2018年01月20日

【アマゾン】、エコーショーとエコースポットで音声注文!同じ画面でも何が異なるのか?

180120エコースポット(チェックマーク)
■日本でもリリースされたアマゾンのスマートスピーカー「エコー(Echo)」。アメリカでは昨年12月20日、ディスプレイ搭載で目覚まし時計のような形状の「エコー・スポット(Echo Spot)」が発売となった。新型エコーは2.5インチ(直径6cm)の丸形のディスプレイに時計(アナログもしくはデジタル)や天気、注文通知、ニュースなどがスライド形式で表示されるようになっている。他のエコーと同様に、話しかけることで音楽再生やニュース、タイマーやアラームのセット、スケジュールの読み上げなどを行うことができる。エコースポットは7インチディスプレイ搭載の「エコー・ショー(Echo Show)」の小型版ともいえるだろう。エコーショーとエコースポットは音声ショッピングで何が異なるのだろうか?大きな違いはディスプレイの大きさによる商品説明だ。エコーショーで商品検索を行い、商品を画面に映すと商品名などが表示されるため商品名は読み上げられない。一方、エコースポットは直径6センチの丸い画面に商品を表示するため、商品名と価格の表示ができない。したがって商品名と価格は読み上げられることになる。またエコーショーは検索結果で複数の商品が表示されても一品のみの表示となる。「アレクサ、次!(Alexa, next!)」と言わない限り次の商品の表示はない。商品画像の下にある「詳細(Detail)」をタップすると商品情報の詳細がみることが可能だ。逆にエコースポットは商品名が読み上げられ、自動的に次の商品を表示して同じように商品名を読み上げていく。1度に読み上げられるのは3品となっており、さらに商品を表示させるには「アレクサ、もっと(Alexa, more!)」との音声コマンドが必要となる。また商品情報の詳細は「アクレサ、詳細(Alexa, detail)」と言うことで見れるがここでも商品情報は読み上げられるのだ。音声注文はエコーショーもエコースポットも「注文して(Order this)」ですぐに注文となる。注文はエコーショーでは注文が確定すると「ありがとうございます」の画面が現れ、エコースポットではチェックマークの画面となる。両者とも注文履歴は閲覧ができないが、注文確定と同時に注文が履歴に掲載される。
 エコーショーとエコースポットはディスプレイがあるため、他のエコーよりも注文はしやすいものの、まだ改善すべき部分は残っている。アレクサがスキルをあげていけばより正確に且つ簡単に音声注文が可能となるだろう。

トップ画像:音声注文で注文が確定するとエコースポットではチェックマークの画面となる(これが可愛い)。一方、エコーショーでは注文が確定すると「ありがとうございます」の文章が画面に現れるのだ。  続きを読む

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2018年01月19日

【食品EC】、カーブサイド・ピックアップに宅配サービスで食品スーパーはさらに激戦!

180119ウォルマート・グローサリー
■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーは昨年末、オンラインショッピング「クリックリスト(ClickList)」を1,000店に展開したことを発表した。クローガーはネットで注文した商品をお店の駐車場で受け取れるサービスを僅か3年で1,000店での導入を成し遂げたのだ。一方、競合のウォルマートでも同サービス「ウォルマート・グローサリー(Walmart Grocery)」を1,100ヵ所にまで拡大している。ウォルマート・グローサリーは今年末までに2,100ヵ所での展開を目指している。大手チェーンだけでなく、マルチリージョナルのスーパーから地方のスーパーまでネットで食品を購入できるようにしているのだ。カーブサイド・ピックアップだけでなく、生鮮品のデリバリーも始めているところが増えている。食品スーパーの宅配サービスでいえば、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートだ。インスタカートは2014年、ホールフーズと正式提携し、多くの地域で宅配サービスをおこなっている。最近では35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズとの提携を発表した。2018年末までに1,800店で宅配サービスを展開するのだ。この発表の数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下のラルフスが、インスタカートと提携したことが報じられた。シアトルに展開するクローガー傘下のQFCもインスタカートの顧客となる。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになった。ウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も結んでいる。インスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。ターゲットも昨年末、インスタカートと同業のシプツ(shipt)を5.5億ドル(約620億円)で買収した。ターゲットは2018年初頭から1,800店以上となる全店舗の約半数で、当日宅配サービスを開始する。また、2018年の年末商戦までにほぼすべての店舗で当日配送を可能にするという。
 食品スーパーではカーブサイド・ピックアップや宅配サービスがデフォルトのサービスになりつつある。これはアマゾンが昨年、ホールフーズを買収したことが要因の一つになっていることは間違いない。インスタカートの創業者でCEOのアポルボ・メタ氏は、アマゾンによるホールフーズの買収が発表された途端に「全米中の大手食品スーパーから連絡がきた」と証言している。食品スーパーはアマゾン・ホールフーズ連合との競争に脅威を感じているのだ。調査会社のパッケージファクトは2017年の食品ECシェアを発表した。ホールフーズを飲み込んだアマゾンが18%とトップで2位のウォルマート(9%)の2倍のシェアを誇っているのだ。それに続くのがアホールド・デレーズ傘下の食品宅配サービスのピーポッド(7%)だ。そしてピーポッドと同業のフレッシュディレクト(6%)、インスタカート(5%)となっている。大手スーパーとの提携が続くインスタカートは2018年にはピーポッドやフレッシュディレクトを追い抜くことは必至だ。一方、週客数1.4億人のウォルマートも徐々にではあるが生鮮品のネット購入が増える事で、アマゾンを追い上げる可能性が高い。最も関心が向けられているはやはりアマゾンを後ろ盾にしたホールフーズだろう。インスタカートとの提携の行き先やカーブサイド・ピックアップのサービス展開などネットを通じた進化が大きな前進を見せると指摘されているのだ。アマゾンがホールフーズをどのように使うのかもまだ未知数だが、アマゾン製品を店頭販売する以上のことは可能だ。
 推定125.8億ドル(約1.4兆円)だった昨年の食品EC売上は2022年には3倍以上となる400億ドル(約4.5兆円)以上に成長するとみられている。食品業界にも売場には現れない地殻変動が今後も生じていくのだ。  続きを読む
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2018年01月15日

【クローガー】、食品スーパー最大手がコストコのEコマース版「ボックス」を買収する?


■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーが再びEコマース企業を買収しようとしている。経済誌のフォーチュン誌が報じたところによると、クローガーは2013年創業のオンライン・ホールセラー「ボックス(Boxed)」の買収を検討している。内部事情に詳しい関係者の話として買収額は3.25億(約360億円)〜5億ドル(約560億円)と挙げている。ニューヨークに本社を置くボックスは日用品や食品などの箱買いを提供するEコマース企業だ。コストコやサムズクラブのメンバーシップ・ホールセール・クラブ(MWC)では店舗が倉庫で広いため、買い物するだけでも時間がかかる。商品の多くが特大サイズなので、運搬にも手間がかかり、車のトランクからおろして運ぶのも面倒だ。ボックスが狙っているのは、MWCでの買い物を煩わしく思う既存顧客もしくは潜在顧客なのだ。ボックスでは大量購入してもらうことでMWCでの労力を省く。ボックスにはコストコやサムズクラブのような年会費はない。シリアルやスナック、洗剤やペーパータオルなど、49ドル以上を注文すれば送料無料になる(初回の注文時は19.99ドル以上)。49ドル以下の注文だと6.99ドルの送料がかかる。なおボックスでは95%の顧客が49ドル以上で購入していると発表している。クローガーは2014年2月、デジタルクーポン・プラットフォーム企業のユー・テクノロジー・ブランドサービス(YOU Technology Brand Services, Inc)を買収、同年7月には健康食品のオンライン専売ストアのビタコスト(Vitacost)を2.8億ドルで買収している。
 競合ウォルマートは昨年、靴のオンラインショップの「シューバイ(ShoeBuy)」、アウトドア用品販売の「ムースジョー(Moosejaw)」、ビンテージ・レディースファッションの「モドクロス(Modcloth)」、オンライン・メンズアパレル・ブランドの「ボノボス(Bonobos)」、ニューヨーク市を基点にする宅配サービスの「パーセル(Parcel)」を買収した。ネット通販最大手のアマゾンがホールフーズを1.5兆円で買収し、ターゲットはオンデマンド買物代行・宅配サービスのシプツ(shipt)を買収した。食品スーパー最大手のクローガーがコストコのEコマース版を買収することは大いに考えられる。2018年もリアルとネットの垣根を超えた買収が続くのだ。

トップ動画:オンライン物流でピッキングの一部をロボット化したボックスの第4世代フルフィルメントセンター(CNETニュース)。物流のロボット化で作業を大幅に効率化したと同時にレイオフを全くしなかったことで業界から注目を集めた。  続きを読む
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2018年01月12日

【スプラウツ・ファーマーズ・マーケット】、プライムナウからインスタカートに鞍替え?

180112スプラウツセリトス店
■スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは9日、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートと提携したことを発表した。スプラウツはアマゾンのプライム会員向けの送料無料の当日宅配サービス「プライムナウ(Prime Now)」と提携し、すでにロサンゼルスやダラス、デンバーなど8都市での宅配を行っている。注文から最短で1時間で届くインスタカートからの宅配は、8都市以外の店舗で始められるという。ネット通販最大手アマゾンがホールフーズ・マーケットを買収して以降、インスタカートと提携するスーパーは急増している。35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズは昨年11月末、インスタカートとの提携を発表。今年末までに1,800店で宅配サービスを展開する。このニュースの数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下でロサンゼルスの老舗スーパーのラルフスが、インスタカートと提携したと報じられた。2,800店近くを展開するクローガーでは、シアトルに展開する傘下のQFCもインスタカートの顧客となっている。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになったのだ。またウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も加速している。これによりインスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。スプラウツはプライムナウとの提携解消を否定しているものの、アマゾン/ホールフーズの動向によっては宅配をインスタカート1本に絞ることも視野に入れていると思われている。
 スプラウツが8日に発表した第4四半期(10月〜12月期)決算の速報によると、既存店・売上高前年同期比は4.6%の増加となった。通年ベースでは売上高は15.3%の増加、既存店ベースは2.9%増となっている。同社は15州に280店以上を展開している。

トップ画像:昨年10月末にオープンしたスプラウツ・ファーマーズ・マーケット・セリトス店。デリを強化し(フレッシュ・ジュース・バーも)、イートインスペースも設けられているスプラウツ新店だ。車で3分の距離にアルディがある。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。コンサルティング・セミナーでは、後藤は視察先の日程も立案します。日程立案のポイントは「アクセスが良い事」です。多くの場合、アクセスの良さは競合状態と比例します。A店からB店への移動中、移動車に乗っている時間が少ないほど同じ業種なら競合状態にあるわけです。スーパーマーケット視察では狭い地域に多くのスーパーが展開している競合状態の激しいところに視察に行きます。で、昨年10月末、ロサンゼルス郊外でアルディのほど近い距離にスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの新店がオープンしました。場所はセリトス地区。実はLA郊外で両店が最も近くで対戦しているのがウィッティア地区です。アルディ(5535 Whittier Blvd, Whittier, CA 90603)とスプラウツ(15801 Whittier Blvd, Whittier, CA 90603)は直線で200メートル、徒歩で5分程度の距離です。ただ、この地域はフリーウェイから離れているため、ちょっと時間がかかります。  続きを読む
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2018年01月05日

【アマゾン】、ECシェアが44%!エコー所有者はプライム会員よりもコアなカスタマー?

