2017年03月03日

森友学園格安払い下げ問題の口利き役

学校法人・森友学園の格安払い下げ問題が、連日のようにテレビを賑わせているんですが、昨日発売の週刊文春が報じたネタが黙殺されていますやね。

週刊文春3月9日号に拠れば、森友学園と財務省近畿財務局との橋渡し役をしたという人物が実名で名乗り出ている。ここではイニシャルでK氏としますが、このK氏は、鳩山邦夫元総務大臣の下で参与として働いていた41歳の男性で、現在は大阪で経営コンサルタント業を営んでいるという。また、K氏は2012年頃から政治家・安倍晋三を支援する民間人メンバーのとなっていたという。

以下、K氏の語った内容を摘まみ食い的に並べていきます。

安倍さんを支える民間人メンバーと知り合い、二〇一二年春ごろには安倍事務所に顔を出すようになりました。安倍さんのホームページの動画『覚悟の瞬間(とき)』の撮影を手伝ったり、三宅久之さんたちによる安倍応援団の記者会見のセッティングの手伝いをしたり。報酬はもらっていません

一二年四月には、六本木の『豚組 しゃぶ庵』の個室で、安倍さん、SP、秘書の初村滝一郎さん(現政策秘書)、小川さんら八人で食事をしました。私が大阪人ということもあり、ガン闘病中だったやしきたかじんさんの話題などで盛り上がりました。安倍さんは『昨日、たかじんさんから電話ありましたよ』と言っていました。私からは『安倍さんにもう一度総理になってほしいという支援者が大勢いる』と話しました。ただ、その時は、出馬の意欲を安倍さんが口にすることはありませんでした。会が終わった時、安倍さんと写真を撮ってもらいました。その年の6月に私は結婚式を挙げたのですが、安倍さんからは祝電をいただいています」(※ここに登場している「小川さん」とは小川榮太郎氏で、文春の取材にK氏と面識がある事は事実と認めたが、一方で安倍さんとの会合の記憶はないと回答したという。)

総理になってからも、仕事で上京した時は事務所に顔を出していました。籠池さんとの付き合いで息子を塚本幼稚園に入れた後、幼稚園の存在を知ってもらおうと、広報紙『おかあさん新聞』と、籠池理事長の自費出版の著書を、人を介して渡してもらったこともあります

少し、カットインします。実は時系列に沿っていて、2012年の9月に政治家・安倍晋三は自民党総裁選に勝利し、同年12月に総理に返り咲いた。その2012年春頃から、K氏は安倍事務所に顔を出すようになっていた熱心な安倍晋三支援者であったという事のよう。更に、このK氏自身が籠池氏の著書を安倍総理に渡していたという事になる。

2013年に入ってから、籠池氏が小学校設立に向けて動き出し、同年6月に近畿財務局が国有地の売却先の公募を開始し、同年9月に森友学園が土地取得に手を挙げるという経緯となる。

また、このK氏は、2013年10月から鳩山邦夫事務所で「事務所参与」という肩書きを得ることになった。

『参与』の肩書をいただきました。鳩山先生は安倍先生の応援団でもあったので、私が安倍先生の手伝いをしていたことも評価していただいたのではないでしょうか。無報酬でパーティー券を売ったり後援者を増やす一方、私としては、自分の人脈を広げてビジネスに生かすメリットもありました」(因みに、鳩山邦夫氏が亡くなる昨年6月までK氏は、その肩書きを使用していたという。)

(籠池氏が学校用地を巡って膠着状態にあった頃の状況について)「一四年の夏ごろだったと思います。『土地の取得にてこずっている。スムーズにいっていない』との話でした。籠池氏としては決定打がほしかったのでしょう。息子が世話になっている学園のために、私でお役に立てるならと、近畿財務局に『鳩山邦夫事務所 参与』の肩書きで連絡を入れました。すぐに翌日のアポイントが取れました

一時間ほど面談しました。籠池夫妻と何度も会っている職員で、小学校のことはすでに理解していました。私は手ぶらで出向き、パンフレットなどを見せることもしませんでした

(近畿財務局でK氏が会ったのは「統括国有財産管理官」という人物と「上席国有財産管理官」という肩書きの2名であった。)「二人は図面を取り出し、国有地の説明をしました。『公平性を担保する義務はあるので、法を曲げてまでは難しい』と話す一方で、『賃貸、売却といろいろ検討している。学校法人は民間企業と違うので、前向きに検討させてもらっています』という話でした。こちらからは『籠池先生は、いろいろな政治家とのお付き合いがあるのはご存知ですよね』と発言しました。それはプレッシャーといえばプレッシャーかも知れません。先方も狎治家とのパイプ瓩惑Ъ韻気譴討い襪茲Δ任靴拭そして『よしなにしてください』と告げました。ただし、安倍首相や昭恵夫人の名前は一切出していません

うーん、コレは本命といえば本命のような?



