2018年02月21日

【ホールフーズ】、プライム会員5%引き!最も働きがいのある会社で選外になったワケ?

180221アマゾン&ホールフーズクレジットカード
■ネット通販最大手のアマゾンと傘下のホールフーズ・マーケットは19日、「アマゾン・プライム・リワード・ビザ・シグナチャー・カード(Amazon Prime Rewards Visa Signature Card)」での還元をホールフーズでの買い物でも適用することを発表した。同カードを所有するプライム会員は、アマゾンで買い物すると5%の返金を受けるが、ホールフーズでも5%返金が拡大する。JPモルガン・チェースが発行する同ビザカードはレストランやガソリンスタンド、ドラッグストアでの利用は2%の還元、その他での買い物は1%が返金される。プラスティック製でなく金属仕様の同カードは返金額の上限や返金の失効期限はない。またカードの年会費もなく、海外旅行などの国外の利用については外国為替の手数料も無料となる。一方、同カードを所有する非プライム会員が買い物をすると、アマゾンでの買い物と同様にホールフーズの購入金額でも3%が返金される。なお、プライム会員のカード・カラーはメタル仕様のグレー、非会員はブルーとなっている。
 アマゾンは昨年6月、約460店を展開するホールフーズを137億ドルで買収した。ホールフーズは買収後、バナナやアボカド、サケなどホールフーズが扱う一部の商品の値下げに踏み切った。また新フォーマットのホールフーズ365を含むほぼ全店にアマゾン専用のロッカーを導入した。100店以上のホールフーズでは年末からアマゾン・エコーなどアマゾン製品を販売を開始し、一部にはモール等に展開しているポップアップストアも導入している。一方のアマゾンでもホールフーズのプライベートブランド(PB)「365エブリデーバリュー(365 Everyday Value)」の販売を始めている。アマゾンのサイトに特化し取引のデータ分析を行うワン・クリック・リテールによると、発売から1年も経ていないにもかかわらず、365はアマゾンのPB販売で売上第2位となっている。ホールフーズの人気PBを販売したことでアマゾンは1月現在、オンライン食品販売で18%のシェアとなっているという。アマゾンは最近、トレジャートラックの商品提供をホールフーズの駐車場で行っている。

トップ画像:アマゾン・プライム・リワード・ビザ・シグナチャー・カード(Amazon Prime Rewards Visa Signature Card)。ホールフーズで買い物するとプライム会員なら5%のバックだ。しかし、アマゾン傘下になり、ホールフーズの現場スタッフが泣いている?
 
18年2月17日 - 【最も働きがいのある会社100社】、結果発表!食品スーパーは従業員開発に一人12万円?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。フォーチュン誌の「最も働きがいのある会社100社」に今年、2012年から5年連続で1位になっていたグーグルは選ばれませんでした。最も働きがいの常連にもかかわらず、100社にさえ入っていないのです。グーグルの人事トップが書いた「ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」が日本でも共感を集め、世界各国で「最高の職場」として認められるグーグルが「最も働きがいのある会社100社」にランク外となったのは異例です。選外となった理由はフォーチュン誌に聞かないと分かりません。が、グーグルは昨年、元女性社員から性差別があったと訴えられていました。男性と女性で賃金格差があり、女性は安い仕事ばかり回され、同じ仕事をしている男性と比べて昇進の機会が少なかったとしています。グーグルは社内オンライン掲示板などで社員に自由な発言を促している一方、男女の生物学的な性差を述べた人を解雇したということがありました。  続きを読む

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2018年02月20日

【HEB】、アマゾンゴーに対抗でHEBゴー!芦田愛菜が母親になる頃の食品スーパー?

180220HEBゴー
■テキサス州などに400店舗近くスーパーを展開するHEBはアプリを通じてレジに並ばず買い物の代金を決済するサービスを試験実施している。レジなしコンビニのアマゾンゴーや同種のサービスで先行する競合スーパーのクローガーやウォルマートに追随する。「HEBゴー(HEB Go)」と名付けられたセルフ・モバイル・チェックアウト・サービスは、ウォルマートの「スキャン&ゴー(Scan & Go)」と同様、スマートフォンにダウンロードした専用アプリでお客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。決済はアプリに登録しておいたクレジットカードやデビットカードで行う。アプリと店のレジと同期することでレジでの支払い(現金等)も可能となる。HEBゴーはサンアントニオ地区にあるサウス・フローレス・マーケット店(516 S FLORES STREET SAN ANTONIO, TX 78204-1217)とディ・ザバラ店(12777 IH 10 WEST SAN ANTONIO, TX 78230-1014)の2店のみのテスト展開となっている。今のところテスト展開の拡大の予定はないという。
 レジに並ばずに決済するシステムでは外食チェーンがモバイルオーダー等でおこなっており、大手スーパーなどのチェーンストアが一部で始めている。ウォルマートは2016年11月、傘下のサムズクラブ全店でスキャン&ゴーを開始。ウォルマートはアプリのスキャン&ゴーと店内端末の「ハンドヘルド・スキャン&ゴー(Handheld Scan & Go)」をスーパーセンターなど100店舗で拡大中だ。ハンドヘルド・スキャン&ゴーでは、会計時にレジにあるバーコードを読み込み、端末とレジを同期させてキャッシュもしくはクレジットカード、ウォルマート・ペイ等で支払う。一方、全米最大手スーパーマーケットチェーンのクローガーもセルフスキャニング決済「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」を拡大している。スキャン、バッグ、ゴー(SBG)はウォルマートのハンドヘルド・スキャン&ゴーと同じく、店内にあるスキャニング端末で商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。
 レジなしコンビニのアマゾンゴーが先月、一般公開して以来、自動決済アプリ等でレジ待ちを失くす店内ITの導入が加速している。HEBのような地方のスーパーでさえ、IT導入を積極的に行わなければ競争に勝てない時代になってきているのだ。

トップ画像:セルフ・モバイル・チェックアウトのHEBゴー。HEBゴーはスマートフォンにダウンロードした専用アプリでお客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステムだ。  続きを読む
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2018年02月18日

【HEB】、アマゾン・ホールフーズ連合の影響で地方の食品スーパーがIT企業を買収?

180218HEB
■カーブサイド・ピックアップを拡大しているHEBが15日、オンデマンド買物代行・宅配サービス企業の「フェイバー・デリバリー(Favor Delibery)」を買収したことを発表した。アマゾン・ホールフーズ連合や競合スーパー等による宅配サービスに対抗する。買収額など詳細は明らかにされていない。2013年創業のフェイバー・デリバリーはテキサス州オースティンを本拠地に同州内にある約50地域でレストランからの宅配を行っているスタートアップ。140人の本社スタッフに5万人に及ぶ契約ドライバー「ランナー(Runner)」を有している。フェイバー・デリバリーでは専用アプリからの注文のみを受け付けており、キャッシュでの支払いは不可。手数料は注文金額の5%〜9%で、ランナーへのチップ(2ドル〜)を勧めている。HEB買収以降も別事業体として営業する予定。当日宅配などHEBからの宅配手数料などはまだ決まっていない。なおオースティンやヒューストンの一部のHEBから既に宅配サービスを行っているという。テキサス州とメキシコに400店近くを展開するHEBはネットスーパーなどを中心にオムニチャネル化を加速している。ネットで注文した商品を店の駐車場で受け取るカーブサイド・ピックアップはすでに100ヵ所以上のHEBで導入が進んでいる。最近オープンしたHEBでは店の側面にカーブサイド・ピックアップ専用の搬出口や駐車場を設けている。また需要増に伴い専用スタッフも増やしているのだ。HEB傘下でアップスケール型スーパーマーケットのセントラル・マーケットでもカーブサイド・ピックアップを拡大する。なおHEBは一部の店舗でオンデマンド買物代行・宅配サービスのインスタカートやシプトなどと提携した当日宅配をおこなっている。
 大手チェーンストアによるデリバリー企業の買収では、ウォルマートによる宅配サービスのパーセルの買収やターゲットがシプツを5.5億ドルで買収した事例がある。これらは全米に展開する大手チェーンストアだが、地方のスーパーであるHEBがデリバリーを行うIT企業を買収したことで競合スーパーに大きな波紋を投げかけている。  続きを読む
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2018年02月13日

【クローガー】、イージー・フォー・ユー!食品スーパー最大手は時短料理さえ量り売り?

180213イージー・フォー・ユー00
■アメリカのスーパーマーケットチェーンでは「レディ・ツー・クック(Ready to Cook)や「ミールキット(Meal kits)」など、調理時間を短縮するミール・ソリューションが豊富にある。これらは2人前〜4人前の分量となっており、好きな分量では選ぶことはできない。一方、全米最大のスーパーマーケットチェーンが、新たなミール・ソリューションとなるレディー・ツー・クックの量り売りを行っている。クローガーはクローガー・マーケットプレイスや傘下のフレッドマイアーなどで拡大しているのが「イージー・フォー・ユー(Easy For You!)」だ。イージー・フォー・ユーは冷凍した「シュリンプ・スキャンピ(Shrimp Scampi)」や「サーモン・ラビオリ(Salmon Ravioli)」「ステーキファヒータ(Steak Fajita)」などを平型冷凍ケースで提供している。ケース近くに備え付けている直径20センチの丸い容器に、好みの分量をとって購入できる仕組みだ。価格は一律で、1ポンド(450グラム)当たり7.99ドルとなっている。調理の仕方は、深めのフライパンにそのまま入れ、フタをして、中火で8分〜12分間温めるだけ。具材に味が付いているため、ソースなどを加える必要ない。イージー・フォー・ユーは、クローガーがシーフード・カウンターで導入している「イージー・フォー・ユー!オーブン・レディ・シーフード(Easy For You! Oven-Ready Seafood)」の拡大バージョンだ。オーブン・レディ・シーフードはシーフード・カウンターで好みのシーフード(サーモンやカニ、マスなど)にシーズニング(レモン・ペパーやケイジャン、ローズマリー・ガーリックなど)、付け合わせ(イノンドやパクチー、タイム&レモンなど)を選ぶと、スタッフがオーブン用の耐熱紙の袋に入れてだしてくれるのだ。調理は袋にフォークで穴をあけ、そのままベーキング・シートにのせてオーブンで焼くだけとなる(オーブンの設定温度や重さにより調理時間は8分〜12分)。シーフード料理に慣れない主婦も簡単に調理できるようになっているのだ。
 調理時間短縮の最新潮流となるクローガーのイージー・フォー・ユーは他のチェーンにも波及していくだろう。

トップ画像:1月にオープンしたフレッドマイアーにある「イージー・フォー・ユー(Easy For You!)」セクション。レディ・ツー・クックのイージー・フォー・ユーは冷凍したシュリンプ・スキャンピなどを好みの分量をとって購入できる量り売りだ。
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2018年02月09日

【アマゾン】、プライムナウでホールフーズから当日宅配!9,000万人の潜在顧客で脅威?

