2008年09月27日

余りにも不敬

マスコミ批判は辞めて、他のテーマを考えてたんですが目についちゃったんで辞められない。マンネリとは云え、正直、マスコミの暴走には黙ってられません。だって、これって、ショウアップされているイジメですよ。


若い男性記者が福田元総理に

「(次の選挙に)出馬をするんですか?」

と尋ね、

「私が何も云ってないって事は考えれば判るでしょう。常識ですよ!」

と語気を荒げている映像を観ました。福田さんのキャラを想像すれば、これがどんな口調であったかも想像しやすいところでしょう。政界引退なんて一言も匂わせていない元総理に「出馬するんですか?」って質問は、あんまりにも失礼だよ。

今朝の読売テレビ「ウェイクアップ!」で初めて観たんですが、明らかに挑発的な質問をして福田さんを憤激させているという映像でした。

おそらく、この映像、「引退しねぇのかよ、このチンパン野郎! 傷心でも議員を続けるとは大した面の皮だな? やーい、やーい、チンパンジー、怒ってみせろや、よぅ、よぅ」という程度の映像なんでしょうけど、余りにも品位を欠いている政治記者に唖然としました...。

ホントのバカヤローはオマエだよ、オマエっ! 

失意にあるウラナリ気質の爺さんをイタぶってるオマエ、ちょっとは恥を知れっ! 

その品位の無さ、礼儀の無さ、慈悲の無さ、頼むから恥を知ってくれよっ!

悦に入ってる場合じゃないんだ、オマエのやってる事は公開処刑なんだよ、バカがっ!

ジャーナリストだ、政治記者だって、思い上がるのもいい加減にしろっ!

ちっとも偉くはねぇんだよっ!

別に年長者に対して形式上だけ敬うなんてのは難しい事じゃないだろ?

礼儀も知らない山ザル野郎が、チンパンを批判できるかっつの!


と、のっけから怒り全快っす。あまりにも不躾(ぶしつけ)な政治記者、なんとかして欲しいなぁ、と。

その様子は、病気と思われるカンガルーを相手に何度も何度もいい気になってパンチを見舞っているオートラリア人少年の動物虐待シーンに匹敵するぐらい醜く感じました。何故なら相手からの深刻な反撃がないと見切った上での攻撃で、極めて卑劣な弱い者イジメそのものだから。福田さんが怒れば怒るほど惨めに映るという、まさしく、メディアを利用しての公開いたぶりショーですからねぇ。

ふぅ...。

社会通念上は一介の政治記者よりも、総理経験者の方が目上であるって判断するものでしょう。仮に犯罪者だろうが、死刑囚だろうが、それは不変。東條英機のような人物に対しても、「おい、東條!」とタメ口はないし、サダム・フセインに対峙したとて同じで相応の敬意を以って対峙するのが基本中の基本でしょう。そうじゃないと秩序そのものが成立しない。一介のチンピラ記者が勝手に元総理を蔑んでは、おかしいでしょう? だって報道ってのは情報を伝達する触媒に過ぎず、取材者に裁く権利なんて無いんだから。なのに、これが罷り通ってる。記者のような立場って、社会的な地位はぼちぼちあるのかも知れませんが、総理を小ばかに出来るほど政治記者ってのが偉いとは驚きましたねぇ。

このレベルの思い上がりは危機的でしょう。屍を土足で踏みつけておきながら、本人は正義のつもりなんだから手に負えない。礼節に背くとか、倫理に反するとか、そういう極めて基本的な事が理解できぬまま、本人は正義の味方として振る舞ってるんだもんなぁ。

自己尊大な内面ってのは隠せないもので、一ミリでも謙虚さがあったら、失意のどん底にあるであろう人物に、そうした不躾な事は訊かないでしょう。敢えて、そういう自己尊大な記者の気質を考慮して云えば、その醜いまでに膨れ上がった虚栄心を誰かにヘシ折って貰った方がいい。