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■Eコマース分析を手掛ける調査会社ワン・クリック・リテール(One Click Retail)は3日、ネット通販最大手のアマゾンがアメリカのEコマースにおいて44%のマーケットシェアを占めていると発表した。また同調査会社の推計では、小売全体でもアマゾンが4%のシェアを誇るとしている。ワン・クリック・リテールCEOのスペンサー・ミルバーグ氏は「2017年に起こった全てのトレンドは、アマゾンの中心顧客であるミレニアル層の成長で説明がつきます」とし「ミレニアル層は家を持つようになり、家族が増え、それに伴って多くの買い物をしています」と述べている。一方でミルバーグ氏は「この変化は長期にわたったものであり、いつまでアマゾンの追い風になるのか?買収した300店以上のホールフーズが、4,000店以上の競合ウォルマートにリアル店として十分に戦えるのか?などの疑問も生じます」と指摘している。ワン・クリック・リテールはまたアマゾンで急成長している商品カテゴリーも発表した。最も成長著しいのは化粧品などのラグジュアリー・ビューティ。金額ベースでは4億ドルを超える程度だが、前年比で47%の増加となった。次に同38%の増加となった洗剤などの日用品をさすパントリーアイテム(金額ベースで5億ドル以上)。33%の成長となったのは食品と家具だ(それぞれ15億ドル以上)。売上(金額)ベースでみると、パソコンやTVなどのコンシューマー・エレクトロニクスが85億ドルを超えており、商品カテゴリーで最も大きい、成長率は4%にとどまっている。次に調理家電なども含むホーム&キッチンで55億ドルだ(伸長率20%増)。デジタルコンテンツなどのパブリッシングも50億ドル(同3%増)、次いでスポーツ&アウトドア用品の40億ドル(同11%増)となっている。
 アマゾンの成長を支えているのはプライム会員よりも、むしろエコー所有者とする、気になる調査結果も発表されている。調査会社のコンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(CIRP)が2,000人を対象に調査したところ、アマゾンのスマートスピーカー所有者はアマゾンに平均で年間1,700ドル近く支出することが分かった。年会費99ドルのプライム会員の年間平均支出額は約1,300ドル、プライム会員でない顧客はアマゾンに年間およそ1,000ドルの支出だ。エコー所有者はプライム会員より3割程度もアマゾンへの支出額が増え、一般顧客(プライム非会員)よりも7割近くも増える傾向にある。
 アマゾンは年末商戦で50ドルから30ドルに大幅値引きしたエコードットがベストセラーとなったと発表した。ロスリーダーでもエコーを販売することが長期的にみて売上に貢献することが分かっていたのだろう。

トップ画像:「アレクサ!ラーメンを検索して」でチャルメラを押してきたエコー・スポット。流通コンサルタントも「アレクサ、なかなか、わかっているじゃないか!」と太鼓判?  続きを読む
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2017年12月28日

【ホームデポ】、寝具ECのカンパニーストア買収!HDボーイフレンド・ナイトシャツ?

171228ボーイフレンド・ナイトシャツ@カンパニーストア
■ホームセンター最大手のホームデポは21日、シーツやタオルなどリネンをネット販売する「カンパニーストア(The Company Store)」を買収したことを発表した。買収額などの詳細は明かしていない。カンパニーストアは1911年、ウィスコンシン州ラクロス地区で「ザ・ラクロス・ガーメント・カンパニー(The La Crosse Garment Company)」を創業。カタログ販売等で成長し1999年には同業のハノーバー・ディレクト社(Hanover Direct)に買収された。現在までにカタログ販売やネット販売を中心に展開しており、本部のあるウィスコンシン州やノースカロライナ州、メイン州にアウトレットストアを含む5店舗を持っている。ホームデポはハノーバー・ディレクトからECサイトとしてのカンパニーストアを買収したことで、これらの5店舗は含まれていない。カンパニーストアはシーツやタオルの他、マットレス、枕、ラグ(床の一部や炉の前に敷く絨毯)、パジャマなどのアパレルも扱っている。ホームデポはカンパニーストアを買収することでベッド回りの装飾やファッションも強化する。ホームデポは今年7月、小型重機のレンタルを手掛けるコンパクト・パワー・イクイップメントを2.65億ドルで買収している。コンパクト・パワー・イクイップメントはプロやDIY向けにミニバックホウ(ユンボ)やスキッドステア、トレンチャーなど主に整地や造園等に使う掘削用の小型重機のレンタルを行う企業。またホームデポは2年前、住宅や設備の保守・修理・点検(MRO:Maintenance, Repair and Operation)サービスなどを手がけるインターライン・ブランド(Interline Brands)を約16.3億ドルで買収している。
 ホームデポが11月に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算は、大型ハリケーンによる復興需要で売り上げを押し上げた。売上高は250.3億ドルとなり、前年同期比8.1%の増加だった。純利益は21.7億ドルと前年同期比10%の増加。キシコやカナダなど海外店を含む既存店・売上高前年同期比は7.9%の増加となった。国内の既存店ベースも7.7%の増加となり好調を維持した。ホームデポは、集荷や検品、流通加工、配送までのサプライチェーンをワンストップで提供するXPOロジスティクスの買収を検討していると報じられている。XPOロジスティクスは現在、アマゾンとも一括受託物流の契約をしており、アマゾンもXPOロジスティクス買収に乗り出すのではと言われている。ホームデポはXPOロジスティクスに買収を行うことで、アマゾンをけん制する狙いがある。

トップ画像:ホームデポが買収したカンパニーストアのボーイフレンド・ナイトシャツ。DIYの雄はファッション寝具も販売し、ベッドバス&ビヨンドを脅かす?  続きを読む
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2017年12月27日

【アマゾン】、恒例となる「過去最高」発表!アマゾンはちょっとコワいメイド派遣業者?

171227アマゾン・エコースポットとニンテンドーゲーム機
■ネット通販最大手のアマゾンは26日、2017年の年末商戦における様々な販売記録について発表した。ホリデーシーズン中に年会費99ドルのプライム会員数が急増し、1週間に400万人が加入したとしている。アマゾンはプライム会員数の具体的な数値は公表しない。2017年がまだ6日間も残っている一方で、アマゾンは2017年の年末商戦が過去最高のホリデーシーズンとした。なかでも同社が開発したスマートスピーカー「エコードット(Echo Dot)」とストリーミング用端末の「アレクサ対応ファイアTVスティック(Fire TV Stick with Alexa Voice Remote)」がアマゾン製品で最も売れ、全てのカテゴリーでもベストセラー製品となった。リアル書店のアマゾン・ブックスでもエコードットはベストセラーとなっている。またエコードットや発売されたばかりのエコースポット(130ドル)、エコーボタン(20ドル)は一時的に品切れとなった。現在も品切れが続くエコードットは、クリスマス後も30ドルのセール価格のままとなっている。ファイアーTVは昨年の同時期に比べ2倍以上も売れ、イギリスやドイツ、日本の海外でもトップセラーとなっている。キッズ用タブレットのファイアキッズ(Fire Kids Edition Tablets)は昨年の年末商戦に比べて2.4倍も販売された。数百万人のプライム会員がスマートスピーカーのエコー経由で日用品やプレゼントを音声注文しており、最も人気となったのはエコードット、アレクサ対応ファイアTVスティック、TP-LINKスマートプラグだった。アマゾン・アプリを使った買い物も全世界で急増しており、昨年に比べて70%も増加した。
 アマゾンでは年末商戦にかかわる多くのトリビアを発表しており、幾つかを取り上げるとアマゾン・エコーへの注文で最も多かったリクエスト曲はマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス(All I Want for Christmas Is You)」だった。クリスマスソングでは「ジングルベル(Gingle Bells)」となっている。リクエストのクリスマス曲が多かった地域はニューヨーク、シアトル、シカゴ、ヒューストン、サンディエゴ。東海岸に住む人は西海岸に住む人より2.5倍もクリスマスソングをエコー経由でかけたとしている。

トップ画像:エコースポットとエコースポット経由で音声注文で購入したニンテンドー2DSLLゲーム機。エコースポットのスクリーンには「12月22日金曜日にご注文いただいた商品は届いています」とある。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。英語に「ゲートウェイ・ドラッグ(gateway drug)」という言葉があります。「他の薬物の使用を誘導するための入り口となるという薬物」という意味です。より麻薬中毒に陥りやすいハードドラッグのきっかけとなるソフトドラッグです。ゲートウェイ・ドラッグにはマリファナや脱法ドラッグの他にお酒やタバコも含む場合もあります。あまり良い喩えではありませんが、クリスマス後も30ドルのセール価格で販売しているエコードットはある意味、ゲートウェイ・ドラッグです。エコードットを購入して使用するようになると、もっとアレクサを使ってみたいと考えて、グーグルのスマートスピーカーの「グーグル・ホーム(Google Home)」を購入するよりエコーファミリーを購入する可能性が高くなるからです。グーグル・ホームにもエコードットに対抗したスマートスピーカーの入門機「グーグル・ホームミニ(Google Home Mini)」があります。  続きを読む
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2017年12月22日

【ウォルマート】、レジ不要のウォルマート・ゴー開発?今の延長線上で将来を考えるな?