180209ホールフーズ
■スーパーマーケットにとって恐れていたことが始まった。ネット通販最大手のアマゾンが買収した食品スーパーを使ったネットスーパーを開始したのだ。アマゾンは8日、自然食品スーパーのホールフーズ・マーケットでプライム会員向けの当日宅配サービス「プライムナウ(Prime Now)」を始めたことを発表した。Eコマースの巨人が買収したスーパーで本格的なリアル店舗展開に乗り出すことになる。最短1時間で宅配するプライムナウは年会費99ドルのプライム会員のみが利用できるサービス。プライムナウは1回当たり35ドル以上の買い物で2時間宅配は無料となり、手数料7.99ドルを支払えば1時間以内でのスピード宅配が利用できる。商品価格はホールフーズの店頭価格やセール価格と同じで、対象商品はホールフーズが扱うオーガニック等の生鮮品やベーカリー、乳製品、花、日用品など。新サービスはホールフーズ本社のあるテキサス州オースティンのほか、同州のダラス、バージニア州バージニアビーチ、オハイオ州シンシナティの4つの地域にあるホールフーズが対象となっている。年内中に他の地域のホールフーズにも同サービスの拡大を明らかにしているものの、いまのところ詳細は不明だ。
 アマゾンは昨年6月、約460店を展開するホールフーズを137億ドルで買収した。ホールフーズは買収後、バナナやアボカド、サケなどホールフーズが扱う一部の商品の値下げに踏み切った。新フォーマットのホールフーズ365を含むほぼ全店にアマゾン専用のロッカーを導入。100店以上のホールフーズでは年末からアマゾン・エコーなどアマゾン製品を販売を開始し、一部にはモール等に展開しているポップアップストアも導入している。一方のアマゾンでもホールフーズのプライベートブランド(PB)「365エブリデーバリュー(365 Everyday Value)」の販売を開始している。アマゾンのサイトに特化し取引のデータ分析を行うワン・クリック・リテールによると、発売から1年も経ていないにもかかわらず、365はアマゾンのPB販売で売上第2位となっている。ホールフーズの人気PBを販売したことでアマゾンは1月現在、オンライン食品販売で18%のシェアとなっているという。アマゾン・ホールフーズ連合に対抗する大手スーパーなどの競合店は、カーブサイドピックアップ・サービスの拡大にオンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートと提携し宅配サービスにも着手している。昨年末の時点でインスタカートは中小から大手まで食品スーパー、165社以上と契約を結んでいる。
 インスタカートの年会費は149ドル。プライム会員の年会費は99ドルと割安で、しかもプライムナウ以外にも2日間無料配送やプライムビデオなど多くのサービス特典が含まれている。プライムナウをホールフーズ全店に拡大する頃、苦境に立たされる食品スーパーもでてくるかもしれない。  続きを読む
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2018年02月08日

【試食】、トレーダージョーズではお土産に人気エコバッグを買う以上にサンプリングも!

180208サンプリング@トレーダージョーズ
■100%満足度保証の「返品」と同じくらい、アメリカの商慣習で知られていないのことにサンプリングがある。サンプリングとは試食だ。試食と言えば、デパ地下やスーパーマーケットの試食コーナーだろう。新商品等のPRを兼ねて、専任スタッフが買い物客に一口サイズの試食品を配るのだ。ほんの少量でも試食したことで、買う気がなくてもついつい買ってしまった経験を持つ人も少なくないはず。スーパーマーケットニュース誌によると、理想的な状態で試食を提供することで、その商品の1日の売上が656%にも跳ね上がる。顧客が試食した味を覚えることで試食から20週後でも売上は90%増、5ヶ月後も10%増と売上増を維持する。したがってアメリカでのサンプリングは日本と比べてとても寛大だ。試食コーナーで提供される特定の商品以外でも、試食が可能なのだ。最もよく目にするサンプリングは、チーズショップやデリコーナーだろう。対面販売であるためスタッフに云えば、特定のチーズやハムなどの少量を試食させてくれる。ニューヨークなど95店舗を展開するウェグマンズには、ハイテク・チーズ熟成室「チーズケーブ(cheese caves)」で熟成した自社製チーズを販売するチーズショップがある。チーズショップのスタッフに申し出れば、自動ミスティング(霧吹き)を行う特製ケースに入っているチーズでさえ試食も可能だ。試食に最も寛大な食品スーパーはホールフーズ・マーケットとトレーダージョーズだ。これらのスーパーでは基本的に店内の商品なら、冷凍品(アイスクリームはOK)や調理が必要な食品以外なら、ほぼすべて試食や試飲が可能なのだ。パッケージなどの袋や箱に入っているものでも、試食がOKとなる。商品の8割以上がプライベートブランドとなるトレーダージョーズでは、特に簡単に試食ができる。店内で補充しているスタッフなどに商品を持っていき「試食(sampling)」を申し出ればその場で試食ができるのだ。試食にはパッケージなど封を開けなければならず、売り物にはならないが、それでも試食は可能だ。
 トレーダージョーズではエコバッグをお土産に買う人が多い。遠慮せずにチョコレートやクッキーなどのサンプリングも試してみるべきだろう。

トップ画像:トレーダージョーズでチョコレートの試食を行うコンサルティング・セミナー参加者。トレーダージョーズでのサンプリングは簡単だ。試食したい商品をスタッフに見せて「サンプリング、OK?」と言えばいい。スタッフがパッケージを開けて、試食させてくれるのだ。  続きを読む
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2018年02月02日

【クローガー】、アマゾンゴーに対抗し最大手のスーパーがスキャン、バッグ、ゴー展開?

180202クローガーscan bag go
■全米最大手スーパーマーケットチェーンのクローガーは31日、セルフスキャニング決済「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」の拡大についての詳細を発表した。スキャン、バッグ、ゴー(SBG)は、店内にあるスキャニング端末で商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。スキャニング端末のバーコードを読み込ませることで、端末とレジを同期させ簡単に会計ができる。商品の合計金額は常に端末で確認可能で、買い物しながら買い物袋に商品をそのまま詰め込むことができるのだ。ゆくゆくはアプリでのSBG展開も行うという。ウォルマートのスキャン&ゴーのようにSBGアプリはスマートフォンにダウンロードしたアプリで、スキャンしながらアプリ上で決済する。今のところ、SBGはジョージア州アトランタやインディアナ州インディアナポリス、テキサス州ダラスとヒューストン地区等に展開するクローガーに、傘下のスーパーではカンサスのディロンズ、ポートランドとオレゴンのフレッドマイアー、フェニックスのフライズ、デンバーのキング・スーパーズ、ユタやソルトレイクシティのスミス、シアトルのQFC、ロサンゼルスのラルフスにも拡大する。南カリフォルニアに200店舗近くを展開するラルフスは2月末にロサンゼルス郊外のスタジオシティ地区にあるラルフスにSBGを導入し、3月にはラルフス・レドンドビーチ店にも導入予定という。またロサンゼルス郊外のオレンジ郡のララフスにも順次導入していく。
 一方、競合ウォルマートもアプリのスキャン&ゴーとスキャン&ゴー端末「ハンドヘルド・スキャン&ゴー(Handheld Scan & Go)」を100店舗(33州)に拡大すると発表している。クローガーはカーブサイド・ピックアップの「クリックリスト(Clicklist)」を昨年末に1,000店に展開したことを明かしており、ウォルマートも同サービスを1,100店以上で行っている。アマゾンがレジなしコンビニのアマゾンゴーを一般にも公開したことで大手チェーンストアによるIT導入の競争も過熱しているのだ。  続きを読む
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2018年01月31日

【オンライン食品】、2022年には70%がネットで購入!コンサルタントの仕事量も増える?

180131ウォルマート・グローサリー
■食品マーケティング協会(FMI)は昨年、アメリカのオンライン食品販売の売上高が2025年までに約1,000億ドル(約11兆円)規模に達するとの調査を発表した。しかし、FMIと調査会社ニールセンが共同で行った新たな調査によると、アマゾンがホールフーズを買収したことにより、もっと早い時期にオンライン食品売上高が1,000億ドルに到達するとしているのだ。早ければ2022年には消費者の70%がオンラインで食品を購入することになる。遅くとも2024年までには、年間で一世帯当たり850ドルをオンラインで食品を購入する。加速するオンライン食品市場の拡大が(売上の80%が実店舗からも)リアル店舗にきわめて大きなインパクトを与えるのだ。ニールセンの担当部長のクリス・モーリー氏は「食品業界はデジタル実験フェーズにあり、どのようにして売上や利益を上げていくのかのロードマップを描いているのです」と述べている。食品業界の地殻変動はすでに目の当たりにすることができる。最近の調査では、49%の消費者が過去3か月以内にオンラインで加工食品などのパッケージ食品を購入している。特にミレニアム世代では61%がネットで食品を購入しているのだ。
 大手チェーンストアでも加速するオンライン食品販売を目にする。食品スーパー最大手のクローガーでは昨年末、カーブサイド・ピックアップ・サービスの「クリックリスト(Clicklist)」を傘下のスーパーなど1,000ヵ所に拡大した。ウォルマートも同サービスをすでに1,100店舗での展開をしており、年末までに2,000ヵ所にも拡大をする。テキサス州を地盤にするスーパーのHEBも、ネットで注文して店の駐車場で生鮮品を渡すカーブサイド・ピックアップでそれに適したレイアウトの店舗を続々オープンしているのだ。HEBではカーブサイド・ピックアップを2年前からテストを始め、現在では80店以上に導入している。ウェーコ地区にあるHEBではカーブサイド・ピックアップの1日の注文数が50件以上に上り、昨年末には1日の注文件数が70件を超えるとしていた。当初7名だった専用スタッフを10名に増やしているのだ。なお、この店のカーブサイド・ピックアップの客単価は115〜120ドルとなっている。HEBでは最近、アップスケール・スーパーのセントラルマーケット全店でも同サービスを始めると発表した。また大手スーパーから地方のスーパー、中小のスーパーまでインスタカートと提携したデリバリーサービスを始めているのだ。
 アマゾンによるホールフーズの買収の激震で、食品業界がネット対応の変化を一層加速させているのは間違いないようだ。

トップ画像:ウォルマート・スーパーセンターで行ったカーブサイド・ピックアップのオムニチャネル・ワークショップ。ウォルマート・グローサリーのアプリ(ウォルマートのアプリとは別のアプリ)にある「チェックイン」GPSモニタリング機能により、利用者が駐車場に到着した直後(連絡せずとも)スタッフが注文品を持って店から出てくるようになっているのだ。  続きを読む
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2018年01月30日

【ウェグマンズ】、最新グローサラントブランド!グローサラントにはコミュニティ視点?