一からやり直せ、と。勉強じゃなくて、社会勉強をだよ。自分は総理にも不敬が許される特権階級であるという、その根拠のない自信は、なかなか人間として醜いものだ。ちっとは賢いの? ああそう。でもなぁ、目上の者を形式だけでも立てるという小学生レベルのモラルもないなんてクズみたいなもんだ。そういう自分の卑小な姿に気づくべきだ、とね。

読者の代表だ、視聴者の代表だという意識はあるんだろうけど、心ある人間は皆、自分の身の程を弁(わきま)えて立ち振る舞っているんだと思うよ。記者が無能だと内心で決め付けているであろう元総理にしても、記者と同じように、その記者の無知や非礼を感じていると考えられる。元総理にしてみれば「このバカ記者、ちょっとは勉強して来いよ!」という怒りをこらえ、ストレス溜めまくって、ずっと対応してきた可能性が高い。最低限度の礼儀さえ弁えず、山から降りてきた山ザルを、ひとかどの人間が対応しなきゃならない苦悩って、考えてみれば、その心労は計り知れないものでしょう。

政界引退なんて一言も匂わせていない元総理に「出馬するんですか?」って質問を浴びせた…という行為。仮に、これが非礼な質問にあたると気づかなかったのだという過失のニュアンスに逃げたとしても通らないでしょう。故意に挑発したのではなく、ウッカリしていたとしても記者クンは情報を取り扱う職業、そのプロなんだから。ましてや相手は仮にも元総理に対する非礼で、大失態中の大失態。

紅白歌合戦で、都はるみを美空ひばりと読み間違えたNHKのアナウンサーが職を辞したもんですが、そうしたプロとしての責任感のカケラも無いまま、総理への責任追及を続けているなんて、どれだけ甘っちょろいプロ意識なんだって。己の未熟さを恥じて「私はペンを折ります!」ぐらいの気概があってもおかしくないと思うよ。

報道は批判も仕事でしょうが、批判するには批判するに値する裁量もなきゃ、ただの誹謗、中傷報道に近いものになっちゃう。誰かをやっつけるなんて外向きの事は考えず、時には自分を見つめるという内省的な作業が、その記者には欠けてるって感じました。

[付記]
ああ。小泉さんが引退をしたから福田さんも引退すると早合点したの? って、それでも不勉強だよ。小泉シンパなのかも知れないけど、そんなの記者の見識の浅さに由来する身勝手なもので、「コイズミさんのなさる事こそが素晴らしいのだ」という近視眼的な目しか持っていない証拠。政治記者としての見識なら浅いと言われても仕方ないんじゃないのかな。「福田康夫は引退するのだろう」という早合点は記者クンの中だけで起きた全くの想像で客観的根拠はない。比べて「何も表明していない以上、出馬と考えるものでしょう」という福田さんの言に分がある。

「こんな事を聞いたら失礼だな」って考えれば中学生ぐらいでも判る話で、純粋に出馬不出馬を調べたいのなら周辺取材でも何でもすりゃいいんで。

自分の不敬を棚に上げて、質問しさえすれば誠意を持って回答してもらえるものだという思い込みが記者らにあるんでしょう。昨今のクレーマーやモンスターペアレンツに通じる自分の非は棚に上げても相手には過大な期待を求める或る種の「甘さ」を感じますね。

先日のD記者が自分のコラムで「オレは悪くない。許せなかったんだい」と書き記していたように、彼等は自分の弁明の為には紙面を割くんです。言い換えればメディアの私物化は、ちゃっかりするんです。それって都合よすぎないかい? 実際、こうした不敬をおかして相手を怒らせても、詫びてさえいないんでしょう? 若輩者、弱輩者が粗相をしたら詫びるもんじゃないのかな。

もし、私がカレの立場であったなら、不敬を認めずとも、相手を不快にさせた事や齟齬を生じさせた事に対し、自らの責任と考えるでしょう。いずれにしても非を認めざるを得ないから、即座に詫びたとは思うよ、私のような粗野な人間でもね..。

