2024年02月12日

【AIレジカート】、LAで最新2機種を試す!アメリカで巨人の肩に乗らせてもらえ?

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■「万有引力の法則」を発見した科学者のアイザック・ニュートン氏には有名なメタファー(暗喩)がある。

「私が(他の人より)将来を見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っていたからです(If I have seen further [than others], it is by standing on the shoulders of giants)」にある「巨人の肩に立つ」という表現だ。

このメタファーは「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見すること」という意味だ。

実はDXを学習する流通業者にとってアメリカでの視察研修はまさに巨人の肩に立つことと同じなのだ。

米国の大手IT企業が日本人の流通ビジネスマンに最先端となる流通DXをタダ同然で見せてくれるのだ。

莫大な投資が必要となる最先端の流通DXを見せてくれるだけでなく、メリットやデメリット、さらに洞察も与えてくれる。

アメリカを視察する際、これを利用しない手はないはずだ。なかでもロサンゼルスほど短時間で効率的に巨人の肩に立たせてくれる地域は他にない。

食品スーパーで使われるスマートカートについて、ロサンゼルスでは最先端ショッピングカートの将来を見渡せることが可能となる。

日本ではAIレジカートとも呼ばれているスマートカートとは端末とスキャナーやセンサー等を搭載したショッピングカートで、買い物の利便性を高めることを目的にしている。

セルフレジ機能を搭載したスマートカートを使って買い物することでレジ待ち行列やレジ付近の混雑を解消する。カート上でユーザーが会計も行うことで食品スーパーの課題である人手不足も緩和できるのだ。

ロサンゼルス国際空港からほど近い距離に最新2機種のスマートカートを試せるのだ。

南カリフォルニアで20店舗ほどの高級スーパーを展開しているブリストル・ファーム(Bristol Farms)は最新スマートカート「ケイパーカート3(Caper Cart 3)」を導入している。

数千台規模での展開を明らかにしているブリストル・ファームではすでにサンタモニカ店(3105 Wilshire Blvd., Santa Monica CA 90403)にてケイパーカート3を導入しているのだ。

ケイパーカート3は前機種のケイパーカート2より65%ほど収納容積が増えている。全天候型のタフな作りで耐久性がアップした上に、カート本体にスキャン⽤カメラを4つ装備。

商品バーコードの認識率が向上した他、液晶ディスプレーのUI(ユーザーインターフェース)を改良し使い勝手を向上させている。

ユニークなのは充電方法だ。ポータブルチャージャーという装置が搭載されたカートに、(普通の)カートをスタックする(=カートの背中側の空間に、他のカートの先頭を差し込んで数珠つなぎのようにする)と、つながったカート全部が充電される仕組みであり、面倒な充電作業を容易にしたのだ。
 ケイパーカート3の使い方は簡単だ。タッチスクリーン上に映すハウツー動画を参考(もしくはスキップ)にし、スタートボタンを押して買い物を始める。

商品バーコードを4つのカメラに読み込ませながら商品をカートに入れていけばいい。野菜や果物・デリなどの量り売りはPLUコード(もしくは商品名)を入力後、ゆっくりカートに入れればカートが計りになっていて計量してくれる。

重さと価格が表示されたら確認ボタンを押すとスクリーン上の買い物カートに商品が入る。

決済はチェックアウトのボタンを押して、タッチスクリーン横にある決済端末にクレジットカードを挿入すればお会計が終了する。レシートが必要ならメールアドレスか携帯番号を入力しておけば即座に送付してくれるのだ。

ケイパーカート3では35ドル以上の買い物で「懸賞ルーレット」が回るようになっている。ルーレットには「2ドル引き」「5ドル引き」「10ドル引き」「15%引き」といったご褒美があり、筆者は5ドル引きを当てることができた。こちらのカートではその場で5ドル引きとなったのだ。

 ケイパーカート3があるブリストル・ファーム・サンタモニカ店はロサンゼルス国際空港から12マイル(約19キロメートル)の距離で車での移動は20分弱となる。

フリーウェイを使って移動するのだがロサンゼルス国際空港との間にはネット通販最大手のアマゾンが開発した食品スーパーの「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」がある。