180130バーガーバー@ウェグマンズ
■今年4月にオープン予定となっているウェグマンズに新たなグローサラントブランドがお目見えする。96店舗目となるウェグマンズはマサチューセッツ州ネイティック地区にあるリージョナルショッピングセンター「ネイティック・モール(Natick Mall)」内に出店する。ネイティック・モールの核テナントで、JCペニーの跡地にオープンする新ウェグマンズは二階層となる4,100坪。マサチューセッツ州では6番目となるウェグマンズの店舗には、同社では10ヵ所目となる「バーガーバー(Burger Bar)」に、ウェグマンズでは初となるメキシカンレストランの「ブルーダリア(Blue Dalia)」が導入されるのだ。コンテンポラリー・メキシカンとなるブルーダリアは、ニューヨーク・ブルックリンとマンハッタンにあるコンテンポラリー・メキシカン・レストラン「フォンダ(Fonda)」のオーナーで多数の著作をもつ有名シェフのロベルト・サンティバニェス氏との共同プロデュースとなる。今のところウェグマンズ・ネイティック店以外でのブルーダリアの展開はないという。ウェグマンズはスーパーマーケット店内にホット&コールドデリ等の「マーケットカフェ(Market Cafe)」の他、ハンバーガーや地ビールなどをサーブする「バーガーバー(The Bugar Bar)」を9ヵ所、アップスケール・フルサービスレストランの「パブ(The Pub)」を12ヵ所、2階建てのイタリアンレストラン「アモーレ・イタリアン・レストラン&ワインバー(Amore Italian Restaurant & Wine Bar)」を1ヵ所、「シーフードバー(Seafood Bar)」1ヵ所があり、グローサラントとして5つのブランドを展開している。またニューヨーク・ピッツフォード地区の旗艦店の近くにはスタンドアローン・レストラン「ネクストドア・バイ・ウェグマンズ(Next Door by Wegmans)」も持っている。
 グローサラント業態で先駆けとなるホールフーズ・マーケットは、ご当地で人気のレストランをグローサラントとして導入している一方、テキサス州の地場スーパーのHEBでは9ヵ所で「ツルーテキサスBBQ(True Texas BBQ)」を展開している。また「オークス・クロッシング(Oaks Crossing Restaurant & Bar)」「スリー・ダブル・オゥ・ナイン(3 Double-O Nine Bar & Restaurant)」「テーブル57(Table 57 Dining & Drinks)」を展開するHEBではラーメン&寿司レストラン「ウマイ(Yumai)」も昨年から新ブランドとして始動しており、グローサラントのブランド化は今後も続いていくことが予想されている。

トップ画像:ウェグマンズの「バーガーバー(Burger Bar)」。  続きを読む
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2018年01月24日

【クローガー】、スマート商品棚のクローガー・エッジ拡大!ご高齢はカラー表示が必須?

180124クローガー・エッジ
■クローガーはオハイオ州シンシナティのクローガーで行っているスマート商品棚「クローガー・エッジ(Kroger Edge)」を拡大することを明かした。ニュースサイトのビジネスインサイダーが報じたところによると、現在、14店舗で行っているクローガー・エッジを、多くでエンドキャップに限定しながらも最大200店舗まで増やす。クローガー・エッジは商品棚のプライスカードを付けるレールがデジタル・スクリーンになっており商品価格の変更などを瞬時に行える。電子値札のように白黒でなくカラーになっているため、遠くからでも際立って見える特徴がある。クローガー・エッジは商品の価格の他、商品のコマーシャル動画や「グルテンフリー」などフリーフロムの表示や栄養成分の表示、クーポンからタイムセールなどの販促もおこなえるという。不足品や代替品、補充予定日についてのメッセージにアマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」などレコメンドを使ったマーケティングのテストにも応用が可能だ。クローガー・エッジの表示変更は1店舗だけでなく複数の店舗でも同時に実施できる。需給状況に応じて価格を変動させるダイナミック・プライシングの実行も見込まれるのだ。いまのところクローガーのセルフスキャニング決済「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」の端末と連動した販促を行っており、ゆくゆくはお客のスマートフォン・アプリとの連動も考えている。専用アプリにあるお客のショッピングリストから商品を特定しやすいように該当する商品があるクローガー・エッジの表示を点滅することが挙げられている。閉店時では、どの商品がどの棚に属しているかを視覚的に示せることで、スタッフによる補充作業も容易に行える。ネット注文による商品ピッキングでも、ピッカーが注文品を見つけやすくもなるのだ。
 クローガーでは現在、400ヵ所に拡大する「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」の店内ITに、カーブサイドピックアップの「クリックリスト(Clicklist)」やオンデマンド買物代行・宅配サービス業者によるデリバリーのオムニチャネルなどの戦略を「リストック・クローガー(Restock Kroger)」として推し進めている。

トップ画像:スマート商品棚「クローガー・エッジ(Kroger Edge)」。クローガーは14店舗で行っているクローガー・エッジを、エンドキャップに限定しながらも最大200店舗まで増やす。  続きを読む
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2018年01月19日

【食品EC】、カーブサイド・ピックアップに宅配サービスで食品スーパーはさらに激戦!

180119ウォルマート・グローサリー
■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーは昨年末、オンラインショッピング「クリックリスト(ClickList)」を1,000店に展開したことを発表した。クローガーはネットで注文した商品をお店の駐車場で受け取れるサービスを僅か3年で1,000店での導入を成し遂げたのだ。一方、競合のウォルマートでも同サービス「ウォルマート・グローサリー(Walmart Grocery)」を1,100ヵ所にまで拡大している。ウォルマート・グローサリーは今年末までに2,100ヵ所での展開を目指している。大手チェーンだけでなく、マルチリージョナルのスーパーから地方のスーパーまでネットで食品を購入できるようにしているのだ。カーブサイド・ピックアップだけでなく、生鮮品のデリバリーも始めているところが増えている。食品スーパーの宅配サービスでいえば、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートだ。インスタカートは2014年、ホールフーズと正式提携し、多くの地域で宅配サービスをおこなっている。最近では35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズとの提携を発表した。2018年末までに1,800店で宅配サービスを展開するのだ。この発表の数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下のラルフスが、インスタカートと提携したことが報じられた。シアトルに展開するクローガー傘下のQFCもインスタカートの顧客となる。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになった。ウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も結んでいる。インスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。ターゲットも昨年末、インスタカートと同業のシプツ(shipt)を5.5億ドル(約620億円)で買収した。ターゲットは2018年初頭から1,800店以上となる全店舗の約半数で、当日宅配サービスを開始する。また、2018年の年末商戦までにほぼすべての店舗で当日配送を可能にするという。
 食品スーパーではカーブサイド・ピックアップや宅配サービスがデフォルトのサービスになりつつある。これはアマゾンが昨年、ホールフーズを買収したことが要因の一つになっていることは間違いない。インスタカートの創業者でCEOのアポルボ・メタ氏は、アマゾンによるホールフーズの買収が発表された途端に「全米中の大手食品スーパーから連絡がきた」と証言している。食品スーパーはアマゾン・ホールフーズ連合との競争に脅威を感じているのだ。調査会社のパッケージファクトは2017年の食品ECシェアを発表した。ホールフーズを飲み込んだアマゾンが18%とトップで2位のウォルマート(9%)の2倍のシェアを誇っているのだ。それに続くのがアホールド・デレーズ傘下の食品宅配サービスのピーポッド(7%)だ。そしてピーポッドと同業のフレッシュディレクト(6%)、インスタカート(5%)となっている。大手スーパーとの提携が続くインスタカートは2018年にはピーポッドやフレッシュディレクトを追い抜くことは必至だ。一方、週客数1.4億人のウォルマートも徐々にではあるが生鮮品のネット購入が増える事で、アマゾンを追い上げる可能性が高い。最も関心が向けられているはやはりアマゾンを後ろ盾にしたホールフーズだろう。インスタカートとの提携の行き先やカーブサイド・ピックアップのサービス展開などネットを通じた進化が大きな前進を見せると指摘されているのだ。アマゾンがホールフーズをどのように使うのかもまだ未知数だが、アマゾン製品を店頭販売する以上のことは可能だ。
 推定125.8億ドル(約1.4兆円)だった昨年の食品EC売上は2022年には3倍以上となる400億ドル(約4.5兆円)以上に成長するとみられている。食品業界にも売場には現れない地殻変動が今後も生じていくのだ。  続きを読む
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2018年01月15日

【クローガー】、食品スーパー最大手がコストコのEコマース版「ボックス」を買収する?


■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーが再びEコマース企業を買収しようとしている。経済誌のフォーチュン誌が報じたところによると、クローガーは2013年創業のオンライン・ホールセラー「ボックス(Boxed)」の買収を検討している。内部事情に詳しい関係者の話として買収額は3.25億(約360億円)〜5億ドル(約560億円)と挙げている。ニューヨークに本社を置くボックスは日用品や食品などの箱買いを提供するEコマース企業だ。コストコやサムズクラブのメンバーシップ・ホールセール・クラブ(MWC)では店舗が倉庫で広いため、買い物するだけでも時間がかかる。商品の多くが特大サイズなので、運搬にも手間がかかり、車のトランクからおろして運ぶのも面倒だ。ボックスが狙っているのは、MWCでの買い物を煩わしく思う既存顧客もしくは潜在顧客なのだ。ボックスでは大量購入してもらうことでMWCでの労力を省く。ボックスにはコストコやサムズクラブのような年会費はない。シリアルやスナック、洗剤やペーパータオルなど、49ドル以上を注文すれば送料無料になる(初回の注文時は19.99ドル以上)。49ドル以下の注文だと6.99ドルの送料がかかる。なおボックスでは95%の顧客が49ドル以上で購入していると発表している。クローガーは2014年2月、デジタルクーポン・プラットフォーム企業のユー・テクノロジー・ブランドサービス(YOU Technology Brand Services, Inc)を買収、同年7月には健康食品のオンライン専売ストアのビタコスト(Vitacost)を2.8億ドルで買収している。
 競合ウォルマートは昨年、靴のオンラインショップの「シューバイ(ShoeBuy)」、アウトドア用品販売の「ムースジョー(Moosejaw)」、ビンテージ・レディースファッションの「モドクロス(Modcloth)」、オンライン・メンズアパレル・ブランドの「ボノボス(Bonobos)」、ニューヨーク市を基点にする宅配サービスの「パーセル(Parcel)」を買収した。ネット通販最大手のアマゾンがホールフーズを1.5兆円で買収し、ターゲットはオンデマンド買物代行・宅配サービスのシプツ(shipt)を買収した。食品スーパー最大手のクローガーがコストコのEコマース版を買収することは大いに考えられる。2018年もリアルとネットの垣根を超えた買収が続くのだ。

トップ動画:オンライン物流でピッキングの一部をロボット化したボックスの第4世代フルフィルメントセンター(CNETニュース)。物流のロボット化で作業を大幅に効率化したと同時にレイオフを全くしなかったことで業界から注目を集めた。  続きを読む
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2018年01月12日

【スプラウツ・ファーマーズ・マーケット】、プライムナウからインスタカートに鞍替え?