その人に悪感情を抱いていたとしても、それと社会の中での規範を遵守するのは別でしょう。

より詳しくは、もうやったから書かないけど。あー、うんざり。
↓↓↓
拙ブログ:仁義なき政治報道


ussyassya at 11:22│Comments(10)TrackBack(1)辛口評論 

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1. 「お詫び」で済むか  [ 三四郎の日々 ]   2008年09月27日 23:49
日本社会を貶め、海外読者に誤解を与えた低俗記事を載せ続けた「毎日デイリーニューズ」だが、このコーナーで一般記事などを無断利用・翻訳していた新聞社、出版社が32社に上ったとする調査結果を公表し、「著作権に対する認識の不徹底を反省し、おわびする」と謝罪したら...

この記事へのコメント

1. Posted by もみじ   2008年09月28日 10:21
5 そいつは若い記者ですか?
いや、おそらく若いんでしょうね。
最近の若いヤツぁ、なっとらんですよ!
かなり話のレベルは違いますが、以前のバイト先で正義感を振りかざす、クソ大学生バイトがおりましてねぇ…。そいつは若い店長の揚げ足を取り、他店の店長にチクリを入れて、その若い店長を失脚させました。
たかがクソバイト小僧のチクリで、社員を失脚させる会社もアホですが、生活を背負って働いている社会人の揚げ足を取り、なおかつ退職にまで追い込んで勝ち誇っているクソガキに、呆れ果てた事があります。
呆れたけど、そのアホガキの、いや、将来の日本の為にならねぇと思い、僕ぁ言ってやりましたよ(笑)
『おめぇ人の足引っ張って楽しいか?おめぇのやった事は正義でもなんでもねぇ!もし正義だと思うなら、おめぇの頭は小学生の学級会レベルじゃ!!ワシに文句があるなら卒業して社会に出て、何年か自分の甲斐性でメシ食ってから来やがれ!!』と。
あ、僕が正義感振りかざしてますね(笑)

でも若いヤツ全てが同じだとは思いませんが、こうした人の立場とか痛みとかわからんヤツは、着実に増えてますよ。
それに何も言えない大人も…。
2. Posted by robita   2008年09月28日 13:08
爆笑と共に激しく同意いたしました。
私のブログで紹介させていただいてよろしいですか?
3. Posted by メロンぱんち   2008年09月28日 15:09
もみじさん>
記者の顔が映っていた訳ではないんで年齢は判りませんが、感性として若いですよね。傍目にも注意したくなってしまう感じ。本人は使命感や正義感なんでしょうけど、どれだけ機転が利かないんだって。
我々の世代はやや粗暴な世代だったかも知れませんが、陰険なマネは許しませんでしたよねぇ。イジメのようなものにしても陰険さが目につけば、「陰険なマネしてんじゃねーぞ!」って横槍入れましたし、バカでもバカなりに目上を立てておこうぜという、知恵ぐらいはありましたし。

バイト君の話、通じるもの在りそうですね。ホントは学校を出たばかりだったりすると組織の中での立ち振る舞いとかって判らなくて、面倒見をする2〜3年上の先輩が「こういう場合はこうするといい」とタテ関係の中での振る舞い方を教えられたんですが、現在は中間は無いし、基本的に皆が皆、自尊心が高くなったので教える、意見するが難しくなってしまったんですよね。男同士でも「バカかっ!」で問題になってまうぐらいだったり…
4. Posted by メロンぱんち   2008年09月28日 15:13
robitaさん>
貴重なご感想有難うございます。最末端なブログですが、お手が空いた時がございましたら、どうぞ紹介してやって下さいませ。
5. Posted by たま   2008年09月28日 20:12
目上の人に対する畏怖の念なんていうものはもう無くなってしまったんでしょうか・・・。まして相手は元総理大臣なわけですからね。。。
私の感覚では、自国の元総理と一庶民とが会話をできるだけでも、不思議な感覚に陥るんですけどね。恐れ多いと言いますか・・・。
この、「総理と直接会話できてしまう」環境に身を置き、それに慣れてしまうと、バランス感覚が狂うんでしょうか??
こういった環境にいる記者たち(全員とは言いませんが)は、「この総理との直接会話」だけを根拠に「自分はエライ」という錯覚をしちゃっているような気がしちゃいます。