報道はどうなんすかね。総理夫人の昭恵さんとか、鴻池さんとかイジるのは面白いのかも知れないけど、どうも問題を追及するにも、中間がズレ過ぎ、逸れ過ぎなんじゃないのかなぁ…。

問題は格安払い下げ問題なのであり、先ずは口利きをした財務官僚を炙り出し、森友学園と一緒に何某かの処分をし、更に現役の政治家が関与しているのであれば更に追及をすればいい。いきなり、政権批判に繋げてしまっているというのがねぇ。

これは前にもあったじゃないだろか。田母神論文騒動というのがあって、あの論文を真に受けて高評価してしまうってのは、どういう事なんだって騒動が。一部の人々は、田母神さんのキャラクターを面白がったし、テレビで活躍するライターさんの中には都知事選で田母神閣下に投票したという御仁も実際にあった。まぁ、それは、それでしょう。しかし、あの騒動で面食らったのは東京大学名誉教授の小堀桂一郎氏が田母神論文を絶賛していた事であろうと思う。東京大学名誉教授にして産経新聞で連載を持ち、日本会議の大看板とは、そういう人なんですね。西尾幹二とか渡辺昇一とか西部邁とかの保守思想系というのではなく、如何にも戦前の皇国史観を讃美するかのようなサンケイ的な、権威主義的な右翼思想というものがバックボーン。実際に田母神論文には全文、目を通した記憶がありますが、凡そは、かの戦争はコミンテルンの陰謀に拠るものであった、という内容であったと思う。それなりの肩書きの人たちが起こした騒動ではあったんだけれども、内容を吟味する限りでは、ちょっと首を傾げるような内容であったというのが実際のところであったと思う。コミンテルンが何かしらの謀略を仕掛けていた事実は発見することが出来るかも知れないけど、それを以って日本は引きずり込まれたという風に歴史的文脈を繋ごうとするのは、さすがに無理がある。

今回の森友学園の問題にしても日本会議に関係した人たちの問題でもあり、いわば日本会議クオリティ」の騒動なんだろうねぇ。元「生長の家」のOBらが執行部をしているという、ちょっと不思議な、日本最大の保守系団体という事になっている。しかし、なんだか日本会議というのは、こぞって保守系の政治家、主に著名な国会議員が入会している。ところが役職である屋山太郎氏らに自覚そのものが無かったり、そういう代物なんですよね。二千円だか何だかの会費を納めていれば、日本会議に所属しているという肩書きが得られるから、安倍晋三人気であるとか、保守化する世論に対峙する場合に、有利だから、日本会議に所属しているという感じの議員さんが多いのだと思う。屋山太郎氏にしても自覚がなかったのは、そんなに大した組織ではないので、名前を貸していたという感じであったと思う。いわば、不思議な幻想がつくりだした狷本会議瓩任靴腓Α

この組織の構図というのは、新宗教や新興宗教に似ている。おっと、こう言ってしまっていいのかと自分でも思うけれど、そうとしか思えない。例えば創価学会が劇的に会員数を伸ばしたのは、日蓮に帰依する人々が多かったからではなく、当時の時代背景と照らし合わせると、地方から都市部へとやってきた世帯が多く、しかも核家族化の時代となっていたから、ご近所付き合い的なコミュニティが喪失していた事と関係していると分析できるという。まぁ、生活していく上で孤立しているのも何だから、自らを利してくれることもある新興宗教は魅力的であったワケです。で、「マルチ商法的」と言ってしまっていいのか、迷うところですが、そういうネットワークを持つことは、帰属性という意味でのアイデンティティーとしても、会員に安心をもたらせた考えられる。

誰それさんも何々っていう宗教を始めたんですって、勧誘がきたんですって、集会があって会員同士は親睦会みたいなものがあるんですって――という、それですね。おそらくは、或る時代に新興宗教が爆発的に会員数を伸ばした事とは、これと関係していて、「誰かと繋がっていたい」とか「どこかに帰属していたい」という心理と無関係ではなかっただろう、と。

私の両親も、何か入会していたのだったかな。途中で面倒くさくなって、仏壇を小包にして当該教団に送りつけるという荒技をして、強引に脱会したと聞いている。辞めたくても辞めさせてくれない折伏(しゃくぶく)システムというのが、めんどくさいワケですよね。

既に語り尽くされているかも知れませんが、教育勅語の暗唱というのは即ち、洗脳ですやね。野坂昭如と石原慎太郎について、昨日もブログで取り上げましたが、敗戦というものを身近で体験した持ち主というのは、戦中の教育の在り方を肌を知っていたと思う。親も学校も近所のおじさんやおばさんも皇国史観を信じ、その思想的な全体主義を布いていたから、愛国少年は或る意味では正しい人たちだったワケです。しかし、戦争が終わって戦後が始まってみると、社会全体が掌返しをしたのが史実であり、戦前の軍国主義を復活させる事には意味はない。まぁ、厳しい躾(しつけ)は良かったですよね的なものは、あるのかも知れませんが、基本的に権力者たちは愛国を掲げていたクセに掌を返し、急に進駐軍に媚びだし、西洋文明に恭順し始めた。きっと驚愕すべきレベルで思想転向というものが起こったのでしょう。