180112スプラウツセリトス店
■スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは9日、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートと提携したことを発表した。スプラウツはアマゾンのプライム会員向けの送料無料の当日宅配サービス「プライムナウ(Prime Now)」と提携し、すでにロサンゼルスやダラス、デンバーなど8都市での宅配を行っている。注文から最短で1時間で届くインスタカートからの宅配は、8都市以外の店舗で始められるという。ネット通販最大手アマゾンがホールフーズ・マーケットを買収して以降、インスタカートと提携するスーパーは急増している。35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズは昨年11月末、インスタカートとの提携を発表。今年末までに1,800店で宅配サービスを展開する。このニュースの数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下でロサンゼルスの老舗スーパーのラルフスが、インスタカートと提携したと報じられた。2,800店近くを展開するクローガーでは、シアトルに展開する傘下のQFCもインスタカートの顧客となっている。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになったのだ。またウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も加速している。これによりインスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。スプラウツはプライムナウとの提携解消を否定しているものの、アマゾン/ホールフーズの動向によっては宅配をインスタカート1本に絞ることも視野に入れていると思われている。
 スプラウツが8日に発表した第4四半期(10月〜12月期)決算の速報によると、既存店・売上高前年同期比は4.6%の増加となった。通年ベースでは売上高は15.3%の増加、既存店ベースは2.9%増となっている。同社は15州に280店以上を展開している。

トップ画像:昨年10月末にオープンしたスプラウツ・ファーマーズ・マーケット・セリトス店。デリを強化し(フレッシュ・ジュース・バーも)、イートインスペースも設けられているスプラウツ新店だ。車で3分の距離にアルディがある。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。コンサルティング・セミナーでは、後藤は視察先の日程も立案します。日程立案のポイントは「アクセスが良い事」です。多くの場合、アクセスの良さは競合状態と比例します。A店からB店への移動中、移動車に乗っている時間が少ないほど同じ業種なら競合状態にあるわけです。スーパーマーケット視察では狭い地域に多くのスーパーが展開している競合状態の激しいところに視察に行きます。で、昨年10月末、ロサンゼルス郊外でアルディのほど近い距離にスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの新店がオープンしました。場所はセリトス地区。実はLA郊外で両店が最も近くで対戦しているのがウィッティア地区です。アルディ(5535 Whittier Blvd, Whittier, CA 90603)とスプラウツ(15801 Whittier Blvd, Whittier, CA 90603)は直線で200メートル、徒歩で5分程度の距離です。ただ、この地域はフリーウェイから離れているため、ちょっと時間がかかります。  続きを読む
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2018年01月08日

【ロボマート】、ついにキターーー?オンデマンド&無人移動スーパーで買物弱者を救え!

180108ロボマート
■世界最大級の技術見本市となる「CES(Consumer Technology Association)」が9日〜12日、ネバダ州ラスベガスで開催される。CESでは、家電・PCからIoT、人工知能のAIなどの最新技術の紹介から多くの新製品が発表されるのだ。ここ数年、出展で特に目を引くのは自動車関連の最新テクノロジーだろう。主催者によると今年は大手自動車メーカー10社が、新技術などの発表を行うとしている。また会期に合わせて複数の企業によって参加者が乗車できる自動運転タクシーやバスが試験運行するのだ。CESに出展する自動運転車にスーパーマーケットなど小売業者が注目しているテクノロジーがある。無人・移動スーパーマーケットの「ロボマート(Robomart)」だ。オンデマンド&セルフ・ドライビングのロボマートは、小型トラックを乗用車化したワンボックスのような流線形を帯びた車両だ。車の側面には食品スーパーでディスプレイされているようにプロデュース・ラックが並んでおり、野菜や果物も陳列できるように冷蔵システム(保温システム)が搭載されている。ロボマート創業者のアリ・アーメド氏によると、利用者は予めロボマートの専用アプリに支払い情報を入力しておく。利用の仕方は、ウーバー・アプリのように、近くで走行している(停まっている)ロボマートの手配から始めるのだ。ロボマートが到着すると利用者は、アプリ操作でロボマートの陳列ドアを開けて、野菜や果物をピックする。支払いはレジフリーのグラブ&ゴー技術(特許出願中)により自動的に利用者に課金するとしている。温度管理されている陳列スペースは70立法フィート(2立方メートル)で50〜100品目を置ける。電気自動車(EV)のロボマートは連続走行距離が80マイル(約130キロメートル)で最大スピードは時速25マイル(時速40キロ)となっている。
 ロボマートはスーパーマーケットチェーンなど大手チェーンストアにリースする計画だ。また歩道で動くデリバリーロボットを競合にしているという。

トップ画像:オンデマンド&セルフ・ドライビングのロボマートは、小型トラックを乗用車化したワンボックスのような流線形を帯びた無人・移動スーパーEVだ。車の側面には食品スーパーでディスプレイされているようにプロデュース・ラックが並んでおり、野菜や果物も陳列できるよう冷蔵システム(保温システム)が搭載されている。


ロボマートのPRイメージ動画。日本でもロボマートが実現するなら、過疎地域や山間部などフードデザートに住む「買い物弱者」を救うことになるだろう。  続きを読む
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2018年01月07日

【ホールフーズ】、ニューヨークに365オープン!NYで2番目に美味いバゲットがある?

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■ホールフーズ・マーケットは今月31日、東海岸では初となる「ホールフーズ・マーケット365(Whole Foods Market 365)」をオープンする。7店舗目となる365はニューヨーク市ブルックリンのフォートグリーン地区(292 Ashland Place Brooklyn, NY 11217)。ジョン・F・ケネディ国際空港から約17キロ(車で40分)、タイムズ・スクエアからは9キロメートル(30分程度)の距離となる。店舗面積は1,120坪となっており、ホールフーズ365では比較的広い店舗となる。隣には最近オープンしたアップルストアがあり、同じビルの上階はコンシェルジェ付き賃貸アパートメント(35階)となっている。365フォートグリーン店にはオーガニック・スムージー・チェーンの「ジュースプレス(Juice Press)」やビーガンバーガーのファストフード店「ネクスト・レベル・バーガー(Next Level Burger)」が入店する。ネクスト・レベル・バーガーはオレゴン州ポートランドにある人気レストランであり東海岸では初お目見えだ。なおネクスト・レベル・バーガーは、2016年7月にオープンしたホールフーズ365レイクオスウィーゴ店や2017年12月にオープンした365コンコード店などにも入店している。365フォートグリーンには、1916年創業のユダヤ系ベーカリー「オーワシャーズ・ベーカリー(Orwasher's Bakery)」も入店する。オーワショーズ・ベーカリーはシュガーもしくはチョコレートでコーティングしたドーナツにブラックベリーやチェリーなどのジャムの入ったジェリー・ドーナツが人気の老舗だ。
 以前まで「365バイ・ホールフーズ・マーケット(365 by Whole Foods Market)」と呼ばれていたホールフーズ・マーケット365は、20代〜30代のミレニアル層をターゲットに低価格で訴求する小型フォーマット。同社の割高なイメージからつけられたニックネーム「ホール・ペイチェック(Whole Paycheck:給料の大半が高額なオーガニック食品に使われるという意)」を払拭するため、一部の野菜や果物に非オーガニックを導入。通常2.5万〜3万品目の品揃えであるホールフーズに対して365は7,000〜8,000品目と商品を絞り込み、プライベートブランド(PB)の比率もホールフーズの10%に対して365は40%にPBを増やし、お値打ち感を演出している。人件費を抑えるため、精肉ブッチャーなど店内加工を省きシーフードや精肉はプリパッケージのみとなっている他、デジタル電子棚札(Electronic Shelf Label)の導入やタブレット端末によるワイン説明など、これまで培ったエブリデー・ロー・コスト・オペレーションのノウハウを隅々にまで行き渡らせている。販促としてスマートフォンによるロイヤリティプログラム「マイ365リワード(My 365 Rewards)」も行われており、会員には毎日100品目が10%オフとなるディスカウントや「10個購入で1個無料」の数量割引も提供される。
 ホールフーズはロサンゼルス郊外に365シルバーレイク店(Silver Lake 365)を2016年5月、365レイクオスウィーゴ店(Lake Oswego 365)を同7月 365ベルビュー店を同9月にそれぞれオープンした。昨年4月にはテキサス州オースティン郊外(Cedar Park 365)に4店舗目、8月にはロサンゼルス郊外サンタモニカ(Santa Monica Pico 365)に5店舗目、9月14日にはオハイオ州アクロン(Akron 365)に6店舗目がオープンした。また昨年末(12月6日)にはサンフランシスコ郊外コンコード地区の「ヴェランダ・ショッピングセンター(Veranda shopping center)」に7店舗目がオープンしている。一方で、3号店目の365ベルビュー店は昨年10月、突然撤退した。撤退についてホールフーズは「決定は(昨年8月)アマゾンに買収される以前に、近くにホールフーズのある難しい立地と実績などを精査して決定した」と明かしている。365ベルビュー店から車で8分(約2キロ)のところにはホールフーズ・ベルビュー店(888 116th Ave NE, Bellevue, WA 98004)が展開している。なお365フォートグリーン店から1.6キロメートルのところには、ルーフトップがグリーンハウスとなるホールフーズ(214 3rd St, Brooklyn, NY 11215)がある。

トップ画像:2017年8月にオープンしたホールフーズ・マーケット365サンタモニカ店。  続きを読む
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2018年01月04日

【レジなし】、アマゾンゴー以外に視察しておく店舗!視察参加者数に反比例するコスパ?