戦場記者などのように、「正直に言えば、正義心なんかじゃなく、自分の興味・嗜好でやってるんですよ。それを追究するためにね・・・」と言えてしまう記者の方がはるかに正義を実践していると思います。
6. Posted by メロンぱんち   2008年09月28日 23:10
たまさん>
メディア、特にマスコミですが、マスコミが社会に於ける地位が想像以上に高いのかも知れませんね。実際に世論を操れる立場にあり、徐々に小出しではあるものの、客観報道を否定して、よりワンフレーズポリティクスに代表されるような快不快を発信するだけのイメージ報道になってきていますからね…。

ワイドショウのコメンテーターに叱られる指導者階級(政治家や官僚、企業経営者など)の映像というのが繰り返されているから、もう日本国中で感覚マヒが起きてるような気もします。亀田興毅問題や倖田來未問題にしても、快不快のイメージで語られ、同情の余地なんてものを探らないで、吊るし上げをするようになってますし、どこか《良識》を欠いた世の中になってきているんじゃないでしょか。
7. Posted by かせっち   2008年09月29日 22:41
robitaさんのところから流れて参りました。

彼らマスコミは自分が攻撃されないとわかっているから、傍若無人に振舞えるんですよ。メロンぱんちさんのように「その態度はなんだ!」と怒りの声をあげたところで、それが新聞紙上に上がることはまずないでしょう。それは新聞という土俵が彼らに握られているからです。

そこで私が考えるのは「新聞社は全ての記事をネット上に公開し、コメントとトラックバックを開放する義務を負う」という新聞法の制定。要は「記事のブログ化」です。これなら与太記事を書こうものなら炎上必至。言論を封じるには法による規制ではなく言論を以って封じる、というわけです。

もしこの法案を提出するなら、共産党でも公明党でも応援するんだけどなぁ…もちろん赤旗も聖教新聞もこの法律の下に置かれますけどね(笑)
8. Posted by メロンぱんち   2008年09月30日 00:15
かせっちさん>
コメント、貴重な提言も含まれてますが、どうも有難うございました。

新聞にスクラムを組まれてしまうと、無敵になってしまうんですよね。表現の自由なんて問題になると、結局は客観的な立場ではなくなりますし。

ブログ化すれば、厳しい意見も同時につける事が出来る、と。確かに誰にも監視されない新聞を監視できる事になりそうですね。
9. Posted by 街中の案山子   2008年10月01日 07:22
robitaさんのところからきました。
はじめまして。
福田さんと、若い?政治記者のやり取りのシーンが目に浮かびそうです。
相手に対する敬意ってものが欠落しているのですね。無意識のうちに自分のスタンスを過剰評価しているのでしょう。過保護に育てられて、難関試験を幾つもクリアしたという、そんな生育環境が、バランス感覚を失わせてしまうのでしょう。こんな風に叩かれたり、失敗を重ねて、人としての厚みがましていく、それしかないでしょうね。
10. Posted by メロンぱんち   2008年10月01日 10:07
街中の案山子さん>
コメント有難うございます。後でもう一度、そのシーンをチェックする機会がありました。前総理にして正真正銘最後の会見だったようです。

「…略…常識ですよ!」

と不快感をあらわして、憮然として足早に立ち去ります。

静まりかえる記者ら。

誰かがポツリと「ステキな最後だ」と呟いて、茶化します。笑い声は起こりませんが、冷笑を誘う呟きだったのでしょう。

記者らはシテヤッタリと思っている感じなんですが、これって増長ですよねぇ。

彼等は「尊敬されない総理が悪いのだ」なのかも知れませんが、最低限度の敬意がなければ成立しない関係のような気もします。

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