171222ウォルマート
■テック業界のニュースサイトであるリコードが関係者の話として報じたところによると、ウォルマートはアマゾン・ゴーのようなレジなし店舗を開発中だ。「プロジェクト・ケプラー(Project Kepler)」は、ウォルマートのインキューベーター事業部「ストアNo8(Store No. 8)」が行っているレジ無し店舗開発のコードネーム。コンピュータビジョンと人工知能(AI)によってレジを不要にする。ちょうど1年前に発表されたレジなしコンビニエンスストアの「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」と似た仕組みだ。プロジェクト・ケプラーを率いるのは昨年8月に買収されたジェットの共同創業者で元CTO(最高技術役員)のマイク・ハンラハン氏。ニュージャージー州ホーボーケン地区で行われているプロジェクト・ケプラーはまだ初期段階であるためどんな形になるのかは分からないが、ネイバーフッドマーケットなどの既存店でテストを始めるより新規出店による展開が予想されている。なおシアトル市内にある50坪程度のアマゾンゴーはシステムに技術的な問題が生じていることから一般公開を延期している。今年の早い時期に一般向けにオープンする予定だとしていたが、いまだにアマゾン社員のみの利用に限られているのだ。
 一方、リコードはウォルマートがパーソナル・ショッピング・サービスを開発していることも明らかにした。「コードエイト(Code Eight)」はニューヨーク市内に住む多忙な母親をターゲット顧客にしたサービス。このサービスではテキストメッセージボットを通して商品を注文し宅配してもらうことが可能という。対象商品は健康や美容、家庭用品、そしてアパレルにアクセサリーとなり、無料で24時間以内に届ける。送料無料で始めゆくゆくは会員制にすることも考慮に入れているという。また返品したいときは、無料で自宅まで引き取りに来てもらうことが可能だ。レント・ザ・ランウェイの共同創業者のジェニファー・フライス氏が率いるコードエイトもインキューベーター事業部のストアNo8の管轄となっている。フライス氏は今年3月にレント・ザ・ランウェイを辞め、4月からコードエイトを率いている。ウォルマート創業者サム・ウォルトン氏が創業間もない頃に小売で様々実験を繰り返していた店舗名から命名したストアNo8は、ウォルマートEコマースCEOのマイク・ローリィ氏の直轄の部署となっている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ITやEC企業を次々に買収し、ハイテク企業のようなキャンパス本社の建設を発表、登記上の社名を「ウォルマート・ストアーズ・インク」からストアをとって「ウォルマート・インク」に変更...この流れから10年後のウォルマートを想像すると、少なくともディスカウントストアというイメージはウォルマートにはないでしょう。今の子供たちが大人になる頃、ディスカウントストアという言葉もないかもしれません。ところで後藤は4〜5年前からアメリカ小売業は「出店控えてIT投資」と言っています。「日本の流通はアメリカより5年〜10年遅れている」とも話しています。先日、イオンが方針転換について発表しましたが、2020年度までの新たな中期経営計画の内容がまさに「出店控えてIT投資」というものでした。イオン岡田元也社長は「店舗じゃない部分への投資の方が大きくなっていく」とし「(デジタル化に)さらに倍程度の投資が要る」とのことです。  続きを読む
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2017年12月18日

【アマゾン】、クリスマスイブ注文も送料無料で当日深夜に届く!プライム会員数が頭打ち?

171218アマゾン
■ネット通販最大手のアマゾンは13日、送料無料の当日宅配サービス「プライムナウ(Prime Now)」の対象エリアを増やし、クリスマス直前注文の対応を拡大したことを発表した。プライムナウは、年会費99ドルのプライム会員が利用できるスピード宅配サービス。日用品から食品、家電品までプライムナウ対象商品(注文金額35ドル以上)なら送料無料で注文から最短2時間で届く(1時間宅配は有料)。アマゾンはプライムナウの対象エリアを以前発表していた5,000ヵ所から、8,000以上の市や町に拡大した。プライムナウ利用では、12月24日の午後9時までに注文すれば多くの場所で当日に届くとしている。またアマゾンはリアル書店の「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」をニューヨークやロサンゼルスなど13店を展開している。アマゾン・ブックスでは、人気の書籍からエコーやファイアタブレットなどのアマゾン製品をクリスマスイブの閉店時間(午後5時もしくは午後6時)まで購入可能としている。アマゾンの傘下となったホールフーズ・マーケットでもアマゾン製品を販売している。モール等に展開しているポップアップストア(Pop-Up Stores)を導入したホールフーズではファイアTVや電子書籍のキンドルなどを、午後6時(もしくは午後7時)の閉店時間まで購入できるとしている。アマゾンはホールフーズ店内やセブンイレブンなどにピックアップ用のアマゾンロッカーも設置している。アマゾンロッカーで24日のクリスマスイブにピックアップする場合、プライム会員は前日の正午までに注文する必要があるとしている。
 アマゾンでは非プライム会員でも宛先が対象エリアなら送料8.99ドルに注文1品毎に99セントを支払えば当日宅配サービスを受けられる。  続きを読む
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2017年12月17日

【セブンイレブン】、宅配&ピックアップサービス!コンビニの利便性向上でお客を奪う?

171217セブンイレブンナウ・アプリ
■セブンイレブンは13日、同社のアプリ経由で宅配や店でのピックアップができるサービスを始めることを発表した。無料アプリ「セブンイレブンナウ(7-ElevenNow)」を使ったテストはテキサス州ダラス地区にある10店舗のセブンイレブンで行う。使い方はアプリを起動後に「配達(Delivery)」「ピックアップ(Pick Up)」を選択し、最寄りのセブンイレブンの場所を確認後にスナックや飲み物などの商品を購入していく。購入額に応じてポイントがたまる「セブンリワード(7Rewards)」にも対応している。セブンリワードではコーラなどソフト飲料6カップで1カップが無料になるなどポイントシステムを採用している。一部の商品にはボーナスポイントもある。現在はダラスの17店舗が対応しているという。セブンイレブンナウで配達を選択した場合、商品は買い物・宅配代行サービス「ポストメイツ(Postmates)」などの宅配業者に渡されて利用者宅まで届けられるという仕組みだ。セブンイレブンナウは2018年、他のセブンイレブンでも展開する。
 セブンイレブンはまた、顧客がいつでも質問ができるようフェイスブックのメッセンジャー上でチャットボットサービスを開始している。このボットはセブンリワードのサインアップや最寄りの店舗情報、ディスカウント情報などを提供する。セブンイレブンは先月初め、アマゾンと提携し銀行口座やクレジットカードを持っていなくてもネットを利用できるサービス「アマゾンキャッシュ(AmazonCash)」を始めている。利用者はアマゾンの自分のアカウントから専用のバーコードを印刷する。もしくはスマートフォンにあるアマゾン・アプリに表示させるか、アイフォンではバーコード表示後にウォレットに取り込むこともできる。このバーコードをレジのスキャンで読み込ませて入金する。入金後はアマゾンのオンライン・アカウントにすぐに反映され、利用可能となる。すでにアマゾンキャッシュはドラッグストアチェーンのCVS、オハイオ州をベースにガソリンスタンド併設型(GS)コンビニを展開するスピードウェイ(Speedway)、中西部など11州で約400店を展開するGSコンビニのカム&ゴー(Kum & Go)、東部地区のGSコンビニのシーツ(Sheetz)などで利用可能だ。

トップ画像:「セブンイレブンナウ(7-ElevenNow)」アプリ。使い方はアプリを起動後に「配達(Delivery)」「ピックアップ(Pick Up)」を選択し、最寄りのセブンイレブンの場所を確認後にスナックや飲み物などの商品を購入していく。  続きを読む
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2017年12月15日

【ターゲット】、宅配サービスのシプツ買収!投資回収で競合店の顧客データを利用する?

171215ターゲット@ヒューストン
■ターゲットは13日、オンデマンド買物代行・宅配サービスのシプツ(shipt)を買収したことを発表した。買収総額は5.5億ドル(約620億円)。ホールフーズを買収したアマゾンや、宅配サービス業者を買収したウォルマート等に対抗するのが狙い。この買収により、ターゲットは2018年初頭から1,800店以上となる全店舗の約半数で、当日宅配サービスを開始する。また、2018年の年末商戦までにほぼすべての店舗で当日配送を可能にするという。アラバマ州バーミンガムに本部を置くシプツはクラウドソーシングを採用したビジネスモデルだ。アプリを通じて注文が入るとショッパーと呼ばれる登録者(現在約2万人)がスーパーで買い物し、注文から最短1時間で顧客に配達する。シプツのサービス手数料は1回7ドル。年会費99ドルのメンバーシプツに加入すると、発注金額が35ドル以上は手数料無料で何度でもサービスを受けられる(35ドル以下は1回7ドル)。シプツによると、宅配商品は35ドル分で5ドル程度マークアップされているという。シプツは2014年の創業当初、ターゲットやベストバイ、ホームデポからの宅配をおこなっていた。翌年からは買物先をスーパーマーケットに絞り(一部地域ではアルコール専門店からも宅配)、一部の都市を除いて多くはスーパーマーケットも1社に特定している。提携先チェーンストアはパブリクスやコストコ、HEB、マイヤーなど。72の大都市で展開中だ。
 ターゲットは現在、出遅れたオムニチャネル化でキャッチアップしている。同社は今年7月、洗剤やシリアルなど日用品や非生鮮食品などを翌日に宅配する「ターゲット・リストック(Target Restock)」を始めている。ターゲット・リストックの対象商品は毎日の生活で欠かせない日用品や雑貨、健康、ベビー、ビューティ関連、パーソナルケア、ペット用品など1万品。注文は月曜日〜木曜日の午後7時までに行うと翌日には宅配される。手数料は一律4.99ドル。またターゲットは8月、当日宅配ロジスティック・プラットフォーム企業でスタートアップの「グランド・ジャンクション(Grand Junction)」を買収することを発表した。買収金額など詳細は明かしていない。グランド・ジャンクションとはNYの一部ターゲットで当日宅配のテストで提携し、買収を通じて今後、当日宅配サービスの拡大を図るとしていると明かしていた。ターゲットはまた、カーブサイド・ピックアップの「ドライブアップ(Drive Up)」の拡大を行っている。カーブサイド・ピックアップは利用者がネットで注文した商品を指定されている店舗駐車場にて店のスタッフから受け取るサービス。通常、利用者は車から降りる必要はなく、注文品はスタッフがトランクに積んでくれる。ミネアポリス・セントポールに展開するターゲットや次世代プロトタイプ店で行われているドライブ・アップはターゲット・アプリ経由の注文のみに対応。対象商品は日用品や家具、玩具、ベビー用品など20万品目にも上っている一方で、生鮮品やデリ、冷凍・冷蔵食品はサービス対象外となっている。

トップ画像:テキサス州ヒューストン郊外にあるターゲット次世代プロトタイプストアのドライブアップ。  続きを読む
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2017年12月14日

【アマゾン】、トレジャー・トラックがサイバーマンデーで大人気オモチャを定価販売!?