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■ネット通販最大手のアマゾンが2016年12月、レジなしコンビニエンスストアのアマゾンゴーを発表した。一般への公開は延期しているものの、レジなし店舗は業界に大きな衝撃を与えた。特に大手チェーンストアはレジなし化に取り組んだ投資を積極的に行っている。ウォルマートは傘下のサムズクラブ全店で導入したスキャン&ゴー(Scan & Go)をウォルマート・スーパーセンターでテスト展開を行っている。サムズクラブのスキャン&ゴーはスマートフォンにダウンロードしたアプリでお客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。アプリ内で決済するため、レジを通らず買い物を済ませることができるのだ。ウォルマートに導入しているスキャン&ゴーはアプリにスキャン&ゴー端末「ハンドヘルド・スキャン&ゴー(Handheld Scan & Go)」を使って買い物を行うシステムだ。ハンドヘルド・スキャン&ゴーは、タッチスクリーンで「開始」のボタンをタッチをすると利用できるハンドヘルドを点滅で知らせる。あとはアプリのスキャン&ゴーと同様にバーコードをスキャンしながら買い物をしていく。会計はレジにあるバーコードを読み込み、端末とレジを同期させてキャッシュもしくはクレジットカード、ウォルマート・ペイ等で支払う。レジで商品を出すこともないため、スキャンしながらエコバックなどに入れておけるメリットがある。この端末をお客に持たせてスキャニングするシステムは、アホールド・デレーズ傘下のスーパー、ストップ&ショップで10年前から行われている。お客は自分のロイヤリティカード(FSPカード)で端末を始動させ、商品のバーコードを読み取りながら買い物する。青果物など量り売りでは、デジタルスケールで印刷されたバーコードを読み取り、袋に貼付する。レジでは「買物終了バーコード」を読み取らせて会計をするのだ。このシステムを全米最大手スーパーマーケットチェーンのクローガーが昨年10月、セルフスキャニング決済システム「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」を今年から来年の初めにかけて傘下のスーパーなど400ヵ所に拡大することを発表した。クローガーのスキャン、バッグ、ゴーはウォルマートのスキャン&ゴーと同様にスマートフォン・アプリと専用の端末による決済システムだ。
 今日はウォルマートのハンドヘルド・スキャン&ゴーを実際に使ってみたときの画像をアップする。

トップ画像:ウォルマート・スーパーセンターにあるハンドヘルド・スキャン&ゴー。ハンドヘルド・スキャン&ゴーは、タッチスクリーンで「開始」のボタンをタッチをすると利用可能なハンドヘルドを点滅で知らせる。  続きを読む
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2017年12月30日

【アルディ】、南カリフォルニアで再び出店加速!逆風からエコバッグ持参の習慣で追風?

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■ディスカウント・スーパーマーケットのアルディは南カリフォルニアでの出店を再び加速している。同社は10月26日に南カリフォルニアに41店舗目となるテメキュラ店をオープン後、11月16日にはピコリベラ、ベーカーズ・フィールド、ランキャスターに3店舗を同時にオープンした。11月30日には45店舗目と46店舗目をサンタアナとアルハンブラにオープンしたのだ。12月7日にはウエストミンスター、ラグナウッド、モンロビアの3ヵ所に同時オープンした。1週間後の12月14日にはサンディエゴ郊外のチュラビスタ、エスコンディードにオープン、27日にはロサンゼルス郊外のグレンドラ地区に新規出店を果たした。なおアルディは当初、12月中にラ・ハンブラ地区とオクスナード地区にも新店オープンを予定していたが、開店を2018年に延期した。延期の理由は明かされていない。開店を来年に延期した店舗を含めると10月〜12月の3ヶ月間だけでも南カリフォルニアに14店舗の出店となったのだ。アルディは今年初めから9月までの9ヶ月間に新規オープンは7店舗にとどまったことを考えると、出店を加速していることが分かるだろう。アルディは昨年、南カリフォルニア市場に参入したが、想像以上に厳しいマーケットに食品デフレが重なり苦戦を強いられていたのだ。南カリフォルニアでの知名度も上昇し、食品デフレも落ち着き、15名以下での少数オペレーションも可能になったことで出店を加速したのだ。
 アルディの店舗面積は400坪前後。1,500アイテムと絞られた商品の90%はプライベートブランド(PB)となっている。アルディのPBは同等のNB商品と比べて最大60%も安い。低価格を実現できるのは特徴的なローコスト・オペレーションにある。アルディではテレビやラジオを使った広告を一切行っていない。店舗建物も簡素で、店内インテリアは実質本位で余分な装飾はしないノーフリル(no-frills)だ。商品陳列も段ボール箱を開けて積むだけのオープン・カートン・ディスプレイ(open carton display)を採用し、スタッフが商品を一つ一つ棚に並べる必要がない。対面のデリ・コーナーもなく、袋詰めのスタッフもいない。アルディ南カリフォルニア店の営業時間は朝9時〜夜9時。一方、24時間営業のウォルマート・スーパーセンターや、最大18時間営業(早朝6時〜深夜0時)となる競合スーパーよりアルディの営業時間は短い。アルディは12時間営業で人件費をおさえているのだ。ショッピングカートは25セントのレンタル式(デポジットで返却時に返金)になっているため、ショッピングカートの盗難コストが減少し、駐車場に無造作に放置されたショッピングカートをスタッフがあつめる手間も省ける。ショッピングバスケットはないため、お客はエコバッグで代用する。なお、買い物袋は10セント(紙袋)、15セント(エコ)、79セント(保温・保冷用エコバッグ)の有料となっている。
 アルディは現在、アメリカ国内35州に1,700店近くを展開している。同社は2022年までに2,500店舗の展開を目指している。  続きを読む
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2017年12月20日

【クローガー】、クリックリストが3年で1,000店!客単価&客数(頻度)を増やすには?

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■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーは18日、オンラインショッピング「クリックリスト(ClickList)」を1,000店に展開したことを発表した。クリックリストはネットで注文した商品をお店の駐車場で受け取れるサービス。「カーブサイド・ピックアップ(Curbside Pickup)」や「クリック&コレクト(Click & Collect)」とも言われており、小売最大手のウォルマートからテキサス州で展開するHEB、中西部のハイビーなど、大手チェーンから地方のスーパーまで行っている。クローガーのクリックリストは生鮮品など約4万品目を注文・決済し、翌日の午前8時〜午後9時まで1時毎のピックアップ時間を指定して受け取る。ピックアップは指定されたパーキングスポットに車を停め、そこに記載されている電話番号に連絡すれば、スタッフが商品をもってきてトランクに詰めてくれるのだ。クリックリストの注文手数料4.95〜6.95ドル。初回から3回までの注文手数料は無料となっている。クローガーは2014年11月、オハイオ州シンシナティのクローガーマーケットプレイス・リバティータウンシップ店でクリックリストを開始した。1,000店舗目となったのはオハイオ州ミルフォード地区にあるクローガー。クローガーではクリックリストを年間に500〜600店のペースで拡大するとしている。クリックリスト事業部のバイスプレジデントのマット・トンプソン氏は最近のインタビューで「クリックリストの客単価は通常客より40%〜60%高い」と述べている。ロサンゼルス近郊ウエストチェスター地区にあるラルフスではクリックリスト100ドル分の注文で、ピッカーがピックアップするのに30分かかり、400ドル相当の注文では1時間となっている。同店のクリックリスト責任者のミゲル・ロペス氏は1日の注文数が16件〜36件と明かしている。クリックリストは一部には店売上の5%以上を占めているところもあるとみられている。クローガーが30日に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算では、クリックリストによるデジタル売上は前年同期比で109%の増加となった。
 一方、競合のウォルマートでも同サービス「ウォルマート・グローサリー(Walmart Grocery)」を1,100ヵ所にまで拡大している。ウォルマート・グローサリーは来年末までに2,100ヵ所での展開を目指している。なおウォルマート・グローサリーに手数料はないが、合計で30ドル以上の買い物をする必要がある。  続きを読む
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2017年12月13日

【リドル】、出店を見直し!卵1パック(12個入り)25円の競争で3億かけた出店を保留?

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■来年末までに100店展開を掲げているディスカウント・スーパーマーケット・チェーンのリドルは一部に新規出店の見直しを行っている。競合店からの価格攻勢で客数が伸び悩み、出店戦略の変更を余儀なくされているのだ。今年6月、ドイツからアメリカ進出を果たしたリドルは現在、バージニア州など6州に47店舗を展開している。リドルは今月初め、ニュージャージー州で2号店目となるマンチュア・タウンシップ地区での出店を延期した。リドルは出店予定地となる約6,000坪の土地を325万ドルで取得しており、自治体からも出店承認も得ていた。困惑を隠せない関係者の話しによると、リドルは出店保留の理由に「予算の制約」と挙げた。リドルはまたバージニア州スタントン地区の出店を「小商圏」を理由に棚上げした。先月にはペンシルバニア州イーストランピーター・タウンシップ地区とオハイオ州オースティン・タウンシップ地区での出店プロジェクトをスクラップしたばかりなのだ。一部には、競合店からの思いがけないほどの攻防にリドルの客足が低迷していることを指摘している。調査会社のインマーケット(inMarket)によると、リドルは進出当初の6月、2.6%の集客シェア(Share of Visits)を得ていた。それが7月に2.3%、8月には1.7%と客足は落ち込んでしまった。9月は1.9%と若干盛り返したものの、苦戦している。リドルの進出に警戒していた競合店が一斉に安売りを始めたことで、当初、物珍しさがあったリドルの集客が途絶えてしまったとの分析だ。インマーケットによると、競合ウォルマートの5月の集客シェアは30%だった。6月には29%となり、リドル進出の影響をうかがわせたが、結局、集客シェアはリドル進出前の状態に戻している。なおリドルは9月、アメリカ進出店の立て直しにスペイン・リドルのトップだったマイケル・アランダ氏を起用した。
 リドルは最近、ニュージャージー州アッパー・ディアフィールド・タウンシップ地区の土地を160万ドルで買収した。他にも幾つかのプロジェクトが進行中であり、100店舗展開の姿勢は崩していない。ヨーロッパなど28ヶ国に1万店以上の実績があるリドルでさえ、アメリカ市場では思い通りにはいかないようだ。  続きを読む
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2017年12月11日

【インスタカート】、アマゾンのホールフーズ買収はナマコの水槽にカニを入れたと同じ?

