス・マウンテンなど北米で15のスキーリゾートを展開するアルテラ・マウンテン・リゾート(Alterra Mountain Resort)が1年前、ゲレンデにあるレストランにマシジンのAIレジを導入したのだ。

スキーリゾートのゲレンデレストランはセルフサービス形式だ。スキー客がトレイを持って好みの料理をとりながら(またカウンターで注文しながら)食事や飲み物・デザートを乗せていく。最後にレジでトレイにあるメニューを見せながら会計を済ませるのだ。

マシジンのレジではトレイをAIカウンターに置くだけで料理や飲み物を即座に認識しお会計できるのだ。支払いはクレジットカードを端末にかざすだけで数秒もかからない。

スキー客の多くがスキーブーツを履いたままゲレンデのレストランやカフェにやってくる。重くてかさばるスキーブーツを履いたままセルフサービス形式のレストラン内を歩くのは難儀だ。

特にレジ会計では財布を取り出すのに時間がかかり行列ができやすい。レジ係りの代わりに数台のマシジンのAIレジを置くこと行列を作らせず食事にありつけることになるのだ。

レストランだけでなくリゾート内の売店にも導入されており、スナックや飲み物をレジ行列に並ぶことなく素早く精算できるようにもなっている。

 オフィスを中心に1.5万台の導入実績があるケヨと組み合わせることでマシジンの会計スピードが15〜30%早まり、10秒以内での決済を終えられることになる。

 いずれ年配者もレジ前で小銭を出す必要なく、AIレジに購入したい商品を置いて、手のひらで会計を行う。流通DXの拡大により、サザエさんの歌や寛容ラップが意味をなさない時代になるかもしれないのだ。

トップ画像:全米小売業協会(NRF)主催の「NRF2024リテール・ビッグ・ショー(NRF Retail's Big Show)」で出展されていたマシジンとケヨの生体認証デバイス。右側に見える決済端末の横にはアマゾン・ワンのようなデバイスがある。これに手のひらをかざして会計するのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。米国流通視察にワークショップスタイルの研修を導入したのは当社が初であり、オンリーワンです。ワン&オンリーといえる理由は研修参加者の人数にあります。他の視察研修は20人以上の多人数となります。生活者目線で実際に買い物をするので大型バス1台分のグループだとフィンテックも試すのが難しくなるのですね。セルフチェックアウトレジに20数名を集めてDXをデモンストレーションすれば他のお客に迷惑になります。ホールフーズ・マーケットの視察の際に必ず行うのがアマゾン・ワンの生体認証による決済です。セルフレジに参加者を集めて後藤の手のひらで実演をするのです。動画撮影をしながらも目の前でスムーズな手のひら決済を見せることで研修参加者から感嘆の声が漏れてきます。で、いつものように後藤は「財布を忘れて、愉快なサザエさん♪」の歌が意味をなさなくなり「みんなも笑わない」のでサザエさんも不愉快になると。ネットスーパーの時代では「買物しようと街まで出かけたが♪」も「買い物は自宅でもできるし」と言われます。
 買い物自体がデジタル変容することでサザエさんの世界観も単なる時代劇になるかもしれませんね。