171214フィンガーリング@アマゾン・トレジャー・トラック
■昨年のハッチマルズのように、今年の年末商戦でも大人気で手に入りにくい状態となっているオモチャがある。15センチほどのフィンガーモンキー・ロボット「フィンガーリング(Fingerlings)」だ。日本で「小っちゃな手のりモンキー ハグミン」の商品名で販売されているフィンガーリングの製造元は、カナダの玩具メーカーのワォウィー。5歳〜15歳を対象にしたフィンガーリングはハッチマルズのように、2009年のズーズーペット騒動を思い起こさせるほど、子供からせがまれるオモチャになっているのだ。そのため、ウォルマートやターゲット、アマゾンなどでも扱っているのだが、どこもソールドアウトの状態となっている。メーカーは空輸で対応しているのだが、店のウェイティングリストも一杯になっているほどで、入荷と同時に完売になってしまう。フィンガーリングの価格が15ドルという安さも、60ドルのハッチマルズ以上に人気に拍車をかける要因となっている。その一方、アマゾンのマーケットプレイスでは、3倍以上となる40ドル前後で取引されており、オークションのイーベイでは40ドル〜400ドルで出品されるほど高騰している。
 これを11月27日のサイバーマンデー時に販売して大きな話題になったのが、アマゾンの移動販売サービス「トレジャー・トラック(Treasure Truck)」だ。トレジャー・トラックは数量限定となるセール商品を利用者に渡し販売が完了する、移動式ピックアップ拠点。利用方法はスマートフォンであらかじめテキスト通知を申し込んでおく(非プライム会員でもOK)。利用者の近所にアマゾンが選んだ1日1品の商品を載せたトレジャー・トラックが来る直前に、セール品内容とピックアップ場所・時間の通知が届くことになる。アマゾン・アプリ経由でセール品を購入すれば、指定の場所に来るトラックで注文品を受けとれる仕組みだ。商品の受け取りは、購入後に送信されるレシートQRコードをスキャンさせるだけ。アマゾンはニューヨークやロサンゼルス、ヒューストンなど20都市に複数のトレジャートラックを展開しており、これまで家電製品やステーキやシーフード、ミールキットなどの生鮮食品を販売している。トレジャートラックのフィンガーリングは15ドルと定価と変わらなかったが、品薄状態が続いていたことで各地で瞬く間に完売となっていたのだ。
 大人気のオモチャをお店で販売してもニュースにはならないが、アマゾン・トレジャー・トラックでお祭り販売する光景は絵になる。トレジャートラックでフィンガーリングを喜んで受け取る母親の姿はニュースになっていることで、アマゾン・トレジャー・トラックのテキスト通知を申し込む人は増えたはずだ。巧みなマーケティングで、アマゾンのマインドシェアはさらに上昇するだろう。

トップ画像:サイバーマンデーにアマゾン・トレジャー・トラックは大人気のオモチャ、フィンガーリングを15ドルで販売した(画像はアマゾン・アプリのスクショ)。定価でも即完売となったばかりでなく、ニュースにもなっていた。  続きを読む
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2017年12月12日

【アマゾン】、エコーを原価割れセール!アレクサPOPを使った新ビジネスモデルとは?

171212エコーショー&エコードット@アマゾン・ブックス
■ブラックフライデーやサイバーマンデーは終わったが、アマゾンではキンドルなど自社製品を中心に再び期間限定の激安セールを行っている。スマートスピーカーのエコーなど一部の商品は、ブラックフライデーやサイバーマンデー時の値引きを凌ぐほどのセールとなっている。エコー・ファミリーでは最も安価となる50ドルのエコードット(Echo Dot)はブラックフライデーやサイバーマンデーと同じ価格の30ドルでセールされている。エコードットは昨年の年末商戦セールで40ドルに値引き、今年のプライムデーで35ドルだった。30ドルの価格は原価を割っていると思われるほどの最安値となっているのだ。発売されたばかりのエコー(スタンダードモデル:Echo)新機種も100ドルから80ドルとなり、ブラックフライデーやサイバーマンデー時のディスカウント価格となっている。エコーにホームネットワークハブの機能を搭載した最上位モデルのエコープラス(Echo Plus)も150ドルから120ドルに値引きされており
ブラックフライデー&サイバーマンデー価格となっている。ブラックフライデーやサイバーマンデー時のセール価格よりも安くなっているのは今年7月に発売サれたばかりのエコー・ショー(Echo Show)だ。230ドルのエコーショーは先日のセールで180ドルとなり、現在は230ドルから80ドル引き(35%オフ)となる150ドルとなっているのだ。エコーショーを使うことで双方向動画チャットも可能な、120ドルのセキュリティーカメラのクラウドカム(Cloud Cam)もブラックフライデーやサイバーマンデーの価格(100ドル)より10ドル安い90ドルでセールとなっているのだ。その他、7インチのファイア・タブレット(Fire 7 Tablet with Alexa, 7" Display, 8 GB, Black)が50ドルから30ドル、8インチのファイア・タブレット(Fire HD 8 Tablet with Alexa, 8" HD Display, 16 GB)も80ドルから50ドルと値引きとなっている。
 調査会社ジュニパーリサーチは、アメリカ国内でエコーなどスマートスピーカーの世帯普及率が2022年に55%となると予測している。アマゾンは原価を無視したエコーの安売りでさらに普及率を上げシェアを圧倒的なものにしようとしているのだ。

トップ画像:アマゾン・ブックスで展示・販売されているスマートスピーカーのエコー・ショーとエコー・ドット(テレビ映像)。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾン・ブックスがニューヨークやロサンゼルスの大都市など13ヶ所に拡大していることから、視察する機会が増えています。クライアントが食品関係者でもアマゾン・ブックスを見学してもらうのです。理由は二つ。一つ目はチェーンストア理論の陳腐化を、アマゾンとアマゾン・ブックスの展開から学ぶことにあります。もう一つはそこで販売しているスマートスピーカーのエコーから未来の小売のあり方を学ぶことです。アマゾン・ブックスの展開によるチェーンストア理論の陳腐化は別の機会に書きたいと思います(なぜ陳腐化なのか分かります?)。エコー実演では時間や天候、タイマーセットなどに音楽をかけたりしています。スクリーンのついたエコーショーでは好きなミュージシャンのアルバムを表示させ、選んだアルバムから曲をかけさせたりします。で、エコーショーによるショッピングリストのデモンストレーションに、今日の特価セールまで表示させるのです。  続きを読む
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2017年12月11日

【インスタカート】、アマゾンのホールフーズ買収はナマコの水槽にカニを入れたと同じ?

171211インスタカート@ホールフーズ
■ネット通販最大手のアマゾンが6月、自然食品スーパーマーケットチェーンのホールフーズ・マーケットを137億ドルで買収することを発表した。IT企業がスーパーマーケットチェーンを約1.5兆円で買収したことで世界中から注目を集めたニュースとなったのだ。当初、アマゾンによるホールフーズの買収で多くの変化が期待されていた。買収発表から半年が経過し、最も顕著な変化はそれ自身ではなかった。ホールフーズを取り巻く競合店にあったのだ。突如として大手、中小に関わらずスーパーマーケットは宅配サービスを始めだしたのだ。食品スーパーの宅配サービスでいえば、オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートだ。インスタカートはスーパーマーケットでの買い物を「パーソナルショッパー」と呼ばれるスタッフが代行し、自宅に送り届けるサービスを展開する。注文ごとに宅配手数料を払う場合は2時間の宅配が5.99ドル(35ドル以上)となっており、年会費149ドル(月額の場合は14.99ドル)を払ってインスタカート・エクスプレス会員になると手数料は無料となる。インスタカートはホールフーズと2014年から正式提携し、多くの地域で宅配サービスをおこなっている。生鮮品の宅配部門をもつアマゾンがホールフーズを買収したことで当初、ホールフーズとの提携が白紙になり、大打撃を被ると思われていた。一部にはインスタカートもアマゾンに買収されるとの話もあったほどだ。しかし、アマゾンの脅威が、競合スーパーマーケットをインスタカートとの提携や提携拡大に拍車をかけることになったのだ。インスタカートの創業者でCEOのアポルボ・メタ氏は、アマゾンによるホールフーズの買収が発表された途端に「全米中の大手食品スーパーから連絡がきた」と話している。インスタカートとの提携はひっきりなしだ。35州に2,200店を展開するスーパーのアルバートソンズは先月末、インスタカートとの提携を発表した。2018年末までに1,800店で宅配サービスを展開するのだ。このニュースの数日前には全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガー傘下のラルフスが、インスタカートと提携したことが報じられた。2,800店近くを展開するクローガーでは、シアトルに展開する傘下のQFCもインスタカートの顧客となる。インスタカートはアルバートソンズやクローガーばかりでなくアホールド、パブリクス、HEBなど大手食品スーパー6社にコストコやアルディまで顧客に抱えるようになったのだ。ウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの契約も加速している。これによりインスタカートは食品スーパーなど165社以上と契約を結び、宅配サービスを展開している。
 いまのところ企業価値が34億ドルを突破したインスタカートが大笑いしている状況なのだ。

トップ画像:サンフランシスコ市内のホールフーズ。インスタカートの冷蔵庫には入りきれないほどの宅配物が置いてあった。手前のレジはインスタカート用だ。  続きを読む
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2017年12月04日

【ベストバイ】、20日間ドアバスター!アマゾンよりお店のほうが安心と思う決定的瞬間?

171204ドアバスター商品@ベストバイ
■全米最大の家電チェーンのベストバイが1日、数量限定の激安時限セール「毎日連続20日間ドアバスター(20 Days of Doorbusters)」を開始した。毎日連続20日間ドアバスターはノートブックパソコンやテレビ、スマートフォンなどをベストバイの取り扱い中、最安値で販売するというもの。ドアバスターはベストバイ・コムで深夜0時01分から開始され24時間もしくはセール品がなくなり次第、終了となる。一部のドアバスターは実店舗でも販売されるという。1日目となった12月1日は60インチLGスマートLEDテレビが300ドル引きの600ドルになった他、ゲームソフトの「デスティニー2」が50%オフ、スマートスピーカーのグーグル・ホームが2つセットで129.98ドル、エイスース製ノートブックパソコンが216ドルとなっていた。2日にはアップルのマックブック・プロ(13インチ)の128GBモデル、256GBモデル、512GBモデルがそれぞれ200ドル引きとなった。またワイヤレス・スピーカーのビーツ・ピル+が80ドル引きとなり150ドルとなっていた。3日目はダイソンのコードレスクリーナー「ダイソンV6(Dyson V6)」が半値となる250ドル、レノボ・ノートブック(15.6インチAMD A6-Series、4GB、500GB)が220ドル、レノボ製タッチスクリーン・デスクトップが170ドル引かれ780ドルとなっている。ドアバスターは毎日、商品の詳細が発表されるまでシルエットでの表示しかされていない。ドアバスター・スケジュールにあるシルエットでは5日目がタッチスクリーンのノートブック、6日目は大型4Kテレビ、11日目はアイフォン等となっている。
 ベストバイが先月16日に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算では既存店ベースが市場予想に届かなかった。テキサス州とフロリダ州を襲った大型ハリケーンが影響を及ぼした他、アップル・アイフォンの最新機種の発売が9月から11月にずれ込んだことも業績に影響した。売上高は93.2億ドルと前年同期比4.2%の増加だった。純利益は2.39億ドルとなり、前年同期比23.2%の増加となった。既存店・売上高前年同期比は4.4%増となった。またオンライン売上は前年同期比22.3%の増加となった。売上全体の9割を占めるアメリカ国内の売上高は85億ドルとなり3.6%の増加。国内の既存店ベースは4.5%の増加だった。

トップ画像:数量限定の激安時限セール「毎日連続20日間ドアバスター(20 Days of Doorbusters)」のスケジュール。ドアバスターは毎日、商品の詳細が発表されるまでシルエットでの表示しかされないのだ。スケジュールにあるシルエットでは5日目がタッチスクリーンのノートブック、6日目は大型4Kテレビ、11日目はアイフォン等となっている。  続きを読む
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2017年12月03日

【EC】、サイバーマンデー最大!実店舗では55インチ4Kテレビが3万円弱も売れ残り?