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■ネット通販最大手のアマゾンが6月、自然食品スーパーマーケットチェーンのホールフーズ・マーケットを137億ドルで買収することを発表した。IT企業がスーパーマーケットチェーンを約1.5兆円で買収したことで世界中から注目を集めたニュースとなったのだ。当初、アマゾンによるホールフーズの買収で多くの変化が期待されていた。買収発表から半年が経過し、最も顕著な変化はそれ自身ではなかった。ホールフーズを取り巻く競合店にあったのだ。突如として大手、中小に関わらずスーパーマーケットは宅配サービスを始めだしたのだ。食品スーパーの宅配サービスでいえば、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートだ。インスタカートはスーパーマーケットでの買い物を「パーソナルショッパー」と呼ばれるスタッフが代行し、自宅に送り届けるサービスを展開する。注文ごとに宅配手数料を払う場合は2時間の宅配が5.99ドル(35ドル以上)となっており、年会費149ドル(月額の場合は14.99ドル)を払ってインスタカート・エクスプレス会員になると手数料は無料となる。インスタカートはホールフーズと2014年から正式提携し、多くの地域で宅配サービスをおこなっている。生鮮品の宅配部門をもつアマゾンがホールフーズを買収したことで当初、ホールフーズとの提携が白紙になり、大打撃を被ると思われていた。一部にはインスタカートもアマゾンに買収されるとの話もあったほどだ。しかし、アマゾンの脅威が、競合スーパーマーケットをインスタカートとの提携や提携拡大に拍車をかけることになったのだ。インスタカートの創業者でCEOのアポルボ・メタ氏は、アマゾンによるホールフーズの買収が発表された途端に「全米中の大手食品スーパーから連絡がきた」と話している。インスタカートとの提携はひっきりなしだ。35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズは先月末、インスタカートとの提携を発表した。2018年末までに1,800店で宅配サービスを展開するのだ。このニュースの数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下のラルフスが、インスタカートと提携したことが報じられた。2,800店近くを展開するクローガーでは、シアトルに展開する傘下のQFCもインスタカートの顧客となる。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになったのだ。ウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も加速している。これによりインスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。
 いまのところ企業価値が34億ドルを突破したインスタカートが大笑いしている状況なのだ。

トップ画像:サンフランシスコ市内のホールフーズ。インスタカートの冷蔵庫には入りきれないほどの宅配物が置いてあった。手前のレジはインスタカート用だ。  続きを読む
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2017年12月06日

【クローガー】、メイン&バインが23ヶ月で閉店!新フレッドマイアーとの共食い回避?

171206メイン&バイン
■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーは1日、昨年2月にオープンしたばかりの新コンセプト店を閉店することを発表した。クローガー本部のあるオハイオ州シンシナティの地元紙が報じたところによると、来年1月9日にスクラップとなるのはワシントン州シアトル郊外にある「メイン&バイン(Main & Vine)」。760坪のメイン&バインは、2015年8月に閉店したQFCギグハーバー店を600万ドルのコストをかけて2016年2月にオープンした。なおQFCはワシントン州に約60店舗を展開するクローガー系列のスーパーマーケット。メイン&バインはオープン当初、「新鮮でお手軽価格の青果と精肉」「広い品揃えの地ビールとワイン」「インストアキッチンで提供するユニークな料理・味覚体験」と謳っていた。クローガーではテスト店の閉店理由を明かしていない。一方で、メイン&バインから道を挟んだ隣にフレッドマイアーの新店がオープンすることが背景にあると指摘されている。フレッドマイアーの新店は1月10日、オリンピック・タウンセンター(Olympic Towne Center:5500 Point Fosdick Drive NW, Gig Harbor WA 98335)SC内に1,800坪でオープンする。クローガー傘下のフレッドマイアーはオレゴン州やワシントン州などに130店を展開している。スクラップ後、メイン&バインで働くスタッフ80名はフレッドメイヤーやQFCに振り分けられるという。
 クローガーが30日に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算では、急拡大するクリックリスト効果により売上高が前年同期比4.5%増となる277.5億ドルだった。ガソリンの売上を除外すると売上高は同3.0%の増加となった。純利益は3.97億ドルとなり、前年同期比1.4%の増加。既存店ベースは市場予想の0.9%増を上回る1.1%の増加だった。クリックリストによるデジタル売上は109%の増加。クリックリストはネットで注文してお店の駐車場で車から降りずに受け取れることができるサービス。クローガーでは 年末までにクローガー傘下のスーパーマーケット1,000店にクリックリストを拡大する。またクリックリストを応用した宅配サービスの拡大も進めており、南カリフォルニアで展開するラルフスなど300店で宅配を行っているという。クローガーの宅配サービスは、インスタカートやウーバー、ローディー(Roodie)等と提携したものとなっている。またクローガーは来年秋、クローガー・マーケットプレイスやフレッドマイアーで新アパレルブランドを発売するとしている。

トップ画像:来年1月9日にスクラップ予定となる「メイン&バイン(Main & Vine)」。オープンからわずか23ヶ月間で閉店だ。閉店の翌日となる10日にはフレッドマイアーの新店が道を挟んだ隣にオープンする。なお、メイン&バインがクローガーにとって異例なフォーマットだったのは下にアップした店内レイアウトからも明らかだろう。  続きを読む
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2017年12月01日

【ウェグマンズ】、NY市から最短距離に新店!ウェグマンズは女性に優しいピンク企業?

171201ウェグマンズ@モンテベールNJ
■創業から101年となるウェグマンズは9月24日、ニュージャージー州モントベールに新店をオープンした。ニュージャージー州では9番目の店舗となるウェグマンズ・モントベール店(100 Farm View Montvale, NJ 07645)は3,000坪を超える店舗面積に6.5万品目を持つ。同社では94店舗目となるモントベール店には7ヶ所目となる「バーガーバー(Burger Bar)」を導入しており、マーケットカフェのホットデリとは別に、人気メニューの「メイプル・オニオン・ベーコン・ハンバーガー」「サンタモニカ・ターキーバーガー」などを注文に応じて調理するスタイルをとっている。バーガーバーの隣にあるコーヒーショップの「バズコーヒー(Buzz Coffee)」では、スムージーの他、コーヒーに窒素を注入してビールのように泡立てた「ニトロコーヒー」の販売も行っている。同社のハイテク・チーズ熟成室「チーズケーブ(cheese caves)」で熟成したチーズを販売するチーズショップには、ナチュラル・チーズ用に自動ミスティング(霧吹き)を行う特製ケースも設置している。自動ミスティングは湿度90%、摂氏4度で新鮮さを保ちながらナチュラルチーズの呼吸を助ける、いわばウェッグマンズこだわりの装置となっているのだ。NYマンハッタンから40分程度で行ける距離にあるモントベール店には、顧客の度肝を抜く商品が陳列されている。1ポンド当たり999ドルという目の飛び出るような価格の夏トリュフを販売しているのだ。輸入物の夏トリュフが450グラム当たり約11万円となり、100グラムでは2万4千円となる計算だ。ウェグマンズの新店は、数十億円のNYマンハッタン・ペントハウスに住む超富裕層も顧客にしているのだろうか。
 なおウェグマンズは11月5日、マサチューセッツ州ボストン近郊のメドフォード地区に3,360坪の新店をオープンした。95番目となるメドフォード店は新店ではおなじみとなったグローサラントブランドのバーガーバー、ニトロコーヒーを販売するバズコーヒー、200席のマーケットカフェなどを展開している。  続きを読む
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2017年11月29日

【ホールフーズ】、全米屈指の犯罪地区に出店して1年!他店より犯罪が少ない理由とは?

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■約1年前となる2016年9月28日、ホールフーズ・マーケットはシカゴ近郊で全米屈指の犯罪多発地区イングルウッド(Englewood)に500坪の店舗をオープンした。イングルウッド地区では、約半数となる48.3%の世帯が貧困状態にあり、平均年収は11,281ドルとなっている。シカゴ市内から南にあるイングルウッドは全米でも屈指な凶悪犯罪発生地区に挙げられているのだ。昼間であってもイングルウッドでは一人で歩いてはいけない場所なのだ。かりにイングルウッドに夜の12時間いるだけでも、普通の人が生涯で体験するより多くの問題に直面すると言われている。イングルウッド地区は3.07平方マイル(約8平方キロメートル)。東京では約10平方キロメートルとなる中央区、台東区、荒川区より小さく、8平方キロメートルの国立市とおなじぐらいの広さだ。国立市と同じ面積に凶悪犯罪は1年間(昨年9月初めまでの365日間)で強盗が313件、暴行が324件、傷害が179件、強姦が27件も起こっており、殺人は49件も起こっており、毎月3件〜4件の割合で殺人事件が発生している。窃盗犯罪はさらにひどく、泥棒が801件、侵入罪が283件、車両盗難も235件起きており、放火も14件も発生している。こういった犯罪の巣窟となる地域に大手小売チェーンは出店しない。スーパーマーケットも入ってこないので、イングルウッドはフードデザート地区にもなっているのだ。
 ホールフーズがイングルウッド地区にオープンして1年が経過した。ホールフーズにとってイングルウッド地区での展開はまさに実験。店舗拡大を続けるホールフーズにとって、こういった下層地区での展開が実現可能かどうかを探るためのテストとなっているのだ。そればかりか犯罪等、集客からオペレーションまでどのような影響があるのかも精査している。文字通り、サバイバルな展開となっているのだ。このホールフーズ・イングルウッド店のスタッフは約100人。黒人比率が98%となるイングルウッド地区に住むスタッフは40人となる。「ホール・ペイチェック(Whole Paycheck:給料の大半が高額なオーガニック食品に使われるという意)」と揶揄されるホールフーズにとって、貧困地区での店舗売上高は、あまり芳しくないことは想像に難しくない。では万引きなど店内の盗難などはどうだろうか。シカゴ警察署によると、日本で110番通報にあたる911番の緊急通報についてイングルウッド店は、他のホールフーズに比べて少ない。これはあまり喜べたことではない。なぜなら客数の多さと店内犯罪の多さは比例しているからだ。例えばウォルマートでは場所によっては警官が毎日のように出動するだけでなく犯罪の多さに手錠も尽きてしまうほどなのだ。ただ悪いことばかりではない。ホールフーズの出店している近くに、地ビール業者のイングルウッド・ブリューズ(Englewood Brews)が造りたてのベールが飲めるタップルームをもった醸造所をつくるというのだ。
 ビジネスが増えることによる地域の活性化と犯罪の減少、所得改善によりさらにビジネス機会の増加がこの町の成否を握っているのだ。  続きを読む
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2017年11月27日

【ショップライト】、グローサラントはサードプレイス!改装も前のほうが良かったとは?

