2006年11月24日

「お金を儲けって、そんなに悪い事ですか!」

ぼちぼち流行語大賞というものが意識され始める時期に。本家は「現代用語の基礎知識」らのものだったと思う。当初は流行語にかこつけて、その年を象徴するキーワードを巧みに先行してたように思う。しかし、近年は「象徴的」という要素は排除されたかのように単に流行したと思われるキーワードを選出する傾向に見える。場合によっては、流行もしてないし、象徴的でもない語句が候補に挙がったりするようになったから風物詩としての価値は低下していると感じる。

今年一年の流行語が総括される中、個人的に最も2006年を象徴していると思うキーワードは村上ファンド騒動の際に村上氏が言い放った「お金儲けって、そんなに悪い事ですか!」だ。平易な言葉でありながら、いわゆるライブドアショック、耐震偽装問題らをも簡潔に言い得ているキーワードだと思う。

あの記者会見は不思議だった。誰も「お金を儲けをけしからん」と村上氏を追い詰めた訳ではなく、表面的にはインサイダーを突いたものだったが、これを村上氏は観念的に「お金儲けって、そんなに悪い事ですか」に摩り替えていた。にもかかわらず、記者らは村上氏の勢いに圧され、そんな当然の指摘さえないまま村上節の独壇場になった。「お金儲けって、そんなに悪い事ですか」というシンプルな言葉の持つ強烈なインパクトが、周囲を押し黙らせてしまったのだと思う。それがとても奇異に映った。

今年3月期決算では、いわゆるメガバンク(三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほ、三井住友フィナンシャルグループ)+りそな、住友信託、三井トラストの6金融グループによる最終利益は3兆円を超えていたという。更に来年3月期決算でも週刊文春10月19日号によると、メガバンク3行だけで3兆円を優に超える利益になると指摘している。

銀行業界は空前の好況なのだ。いざなぎ景気を超えたとされる好景気に生活者の大半は実感がないが、確実に儲けている業種があるという事のようだ。

銀行はご存知のように金融不安を自ら起こし、その為に公的資金の注入を受けた経緯がある。空前の好況が続いたことにより、公的資金は完済した。どんなに儲けようが義理は果たしたかのように見える。しかし、現在は勿論、今後数年間も法人税の免除が続くという。法人税免除の恩恵は他業種からすれば圧倒的に有利。そんな状況下で好決算を迎え、これを自社の資金とし、また社員らの賞与らにも撥ね返るものとされる。

法人税を払わない企業の好決算、どこかしら皮肉と感じる。

そもそも公的資産の注入の際には、銀行は社会インフラとしての役割から公的性格が強いと判断され、公的資金が注入された。また膨大な欠損金を抱えているところに法人税を課してはどうにもならないという事から法人税免除という税制優遇がとられたのだった。

当然、このときに資金不足により多くの企業が倒産したことを考えると贔屓された理由らしき理由というのは、公的性格が強い為のみであったと考えられる。銀行が破産したら連鎖倒産などの社会不安が起こるという不安を煽るかのような威しも囁かれたが、公的資金注入後の銀行は自らの財務健全化の為に貸し渋り、貸し剥がしをしてきた訳で、公的性格といいながら結局は資金力の乏しい企業が割を食わされた現実がある。

空前の好況であったにもかかわらず、預金者に利子として還元する意識は依然として薄い。更に現在も東京スター銀行の画策していたATM無料化に露骨に反対している。銀行は社会インフラとしての役割を自ら放棄し、徹底した利益追求の姿勢を見せている好例だろう。庶民の口座などの管理は手間ばかりで儲けに繋がらず、せめて手数料収入などで確実に利益を上げようと考え方をシフトしたものと思われる。これぞ、「お金儲けってそんなに悪い事ですか?」という村上氏の言葉の具現化だと思う。

ハッキリ云おう。お金儲けは結構なことだ。それだけを断片的に切り取るのであれば、誰も最初から悪いなんて云っちゃいない。だが、社会的責任というのはちゃんと果たすべきなのではないか。これは単純に法人税を納めないという意味だけじゃなく、その社会的な役割を果たすべきだ、という広義な意味だ。

法人税免除の現状に対して、現役の銀行マンだと名乗る男性が「日本のメガバンクといえども、外資大手と比較すればまだまだ収益率が脆弱で、もっともっと体質の強化が必要なのだ。今、銀行の経営方針に批判をする人は金融事情を知らない証拠だ」と発言していた。

あのぅ、誤解してない?
別に国民はあなた達のサポーターでも領民でもないんだよ。
なんで、あなたたちの為に国民が?
大体、あなたたちの業界事情はあなたたちの業界事情でしょう?
そんなの「ウチの柿の木が渋柿か甘柿か知らないだろ?」ってレベルだよ。
「渋柿で困ってるんだよ。毛虫は出るしさ。とゆー訳で、君、早くなんとかしてくれ給え!」ってぐらい唐突に責任を他人に押し付けているというバカげた主張じゃん。

その上、公的資金注入などの受けた恩義を棚に上げちゃってるんだから、そんな発言こそ、正しく厚顔無恥って云うんじゃないの?


2006年って人々がゼニカネで私利私欲に走るようになったターニングポイントのような一年だったと思う。ホリエモンや村上氏だけでなく、世の中全体の価値観もゼニカネ信仰に靡いていると感じる。

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