171203ターゲット@感謝祭
■11月27日のサイバーマンデー(感謝祭の次の月曜日)は、オンライン売上高が史上最高額に達した。オンラインストア100社をモニターしているアドビ・アナリティクスのデータによると、サイバーマンデーに消費者が支出した総額は前年比16.8%増となる65.9億ドル。また、23日の感謝祭のオンライン売上高は前年比18.3%増となる28.7億ドル、翌日24日のブラックフライデーのオンライン売上高は16.9%増となる50.3億ドルだった。サイバーマンデーのECサイトへのウェブトラフィックは全体で11.9%増加し、ショッピングシーズンの平均である5.7%を大きく上回った形だ。また、モバイルトラフィックも、スマートフォンで39.9%増、タブレットで7.6%増と大幅に増加した。その結果、モバイルでオンラインショッピングをした人が増え、サイバーマンデーのECサイトのモバイル売上高シェアは約33.1%(スマートフォンは24.1%、タブレットは9.0%)となった。特にスマートフォン経由での売上高は前年比39.2%となる15.9億ドルとなりと史上最高を記録した。なおアマゾンは29日、サイバーマンデーの注文数が7月に実施したプライムデーを超え、同社史上最大の売上を記録したことを発表している。アマゾンもスマートフォンからの注文が増え、モバイルアプリ経由の注文数が50%以上の増加となった。一方、実店舗の客数は微減している。実店舗の客数を推計するデータ分析会社のショッパートラックによると、今年のブラックフライデーの客数は昨年より1%弱減少した。予想されたほどの減少幅ではなかったが、感謝祭とブラックフライデーの両日では前年比1.6%の減少となった。実店舗についてはもっと悲観的な数値もある。調査会社リテールネクストによると、ブラックフライデーの実店舗の客数は前年比4.5%の減少となった。
 ブラックフライデーもサイバーマンデーも昨年から買い物の主戦場がオンラインに移っており、今後も徐々にEコマースが店売上を侵食していくのだ。

トップ画像:感謝祭日の夕方、ターゲットのブラックフライデーセールに並ぶ行列。今年は昨年にも増して、買い物客の(獲物を狙う?)ピリピリ感が薄れている印象だった。  続きを読む
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2017年11月22日

【ホールフーズ】、プライム会員にはターキー販促!アマゾンに買収され利益率が最低に?

171122ホールフーズ
■アマゾンとホールフーズは15日、ターキー(七面鳥)など感謝祭のディナーに添えられる食材を中心に多くの商品を再び値下げすることを発表した。年会費99ドルのアマゾン・プライム会員にはさらに値引きして販売し、新規会員の獲得を目指す。抗生物質を使わず飼育した七面鳥は1ポンド当たり2.49ドル。プライム会員では20%引きとなる1.99ドルとなる。抗生物質にホルモン剤なども不使用で飼育したオーガニック七面鳥は1ポンド(約450グラム)当たり3.49ドルとなり、プライム会員では2.99ドルで提供する。その他、鳥の胸肉やエビ、パンプキン、ブロッコリなども値引きするとしている。ホールフーズではほぼ全店にアマゾン・ロッカーを設置しており、100店以上の店舗ではアマゾン・エコーなどアマゾン製品の販売を始めた。一部のホールフーズでは、アマゾンがモール等で展開しているポップアップストアも導入している。
 ホールフーズが17日に証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書によると、直近の四半期で粗利益率が大幅に下落したことが明らかになった。アマゾンによる買収が完了した8月、ホールフーズは取り扱う幅広い商品で値下げを開始していた。ホールフーズの第4四半期(7月〜9月期)の売上高は、前年同期比4.4%増となる36.5億ドルだった。一方、買収による合併コストがかさんだことで営業赤字に陥り、純損益は5,500万ドルの赤字となった。8月からの大幅な値引きにより粗利益率は33.0%となり、前年同期の34.1%から1.1ポイントも下落した。前期の34.0%から1.0ポイントも減少している。33.0%の粗利益率は、リーマン・ショック時となった2008年7月〜9月期に記録した33.3%を下回る。ホールフーズは年次報告書に第4四半期の既存店・売上高前年同期比を明かしていない。通年ベースでは売上高は160.3億ドルとなり前年の157.2億ドルから2.0%増加した。純利益は合併に関連するコトト高で2.45億ドルとなり、前年の5.07億ドルから50%近く減少した。既存店・売上高前年比は1.5%の減少。前年は2.5%の減少、2015年度は2.5%の増加だった。既存店ベースの内訳は客単価が0.9%の増加したものの、客数が2.4%の減少だった。なお2017年度の四半期ベースの既存店・売上高前年同期比は第1四半期で2.4%減、第2四半期は2.8%減、第3四半期は1.9%減だった。年間で1.5%の減少から第4四半期の既存店は改善したと見られている。8月から行っている大幅な値下げが客数を戻しているといえるだろう。
 ホールフーズは国内42州に448店舗とカナダに13店舗、イギリスに9店舗を展開している。ミレニアル層に向けたホールフーズ・マーケット365は現在、国内に6店舗を展開している。  続きを読む
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2017年11月20日

【ホームデポ】、ハリケーン特需!コンサルタントがわざわざボピスをおこなう理由とは?

171120ストアピックアップ@ホームデポ
■ホームセンター最大手のホームデポが14日に発表した第3四半期(8月〜10月期)決算は、テキサス州とフロリダ州を襲った大型ハリケーンによる復興需要で売り上げをおしあげた。好調な住宅市場を背景にプロ売上が続伸していることも売り上げの後押しとなった。売上高は250.3億ドルとなり、前年同期比8.1%の増加だった。ハリケーン・ハービーとハリケーン・イルマで236店が一時的に休業に追い込まれたものの、その直後にはハリケーンに関連した建材・資材の商品購入が急拡大し、売上高に2.82億ドルの特需をもたらした。好調な床材やアプライアンス(白物家電)も売上高に寄与した。純利益は21.7億ドルと前年同期比10%の増加だった。粗利益率は34.6%と前年同期の34.7%から0.1ポイント下落した。一般販売管理費率は前年同期から0.5ポイント減少し18.0%となり、本業の儲けを示す営業利益率を前年同期の14.3%から14.7%と0.3ポイント押し上げることとなった。メキシコやカナダなど海外店を含む既存店・売上高前年同期比は客数が2.7%増加、客単価が5.1%増加し7.9%の増加となった。国内の既存店ベースは8月が7.3%、9月が8.8%、10月が7.0%とそれぞれ増加したことで7.7%の増加となった。前年同期は5.9%の増加だった。引き続きプロ集客が売上をけん引しており、アプライアンスなど高額品や買上点数が伸びていることで売上の22%を占める900ドル以上の決済処理が12.1%の増加となった。客単価が50ドル以下となる決済処理は全体の16%を占めるが、1.8%の増加にとどまっている。Eコマース売上は19%の増加で、売上全体の6.2%を占めている。ホームデポでは第3四半期中、オンライン売上の45%がネットで注文しお店でピックアップの「ボピス(BOPIS:Buy Online Pick-up In Store)」となっており、オンライン売上が店舗売上に貢献していることを公表している。また、返品の85%は店での返品となっており、そこで新たな売り上げをもたらしているという。なおホームデポでは前年度中にネットで注文した商品を店から工務店や現場等に配達する「ボドフス(BODFS:Buy Online Delivery from Store)」を全店で展開している。
 ホームデポは2018年度通期の業績見通しについて、ハリケーン被災の復興需要により売上高が前期比6.3%増(従来予想は5.3%増)、既存店・売上高前同比は6.5%増(同5.5%増)にそれぞれ上方修正した。ホームデポは国内50州とカナダ、メキシコに2,283店を展開している。

トップ画像:ホームデポ・カスタマーサービス。後藤は先日、ホームデポでボピス(BOPIS:Buy Online Pick-up In Store)を行なった。ホームデポによると、同社のネット注文の45%は、お店でピックアップしているのだ。  続きを読む
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2017年11月16日

【ノードストローム】、ノードストローム・ローカル!リアルとネットの中間店舗になる?

171116ノードストローム・ローカル00
■高級デパートメントストアのノードストロームは10月3日、ロサンゼルス近郊メルローズ・アベニューに新コンセプトストア「ノードストローム・ローカル(Nordstrom Local)」をオープンした。ノードストローム・ローカル(8401 Melrose Place, Los Angeles, CA 90069)は、標準サイズ3,900坪のフルライン・デパートメントストアとは異なり、100坪にも満たない約80坪(3,000平方フィート)の面積。ノードストロームの新コンセプトストアはオムニチャネルやパーソナルサービスを重視する一方、商品在庫を持たず商品サンプルさえ置いていない店舗となっている。ノードストローム・ローカルには8つの試着室があり、パーソナル・スタイリスト(Personal Stylist)からのアドバイスなどで、ノードストローム・コムで取り寄せたドレスやジャケット、シャツなどを試着しながら購入・返品することになる。パーソナル・スタイリストはモバイルのアプリ機能「スタイル・ボード(Style Boards)」を使ってフィッティング・アドバイスを行うほか、ノードストロームのオンラインストアもしくは最寄りのノードストロームに商品手配も行う。午後2時までの注文では当日に宅配やピックアップもでき、ストアピックアップでは降車せずに店の前で受け取れるカーブサイド・ピックアップも提供する。店内では修繕やテーラーなどの仕立てのサービスにネイルサービスもあり、ノードストロームが2014年に買収したEC系ショップのトランククラブのサービスも提供されるという。店内にはインストアバーもあり、ワインや地ビール、コーヒーやジュースを飲みながらの接客も可能となっている。なおノードストローム・ローカルから10分程度(約3キロメートル)の距離にライフスタイルセンターの「ザ・グローブ(The Grove)」にあるノードストローム・ザ・グローブ店(189 The Grove Dr, Los Angeles, CA 90036)があり、15分程度(約5キロメートル)のところには最近リノベーションが終わったノードストローム・ウエストフィールド・センチュリーシティ店(10250 Santa Monica Blvd, Los Angeles, CA 90067)がある。 今日はサービスに特化したノードストローム・ローカルの店内画像をアップする。  続きを読む
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2017年11月12日

【スチュー・レオナード】、「お客様は常に正しい」という理由で当日宅配サービス開始!?