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■ニューヨーク州など6州に90店舗以上を展開するウェグマンズは7月、ニュージャージー州ハノーバー地区に新店をオープンした。ニュージャージー州では8番目の店舗となるウェグマンズ・ハノーバー店(32 Sylvan Way Parsippany, NJ 07054)は3,000坪を超える店舗面積に6.5万品目を持つ。ウェグマンズ・ハノーバー店にはグローサラント・ブランドの「バーガーバー(Burger Bar)」を導入しており、マーケットカフェのホットデリとは別に、人気メニューの「メイプル・オニオン・ベーコン・ハンバーガー」「サンタモニカ・ターキーバーガー」などを注文に応じて調理するスタイルをとっているのだ。実はウェグマンズ・ハノーバー店から10分弱のところにはグローサラント業態を強化し、カーブサイド・ピックアップも行っているショップライト・ハノーバー店(178 E Hanover Ave Cedar knolls NJ 07927)がある。2,200坪のショップライトには店内にイタリアンレストランの「ラ・ピアッゼラ(La Piazeetta)」やイタリアン・コーヒーの「ラバッツァ・カフェ(Lavazza Cafe)」などフードコートを取り入れた「ビレッジ・フード・ガーデン(Village Food Garden)」を展開している。ソファや暖炉のあるシーティングエリアにはキッチンを設け、プロのシェフによる料理教室なども開催。また、スーパーマーケット店内にウェルネスセンターがあり、ヨガやエアロビなどを定期的に行うフィットネススタジオも完備し、栄養士による無料カウンセリングも行っている。母親がゆっくり買い物できるように3〜8歳の子供の預かり所「チャイルド・ラーニング・センター」では保育士も常駐する。コミュニティーセンターの機能を有しながら、グローサラントとしても展開しているのだ。ショップライトは今年8月、イートインスペースの改装を行った。2013年のオープンから5年目でイートインスペースを改装したことになる。今日は新しくなったサードプレイスを画像で紹介する。  続きを読む
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2017年11月25日

【HEB】、人をダメにする食品スーパー!カーブサイドPUにドライブスルーで不健康?

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■テキサス州とメキシコに390店以上を展開するスーパーマーケットのHEBはカーブサイド・ピックアップを急拡大している。カーブサイド・ピックアップは利用者がネットで注文した商品を指定されている店舗駐車場にて店のスタッフから受け取るサービス。利用者は車から降りる必要はなく、注文品はスタッフがトランクに積んでくれる。HEBのカーブサイド・ピックアップ(Curbside Pickup)は、生鮮品など5万品目が対象となっており、午前7時30分〜午後9時までの間にピックアップ・スケジュール(30分毎)を指定して受け取ることになる。当日に受け取る場合には午前9時までに注文する必要がある。なお1回あたりの注文手数料は4.95ドルで最低購入額などの条件はない。HEBではカーブサイド・ピックアップを2年前からテストを始め、現在では80店以上に導入している。ウェーコ地区にあるHEBではカーブサイド・ピックアップの1日の注文数が50件以上に上り、年末には1日70件を超えると見込んでいる。そのため当初7名だった専用スタッフを10名に増やしていると言う。また、この店ではカーブサイド・ピックアップの客単価が115〜120ドルとなっている。
 通常、駐車場にピックアップ専用のスペースを割り当てているが、新規にオープンした店では専用のカーブサイド・ピックアップ・ステーションをサイドもしくはバックに導入したスタイルをとっている。 HEBは今年8月、サンアントニオ地区にカーブサイド・ピックアップ・ステーションをもつ3,300坪の新店をオープンした。サンアントニオの幹線ハイウェイ1604沿いにオープンした新店(17238 Bulverde Rd.San Antonio, TX 78247)では、グローサラント・ブランド「ツルーテキサスBBQ(True Texas BBQ)」のドライブスルー・サービスも併設した店舗だ。グローサラントはスーパーマーケットを意味するグローサリー(grocery)とレストラン(restaurant)を合わせた造語で、レストランのような高品質のプリペアドミールを販売しながらも、スーパーマーケットの店内でも食事を提供する業態。ドライブスルーは店の正面左側にあり、その後方にカーブサイド・ピックアップ・ステーションが位置している。専用駐車スペースも10台分が割り当てられており、カーブサイド・ピックアップ・サービスを先に導入している競合店以上に利用者の増加を見込んでいるのだ。
 HEBの新店ではドライブスルーでBBQポークサンドウィッチ等を受け取った後、カーブサイド・ピックアップに駐めた車内で食事をしながら、ネット注文した生鮮品をトランクに詰めてもらえるのだ。小さな子供を持つ主婦やお年寄りには便利だが、歩かないので太りやすくなるだろう。

トップ画像:サンアントニオ郊外にオープンしたHEB新店(3,300坪)の店内。カーブサイド・ピックアップ・ステーションに店内ファストカジュアル・レストラン「ツルーテキサスBBQ(True Texas BBQ)」のドライブスルーを併設した革新的な店舗だ。  続きを読む
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2017年11月22日

【ホールフーズ】、プライム会員にはターキー販促!アマゾンに買収され利益率が最低に?

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■アマゾンとホールフーズは15日、ターキー(七面鳥)など感謝祭のディナーに添えられる食材を中心に多くの商品を再び値下げすることを発表した。年会費99ドルのアマゾン・プライム会員にはさらに値引きして販売し、新規会員の獲得を目指す。抗生物質を使わず飼育した七面鳥は1ポンド当たり2.49ドル。プライム会員では20%引きとなる1.99ドルとなる。抗生物質にホルモン剤なども不使用で飼育したオーガニック七面鳥は1ポンド(約450グラム)当たり3.49ドルとなり、プライム会員では2.99ドルで提供する。その他、鳥の胸肉やエビ、パンプキン、ブロッコリなども値引きするとしている。ホールフーズではほぼ全店にアマゾン・ロッカーを設置しており、100店以上の店舗ではアマゾン・エコーなどアマゾン製品の販売を始めた。一部のホールフーズでは、アマゾンがモール等で展開しているポップアップストアも導入している。
 ホールフーズが17日に証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書によると、直近の四半期で粗利益率が大幅に下落したことが明らかになった。アマゾンによる買収が完了した8月、ホールフーズは取り扱う幅広い商品で値下げを開始していた。ホールフーズの第4四半期(7月〜9月期)の売上高は、前年同期比4.4%増となる36.5億ドルだった。一方、買収による合併コストがかさんだことで営業赤字に陥り、純損益は5,500万ドルの赤字となった。8月からの大幅な値引きにより粗利益率は33.0%となり、前年同期の34.1%から1.1ポイントも下落した。前期の34.0%から1.0ポイントも減少している。33.0%の粗利益率は、リーマン・ショック時となった2008年7月〜9月期に記録した33.3%を下回る。ホールフーズは年次報告書に第4四半期の既存店・売上高前年同期比を明かしていない。通年ベースでは売上高は160.3億ドルとなり前年の157.2億ドルから2.0%増加した。純利益は合併に関連するコトト高で2.45億ドルとなり、前年の5.07億ドルから50%近く減少した。既存店・売上高前年比は1.5%の減少。前年は2.5%の減少、2015年度は2.5%の増加だった。既存店ベースの内訳は客単価が0.9%の増加したものの、客数が2.4%の減少だった。なお2017年度の四半期ベースの既存店・売上高前年同期比は第1四半期で2.4%減、第2四半期は2.8%減、第3四半期は1.9%減だった。年間で1.5%の減少から第4四半期の既存店は改善したと見られている。8月から行っている大幅な値下げが客数を戻しているといえるだろう。
 ホールフーズは国内42州に448店舗とカナダに13店舗、イギリスに9店舗を展開している。ミレニアル層に向けたホールフーズ・マーケット365は現在、国内に6店舗を展開している。  続きを読む
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2017年11月19日

【HEB】、インストア・ミールキット!競争過多で店内で準備したピザ・ミールキット?

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■ミールキット宅配サービスのブルーエプロン・ホールディングスの株価は、公開価格から約70%下げ、3ドル台前半で推移している。ミールキットは、料理がすぐに調理できるよう、あらかじめレシピに合わせて必要な分量の食材や調味料のみがセットされたもの。食材を洗ったり皮をむいたり切ったりなど手間なく同封レシピに従って調理すれば20分で高級レストラン並みの食事を楽しめる。ミールキット宅配サービスでリーダーとなるブルーエプロンは2日、赤字幅が9倍近くにも拡大した第3四半期(7月〜9月期)決算を発表した。赤字幅拡大に顧客数が減少していることで同社の株価は公開価格の3分の1以下となっているのだ。顧客数の減少は、ミールキット市場の競争過多に起因している。特に最近、大手スーパーマーケット・チェーンのミールキット市場参入が相次ぎ、ミールキット宅配サービスの経営を圧迫しているのだ。スーパーマーケット最大手のクローガーは自社開発のミールキットの販売を拡大中だ。2,300店以上を展開するスーパーマーケットチェーンのアルバートソンズは9月、ミールキット宅配サービスのプレーテッド(Plated)を買収した。フロリダなどに1,200店近く展開するパブリクス・スーパーマーケットでは一部店舗で自社開発のミールキット「エプロンズ・ミールキット(Aprons Meal Kits)」の販売を行っている。ローカルスーパーもミールキット市場に参入している。
 テキサス州の地場スーパー、HEBもミールキットの店頭販売を行っている。約400店舗で販売されているのは、HEBが独自で開発した「HEBミール・シンプル(Meal Simple)」ミールキット。二人前ミールキットが14ドル〜16ドルまで8種類あり、4人前は18ドルのビーフシチュー(H‑E‑B Meal Simple Beef Stew Kit)のみとなる。HEBでは調理時間や料理の難しさによって「アルフレッドソースのチキン&ブロッコリーパスタ・キット(Chicken Alfredo with Broccoli Meal Kit)」などの「レベル1キット:初級(Level 1 Kit- MAKE IT EASY!)」と、「ピリ辛テリヤキ・サーモンと焼き飯(Chile Teriyaki Salmon with Stir Fried Rice Meal Kit)」などの「レベル2キット:中級(Level 2 Kit- STEP IT UP!)」に分けられている。HEBでは80店舗以上でカーブサイド・ピックアップも行なっており、ミールキットもネット注文が可能となっているのだ。HEBではミールキットをアップスケール型スーパーマーケットのセントラル・マーケット(Central Market)でも販売している。セントラル・マーケットで販売しているのは「HEBミール・シンプル」シリーズではなく、「ミール・イン・ミニッツ(Meals in Minutes)」となっている。ミールキットは箱ではなくプラスティックバッグに入っており、店内でミールキットを準備しているのだ。価格は2人前トマトサラダが6.99ドルや、4人前チキンヌードルスープ11.99ドルと割安な設定となっている。またデリのセクションには2人前のピザ・ミールキットまで販売しているのだ。ピザ生地ボールの入ったミールキットは9.99ドルで調理時間は25分〜30分。マルガリータ・ピザとペパロニ・ピザの2種類がある。
 店内でミールキットを準備するセントラル・マーケットのようなスーパーが増えれば、ミールキット宅配サービスはさらなる競争にさらされることになるのだ。

トップ画像:テキサス州で展開するローカル・スーパーマーケットのHEBのミールキット「ミールシンプル(Meal Simple)」。  続きを読む
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2017年11月15日

【スーパーマーケット】、卵1個がたった2円!全米一競争激しい地区は卵の価格で競う?