映画「青い山脈」も、遠回しに言えば、そういう内容でもあったかな。また、文藝春秋創刊号に掲載されたという伊丹万作の文章を、このブログで引用しましたが、まさしく、それですね。戦時下の日本人一般というのは互いに監視し合い、軍部の暴走を許してしまった。当時の体制に各人は騙されていたのだけれど、これまた、相互にダマし合っていたのもホントだったのでしょう。

それらの文脈を踏まえて、今の時代に教育勅語を暗唱する幼稚園児に何を感じるだろうという話ですよね。ああ、戦中は良かったじゃないかと思っている人たちなんだとなりませんかね。けなげに暗唱をする幼稚園児の姿は何かしら胸を打つものがあるのかも知れない。しかし、それは洗脳された幼稚園児の姿なんですよね。あれが素晴らしいというのであれば、北朝鮮であるとか、オウム真理教に代表されるようなカルト宗教、ああしたものを絶賛しかねない見識の持ち主であると思う。

そこを感じ取れないとマズいですよね。サッカー全日本の応援風景で、サポーターたちが一丸になって選手を応援するという風景が、いつの頃よりか定着しましたよね。私自身も加茂ジャパンの頃、サッカー観戦とか頻繁に出掛けていたから偉そうな事は言えた義理ではないんですが、あそこで感じる一体感というのは、快感なんです。一緒に応援すること、そのものがちょっとした快感だし、それこそ、日本代表のシュートが決まれば、見ず知らずの人と抱き合ったり、笑顔でハイタッチを交わすというのは率直に言えば、物凄く精神的な安定をもたらせてくれる。ああ、実際、こういう場所に悪い人なんていないよね、という連帯感が心地よい。同じ色のレプリカユニフォームを着て、一糸乱れぬ応援席の一員になろうとするのか? 先に新興宗教の話と同根で、どこかでヒトは繋がりを模索しているとか、何かに帰属している事が心地いいのでしょう。

なので、日本会議のような団体には、色々な人たちが集まる。「保守」というのだけれど、教育勅語の暗唱に感動したり、ちょっと自己陶酔する体質が保守思想や保守を自称する政治家や、その支援者というのもありそうですかねぇ。テレビタレントさんから鴻池さんの会見に対して「男らしさと傲慢なのは違う」旨の指摘がありましたが、総じて傲慢に振る舞うことが男気であるかのような、そういう部分がある。

あー、そうそう。今回の騒動で、鴻池議員の映像が話題になりましたが、同時並行している豊洲問題、そこに登場する濱渦氏(浜渦氏)は、鴻池議員の元秘書という肩書きなんですな。

K氏や籠池氏のような人物というのは、察するに「国士」とか「壮士」のつもりで行動しているのかも知れませんが、今の時代にそんな事をしたら、安倍総理の足を引っ張ることになるんじゃないの。

いやいや、最後に言わしてもらう。壮士とか国士を気取っているのだと思うんですが、私腹を肥やす為に政治家に働きかけをし、この事件のように国有地を不当に安く手に入れたり、それに加担するという行動は、義に背いていると思う。手前味噌すぎる。こーゆー感覚の支持層が安倍総理の周辺や、日本会議には多いんじゃないんスかね。

自民党は対応を誤るべきではなく、身内にも厳しくしないとダメだろうし、意外と重症だなと感じたのは財務省の佐川宣寿理財局長の対応ですかね。

「記録は残っていない。財務省の行政文書管理規則に基づき廃棄した」

とか

「価格は適正」

等の、発言、どうなんすかね。官僚が官僚として特定の政党の不利益を隠蔽したかのような態度に見えましたけど。ホントは、ヤバい文書だから隠匿する必要性があり、故に廃棄したか隠匿しているって事でしょ? 信義に反しているんじゃないの? 国有地というのは公共財なのに勝手に変なオッサンに格安で払い下げしておきながら、何を開き直っていやがるんだって話になってしまう。ホントは、仕事も国民もナメてるんだと思うよ。

だって、こんなのは法的根拠うんねん以前にどう組み立てたって「政」と「官」との癒着でしょ? 今回の件、あの財務省の体質というのが、もっと厳しく追及されていいんじゃないの? 規則に基づいて廃棄したという態度、ナメちぎってると思うから、財務省関係者の中から何人かがキッチリと逮捕される事を希望しますかねぇ。既に国会答弁で「政治的な圧力は介在せず、適正に処理された」旨の証言をした事は、公僕でありながら国民を欺こうとしたという意味で悪辣な証言であったと思う。彼等の雇用主は国民であると考えるべきで、既成政党の中の有力な政治家ではないんでしょうに。政と官が繋がってしまっているのが昔から汚職の温床であって。


追記です。

文中の「K氏」とは「川田裕介」なる人物です。今度は週刊朝日の取材に「文春に出たのは安倍政権を守る為です」と答えたとの事。この言い種というのがね。

ussyassya at 23:35│Comments(0)TrackBack(0)世相・社会 

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