171112スチューフレッシュデリバリー
■顧客志向の社訓「ルール1:お客様は常に正しい」「ルール2:もしお客様が正しくないと感じたらルール1に戻れ」で有名なローカルスーパーマーケットのスチュー・レオナードは1日、注文から最短1時間で届く当日宅配サービスを始めた。宅配サービス業者のインスタカートと提携した「スチュー・フレッシュ・デリバリー(Stew’s Fresh Delivery)」は1号店のコネチカット州ノーウォーク店からコネチカット州ダンバリー店、ニューヨーク州ヨンカーズ店、コネチカット州ニューイントン店、昨年1月にオープンしたロングアイランド・ファーミングデール店、今年8月オープンしたばかりのロングアイランド・イーストメドウ店の全6店から宅配される。利用者は各店舗から20分〜30分に住んでいる近隣住民36.5万世帯が対象となる。専用サイト(Stew’s Fresh Delivery@Instacart)もしくはインスタカートのアプリにジップコード(郵便番号)を入力することで利用可能かどうかがわかる。来年2月までに初回注文を行えば、手数料を無料にするキャンペーンを行っている。なおインスタカートの年会費は149ドル(もしくは月額14.99ドル)。注文ごとに宅配手数料を払う方法もあり、35ドル以上の注文ならば2時間の宅配が5.99ドルとなっている。インスタカートはホールフーズやコストコ、プライスライト、BJホールセールクラブ、ペトコ、ハリスティーターなど160以上のチェーンストアやローカルストアと提携している。最近では、フロリダなどに1,100店以上を展開するパブリクス・スーパーマーケットが6月、インスタカートと提携し2020年までに宅配サービスを全店で展開すると発表した。またアホールド傘下でマサチューセッツ州など5州に400店以上を展開するストップ&ショップも6月にインスタカートと提携したことを発表。ニューヨーク州など6州に93店舗を展開するウェグマンズもインスタカートと提携した宅配サービスを拡大している。8月にはディスカウントストアのアルディも宅配サービスの開始を発表している。
 スチュー・レオナードの社長でCEOのスチュー・レオナード・ジュニア氏は「私の祖父は100年前、ノーウォークで酪農場店のクローバー ファームズ(Norwalk's Clover Farms)から各家庭に牛乳を配達していました。父が1969年にスチューレオナードをオープンし、全6店舗で毎年、2,000万世帯以上のお客様を迎え入れています。そして今のお客様は宅配サービスに利便性を感じられていることで、スチュー・フレッシュ・デリバリーを始めました」と語っている。なおコネチカット州ダンバリー店では今年7月から宅配業者のブルーム・サービス(Vroom Service)と提携し、チーズバーガーやピザなどのデリの宅配サービスを開始している。
 6店舗のスチュー・レオナードでさえ宅配サービスを始めることで今後、中小大手関係なくスーパーマーケットは宅配サービスの提供が標準になるだろう。

トップ画像:スチューレオナードの宅配サービスを知らせるメール「スチューは宅配ビジネスに戻ってまいりました!」の画像。牛乳を持っているのが1969年にスチューレオナードをオープンしたスチュー・レオナード・シニア。  続きを読む
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2017年11月10日

【ホールフーズ】、店内でアマゾンエコーなどアマゾン製品販売!ポップアップストアも?

171110アマゾンエコー@ホールフーズ
■ホールフーズ・マーケットは9日、100店以上の店舗でアマゾン・エコーなどアマゾン製品を販売することを発表した。また一部のホールフーズにはモール等に展開しているポップアップストアを導入する。ホールフーズで販売されるアマゾン製品はスマートスピーカーのエコー・ファミリーやファイアTV、電子書籍のキンドル、ファイアタブレットなど。スタッフが常駐してアマゾン製品のデモンストレーション等を行うポップアップストアは11月13日にイリノイ州シカゴ地区、ミシガン州ロチェスターヒルズ地区にあるホールフーズ内にオープンする。14日にはフロリダ州デイビー地区、カリフォルニア州パサディナ地区のホールフーズ、15日にはコロラド州デンバー地区のホールフーズにもポップアップストアがオープン予定だ。ブラックフライデーに合わせ販売開始と同時にアマゾン製品を20ドル〜30ドル値引きして販売する。ホールフーズはアマゾンに買収された直後、ニューヨーク・マンハッタンにあるホールフーズで一部のアマゾン製品の販売を始めている。 一方、アマゾンはホールフーズとプライムナウ、アマゾン・フレッシュを統合するとの話が広がっている。内部事情に詳しい人の話としてウォール・ストリート・ジャーナル紙が伝えたところによると、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス氏が最も信頼を置いている役員、ステーブ・ケッセル氏はホールフーズにプライムナウやアマゾン・フレッシュを統合しようとしている。アマゾン・ブックスやアマゾンゴーの役員も兼任しているケッセル氏は、小売り事業を横断するオムニチャネル・リテーリングを構築するものと見られているのだ。またアマゾン・フレッシュは最近、少なくとも7州の一部地域で縮小しており、ホールフーズとの戦略調整を進めているとの観測もでていた。
 アマゾンは点と点になっている製品や事業を線で結び付け、新たなオムニチャネル・ネットワークを構築しようとしているのだ。

トップ画像:NYマンハッタン・コロンバスサークルのホールフーズ。この店では買収直後からエコーを販売している。  続きを読む
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2017年11月08日

【CVSヘルス】、アマゾン・エフェクトで薬局チェーン大手も当日宅配サービスを開始!

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■ドラッグストアチェーン大手のCVSヘルスは6日、処方箋などの宅配サービスを来年1月にも始めると発表した。ネット通販最大手アマゾンによるドラッグ市場への参入を前に顧客を囲い込むのが狙いとなる。CVSの宅配サービスはインスタカートなど宅配業者を利用して行う。多くが翌日宅配となるものの一部の大都市では注文から数時間で配達する当日宅配サービスも実施する。対象商品は処方箋のほか、フロントエンド商品となる日用品なども含まれる。CVSでは12月4日からニューヨーク市マンハッタン地区で先行して処方箋の当日宅配を始める。来年早々にはマイアミやボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC,サンフランシスコの都市でも宅配サービスを順次開始するとしている。宅配手数料は地域によって異なり、宅配提携先についてもインスタカート以外は明らかにしていない。CVSでは昨年10月からカーブサイド・ピックアップ・サービスの「CVSエクスプレス(CVS Express)」を全店で開始している。CVSエクスプレスは、オンラインから注文し店では車から降りる必要なく注文商品を持ち帰ることができるドライブスルー。ユーザーはパソコンやスマートフォンからサイトにアクセスしアカウント開設後、クレジットカード登録をし商品注文を確定する。ピックアップの準備ができればスマートフォンにメッセージが通知される。あとは指定した最寄りのCVSに行き、ピックアップ専用スペースに駐車すると、スタッフが注文品を持ってきてくれる。サービス手数料は無料。CVSエクスプレスの対象商品はフロント商品(処方箋薬以外)だが、生鮮品や冷蔵・冷凍食品、グリーティングカード、ビールやワインなどのアルコール類、ハロウィンやクリスマスなどのシーズナル商品などが対象外となる。CVSはこのカーブサイド・ピックアップを利用して、インスタカートによる宅配をサンディエゴオースティンなど一部地域で行っている。
 CVSヘルスが6日に発表した第3四半期(7月〜9月期)では薬剤給付管理のファーマシーサービス部を含む総売上高が前年同期比3.5%増となる461.8億ドルだった。純利益は同16.6%減となる12.9億ドルだった。ドラッグストア(小売)のリテイルファーマシー事業の売上高は196億ドルと2.7%の減少だった。既存店売上高・前年同期比は3.2%の減少。既存店ベースの内訳は処方箋以外となるフロント商品が2.8%の減少で、処方箋薬は3.4%減だった。フロント商品の売上減はネット販売の攻勢で客数の減少が原因。  続きを読む
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2017年11月04日

【スターバックス】、モバイルオーダー&ペイ10%!2018年ヒット商品ランキングに入る?

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■コーヒーチェーン最大手のスターバックスは2日、第4四半期(7月〜9月期)の決算発表で「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」が注文の10%に達したことを明らかにした。モバイルオーダー&ペイは事前注文・事前決済。同社のアプリからコーヒー等を注文し、アプリ内にある金額をチャージしたギフトカード(プリペイドカード)から支払う仕組みとなっている。利用者はメインメニューの「注文(Order)」をタップし、フラペチーノやベーグルを選択する。ピックアップまでのおよその時間が表示された最寄りのスターバックス店を指定し、注文ボタンをタップすれば決済完了となる。直近で注文の11%となっているモバイルオーダー&ペイは、前期となる第3四半期(4月〜6月期)では9%、前年同期は6%だった。また、同社のアプリ決済「モバイルペイメント(Mobile Payment)」はアメリカ国内で既に30%に達しており、第2四半期の29%、第1四半期の27%から増加傾向にある。
 スターバックスでは年度初め、モバイル・オーダー&ペイの急速な普及により客数減を招いていた。通勤時など忙しい時間帯にモバイル・オーダーが殺到するためバリスタがその対応に追われ、レジに並ぶお客の接客が遅れがちになってしまっていたのだ。そのため改善策として「ウェーブ1〜3アクション(Wave 1 to 3 action)」オペレーションを現在、行っている。ウェーブ1ではピーク時の対応の研修を行い、人員増やモバイルオーダー&ペイ専任スタッフ「デジタル・オーダー・マネージャー(DOM:Digital Order Manager)」の追加が盛り込まれている。ウェーブ2はタブレット端末を使ったDOMのスケジューリングや具体的な実務の徹底となる。DOMはネットからの注文をリアルタイムでバリスタと確認しながら、利用者にはオーダー完了などのデジタル通知を行い、コーヒーでいっぱいとなった受け取りカウンターの整理を行う。ウェーブ3ではモバイルオーダー&ペイ対応の機器の導入や、モバイルオーダーに最適化されたレイアウトなど店舗開発・改装となっている。スターバックスではすでに約1,000店でDOMの配置を完了しており、ウェーブ3のモバイルオーダー&ペイ対応店への改装も10月から始めている。
 スターバックスの第4四半期の売上高は前年同期比0.2%減となる57.0億ドルだった。純利益は7.89億ドルで、前年同期の8.01億ドルから1.6%減少した。アメリカ国内の既存店ベースは3%の増加だった。内訳は客単価が2%増加、客数は1%の増加となった。なおスターバックスは紅茶ブランド「タゾ(Tazo)」を食品メーカーのユニリーバに約400万ドルで売却することも発表した。紅茶部門を独自の高級ブランド「ティバーナ(Teavana)」に絞り、事業効率を改善する。なお、専門店展開している「ティバーナ(Teavana)」は全379店を閉鎖すると発表している。ショッピングセンターに出店しているティバーナは2018年春までに営業を終了する予定。

トップ画像:スターバックス本社前にあるスターバックス・モバイル・トラック。モバイルオーダー&ペイでの注文も可能だ。  続きを読む
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2017年10月31日

【マクドナルド】、モバイルオーダー徹底解説!カーブサイド・ピックアップに贅沢感も?