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■フロリダなどに1,100店以上を展開するパブリクス・スーパーマーケットは10月18日、バージニア州リッチモンド近郊のヘンライコ地区に新店をオープンした。リッチモンドでは6号店目となるパブリクス・ショートパンプ店はショート・パンプ・クロッシング・ショッピングセンター(Short Pump Crossing Shopping Center)にあり、ロイヤル・アホールド傘下のマーティンズ(Martin's)があったところだ。パブリクスがオープンしたことで、ショートパンプは全米で最も注目されているスーパーマーケット激戦地区になっている。5キロほどのブロード・ストリートに西からディスカウント・スーパーマーケットのアルディ(12390 W Broad St, Henrico, VA 23233)、全米でトップの人気を誇るウェグマンズ(12200 Wegmans Blvd., Henrico, VA 23233)、今年6月にアメリカに進出したドイツ資本のディスカウント・スーパーのリドル(12151 W Broad St, Henrico, VA 23233)、全米最大のスーパーマーケット・チェーンのクローガー(11895 W Broad St, Richmond, VA 23233)、パブリクス、ウォルマート・スーパーセンター(11400 W Broad St, Glen Allen, VA 23060)、トレーダージョーズ(11331 W Broad St, Glen Allen, VA 23060)、スチュー・レオナードの創業者の息子がオープンしたトム・レオナーズ・ファーマーズ・マーケット(Tom Leonard's Farmer's Market:4150 Tom Leonard Dr, Glen Allen, VA 23060)、そしてホールフーズ・マーケット(11173 W Broad St, Glen Allen, VA 23060)が並んでいる。ウォルマートに近接するターゲット(11290 W Broad St, Glen Allen, VA 23060)を含めると、ブロード・ストリート沿いの5キロ内に食をめぐって10店舗がひしめき合うように並んでいるのだ。
 特に注目されている戦いはウェグマンズとパブリクスだろう。常に人気トップを競う食品スーパーが、これだけの近距離で競うことは史上初となる。奇しくもウェグマンズの二代目で同社を大きく成長させたロバート・ウェグマン氏(1918〜2006)とパブリクスを創業したジョージ・ジェンキンス氏(1907〜1996)は親友だった。さらに注目されるのはアルディとリドルのディスカウント・スーパーマーケットにウォルマート・スーパーセンターを含めた価格戦争だ。実のところ、パブリクスのオープン前から価格戦争が始まっていた。コモディティ化しているタマゴは比較されやすいため、各店ともロスリーダーとして超がつくほどの低価格で訴求している。例えば、ラージ・サイズ(卵1個2オンス=56.7グラム)1ダースパックをクローガーが49セント、ウェグマンズは39セント、ウォルマート・スーパーセンターは38セントで販売しているのだ。ウォルマートでは卵36個(1パック18個を2パック)を1.08ドルで販売し、ウェグマンズでは36個を99セントという価格設定なのだ。卵1個辺り2.75セントという価格だ。驚くのはまだ早い。アルディとリドルでは卵1ダースを22セントという信じられない価格での販売だ。卵1個あたり2セント弱(約2円)の計算になる。
 日本では原価を著しく下回る価格で継続して販売していると独占禁止法の不当廉売にあたる可能性が高くなる。一方で、消費者を守る観点からアメリカでは競争におけるロスリーダーに関して独禁法での取り締まりは比較的緩いのだ。パブリクスが参戦したことでショートパンプ地区ではタマゴの価格をめぐる戦いはまだ続きそうだ。  続きを読む
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2017年11月12日

【スチュー・レオナード】、「お客様は常に正しい」という理由で当日宅配サービス開始!?

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■顧客志向の社訓「ルール1:お客様は常に正しい」「ルール2:もしお客様が正しくないと感じたらルール1に戻れ」で有名なローカルスーパーマーケットのスチュー・レオナードは1日、注文から最短1時間で届く当日宅配サービスを始めた。宅配サービス業者のインスタカートと提携した「スチュー・フレッシュ・デリバリー(Stew’s Fresh Delivery)」は1号店のコネチカット州ノーウォーク店からコネチカット州ダンバリー店、ニューヨーク州ヨンカーズ店、コネチカット州ニューイントン店、昨年1月にオープンしたロングアイランド・ファーミングデール店、今年8月オープンしたばかりのロングアイランド・イーストメドウ店の全6店から宅配される。利用者は各店舗から20分〜30分に住んでいる近隣住民36.5万世帯が対象となる。専用サイト(Stew’s Fresh Delivery@Instacart)もしくはインスタカートのアプリにジップコード(郵便番号)を入力することで利用可能かどうかがわかる。来年2月までに初回注文を行えば、手数料を無料にするキャンペーンを行っている。なおインスタカートの年会費は149ドル(もしくは月額14.99ドル)。注文ごとに宅配手数料を払う方法もあり、35ドル以上の注文ならば2時間の宅配が5.99ドルとなっている。インスタカートはホールフーズやコストコ、プライスライト、BJホールセールクラブ、ペトコ、ハリスティーターなど160以上のチェーンストアやローカルストアと提携している。最近では、フロリダなどに1,100店以上を展開するパブリクス・スーパーマーケットが6月、インスタカートと提携し2020年までに宅配サービスを全店で展開すると発表した。またアホールド傘下でマサチューセッツ州など5州に400店以上を展開するストップ&ショップも6月にインスタカートと提携したことを発表。ニューヨーク州など6州に93店舗を展開するウェグマンズもインスタカートと提携した宅配サービスを拡大している。8月にはディスカウントストアのアルディも宅配サービスの開始を発表している。
 スチュー・レオナードの社長でCEOのスチュー・レオナード・ジュニア氏は「私の祖父は100年前、ノーウォークで酪農場店のクローバー ファームズ(Norwalk's Clover Farms)から各家庭に牛乳を配達していました。父が1969年にスチューレオナードをオープンし、全6店舗で毎年、2,000万世帯以上のお客様を迎え入れています。そして今のお客様は宅配サービスに利便性を感じられていることで、スチュー・フレッシュ・デリバリーを始めました」と語っている。なおコネチカット州ダンバリー店では今年7月から宅配業者のブルーム・サービス(Vroom Service)と提携し、チーズバーガーやピザなどのデリの宅配サービスを開始している。
 6店舗のスチュー・レオナードでさえ宅配サービスを始めることで今後、中小大手関係なくスーパーマーケットは宅配サービスの提供が標準になるだろう。

トップ画像:スチューレオナードの宅配サービスを知らせるメール「スチューは宅配ビジネスに戻ってまいりました!」の画像。牛乳を持っているのが1969年にスチューレオナードをオープンしたスチュー・レオナード・シニア。  続きを読む
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2017年11月11日

【マーケットバスケット】、お家騒動が映画になった地方スーパー!今頃HPをオープン?

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■マサチューセッツ州などに79店を展開する老舗スーパーマーケットのマーケットバスケット(Market Basket)は先月25日、同社として初となるインターネットのホームページをオープンした。1917年創業のマーケットバスケットはホームページの他、ツイッターフェイスブックインスタグラムなどのSNSにもそれぞれアカウントを開設している。ネット展開では後発組となっているマーケットバスケットのホームページは、同社の歴史や今週のチラシ、店舗ロケーターにショッピングリストと、現在では極めてプリミティブなコンテンツで構成されている。同社はデジタル展開に超保守的であり、ネットで購入した商品を駐車場で受け取る「カーブサイド・ピックアップ」やインスタカートなどオンライン宅配業者と提携した宅配サービスなど、オムニチャネルやネットショッピングには程遠い状況にあるのだ。一方で、マーケットバスケットでさえ顧客のリクエストに応えてデジタル化に一歩、踏み出したことで、スーパーマーケット業界もいよいよネット展開が避けられないとの見方もでているのだ。
 マーケットバスケットは再び全米から注目を集めている。なんとニューハンプシャーやマサチューセッツ、メインの3つの州にしか展開していないローカルの食品スーパーが映画になっているのだ。2014年に起こった同社の内紛劇が「フード・ファイト:マーケットバスケットの内紛劇(Food Fight: Inside the Battle for Market Basket)」と「ウィー・ザ・ピープル:マーケットバスケット・エフェクト(We The People: The Market Basket Effect)」と2つのドキュメンタリー映画になっているのだ。同社の内紛劇は創業者の孫にあたるアーサーTデモーラス氏とアーサーSデモーラス氏の二人の血縁者の戦いであった。地方スーパーの内紛劇は取締役会でアーサーS氏が、社長だったアーサーT氏を解任したところからストーリーが始まった。現場のスタッフや従業員や顧客、さらには州知事や議員など政治家まで巻き込んだ騒動にまで発展。非上場で組合をもたない売上高45億ドルのスーパーで、約2.5万人の従業員ばかりか顧客までが一人の男のために闘ったことで全米中から注目を集める事態となったのだ。
 この時の様子は書籍「奇跡のスーパーマーケットWe Are Market Basket: The Story of the Unlikely Grassroots Movement That Saved a Beloved Business)」にも収められている。  続きを読む
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