アマゾン・フレッシュ・ラデーラ・ハイツ店(6855 S La Cienega Blvd, Los Angeles, CA 90045)にもアマゾンが開発したスマートショッピングカート「アマゾン・ダッシュカート(Amazon Dash Cart)」の最新バージョンがあるのだ。

ダッシュカートとケイパーカート3はともに商品バーコードを読み込み、量り売りはPLUコードを入力するなど買い物の仕方が同じ。

異なるのは買い物の始め方でダッシュカートはアマゾン・アプリにQRコードのインストア・コードを表示させ、ダッシュカートに読み込ませる必要がある。

こうすることでカートとユーザー・アカウントが紐付けられ、チェックアウト時にはクレジットカードを挿入する必要なく、専用レーン「ダッシュカート・エクスプレスレーン(Dash Car Express Lane)」を通ることで、会計もストレスフリーで済ませることができるのだ。

 ロサンゼルス国際空港から10分程度でアマゾン・フレッシュに行き、そこから15分弱でブリストル・ファームとアクセスが非常に良い。

さらにいえば2022年8月にオープンした51,413平方フィート(約1,440坪)のホールフーズ・マーケットも近くにある。

ホールフーズ・マーケットでは生体認証「アマゾン・ワン(Amazon One)」での買い物が可能だ。スマートカート2機種を試した直後に、フードホールを意識したホールフーズ大型店でアマゾン・ワンで手のひら決済ができる。

 ロサンゼルスなら流通DXもすぐに巨人の肩に登れることになる。ウォルマートやターゲットのネットスーパーにアプリにあるAI・AR機能、さらに飲食チェーンのモバイルオーダーとすきなだけ巨人の肩に乗って遥か先を眺めることが可能となるのだ。

トップ画像:ブリストル・ファーム・サンタモニカ店に導入されているケイパーカート3。商品バーコードを4つのカメラに読み込ませながら商品をカートに入れていく。
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野菜や果物・デリなどの量り売りはPLUコード(もしくは商品名)を入力後、ゆっくりカートに入れればカートが計りになっていて計量してくれるのだ。決済はチェックアウトのボタンを押すのだが、35ドル以上の買い物なので懸賞ルーレットの対象となった。左側のQRコードをスキャンすることで、インスタカートのユーザーならアカウントが紐付けられ、同アカウントに保持している買い物リストにアクセス可能となる。

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ケイパーカート3では35ドル以上の買い物で「懸賞ルーレット」が回るようになっている。ルーレットには「2ドル引き」「5ドル引き」「10ドル引き」「15%引き」といったご褒美があり、筆者は5ドル引きを当てることができた。こちらのカートではその場で5ドル引きとなったのだ。

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タッチスクリーン横にある決済端末にクレジットカードを挿入すればお会計が終了する。レシートが必要ならメールアドレスか携帯番号を入力しておけば即座に送付してくれるのだ。

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ケイパーカート3がユニークなのは充電方法にある。ポータブルチャージャーという装置が搭載されたカートに、(普通の)カートをスタックする(=カートの背中側の空間に、他のカートの先頭を差し込んで数珠つなぎのようにする)と、つながったカート全部が充電される仕組みであり、面倒な充電作業を容易にしたのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当社の強みとなる武器はワークショップ・スタイルの研修です。生活者の視点を得るようにデザインされた体験価値を研修カリキュラムで提供しています。ワークショップを支える後藤のコアコンピタンスは他がマネできない「情熱」「パッション」です。熱意に影響を受けて、研修参加者の中には後藤のファンになってくれる人もいるほどです。考えてみれば後藤のようなコンサルティングにコミットする人は他にいません。先日のニューヨーク研修ではホテルや移動車の手配に夕食時のレストラン予約まで行いました。全米小売業協会「NRF2024リテール・ビッグショー」ではAI当のテクノロジー関連で通訳も行いました。セミナー中の解説でも声が大きいし、はっきり言い切るし、なによりも米国流通を研究する情熱が凄いと言われますね。参加者からは「年齢の割に歩くスピードが早い!」とも言われました(笑)。手前味噌ですが、フットワークも軽い!と思います。決断・実行も早いし、エントリー記事かわ分かるようにすぐに視察に行っちゃうし...
 好きな英語のことわざに「Birds of feather flock together(羽の鳥は群がる)」があります。クライアントも同じ翼を持つ人が集まってきます。