171031モバイルオーダー@マクドナルド00
■マクドナルドは今年3月、年末までに国内の約1.4万店にモバイル・オーダー&ペイを導入すると発表した。モバイル・オーダーはスマートフォンのアプリ経由で、注文と決済を事前に済ませておくことで混雑時のレジ行列に並ぶことなく商品を受け取れるサービス。レジ待ち行列を緩和し注文ミスも回避できることで顧客ロイヤリティが高まり、店内オペレーションの合理化も図れる。コーヒーチェーンのスターバックスやチキン・サンドウィッチチェーンのチックフィレなど一部の外食チェーンがすでに全店で展開している。一部のマクドナルドではモバイル・オーダーによるカーブサイド・ピックアップやデリバリー、ドライブスルーなどをすでに始めているのだ。マクドナルドのカーブサイド・ピックアップは、すでに導入しているウォルマートやスーパー最大手のクローガーなどのようにネットで注文して店の前の駐車場で注文品を受け取るサービス。車から降りることなく商品を受け取れるので、子供をもつ母親や足の悪い高齢者などに人気となっている。マクドナルドのカーブサイド・ピックアップもアプリ経由で注文した商品を指定されたパーキングで受け取ることになる。一方、マクドナルドのカーブサイド・デリバリーは、ドアダッシュ(doordash)などレストランの食事を自宅まで届けるフードデリバリー業者と提携した出前サービス。利用者スマートフォンなどネットから注文したビッグマック等をフードデリバリー業者がカーブサイド・ピックアップのパーキングで受け取り、出前を行うのだ。マクドナルドではドライブスルー客の約20%がカーブサイド・デリバリーを利用し、さらに20%がカーブサイドでピックアップすることでドライブスルー混雑による失客を防げると見込んでいる。マクドナルドは2017年、モバイル・オーダー&ペイなどのIT化や650店に及ぶ新型店舗への改装(もしくは新規出店)に約17億ドル(約1,900億円)を投じるとしている。
 今日はマクドナルド・アプリのスクリーンショットを交え、モバイルオーダーの徹底解説を行う。

トップ画像:マクドナルドのカーブサイド・ピックアップはアプリから注文し店の駐車場で受け取ることができるサービス。カーブサイド・ピックアップ専用スペースに車を停め、パーキング番号をチェックインの画面(店に行くとジオフェンシング技術により画面が現れる)に入力する。1分もしないうちにスタッフが注文品の朝マックを持ってきてくれたのだ。ゆっくり選んで注文でき、レジ待ちもなく極めて快適だ。モバイルオーダーも、ドライブスルーよりカーブサイド・ピックアップが贅沢感があり、心地よいと感じた。  続きを読む
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2017年10月30日

【アマゾン】、リアル店舗展開が550ヵ所!積極投資で利益薄もプライム会員獲得のため?

171030ポップアップストア@ウエストフィールドSF
■ネット通販最大手アマゾンのリアル店舗展開がこの1年で急拡大している。アマゾンのリアル店舗はダークストアを含めると547ヵ所にも上っている。
 アマゾンが最初に始めた店舗展開は「アマゾン・ポップアップストア(Amazon Pop-Up store)」だ。ポップアップストアとは通常、期間限定の仮店舗のことであり、一般的にはモールなどショッピングセンターの通路や広間にカウンターやショーケースなどで仕切って出店するブース型のキオスクを指す。アマゾンは2年前、サンフランシスコ市内にあるウエストフィールド・サンフランシスコセンター(Westfield San Francisco Centre)にアマゾン・ポップアップストア(Amazon Pop-Up store)1号店をオープンして以来、モールなど52ヵ所の展開となっている。最近ではコールズ内にも「アマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンス(Amazon Smart Home Experience)」として出店しており、現在稼働しているロサンゼルスやシカゴのコールズ内の10店舗を含め、82ヵ所まで増やす見込みだ。なお約10坪となるアマゾン・ポップアップストアは同社が開発したスマートスピーカーのエコーや電子書籍用リーダーのキンドル、タブレットのファイア、ファイアTVなど各種デバイスを展示・販売している。
 アマゾンは今月、ロサンゼルス近郊センチュリーシティのウエストフィールドSCにリアル書店「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」をオープンした。2015年末にシアトル近郊にアマゾン・ブックス1号店をオープン以来、12店舗目となるリアル店だ。モールなど100坪〜200坪のテナント出店となるアマゾン・ブックスはすべての書籍の表紙を正面に向けた「面陳(面陳列)」「面展(面展示)」陳列を採用している。またカスタマーレビュー数や電子書籍からのデータ、販売数などを参考にしたキュレーション(括り)展開の他、価格表示が一切されていないことなど、これまでの書籍チェーンとは全く異なる売り場となっている。アマゾンはダイナミック・プライシングを採用しており、需給状況に応じて価格が毎日のように変動している。そのため、店頭での価格表示が電子値札でもないかぎり不可能なのだ。決済がキャッシュレスということもアマゾン・ブックスの特長だ。クレジットカードやデビットカードのみの支払いで、現金決済ができないようになっているのだ。
 アマゾンは大学のキャンパス内や学生街にピックアップ拠点を拡大しているが、一部に物販も行っている「インスタント・ピックアップ(Instant Pickup)」がある。ピックアップ拠点はアマゾン・ロッカーの他、返品用の宛先をプリントアウトする端末、梱包用デスク、梱包材、スタッフが常駐するアシスタント受付カウンターを備えている。インスタント・ピックアップはこれらの場所で注文から2分以内で商品をピックアップできるサービス。アマゾン・アプリから注文となるインスタント・ピックアップは、対象となる商品が自販機にあるような冷たい飲み物やお菓子、一部の家電製品やアクセサリー類の数百点だ。注文を受けるとピックアップ拠点に待機するスタッフがバックルームにある倉庫から商品をピックし、2分以内に注文商品をロッカーに入れるのだ。ロッカーにアクセスするバーコードを受け取った利用者はバーコードをロッカーのスキャナーにかざすことで自動的にドアが開きコーラなどをピックアップできる。インスタント・ピックアップは現在、カリフォルニア大学バークレー校のキャンパス内にあるピックアップ拠点(Amazon@ASUC Student Union)など6ヵ所で展開している。
 アマゾンは、店舗展開とはいいがたいダークストア(dark store)の展開も行っている。店の中で買い物ができるインストア・ショッピングはない倉庫のダークストアとは、専用の駐車スペースがついた食料品の受け渡し専用拠点だ。アマゾンは今年5月、「アマゾンフレッシュ・ピックアップ(AmazonFresh Pickup)」を正式にオープンした。アマゾンのドライブスルー専用スーパーは「ドライブアップ・ストア(drive-up store)」「クリック&コレクト(click & Collect)」とも呼ばれ、利用者がネットで注文した生鮮食品などを、車から降りずに商品を受け取るサービスストア。アマゾンフレッシュ・ピックアップはアマゾンスタッフがダークストアで商品の選択と袋詰めを行い、予約した時間に顧客の車まで運んでくれる。手数料はなく最低注文金額の条件や制約もないが、利用できるのは年会費99ドルのアマゾンプライム会員のみとなっている。年会費99ドルのプライム会員の上に月々14.99ドル支払っているアマゾン・フレッシュ会員なら、注文からわずか15分で注文品を受け取ることができるのだ。アマゾンフレッシュ・ピックアップはワシントン州シアトルのソードー地区とバラード地区の2ヵ所の展開となっている。
 一般公開が待たれているのがレジのないコンビニエンスストア「アマゾンゴー(Amazon Go)」だ。シアトル市内にある50坪程度のアマゾンゴーは人工知能とコンピューターヴィジョンを駆使することで、レジでの精算なしで食品を買うことができる。扱う商品は卵やミルク、パンなどのステープルズ商品にサンドウィッチやサラダ、コーヒーなどの飲み物、さらにアマゾン独自のミールキットやワインもある。アマゾンゴーは、改札のような入り口でスマートフォン・アプリにバーコードを表示させチェックインする。商品を手に取って店を出れば自動的に課金される仕組みだ。アマゾンは昨年12月にアマゾンゴーを発表したが、いまだにアマゾン社員の利用に限っている。関係者の話によると、AI(人工知能)を駆使したハイテク店舗なのだが、混み合うとシステムがクラッシュするため入場制限を設けているのだ。20人以上の来店では、お客のトラッキングが困難で、特定のお客が手に取った商品も判別できず、AIが機能不全に陥るとの話なのだ。今のところ、店内に数名のお客のみで、商品を手に取る動作もゆっくりという条件下なら問題はない。不具合が報じられて半年以上も経過しているが、まだ公開される目途が立っていない。
 アマゾンのリアル店舗展開で最も店舗数が多いのが、今年6月に買収したホールフーズ・マーケットだ。ホールフーズは7月現在、アメリカ国内やカナダ、イギリスに465店舗を持っている。買収以降、ほぼ全ての店舗にはアマゾン・ロッカーを導入し、買収を記念して大々的な値下げも行っている。20代〜30代のミレニアル層をターゲットに低価格で訴求する小型フォーマットの「365バイ・ホールフーズ・マーケット(365 by Whole Foods)」を中心に出店を行っている。365の3号店目となる365ベルビュー店は今月、閉鎖となったものの、サンフランシスコ郊外コンコード地区にある「ヴェランダ・ショッピングセンター(Veranda shopping center)」に7店舗目がオープン予定となっているのだ。時期は明らかにされていないが、NYブルックリンやロサンゼルス郊外ロングビーチ地区、ロサンゼルス近郊ノースハリウッド地区など18店の新規オープンを計画している。本体のホールフーズや365には、アマゾン・ロッカー以外にアマゾンのプレゼンスはあまり感じない。しかし今後はホールフーズ内でエコーやキンドルなどアマゾン製品の販売も可能であり、リアル店舗を生かしたオムニチャネル展開が拡大するのは確実だ。
 数量限定となるセール商品を利用者に渡し販売が完了する、移動式ピックアップ拠点のトレジャートラック(Amazon Treasure Truck)も店舗に含めるとアマゾンのリアル店舗展開は550ヵ所以上となるのだ。

トップ画像:サンフランシスコ市内にあるウエストフィールド・サンフランシスコセンター(Westfield San Francisco Centre)にあるアマゾン・ポップアップストア(Amazon Pop-Up store)1号店。  続きを読む
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2017年10月29日

【ターゲット】、ギフトナウ!ギフトカードより温かくてプレゼントよりもハズレがない?

171029ギフトナウ@ターゲット商品ページ
■今月、自分に誕生日があると想像してもらいたい。毎年のように誕生日プレゼントを送ってくれる家族や友人・知人がいる。誕生日の数日前、デパートからメールで事前にプレゼントの確認通知が届いたら、あなたはどう思うだろうか?メールには「あなたの誕生日プレゼントにAさんが〇〇を贈ります」とある。ジャケットやセーターなどのプレゼントならサイズや他のカラーを選択できるようになっている。プレゼントそのものが気に入らなければ、そのデパートで購入できる同価格(もしくはそれ以下金額)のまったく別の商品を選ぶこともできる。ギフトカード(商品券)への変更も可能なのだ。プレゼントを贈る前に受け手にプレゼントの中身を確認してもらうという、極めて合理的なやり方だ。プレゼントの貰い手が事前にプレゼントの中身を知るわけだから、サプライズの要素は全くない。が、確実に欲しいものが貰えるため手堅いともいえる。ディスカウンターのターゲットが、そんな合理的な「ギフトナウ(Gift Now)」を始めた。ターゲットのギフトナウの使い方はシンプルだ。ターゲット・コムの商品ページにある「ギフトナウ(Gift Now)」ボタンをクリックすると別画面が現れる。自分と受取人の名前やメールを入力しメッセージを記入して配達日を選択。後はカード等で支払いを済ませるとプレゼントの受け手となる人にプレゼントの中身の確認メールが届くのだ。確認メールでそのままプレゼントを受け取ると選ぶこともできるし、アパレルなどカラーやサイズを変更できるでけでなく、例えばキッチン用品など別の商品にも変えることができるのだ。ギフトカードにして後の購入に使うことも可能だ。
 誕生日やクリスマスのプレゼントに、ギフトカードは味気ない。かといって自分の好みのプレゼントを相手に押し付けるのも気がひける。少なくとも相手にはこんなプレゼントを贈りたかったということは伝えたい...ギフトナウはそんな人が利用できる忖度なプレゼントかもしれない。

トップ画像:ターゲット・コムの商品ページに赤矢印で示した「ギフトナウ(Gift Now)」ボタン。ボタンをクリックすると別画面が現れ、自分と受取人の名前やメールを入力しメッセージを記入して配達日を選択する。後はカード等で支払いを済ませるとプレゼントの受け手となる人にプレゼントの中身の確認メールが届く仕組みだ。ターゲットのギフトナウはギフトカードより温かみがあり、プレゼントよりもハズレがなく合理的と言えるだろう。  続きを読む
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2017年10月26日

【アマゾン】、留守宅のドアを開け宅配!画期的もサービス拡大が極めて厳しい理由とは?


