2024年12月18日

【カスハラ対策】、ウォルマートが従業員にボディカメラ着用!罵声にはオモチャも有効?

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■厚生労働省は16日、全ての企業に対して顧客らが理不尽な要求をする「カスタマーハラスメント」(カスハラ)から従業員を保護する対策を義務付ける方針を示した。

企業に義務づける措置として、従業員向けの相談窓口の設置や対応方針の社内外への周知などが挙げられている。

厚労省が昨年行った調査によると、接客業務にほぼ毎日あたる従業員のうち過去3年間でカスハラを経験した人の割合は17.4%だった。

カスハラ対策を「行っていない」とした企業は半数を上回る55.8%にも上っている。

では流通先進国のアメリカではどうなのだろう?米国では理不尽なクレームや嫌がらせ、不当な要求ではない。

カスタマーハラスメントという言葉をつかったものではなく、大声で罵倒するなどもっと攻撃的で、時には暴力的なものであり従業員の安全を脅かすものだ。

したがって未然に防ぐような対策が求められる。

チェーンストア最大手のウォルマートはカスハラ対策として店内スタッフにボディカメラを着用する実験が行われている。

CNBCが報じたところによると一部の店舗で入口に「ボディカメラ着用中(body-worn cameras in-use)」との案内を表示している。

テキサス州ダラス郊外のデントン地区にあるウォルマート・スーパーセンターでは、出口近くでレシートをチェックするスタッフがボディカメラを装着しているとの目撃情報も寄せられているのだ。

ウォルマートの広報担当者はCNBCにボディカメラ着用を認めているものの、まだテスト段階であることを強調している。

ボディカメラ着用プログラムに詳しい人によると、ウォルマートは従業員の安全のために使用するつもりであり、盗難防止として使ってはいないという。

ウォルマートの従業員のオンラインフォーラムに投稿された文書では「お客様とのやり取りで(問題等が)エスカレートしている場合は、その出来事を記録する」に加え「従業員の休憩エリアやトイレではボディカメラを着用しない」と指示されている。

ウォルマートがボディカメラを繁忙期となる年末商戦中にテストするのはこの時期に特有な事情がある。

米国ではカスハラなどは一年中多いのだが特にホリデーシーズン中はさらにひどくなる。なぜなら誰もがストレスを感じイライラしている中で、目当ての商品が見つからないと腹を立てて店内で働くスタッフを責めることがあるからだ。

実は筆者にも過去、苦い経験がある。ショッピングセンターの駐車場でこれまで何度かクルマに轢かれそうになった。決まって年末商戦の12月で、急いでいるクルマと遭遇したのだ。

この時期の苛立ちからスタッフに八つ当たりするだけでなく、感情がエスカレートする人もいても不思議ではない。

ボディカメラがカスハラを緩和するのに役立っているとする専門家もいる。カメラが目の前にある場合、撮影されていると分かると人々は違った行動を取るからだ。

また多くのボディーカメラにはスマートフォンのインカメラのように撮影しながら映し出すバックビューモニターが付いている。

実際にカメラに映った自分の姿を小さな画面でも確認できればお客の行動が変わる可能性がある。つまり感情的になった自分をモニターごしに見るとカスハラの抑止力になるとみているのだ。

ただこれも暴力が蔓延するアメリカでは未知数となる。そもそも理性的ではないため、カメラが向けられても、その瞬間は気にせずに殴りかかったりするからだ。

全米小売業協会(NRF)が実施した「2023年小売業セキュリティ調査」によると、小売チェーンの35%は店舗スタッフもしくはセキュリティスタッフ用にボディカメラを検討中であり、11%は実際にテスト導入している。

4,900店舗以上を展開する大手オフプライスチェーンのTJXカンパニーズでは今年初め、TJマックスやマーシャルズ、ホームグッズなどでボディカメラの使用を開始したと発表した。

今年5月に発表された第1四半期の決算声明で同社CFOのジョセフ・クリンガー氏はボディカメラの効果について「誰かが入ってくると、それはある意味、"エスカレーションを防ぐ"ような効果があります。人々はビデオ撮影されていると、何かをする可能性が低くなるのです(when somebody comes in, it's sort of -- it's almost like a de-escalation where people are less likely to do something when they're being videotaped)」と語っているのだ。

ボディカメラが警備スタッフに着用されていることからカスハラ対策だけでなく、在庫損失の削減に効果的であることも言及している。 

 日本では中高年男性による威圧的で高圧的なカスハラが目立っているが、若い女性もネチネチとした物言いも少なくない。モニターに映る自分の醜い顔が彼女らに効果的なのかは疑問だ。

トップ画像:スチューレオナードのセルフレジにはお客の目の前にモニターがあり、お客がスキャンしている一挙一動を映し出している。セルフモニタリングによる万引き対策事例だ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。バカの定義とは情報の多寡ではなく、自分を客観的に見れるかどうかだと思っています。自分の姿だけでなく、そのときの思考や感情を客観的に捉えて冷静に判断できる"メタ認知"できるかどうかです。一方で認知バイアスから(後藤を含めて)人は「自分は正しい」とも思っています。どんなことにでも理屈がつけられる「盗人にも三分の理」もあります。それでも自分を動画や音声等で客観的に見せれば(全員とは言わないまでも)冷静になれるものです。エントリー記事にあるようにスタッフ用ボディカメラの着用は効果的です。そういえばスチューレオナードのセルフレジには、お客の目の前にモニターがあり、お客がスキャンしている一挙一動を映し出しています。こちらは万引き対策ですね。自分を客観的に眺めることのできるセルフモニタリングは一定の効果があると思います。できれば音声もモニターできるようにするのがいいかもです。映像モニターはリアルタイムですが、音声モニターは数秒程度遅れて聞こえてくるのが面白そう。
 ブチギレたお客が「土下座して謝罪しろ!」「誠意を見せろ!」に、サルのぬいぐるみが「土下座して謝罪しろ!」「誠意を見せろ!」とマネしたら絶対に笑うと思う。罵声にのみ対応するAI玩具を厚生労働省が(税金使って)開発すればいい!?