■配達員が留守宅のドアを開けて宅配するサービスを、ネット通販最大手のアマゾンが始める。不在時でも配達員が屋内に注文品を届けることで再配達を減らし、置き配による盗難被害を解消する。アマゾンが25日に発表した「アマゾンキー(Amazon Key)」は、ニューヨークやロサンゼルスなど37都市に住むプライム会員に限定したサービス。アマゾン・キーの利用には、アマゾンが自社開発した防犯・監視カメラ「アマゾン・クラウドカム(Amazon Cloud Cam)」と互換性のあるスマートロック、専用アプリからなる「アマゾンキー・インホーム・キット(Amazon Key In-Home Kit)」を購入する必要がある。120ドルのアマゾン・クラウドカムを含むアマゾンキー・インホーム・キットは250ドル〜となっており、取付工事は無料だ。なお互換性のあるスマートロックは今のところエール(Yale)とクィックセット(Kwikset)の3種類となっている。インホームキットは11月8日から発売予定。不在宅での宅配ではまず、利用者のアプリに宅配予定の通知が届く。配達員が自宅に到着した直後に到着通知「ただ今到着(Arriving Now)」も届くようになっている。配達員は留守宅であることを確認するため玄関のベルを鳴らすか、ドアをノックする。不在を確かめた後、配達員は専用端末でスマートロックをスキャンし住所を確認、玄関ドアを開錠する。スマートロックのスキャニングで自動的にアマゾン・クラウドカムの撮影も開始される。配達員はドアを開けるものの家には入らず注文品だけ室内に置いてスマートロックを施錠する。録画された宅配の様子はクラウド上に残され、リアルタイムでもアプリで視聴可能だ。
 アマゾンキーは留守中の宅配だけでなく、ハウスクリーニングやペットシッター(犬の散歩代行)などインホーム・サービスにも対応するとしている。なおアマゾン・クラウドカムは、24時間以内〜最大30日間となる録画保存期間やカメラ台数にあわせ月額7ドル〜20ドルのサブスクリプションサービスもついている。

トップ動画:「アマゾンキー(Amazon Key)」サービスを使ったイメージ動画。母親の誕生日、両親が自分の汚部屋にやってくるという設定だ。アマゾンキーなら留守中であってもハウスクリーニング業者を呼んで掃除は可能であり、掃除の様子もリアルタイムで確認できる。留守中の宅配も可能だ。大切な人へのプレゼントを忘れたり、部屋をかたずけられない人が、250ドル以上も払ってアマゾンキーを前もって導入するだろうか?アマゾンキーは画期的だが、いくつかの問題・課題を含んでいる。  続きを読む
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2017年10月25日

【アマゾン】、注文から2分でリアルにピックアップできたインスタント・ピックアップ!

171024アマゾン@ウエストウッド00
■ネット通販最大手のアマゾンはプライム会員(プライム・スチューデントも含む)を対象に注文後すぐ商品を受け取ることができるサービス「インスタント・ピックアップ(Instant Pickup)」をピックアップ拠点の6ヵ所で行っている。ピックアップ拠点は、アマゾンが大学のキャンパス内や学生街に展開している窓口。アマゾン・ロッカーの他、返品用の宛先をプリントする端末、梱包用デスク、梱包材、スタッフが常駐するアシスタント受付カウンターを備えている。インスタント・ピックアップはピックアップ拠点で注文から2分以内で商品をピックアップできるサービス。注文はアマゾン・アプリで行う。対象となる商品は自販機にあるような冷たい飲み物やお菓子、一部の家電製品やアクセサリー類の数百点。注文を受けるとピックアップ拠点に待機するスタッフが2分以内に注文商品をロッカーに入れ、顧客はそれにアクセスするためのバーコードを受け取る。バーコードをロッカーのスキャナーにかざすことで自動的にドアが開く。インスタント・ピックアップは現在、カリフォルニア州立大学バークレー校のキャンパス内にあるピックアップ拠点(Amazon@ASUC Student Union)やカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の学生街ピックアップ拠点のアマゾン@ウエストウッド(Amazon@Westwood)の他、カリフォルニア大学バークレー校(Amazon@ASUC Student Union)、ジョージア工科大学(Amazon@GeorgiaTech)、ボストン大学(Amazon@Boston)、メリーランド大学カレッジパーク校(Amazon@CollegePark)、オハイオ州立大学(Amazon@Columbus)にもある。
 今日はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の学生街ピックアップ拠点(Amazon@Westwood)の画像をアップし共有する。

トップ画像:カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の学生街にあるアマゾンのピックアップ拠点のアマゾン@ウエストウッド(Amazon@Westwood:923 Westwood Blvd, Los Angeles, CA 90024)。ウエストウッドにはUCLAの学生が多く住んでおり、レストランやカフェも充実している学生街だ。  続きを読む
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2017年10月22日

【アマゾン】、コールズ内に店舗内店舗で出店!日本の百貨店もアマゾン・エコーを販売?

171022アマゾン@コールズ
■デパートメントストアのコールズは18日、ネット通販最大手のアマゾンと提携しアマゾン製品を一部店舗での販売を始めた。同社は同時にアマゾンで購入した商品の返品取り扱いサービスも始めた。大人気になっているアマゾンの人工知能スピーカーを扱い、アマゾンの返品客も集客することでコールズへの店舗集客を増やす。ショップ・イン・ショップとなる「アマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンス(Amazon Smart Home Experience)」は、イリノイ州バックタウン地区などシカゴ郊外のコールズ6ヵ所と、カリフォルニア州トーレンスなどロサンゼルス郊外のコールズ4ヵ所にオープンした。約30坪となるアマゾン専用の売場では人工知能を搭載した「アマゾン・エコー(Amazon Echo)」などエコー・ファミリーのスマートデバイスにファイアーTV、ファイアータブレット、キンドル電子書籍リーダー、アクセサリーなどアマゾンのサービス関連商品を販売。アマゾンのスタッフを配置し、製品説明やデモンストレーションなどを行う。アマゾンが提供している無料のスマートホームの出張デモンストレーション・サービス「スマート・ホーム・コンサルテーション(Smart Home Consultation)」の予約も可能となっている。最大45分間となるスマート・ホーム・コンサルテーションではアマゾン専属のスタッフ「アマゾン・エキスパート」がアマゾン・エコーの設置からエコーと連携したスマートデバイスなどが各家庭環境で使えるかどうかまで調査する。なおアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスは、ショッピングセンターでエコーなどを展示販売しているアマゾン・ポップアップストア(Amazon Pop-Up)に準じた店舗展開となっている。
 コールズはアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスのある店舗に返品デスクもオープンした。アマゾンで購入した商品をコールズに持ち込み、梱包して無料でアマゾンに返品するデスクとなる。「100%満足度保証」と言われるアメリカの返品制度と同様、返品時に返品理由などは問われない。コールズはまた、返品に来るお客用に、店舗入り口近くに設けられた専用駐車場を提供する。
 49州に約1,100店を展開するコールズはロサンゼルスやシカゴの店舗82ヵ所にアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスとリターン・デスクを開設するとしている。

トップ画像:コールズ・トーレンス店内にオープンしたアマゾンのショップ・イン・ショップとなる「アマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンス(Amazon Smart Home Experience)」と返品用のデスク(右)。約30坪の売場では人工知能を搭載した「アマゾン・エコー(Amazon Echo)」などエコー・ファミリーのスマートデバイスにファイアーTV、ファイアータブレット、キンドル電子書籍リーダー、アクセサリーなどアマゾンのサービス関連商品を販売している。  続きを読む
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2017年10月20日

【ホームデポ】、ランディングページのデザインがシンプルに進化!文字より絵を見せろ?

171019ホームデポ
■ホームセンター最大手のホームデポの直近(2017年1月期)の売上高は945.95億ドルだった。前年から約7%の増加となっている。一方で国内の店舗数は1,977店と前年から変わっていない。ホームデポは過去7年間、1店舗のみ増やしただけなのだ。店舗数を増やさずに売上を上げているのは一つには既存店ベースが毎年、前年を上回っていることだ。過去3年間の国内店の既存店ベース平均は5.5%増と非常に高いペースで成長している。既存店の伸びを支えているのはオムニチャネル化によるオンラインからオフラインへの流れのO2O(Online to Ofline)。そして年率で30%以上の成長となっているオンライン販売だ。ストアピックアップを含むオンライン売上高は、売上全体(945.95億ドル)の5.9%を占め56億ドルに達する。オンライン売上高の56億ドル(約6,300億円)だけで、日本の大手ホームセンターの売上高を超える規模となっている。ホームデポは「出店控えてIT投資」を続けながら、アプリ上で「イメージ検索」や「リアルタイム在庫」「各店舗3D&2Dマッピング」等の機能を追加することでオムニチャネル成功企業となっているのだ。では、アプリ以外のデスクトップやノートブックでアクセスするホームページ(Homedepot.com)はどうなっているのだろうか?ホームデポ・コムのランディングページは実は毎年のようにデザインがアップデートされ、利用しやすいように改善が重ねられている。改善されるデザインを一言でいえばシンプルになっているのだ。例えば、ホームデポ・コムの2016年バージョンまであった「白物家電(Appliances)」「ペイント(Paint)」「ツール&ハードウェア(Tools & Hardware)」の商品カテゴリーがプルダウンメニューとなり、省かれているのだ。つまりHPから文字がどんどん省かれている。文字数の減少は、説明文がやたら多かった2000年バージョンと比べれば一目瞭然だ。文字数が減少していることで直感的になっているのだ。つまり瞬間的且つ直接的、感覚的に理解できるようになっている。
 以下にホームデポのHPデザイン4枚(2000年、2015年、2016年、2017年)を並べているので、ぜひ確認してほしい。  続きを読む
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